5/9〜5/15のSANFRECCE Diary


<04.5.15> 明日はJリーグ1st stage第10節のFC東京戦です。
 J1昇格から5年目を戦うFC東京は、中位レベルのチームとして定着し昨年は1st stageは4位、2nd stageは5位とトップクラスまでもう一歩のところに来ています。3年目となる原監督は「攻撃サッカー」を標榜していますが、そのベースになっているのはやはり堅い守備。日本代表にも呼ばれるようになったGK土肥、DF茂庭、そしてジャーンを中心とする守備陣は、昨年はJ1最少失点を記録しています。今季は「キング・オブ・トーキョー」ことアマラオを放出しましたが札幌から今野を獲得して、中盤でのボール奪取からの速い攻撃を磨いています。今年はエース・ケリーを欠いた中で苦しい戦いが続いていますが、ここまでの成績は4勝2分け3敗。勝ち点14で6位に付けています。
1H ○1-0 新潟  【F】阿部
2A ●1-2 大分  【F】三浦、【分】根本、マグノ・アウベス
3H ○3-2 東京V 【F】戸田、ジャーン、馬場、【V】平野、エムボマ
4A △0-0 清水
5H △1-1 C大阪 【F】ルーカス、【C】千葉
6A ●0-2 磐田  【磐】グラウ2
7H ●0-2 横浜FM 【横】安、奥
8A ○2-1 神戸  【F】今野2、【神】レアンドロン
9H ○2-1 柏   【F】今野、ジャーン、【柏】玉田
 前節終了後に原監督は「内容はともかく連勝できた事が自信になる」と語っていたそうですが、確かにテレビで見た限りではそれもうなずける内容でした。最近7試合で勝ち点1しか取っていない柏に対して思うような組み立てができず、終盤は何度も攻め込まれるなど押し込まれる時間帯が長いゲームでした。セットプレーから点が取れているためあまり得点力不足と言うイメージはありませんが、やはりケリー(もしかしてアマラオも?)の不在は大きいのだろうと思います。その上、得意とするサイド攻撃も今一つ。時折石川がドリブル突破からチャンスを作るものの単発的で、まだまだ戦術的な完成度は高くない、と言う感じがします。ただ、それでも勝ちを積み重ねているのはこのチームと選手の地力の高さを表している、とも言えます。不調のC大阪と神戸に連勝したサンフですが、一段上のレベルのチームだ、と考えて戦った方が良さそうです。予想メンバーは、GK:土肥、DF:加地、ジャーン、茂庭、藤山、MF:石川、浅利、今野、戸田、FW:梶山、ルーカス。日本代表の加地、U-23代表の石川の右サイドと服部、吉田とのマッチアップが見ものです。
 対するサンフレッチェは、初勝利に続く連勝でチームの雰囲気は上々だと言う事です。広島フットボールによると小野監督は「このファーストステージでは、クオリティ面で妥協したくない。だから、勝敗の向こうにあるサッカーの質をいつも見つめながら、たとえ勝っても反省すべき点をきっちりと詰めていきたい。当然のことながら、勝っているからといって、メンバーを固定化するつもりはありません」と語っているそうで、この言葉を受けて激しいポジション争いが展開されている模様。相手チームに勝つ前にまずは味方との戦いに勝つ事。そして本番できっちりと結果を出す事。それが本当に強いチームを作るために重要な事なのではないでしょうか。予想メンバーですが、一応前節と同じ先発を予想しておきます。
       下田

   小村 リカルド 吉田

駒野   李 サンパイオ   服部

   森崎和    森崎浩

       チアゴ

SUB:佐藤昭、外池、高木、田中、大木
 「ベンについては、先発でもいけますし、途中からゲームをコントロールすることもできますからね。彼の起用については、ゲームプランを組み立てる中で決めていきたいと思います」(小野監督・広島フットボールによる)と言う通り、大木を先発から使うか、それとも途中から切り札として使うかが問題です。味の素スタジアムとの相性の良くないサンフですが、今でも思い出すのは3年前のナビスコカップ。アウェイのFC東京戦で途中出場した大木が「涙のVゴール」を決めて、クビの一歩手前から蘇ったスタジアムです。このゲームはチアゴの初ゴールと大木の復活にも期待したいと思います。
<04.5.14> 昨日サンフレッチェは15分ハーフの紅白戦を行っていたそうです。システムは3-5-2と4-4-2。大木とチアゴがツートップを組んでいたらしいので、次節からの大木の先発復帰もありそうです。前節10分間の「試運転」を行った大木はボールを失う場面が目立ったのですが、しかし元々彼はキープ力や正確なパスが持ち味ではなく、むしろ意表を突くワンタッチプレーやペナルティエリア内での鋭い動きが売りの選手。サボっているように見えながら瞬間的にボールホルダーにアプローチしてボールを奪う事もできますし、また相方のシュートコースを作るなど、ボールのないところでの動きにも長けています。一言で言えば「クレバーな選手」で、小野監督の信頼も厚いそうです。FC東京のジャーンと茂庭を中心とした守備陣は単純な高さやスピードは通用しないので、森崎兄弟のパスワークと大木の鋭い動きが勝敗を分けることになりそうです。
<04.5.12> 一部では「今季最悪の内容だった」とも噂されていた神戸戦ですが、昨日の録画中継を見た限りではそう言う印象ではなく、むしろチームとして順調に成長して来ていることを示したゲームだった、との感想を持ちました。開始3分にCKのボールを繋がれて播戸に危ないシュートを打たれましたが、しかしその後はずっとサンフレッチェのペース。先制点のシーン以外でも、5分のチアゴのシュートや28分のチアゴのヘディング等何度も決定的シーンを作っています。この中で特に素晴らしかったのは前半29分で、早いリスタートのボールを受けた服部が森崎浩にパスを出し、森崎浩がGKをかわしてゴールに流し込んだシーンです。森崎浩が身体半分出ていたためオフサイドを取られましたが、それが無ければ先制点と並んで美しいゴールだった、と言われていたのでは無いでしょうか。
 その直後に神戸が坪内を入れ、攻めの圧力をかけてきたため前半の終わり10分ぐらいは押し込まれていましたが、しかし危なかったのは33分に松尾にドリブルでペナルティエリアに入り込まれたシーンと40分の朴のミドルシュートぐらいのもの。何度もあったセットプレーはことごとくはね返して、思ったほど危険では無かったのではないかと思います。またこの時間帯にボランチが下がって森崎兄弟との距離が開きすぎていて、ルーズボールを取れなかったため波状攻撃を受けた、というのは確かだと思うのですが、しかし前懸かりになった相手に対してカウンターを仕掛ける、と言うのももう一つのセオリー。チアゴと森崎兄弟のトライアングルは相手DFにとっては大きなプレッシャーになっていたのは間違いなく、実際にはチャンスにはならなかったもののロングボールで相手のDFラインを下げさせて一息つく時間を作っています。従って森崎兄弟が下がらなかったのを一概に悪い、とも言えないのではないでしょうか。スタジアムでの印象とテレビの印象が違うのは当たり前なのですが、少なくともC大阪戦の終盤のように選手がパニックになっている、と言う感じはしませんでした。
 後半の立ち上がりは前半の流れのままに神戸に押し込まれましたが、ここも落ち着いてはね返すとその後はずっとサンフのペース。出足の速さ、ボールへの寄せで神戸の攻撃を食い止め、素早いパス交換、特に縦への大きなボールの動きで何度も良い形を作っていました。この中で特に森崎兄弟の存在感は抜群。中盤から前線まであらゆる場所に顔を出し、ある時はタメを作り、またある時はワンタッチパスを散らして服部や駒野を走らせ、そして兄弟でのパス交換から相手のDFラインを切り裂きました。神戸にDFリーダーの土屋がいなかったのは大きいと思いますが、それにしてもこれだけゴール前に入っていけると言うのは上出来。逆に後半の神戸は決定機らしいシーンは一度も無く、見方によっては後半は一方的だった、と言っても良いように思います。
 もちろん、このゲームを見て手放しで喜ぶわけにはいかないのも確かで、例えば前半に2点目を取れていればもっと楽だっただろうし、押し込まれた時間帯にカウンターから点を取っていれば相手の心を折る事ができたでしょう。後半にあったチャンスを決めていれば、大量得点で勝つことも可能だったと思います。少なくとも相手の出来の悪さを考えれば、もっと点差をつけて当然のゲームでした。ただ、このチームはまだまだ成長の途中にある、と言うことは考慮しなければなりません。何と言ってもつい最近まではなかなか勝てずに最下位まで転落したチームで、前節ようやく1勝を挙げたところなのです。またこの試合が日程的に厳しい中で行われている、と言うことも考えなくてはならないでしょう。一昨年までのサンフは過密日程に殊の外弱く、ちょっと疲れがたまっただけでパフォーマンスががた落ちになっていたのですから。また試合の展開を読む事ができず、自分のペースの時に点が取れなかったり、あるいは相手ペースの時にあっさり失点してずるずると行くことの多いチームだったのですから。
 総じて言えば、サンフが良い流れにあることは間違いない。チーム全体としてもっと精度を上げていくと同時に、下からの突き上げでチームの層の厚みを増やしていくことが重要です。次のFC東京戦、更にその次の柏戦に勝って、この流れを本当のものにして欲しいと思います。
<04.5.12> 昨日日本サッカー協会はイランに遠征するU-16日本代表とオランダに遠征するU-17日本代表を発表しました。サンフレッチェユースからU-16に選ばれたのはMFの野田とFWの平繁で、植野や遊佐は選ばれませんでした。一方U-17に選ばれたのはMFの柏木で、今回が初めての選出。またサンフレッチェジュニアユースの出身で皆実高校のMF森重も選ばれています。U-16代表は5/25,28の2度、U-16イラン代表と対戦します。またU-17代表は5/28からのテン・ブリンケトーナメントに参加して、フェイエノールトやノッティンガム・フォレスト等の下部チームと対戦します。
<04.5.11> サテライトが昨日吉田サッカー公園で神戸と練習試合を行い、4-0で勝ちました。サンフレッチェのメンバーは、GK:河原、DF:井川、吉弘、八田(→大久保45分)、MF:松浦、青山、高木、佐藤一(→木村45分)、FW:田村(→田中45分)、眞中(→茂木45分)、中山。得点は前半44分に高木が先制。後半12分に茂木が2点目、23分に田中が3点目を決め、33分には高木が4点目を入れてだめ押ししています。高木の2点と茂木のゴールはいずれもドリブルからのシュートで、田中の得点は松浦のシュートのこぼれを押し込んだものだったようです。韓国遠征で鍛えられ、ナビスコ杯やリーグ戦でチャンスを与えられていることで、サテライトのモティベーションが上がっているのは間違いなさそう。トップも調子を上げて来ているためすぐに出場機会を得る、と言うわけにはいかないかもしれませんが、5/23のサテライト大分戦で良いところを見せれば、5/29のナビスコ杯・東京V戦あたりでまたチャンスを与えられるのではないでしょうか。
<04.5.10> 1st stage第9節神戸戦は森崎浩のバースデーゴール等で2-0で勝ち、暫定で10位に浮上しました。
 「どうしても間隔をあけてやらないと難しい」(小野監督)と言うサンパイオを先発から外して、サンフのメンバーは、GK:下田、DF:小村、リカルド、吉田、MF:駒野、外池(→サンパイオ45分)、李(→大木80分)、服部、森崎和、森崎浩、FW:チアゴ(→田村73分)。対する神戸は、GK:掛川、DF:朴、北本、ホージェル、松尾、MF:薮田(→坪内32分)、小島、吉村、藤本、FW:レアンドロン(→村瀬78分)、播戸(→三浦86分)。立ち上がりはサンフレッチェのペースで、いつも通りの良いサッカーが出来ていたそうです。そして前半8分、高い位置でボールをキープした森崎和が、DFの間のぎりぎりのところを抜くスルーパス。大外からスペースに走り込んだ服部が折り返すと、そこに飛び込んだ森崎浩が右足で叩き込みました。
 早い時間帯の先制点で楽になったサンフはしばらくは攻撃の手を緩めず攻め続けたそうですが、しかし32分に薮田が坪内に交代した前後からは神戸のペース。ぽっかり空いた中盤を使われて、何度も攻め込まれたそうです。しかしそこは下田の好セーブ連発で凌いで、前半を1点リードで折り返しました。
 後半に入って小野監督はサンパイオを投入して修正します。そして後半7分、チアゴが左サイドで3人に囲まれながら突破して鋭いボールをゴール前に送ると、松尾がたまらずオウンゴール。半分はチアゴのものと言っても良いような得点でリードを広げます。その後は神戸に攻め込まれるシーンもあったそうですがこれを落ち着いてはね返し、最後は怪我から復帰の大木を試運転する余裕も見せて逃げきりました。
 なお、私はダイジェスト映像しか見ていないので、感想は明日の夜のスカパーを見てから書く予定です。
<04.5.9> 今日の神戸戦ですが、広島フットボール等によると佐藤昭と小村、李、大木がメンバー入りしそうだとのことです。その中で前節出場停止だった李の先発は確定的で、「おまえがいなかったから勝てたって、いろんな人から言われてます(笑)。まあ、意気込みはありますよ。もう、そんなことは言わせません」と語っているそうです。また小村、大木は先発になるかベンチスタートになるかは不明ですが、どちらになるにしろ出場すればベテランの味を見せてくれるのではないでしょうか。
 今日のゲームはビッグアーチでの開催で、午後2時キックオフ。試合前の企画として花の展示即売会、フェイスペイント、ネットサルin広島ビッグアーチ(いずれも11時から正面広場で)、小学生による前座試合のフォリアチャレンジ(12時5分からビッグアーチで)、チアリーディングクラブGUTZによるパフォーマンス等が行われます。また広島交響楽団のトランペット奏者による入場時のファンファーレ演奏が予定されているとの事。広響とサンフはどちらも地元のプロ集団ですが、これまでは直接的な交流はなかったそうで、今回が初めての試みとなります。
 5/9は森崎兄弟の誕生日だと言う事で、ご来場の双子の方へのサイン入り色紙のプレゼントがあります。更に今日が誕生日だと言う双子がおられたら、その方には森崎兄弟のサイン入りレプリカユニフォームをプレゼントするとの事。該当する方は誕生日を証明するものをご持参の上、ビッグアーチ正面広場の特設テントまでお越しください。選手サイン会は午後1時20分からで、眞中、高木両選手。12時から先着100名様に整理券を配布します。今日の広島地方の天気は曇り時々雨で、あいにくのコンディションとなりそうです。万一雨具を忘れたら、会場で紫色のポンチョ(1500円だったはず)を購入されることをお勧めします。テレビですが、広島ではNHKが深夜に録画放送を予定していますが、スカパーは5/11(火)の午後10時(ch306のJ SPORTS1)まで放送がありませんので、スタジアムに行けない方はtssの携帯サイト等で情報を得るしかなさそうです。
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