6/20〜6/26のSANFRECCE Diary


<04.6.26> 広島フットボールなどの情報によると、森崎浩も風邪のため体調不良で出場できない可能性があるとのこと。一応回復しているため遠征には参加しますが、先発かベンチで待つかは今日の体調を見て決めるようです。「よかった時の3トップが全員いなくなってしまった」(小野監督)緊急事態となりますが、中盤から後ろは全員いるので守備面では問題ないはず。攻め込まれる事の多い展開になる事が予想されますが、苦しい時間帯を我慢して最後まで勝利を目指して戦い抜いて欲しいと思います。
 今日の磐田戦はヤマハスタジアムで午後3時キックオフ。磐田の天気は曇り時々雨になっているようです。テレビはNHK-BS1で生中継があるほか、静岡放送とJ-SPORTS 1(スカパーch306、6/28(月)の午後8時より)で録画放送の予定です。全国のサッカーファンが注目するゲームとなりますが、totoの支持率を見ても分かるようにほとんどの人が磐田の勝利を予想しているはず。これを覆すような戦いを見せて欲しいものです。
<04.6.25> 明日は1st stage最終節のジュビロ磐田戦が行われます。
 一昨年の「完全制覇」から昨年は1st stageが2位、2nd stageには3位に終わった磐田は、今年は「全てのタイトルを取るつもり」(鈴木秀人)でシーズンに臨んでいます。そしてその言葉の通り1st stageは開幕から6連勝。覇権奪回に向けて死角はないか、に見えました。しかし第13節に神戸と引き分けたのに続いて前節はロスタイムに勝ち越されて敗戦を喫し、横浜FMに抜かれて2位に転落しています。
1H ○2-0 東京V 【磐】藤田2
2A ○3-1 名古屋 【磐】中山、グラウ2、【名】マルケス
3H ○3-1 浦和  【磐】西2、グラウ、【浦】OG
4A ○2-1 C大阪 【磐】名波、グラウ、【C】大久保
5A ○3-1 柏   【磐】中山、福西、グラウ、【柏】ドゥドゥ
6H ○2-0 FC東京 【磐】グラウ2
7A ●0-1 清水  【清】太田
8H ○2-1 大分  【磐】藤田、前田、【分】木島
9A ○2-0 G大阪 【磐】前田、グラウ
10H ●1-2 横浜FM 【磐】藤田、【横】奥、那須
11A ○2-1 新潟  【磐】田中、グラウ、【新】安英学
12H ○3-2 市原  【磐】前田、名波、西、【市】マルキーニョス、工藤
13H △2-2 神戸  【磐】前田、福西、【神】播戸2
14A ●0-1 鹿島  【鹿】岩政
 前節は追われる立場で緊張があったのか動きが硬く、一瞬の隙を突かれて敗戦してしまいましたが、ここまでの戦い方は「王者」にふさわしい堂々としたものだった、と言えるでしょう。先制してもされても、最後には自分たちが勝っている。負けることがあっても、後のゲームには引きずらない。ベテラン揃いのチームは「勝ち方」を知っていて、少々苦しい状況になっても揺るぎません。また課題だった世代交代も徐々に進めつつあり、前田、菊地らがレギュラーをつかみかけています。次節は優勝のためには絶対に必要な勝ち点3を取るために、戦術的にも精神的にも完全な準備をしてくることは必至です。予想メンバーは、GK:佐藤、DF:鈴木、田中、山西、MF:西、福西、服部、藤田、名波、FW:グラウ、前田。西の出場停止も解けて、ベストメンバーで来るでしょう。
 対するサンフは、前節出場停止だったリカルドが戻ってきます。しかしチアゴ、森崎和は怪我でおそらく出場は無理。明日はサンパイオのラストゲームと言うことで何とか勝ちをものにしたいところですが、苦しい戦いを強いられるのは仕方のないところ。そこをどれだけ我慢して少ないチャンスに賭けるか、精神力が問われる戦いとなりそうです。
       下田

   小村 リカルド 吉田

駒野   李 サンパイオ  服部

       森崎浩

     大木  中山

SUB:佐藤昭、吉弘、高萩、前田、田村
 前節途中出場でチームを救った前田ですが、広島フットボールによると紅白戦でも良い動きをしていたそうで、先発で起用される可能性はあるようです。しかし今週は学校の関係(期末試験?)であまり練習に出ていないと言う噂もあり、また体力面でも不安があるので途中出場になるのではないかと思います。出場機会があれば「日本一のチームだし、その相手に自分がどこまで通用するか試したい」(広島フットボール)と言う言葉通り、持っているものを全てぶつけてみて欲しいと思います。
<04.6.25> 日本サッカー協会は昨日シンガポールに遠征するU-19日本代表を発表し、広島からは吉弘、高萩、高柳が選ばれました。今回選ばれたのは次の23人。
【GK】松井(磐田)、西川(大分U-18)
【DF】増嶋(FC東京)、吉弘(広島)、中村(福岡)、河本(神戸)、水本(市原)、小林(柏)
【MF】渡邊圭(名古屋)、寺田(G大阪)、増田(鹿島)、苔口(C大阪)、兵藤(早稲田大)、
    中山(京都)、高萩(広島)、高柳(広島Y)
【FW】豊田(名古屋)、三木(G大阪)、平山(筑波大)、カレン・ロバート(磐田)、
    萬代(仙台)、渡邊千(国見高)、森本(東京V)
 トゥーロン国際のメンバーからは柳楽、杉山、原が外れ、河本、寺田、高萩、三木、萬代、渡邊千が選ばれています。この代表は7/2にU-23シンガポール代表と親善試合を行い、7/4にもトレーニングマッチを行うとのこと。またその後は8/15〜22にSBSカップ、9/6〜13に直前合宿をして、9/15からのアジアユースに臨むことになります。
<04.6.24> サンフレッチェは昨日、吉弘充弘選手とプロA契約を結んだ、と発表しました。4/29に行われたナビスコ杯でプロ初出場を果たした吉弘は、5/2の浦和戦でリーグ戦にも初出場。その後、U-19代表の欧州遠征の期間を除く全試合に先発出場かベンチ入りして、新潟戦で規定の450分を越えました。A契約に達したのは今季のルーキーでは初めてで、「A契約できたことを嬉しく思います。これからも気を抜かず、日々の練習や試合を頑張りたいと思います」とコメントしています。なお、吉弘に続いてA契約の可能性があるのは田村で、リーグ戦に290分、ナビスコ杯に68分出ているのであと1試合ちょっとの出場で450分に達します。
<04.6.23> 日本サッカー協会は6/29から行われるトレーニングキャンプに参加するU-16代表候補を発表し、サンフレッチェユースからはFWの平繁が選ばれましたが、MFの野田、遊佐は今回は選ばれませんでした。
<04.6.22> 遅くなりましたが、紫熊倶楽部の7月号(Vol. 77)を紹介します。
 今回の表紙は森崎和幸選手で、巻頭記事も彼を取り上げています。この年代で常に中心選手として戦ってきた彼は、「指定席はない」と言う山本監督の方針の中で何度も外されながらも復帰する、と言う事を繰り返していました。しかし五輪最終予選ではついに外され、その後ギリシア遠征には選ばれたもののその後はまたもや選外に。そんな中で精神的にも苦しみながら、しかし今季は3ゴールを挙げるなど「殻を破る」ことにチャレンジし続けています。そんな彼のチームに対する、あるいは五輪代表に対する思いと成長を描いています。
 これに続く記事は、今や不動のレギュラーとなっている吉田恵選手です。選手生命にも関わる怪我を乗り越えたものの昨年末には市原から解雇通告を受け、一時は引退も考えたと言う彼の選択。「24時間プロとしての生活をデザインせよ」と言う小野監督の言葉を体現するベテランの姿を追っています。
 トップページに掲載されているいまおかゆうこさんによる「サンフレッチェを支える人々」は、スタジアムジョッキーとして活躍する石橋竜史氏で、エンターティンメントとして試合を盛り上げる工夫を紹介しています。日刊スポーツの奈島記者によるコラムは、「『紫ゴジラ』誕生秘話」と題して田中選手を取り上げています。また他チーム担当記者が見たサンフレッチェの印象を書いたコラムの今回は、FC東京を担当する槙野仁子さん。中国新聞の佐藤記者は、高萩、前田、森脇らのユースの「ドリーム世代」を紹介しています。更に広島ホームテレビの望月ディレクターのコラムは、歴史的瞬間?の目撃者として柏の南選手によるオウンゴールの一部始終を再現。今回の私のコラムは、サンフレッチェの選手が代表に選ばれた時のサポーターの気持ちを書いています。
 マッチレポートは、リーグ戦のFC東京戦と柏戦、それとナビスコ杯の東京V戦とC大阪戦。最終ページではいつものようにtssの石井百恵アナウンサーが、長いリハビリから復活した駒野選手を取り上げています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン・紫熊倶楽部は定価350円で、ホームゲーム会場とV-POINT、広島県内の主要書店、新宿の「ひろしまゆめてらす」で販売しています。また通信販売と定期購読のお問い合わせ、お申し込みは、紫熊倶楽部・広島フットボールホームページよりどうぞ。
<04.6.21> 昨日吉田サッカー公園でサテライトのセレッソ大阪戦が行われ、2-3で敗れました。サンフのメンバーは、GK:佐藤昭、DF:西河、大久保、八田、MF:木村、高萩、桑田、高木(→青山76分)、FW:茂木(→高柳45分)、松浦(→槙野65分)、田中。対するセレッソは、GK:羽田(→多田45分)、DF:柳本、福王、上村、MF:久藤、廣長(→カブラル59分)、山城、斎藤、米山 、FW:御給(→中井45分)、苔口。前半35分に西河のクロスを松浦がボレーで叩き込んでサンフが先制しましたが、後半開始早々に米山のゴールで追いつかれ、18分にカブラルのスルーパスから苔口、30分には苔口のクロスを米山に決められてリードを許しました。しかし後半40分に柳本のボールをさらった木村がゴールを決めて意地を見せた、とのことです。サンフは後半途中まで3バック、槙野投入後から4バックにしていたそうですが、システム変更がアダになった模様。また吉田サッカー公園にはサンパイオが来ていて、昨日発売の自伝の即売会&サイン会を行っていたとのことです。
<04.6.20> 昨日ビッグアーチで行われた第14節新潟戦は、後半31分に先制点を許したものの1分後に追いつき、そのまま引き分けました。
 チアゴ、リカルド、森崎和を欠いて苦しいメンバーのサンフは、小村をリベロに入れ、また大木が初めて先発して次の布陣で戦いました。
       下田

   吉弘  小村  吉田
   (→八田87分)
駒野   李 サンパイオ  服部

       森崎浩

     大木  田村(→中山45分)
     (→前田65分)

SUB:佐藤昭、高萩
 このゲームがホーム最終戦となるサンパイオが、今季初めてキャプテンマークを巻いて出場しました。対する新潟は梅山を今季初先発させて、GK:野澤、DF:アンデルソン、秋葉、安英学、MF:梅山(→寺川69分)、山口(→船越83分)、桑原、鈴木慎、FW:エジミウソン(→栗原74分)、上野、ファビーニョ、と言うメンバーでした。「この試合は特別。サンパイオのために、どうしても落とせない」(小野監督)と言う強い気持ちで臨んだサンフでしたが、しかしその気持ちが裏目に出たのか、前半は引いて守るようなサッカーになってしまったそうです。新潟がボールを支配してサイドから展開し、ゴール前に放り込んでくるボールをはね返す、と言うパターンが多かったそうで、これは反町監督にとっても想定外の展開だったようです。前半のサンフのシュートは6本。対する新潟は7本で、決定的だったのは新潟がCKからフリーで3本のシュートを立て続けに放ってこれをはね返す、と言うシーンぐらいだったとのこと。連戦で疲れがたまっていたとは言え、両チームのファンにとってもストレスのたまる前半だったようです。
 後半に入って小野監督は、運動量のある中山をトップに入れて前線からのプレッシャーを強めようとします。しかしそれでもペースはあまり変わらず、そのままスコアレスドローに終るか、と言う展開だったようです。しかし後半31分、新潟が先制します。右からの寺川のCKにニアで合わせた安英学のボールはファーサイドのゴールへ。ゴール内に入っていた駒野が必死で頭を出しましたが届かず、ボールはポストに当たってネットを揺らします。ついに先制点を許してがっくりくるか、と思いましたがさにあらず。逆に「それまで『負けたくない』と言う気持ちに縛られていた広島の選手達は、何かから解き放たれ」(広島フットボール)たかのように、前を向き始めたそうです。その1分後、サンパイオが競ったボールを前田が拾い、森崎浩へ。中山がつないで駒野が拾い、このボールを前田に入れます。ペナルティエリアのわずか外でボールを持った前田は、DF3人に囲まれながらも粘りに粘ってタメを作ります。そしてボールは走り込んでいた服部へ。服部は狭いエリア内をドリブルで突き進んでシュート!これはDFに当たって跳ね返りましたが、しかしそこに走り込んでいたのが森崎浩でした。タイミング的に右足になってしまったのも構わずに振り抜いて、そのボールはDFとGKの間を抜けてゴールへ。サンパイオの最後のゲームを負けて終るわけにはいかない、と言うチーム全体の意志を乗せた同点弾となりました。
 その後は完全な広島ペースとなって、勝ち越しを狙って攻め込みます。ロスタイムには服部のロビングのパスに合わせた前田のシュートは惜しくもポスト。更に前田のシュートのこぼれを狙った森崎浩のシュートはゴールネットを揺らしましたが、しかし微妙なオフサイドの判定でノーゴール。攻め続けたものの結局最後まで勝ち越す事ができず、勝ち点1をゲットするにとどまりました。
 このゲームの映像は私はダイジェストしか見ていないのですが、いろいろな情報を総合するとやはり精神面の弱さが出たようです。主力選手を欠いていること、サンパイオのラストゲームには負けたくないと言う気持ちが強く出て、慎重になりすぎてしまっていたとの事です。それが「先制されて以降は、『勝ちたい』と言う気持ちに満ちあふれていた」(中国新聞)そうで、途中からようやく自分たちのサッカーを思い出す事ができたようです。つまり、流れとしては横浜戦と同じ。相手を怖れて慎重になりすぎ、点を取られてようやく吹っ切れたと言う事だったのだと思います。横浜戦では「相手が強豪だから」と言うエクスキューズもありましたが、新潟相手でも同じだったとすれば原因は一つです。要は自分に負けるか、それとも勝つかと言う気持ちの問題なのだと思います。結果を怖れてリスクチャレンジをできるかできないか。そこで自分から負けてしまうかどうかだけなのだと思います。次の1st stage最終戦は、2位の磐田との対戦です。優勝のためには勝つしか可能性のない相手に対して、どのような気持ちで立ち向かう事ができるのか。サンパイオの最後のゲームは、今年のサンフの到達点を測る絶好の機会である、と言えそうです。
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