7/11〜7/17のSANFRECCE Diary


<04.7.17> 今日のC大阪戦ですが、広島フットボールなどによると移籍加入した盛田だけでなく、U-23代表から戻ったばかりの森崎浩、駒野の2人も出場する模様です。また、キャンプで素晴らしい連係を見せたという中山、田中、茂木もメンバー入りしているとのこと。小野監督は「明日の試合に勝ちにいくことはもちろんです。監督が交代し、新しいチームとなったC大阪を叩いておきたい、という思いもあります。ただ一方で、セカンドステージに向けてのスケジュールの中で、キャンプとセットにした強化の一環、という視点もあります」と語っていますが、8月下旬までチームを離れる駒野、森崎浩と盛田を合わせておきたいと言う意図があるのかも知れません。今日のメンバーでは試合どころか練習をしたこともなくある意味「ぶっつけ本番」となりますが、狙いとするサッカーに変わりは無いはず。監督が代わったばかりのチームにクォリティの高さを見せつけて欲しいと思います。
 今日の会場は長居スタジアムで、午後7時キックオフ。今日の近畿地方の天気は前線の南下により下り坂だそうですが、大阪府南部は雨の心配は無いようです。またテレビ中継は生はもちろん録画もなし。スタジアムに行けない方は、tssの携帯サイトなどで経過を知るしかなさそうです。
<04.7.17> 昨日日本サッカー協会はアテネ五輪に臨む代表選手18人を発表し、広島からは森崎浩と駒野が選ばれました。また林はバックアップメンバーに入りました。
【GK】曽ヶ端(鹿島)、黒河(清水)
【DF】闘莉王(浦和)、茂庭(FC東京)、那須(横浜FM)、徳永(早稲田大)、菊地(磐田)
【MF】小野(フェイエノールト)、森崎浩、駒野(広島)、松井(京都)、阿部(市原)、
    石川、今野(FC東京)
【FW】高松(大分)、大久保(C大阪)、田中達(浦和)、平山(筑波大)

【バックアップ】林(広島)、北本(神戸)、前田(磐田)、坂田(横浜FM)
 なお石垣島キャンプに参加したメンバーでバックアップにも入っていないのは、岩丸(神戸)、川島(名古屋)、鈴木、山瀬(浦和)、根本(大分)となっています。
 中国新聞の記事を見ると、念願のアテネ行きを決めた森崎浩と駒野は満面に笑みを浮かべて喜び一杯。会見で森崎浩は「本当にうれしい。自分だけの力で選ばれたのではないと思うし、すべての人に感謝したい。アテネでは自分のプレイを出しきりたい、と思います」、駒野は「ケガから復帰して、その上で選ばれたことがうれしい。自分の力を出して、チーム一丸となって、優勝目指して頑張りたい」と語っています。昨年はサブで出ることが多かった森崎浩は、本来のポジションではない左サイドを与えられていましたが、そこで精一杯自分のプレーを見せたことが今回の選出に繋がりました。一方の駒野は昨年8月に全治10ヶ月の怪我をして一時は本大会も絶望か、と思われましたが、逆に出れなかったことで頭を切り替えることが出来た様子。回復が早かったことで本大会を意識し始め、復帰後も「他人よりも2倍も3倍もアピールしなければ」と頑張ったのだそうです。2人とも困難を克服する中で結果を残したことがここに繋がったわけで、そう言う意味でも価値があると言えるでしょう。アテネでは厳しい戦いとなることが予想されますが、精一杯頑張って良い経験をしてきて欲しい、と思います。
 なお、バックアップメンバーとなった林ですが、やはり怪我からの回復が不十分だと判断されたのではないか、と思われます。本人にとっては悔しい事だと思いますが、しかしGKはオーバーエイジの曽ヶ端がレギュラーだと言うのは最初から決まっていたようなもので、極論すれば第二GKは誰がなっても一緒です。バックアップとは言えアテネに行って雰囲気を味わうことはできるので、林の目標は半分は達成された、と言っても良いのではないでしょうか。アトランタ五輪の時に上村が松田の怪我?で直前に招集されたように突然のチャンスを与えられる可能性はあるわけですから、これで腐らずに最後までチャンスを信じて頑張って欲しい、と思います。
<04.7.16> 明日はナビスコ杯の第5節、セレッソ大阪戦が行われます。
 昨年は2nd stageこそ12位だったものの1st stageは5位の成績を挙げ、天皇杯でも決勝まで進んだこのチームの混乱が監督問題にあるのは間違いないところでしょう。昨年はJ1昇格に貢献した西村監督を10月に解任。後を継いだ塚田コーチがチームをまとめて天皇杯の快進撃を果たしたものの、任期満了とともに退団します。そして予定していた監督(名前は何だったっけ?ナドベザ?)にドタキャンされて急遽ムズロビッチ監督を招聘し、わずか2試合で解任するとコーチだったアルベルトが昇格。そしてこの7月4日にはアルベルト監督も辞任して、元大分監督の小林伸二氏が就任しました。95年にJ1に昇格して以来、昨年までの9年間に9人が監督を務めるというともともと監督交代の多いチームではあるのですが、それにしてもこの1年で5人目の監督と言うのは異常です。小林監督就任直後には強化責任者(統括ディレクター)の大倉氏を解任して梶野氏を据え、チーム体制を改めて再出発を図ろうとしています。小林監督は明日の広島戦をチーム作りのための大事なゲームと考えて必勝を期しているそうですが、すぐに結果が出るかというとどうでしょう?一昨日は高知大学と練習試合を行って小林監督の初采配を勝利で飾った(5-2)そうですが、システムもメンバーも固まっているはずなく何の参考にもなりません。新監督にアピールしたい、と言う選手の高いモティベーションには注意する必要がある、と思われます。(因みにメンバーがどうなるかは見当もつきません。)
 対するサンフレッチェですが、北海道キャンプは若手の成長が著しく成果の多いものでした。しかし小野監督も語っているように「すぐに公式戦で結果が出るほど甘くない」(中国新聞)のも事実。特に涼しい北海道から戻ってきてすぐの大阪で、フルにパフォーマンスが発揮できるとは思えません。従って明日のゲームは勝利も重要ながら、きつい状況の中でどれだけ自分のプレーができるのか、が問われることになりそうです。メンバーですが、こちらも良く分からない、と言うのが本当のところ。仮に勝つことを優先するなら、次のような感じになるでしょう。
       下田

   小村 リカルド 吉田

佐藤一  李   外池  服部

    ベット  森崎和

       盛田

SUB:上野、八田、大木、茂木、田中
 実際のところはこのようなメンバーになる可能性はほぼゼロで、もっと若手を起用してくるものと思われます。素晴らしいコンビネーションを見せていた田中、茂木、中山。彼らに負けまいとして歯を食いしばってはね返していた大久保、八田、西河。これまで何度も目の前でベンチ入りのチャンスを逃している木村。そして、移籍で燃えているであろう上野。せっかくの良いキャンプをした後なので、彼らにチャンスを与える可能性は非常に高い、と思います。チャンスをもらった選手には、この機会を必ず生かすと言うつもりで、全力を尽くして欲しいものです。
<04.7.15> 昨日U-23代表はU-23チュニジア代表と親善試合を行い、0-1で敗れました。
 この日のメンバーはGK:曽ヶ端(→川島46分)、DF:菊地、闘莉王(→阿部46分)、茂庭、MF:駒野、前田(→田中62分)、鈴木、森崎浩(→石川46分)、松井、FW:高松(→平山46分)、坂田(→山瀬77分)。森崎浩は前半のみで、左WB(と言うよりもむしろSB?)としての出場。攻撃に絡む機会は少なかったのですが、主に守備面で奮闘しました。駒野は前半は右WB、後半は左WBとしての出場で、中盤とのコンビネーションがほとんど無かったにも関わらず何度か良いクロスを入れてチャンスに絡みました。特に後半28分にパス交換から中央に出てドリブルで突っかけたのはこの試合で唯一ワクワクしたシーンだった、と言えるかも。全体的に低調なゲームの中で2人ともクオリティの高さを見せ、五輪は「当確」と言って良いのではないでしょうか。
 ところでこのゲーム全体についてですが、前半には前田、途中から松井をボランチに使うなどテスト的な布陣で戦いました。そして内容はまさに「テスト」そのもの。さほど強いとも思えない一軍半のチュニジアに対してほとんど攻撃の形を作れずに終わりました。また失点シーンも酷いもので、前半終了間際の何でもないクロスを曽ヶ端がポロリとこぼし、これを相手FWに蹴り込まれました。本来チーム力をアップさせるために入れたはずのオーバーエイジ選手の信じられないようなミスは、観戦している側にとって(たぶん選手にとっても)がっかりでした。今回の選手選考はこれまでの路線に沿ったものでさすがの山本監督もチームの熟成を行うことにしたのか、といったんは「評価」した(7/1のDiaryを見てください)のですが、このメンバー、内容、そして「これからチームを作る」と言う試合後の監督コメントと絶望的な気分になってしまいます。サンフレッチェの選手には一生に一度のチャンスを生かして五輪で頑張ってきて欲しい、とは思うのですが、この監督の元では頑張りようもないのでは?本当に、困ったものです。
<04.7.14> サンフレッチェは昨日、1週間に渡った北海道キャンプを打ち上げました。広島フットボールによると最終日は「チームとしての一体感が生まれるようなメニュー」(小野監督)と言うことで、選手が4チームに分かれて総当たりで優勝を争う5人制のミニサッカー大会を行いました。組み合わせは次の通り。
【緑】下田、小村、外池、佐藤一、盛田、吉田
【赤】リカルド、李、服部、大木、田中、木村、河原
【灰】森崎和、茂木、松浦、八田、中山、上野
【黄】高木、大久保、青山、田村、西河、桑田

(ベットは前日の練習で足を痛めたため休養。チアゴ、西村、吉弘は別メニュー。高萩はU-18代表。)
 大雑把に言って緑はベテラン組、赤はミックス、灰色は中堅、黄色は若手、と言う感じの組み合わせで、どんなサッカーをするのかなかなか興味深いところでしたが、優勝したのはベテランの緑チームだったそうです。ゴール前に盛田を張り付かせて守備を固め(^_^;)、ロングボールを外池や小村に合わせて佐藤一や下田、吉田がつなぐと言う「負けないサッカー」を展開し、2勝1分けで堂々の首位。一方灰色組は「ポゼッションサッカー」を狙って押し込むもののカウンターから失点する、というパターンを繰り返して最下位に沈んだそうです。また練習終了後にキャンプ中に誕生日を迎えた佐藤一、李、盛田の3人にカードが渡され、「はいチーズ」の声とともに頭の上から卵と小麦粉が浴びせられたとのこと。サンフレッチェでは恒例となっているブラジル式の祝福ですが、全く想定していなかった盛田にしてみれば相当衝撃的だったようで、しばらく呆然としていた(^_^;)そうです。成果の多かったキャンプから戻った選手達は今日は休養し、明日からC大阪戦に向けての調整(と言っても2日しかありませんが)を行うことになります。
<04.7.13> 先週末に発売された紫熊倶楽部8月号(Vol. 78)は、先日チームを離れたサンパイオの特集号です。「それは神様の後押しによって」と言うのは昨年サンパイオが自費で製作したTシャツに書かれた言葉ですが、これがタイトルになった記事が最初のもの。1995年に横浜フリューゲルス入りしてからチームの消滅を経験し、スペイン、柏を経て広島入りした経緯を追っています。J2での戦いからJ1に昇格したこの1年半に61試合に出場して広島で「最も愛された外国人選手」となったサンパイオの姿、特に磐田スタジアムでの別れのシーンは必見です。
 その他にもたくさんのサンパイオに関する記事が掲載されています。中国新聞の小西記者は「サンパイオよ、また会おう」と言うタイトルで、本物のプロフェッショナルとしての姿を見せてくれたサンパイオへの思いを綴っています。サッカーマガジンの広島担当の石倉利英氏のコラムは「誇りをくれた男」で、フリューゲルス担当だった時代に初めて会った時から今に至るまでのサンパイオを描いています。更に広島ホームテレビの望月ディレクターによるコラムもサンパイオ関連。「プロ中のプロと出会えた喜び」と題して、取材を通したサンパイオについて書いています。更に「Reader's Area」もサンパイオとファンが一緒に撮った写真やイラストなどがたくさん掲載されています。
 その他の記事ですが、まず最初のページの「サンフレッチェを支える人々」は事業部の石川浅香さん。昨年3月にサンフレッチェに入社して企画した「ブレークスルーTシャツ」について語っています。日刊スポーツの奈島記者による記事は八田選手。天性の明るさからサービス精神に満ちた受け答えをしつつDFらしい堅実なプレーを見せる彼を「プレイはネスタ、インタビューは新庄」と例えています。また中国新聞の佐藤記者は、「期待感と課題と。何かを見せ続ける少年」前田俊介選手を取り上げています。そして私が書いたコラムの今回のテーマは「1st stageを振り返って」となっています。
 「Match Report」は、6/13に行われた第12節鹿島戦から横浜FM戦、新潟戦、そして1st stage最終節の磐田戦までの4試合をレポート。そして最終ページはいつものようにtssの石井百恵アナウンサーによる「大好き!サンフレッチェ」で、こちらもまたサンパイオのコラムとなっています。
 「紫熊倶楽部」は定価350円。ファンクラブ・後援会員の方は、V-POINTとホームゲーム会場、定期購読に限って割引価格で購入できます。お申し込みとお問い合わせは紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<04.7.12> 一昨日プリンスリーグの第9節が吉田サッカー公園で行われ、サンフレッチェユースは激戦の末多々良を下し、高円宮杯進出を決めました。
 トップのキャンプに呼ばれていた選手(桑田以外)を残し、ほぼベストメンバーを組んだユースの布陣は、GK:佐藤昭、DF:森脇、槙野、藤井、大屋、MF:高柳、柏木、田中祐、FW:木原、前田、冨成。構成力に勝るユースは4分に前田、6分に田中祐がゴールを決めてあっという間に2点のリードを奪いましたが、この試合に賭ける多々良はロングボールとフィジカルの強さ、運動量の多さで対抗。21分に平間が決めて1点差に迫ると、前半終了間際にカウンターから恵谷に抜け出され、同点に追いつかれてしまいました。後半はユースが圧倒的に攻めるもタイトな守備になかなかゴールを割る事が出来ず、時折カウンターから危ない場面を迎える、と言う展開だったらしく、途中から降り出した大雨の影響もあって激戦となったそうです。そんな中の後半43分、柏木がドリブルで突っかけてペナルティエリア内で切り返し、GKの動きを見きってゴール。ユースは接戦を制して勝ち点9となり、1試合を残して3位以上を確定しました。第9節の他の試合結果は次の通り。
広島皆実 4-0 県広島工
広島観音 2-1 作陽

【順位表】
      勝点 勝 分 負 得失差
1広島観音  12   4   0   0    +5
2広島Y     9   3   0   1    +2
3広島皆実   7   2   1   1    +5
4多々良    4   1   1   2    +3
5作陽     3   1   0   3    -2
6県広島工     0   0   0   4   -13
 最終節は7/17(土)で、観音×皆実、ユース×県広島工、作陽×多々良の組み合わせ。広島皆実は引き分け以上で高円宮杯への出場権を獲得します。
<04.7.11> 北海道キャンプの4日目となった昨日、サンフレッチェは初めての紅白戦を行い、田中と茂木の活躍で赤組が4-0で黄組を下しました。
 小野監督の元でのキャンプ前半の紅白戦は、選手をレギュラーと控えと言う色分けせずに行うのが通例。昨日も横内監督・望月コーチが率いる赤組と、影山監督・加藤コーチが率いる黄組に分かれ、それぞれスタジアム入りする時から別行動して「本気」の対決を行いました。それぞれのチームのメンバーとシステムは次の通り。
      【赤組】              【黄組】

       上野                下田
       (→河原45分)
  大久保 リカルド 小村         八田 吉田 吉弘(→大木45分)

     李   高木            高萩  桑田
     (→外池45分)
青山(→西河45分)     木村   佐藤一         服部

   田中      中山            ベット

       茂木             田村    松浦

  (後半は大久保が右WB)     (前半は3-5-2、後半は4-3-3)

 広島フットボールによると「前半は、佐藤一と木村のアウトサイド勝負が、もっとも目立った」とのこと。佐藤一は何度も鋭い飛び出しで裏を取っていたそうで、そこにベットや他の選手からのパスも出てチャンスを作っていたそうです。逆に木村は監督から「裏を取られることを怖れず自分のプレーをしろ」と指示されていたそうで、ゴール前への積極的な飛び出しを見せて前半だけで4本のシュートを放ったそうです。実績を持ちながら第5節以降はベンチ入りもできなかった佐藤一、後輩たちに先を越されてしまった木村の2人の意欲が見える前半だったようです。
 しかし彼ら以上に危機感を募らせ、このゲームに賭けていたのは田中と茂木でした。茂木は八田や吉弘からショルダータックルでボールを奪うなど「戦う姿勢を前面に出して」プレー。田中は豊富な運動量で上下動を繰り返して中盤でしっかりとボールキープして、2人とも前半から良い動きを見せていたそうです。しかし本当の輝きを見せたのは後半から。黄組が攻撃的なシステムに変えて押し込み始めた後半14分、相手のDFの前でこぼれを拾った田中がほんのわずかにできたシュートコースを見つけると、思いきって右足を振り切りました。さすがの下田は素晴らしい反応でボールに触りましたが、しかしこれがポストに弾かれた後に下田の頭に当たってゴールイン。田中の見事なゴールで先制した赤組は、その2分後には茂木が八田と勝負してシュート性のクロスを入れると、ここに飛び込んだ田中が押し込んで突き放します。更に後半32分には木村のクロスを外池が頭で決めて3点目。そして36分にはリカルドのロングパスを高萩と競り合ってマイボールにした田中が吉田をかわしてパスすると、そこに走り込んでいた茂木が落ち着いて叩き込みました。
 1st stageは2試合に先発した田中。1試合に先発、2試合に途中出場した茂木。しかし彼ら2人の出場時間はどちらも100分に満たず、ゴールを挙げる事もできませんでした。田村や前田ら後輩たちが起用されてそれなりに結果を出していたのに比べて、内心忸怩たる思いだったに違いありません。しかしそこで腐っていては何にもならないわけで、このキャンプを「最後のチャンス」と考えて頑張ったその成果がここに現れたのだろう、と思います。ここぞというところで結果を出すことは大事ですが、それ以上に大事なのは続けること。これから先も思うように行かないこともあるかもしれませんが、そこで気持ちを切らさないように頑張って欲しい、と思います。
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