1/16〜1/22のSANFRECCE Diary


<05.1.22> 先週末に発売された紫熊倶楽部2月号(Vol. 84)は「ユース大特集!」。史上最高の成績を残したサンフレッチェユースとその選手を取り上げています。最初に登場しているのは今季の新人選手の中で最も期待されている1人である前田俊介選手。彼の少年時代からサンフレッチェとの出会い、ユースでの戦いと成長、トップでの出場とJリーグ初ゴール。徐々に階段を上ってきた彼の歴史をたどっています。一見、ふてぶてしそうに見える前田ですが、実はその心の中は繊細。代表に選ばれても「あんまり行きたくなかった...知らない人がいるところは好きじゃなかったから」と語る言葉は、まるで久保竜彦を思わせます。少年時代から素質の高さを見せながら色々な挫折を経験しながら成長してきた彼の心の軌跡を追っています。
 もう一つのルーキーインタビューは、高柳一誠選手。ただのサッカーの好きな少年で、ジュニアユースにもユースにも行くつもりがなかった彼は、いつも不安の中のスタートでした。しかし周囲の彼のプレーに対する評価は高く、ユースでは1年生の時からレギュラー。2年生の春には高萩とともにトップのキャンプにも呼ばれましたが、物怖じすることなくプレーした高萩とは違って「ビクビクしたまま、キャンプでの日々を過ごした」のだそうです。そして3年生になったからも、散々の出来だったJリーグの3試合やアジアユース、喜びの輪の中に入りきれなかった高円宮杯など、彼の自己評価は常に厳しく、自信を失うばかりだったのだそうです。しかし最後のJユースカップ。森山監督の方針で高柳を中心に戦ったユースは結局は優勝を逃しましたが、高柳自身の口からはようやく「手応え」と言う言葉が聞けたのだそうです。自分の能力に自信を持てなかった高柳がいかにして「1年目から試合に出たい」と語るに至ったかが分かる記事となっています。
 ユース特集のもう一つは、森山監督を支えた沢田謙太郎コーチを取り上げています。自分でプレーする立場から人を教える立場に立って1年目の彼が、何を考え、何をしてきたか。そして高校生を育てながらどのように自分自身も成長してきたか。レギュラーの遠征中に1年生中心で戦った天皇杯の広島県予選決勝が「一番面白かった」と言う沢田コーチは、いずれはどんなカテゴリーでも良いから監督をやってみたい、と思っているのだそうです。
 中国新聞の佐藤記者による「戦え!紫熊の戦士たち」は、修道大学在学のままプロ契約を果たした西河選手。広島ホームテレビの望月ディレクターのコラムは、「勝ちにこだわれ」と言うテーマです。私のコラムは「2005年シーズンへの夢」と言うタイトルで、これまでになく積極的に動いた今年の補強の状況について書いています。
 そして、いつものようにトップページはいまおかゆうこさんによる「サンフレッチェを支える人々」で、V-POINTのストアマネージャーの中村昭二さんを取り上げています。更に最終ページの石井百恵アナウンサーによる「大好き!サンフレッチェ」は、「ユースのみんなが教えてくれたこと」となっています。
 紫熊倶楽部は定価350円で、V-POINTやフタバ図書等の広島県内の大手書店、新宿の「ひろしまゆめてらす」で絶賛発売中です。また通信販売や定期購読のお問い合わせは、紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<05.1.22> サンフレッチェは昨日ビッグアーチで練習を開始し、「Road to Champ」を掲げた2005シーズンをスタートさせました。この日集まったのはガウボン、代表組の李、吉弘、前田、それに新人選手を除く21人で、小雪の舞う中ランニングし、ボールを使った練習を行いました。広島フットボールによると小野監督はまずは長いシーズンを戦うための身体作りを重視し、グアムではチームのベースを作るとし、選手の組み合わせ等は宮崎でやるとの方針を示しました。また代表に選ばれている選手がチームに刺激を与えてくれることを期待しているそうで、特にU-20代表でボランチを務めている吉弘に関しては「実は少し考えていた。大熊監督が彼をそこで使ってくれたのは、ありがたかった」と語っています。チームは今日の午前中吉田で練習した後、月曜日に日本を出発。グアムにはガウボンと吉弘も合流して、しっかりと身体作りをすることになります。
<05.1.21> 昨日サンフレッチェは移籍加入選手のうち、ガウボンを除く4人の入団発表を行いました。席上、まず高田強化本部長は補強のポイントとして「得点力のあるポストプレーヤー」「突破力と得点力のある選手」「守備のリーダー」を挙げ、更に「外国人選手にも競争原理を導入する」事を目指した、と述べました。
 最初に会見した池田昇平選手は、「自分を成長させるため」に移籍したとし、小野監督がいること、若い選手が多いことから「自分の良さが出せるチームだ」と考えて広島を選んだ、と理由を説明しました。
 続いて質問を受けた佐藤寿人選手は、開口一番「広島を優勝させるためここに来ました」と宣言。上を目指す、と言う広島の考え方に共鳴して、悩んだ末に移籍を決断したと語りました。そして広島の印象と自分のプレーの特徴を説明した後で、「チームは一人一人がより良くしていこう、と言う気持ちがないといけない。僕はこれまでチームにとって何が必要か、を考えながらやってきました...そう言う意識でチームを引っ張っていければいい」と、中心選手として頑張る決意を披露しました。
 「昔から日本で活躍するのが夢でした」と言うジニーニョは、「広島はいいチームだし環境もいい。街も素晴らしい」とのサンパイオからのアドバイスを受けて広島入りを決断したのだそうです。特長は「スピードと技術」を持っていることだそうで、これをを生かして優勝を目指したい、と述べました。
 既に昨年末に1週間ほど広島の練習に参加していたジョルジーニョは、「みんなやる気のある、いい印象を持ちました」と広島入りした喜びを語りました。そして「とにかく優勝したい。サポーターの応援を得て、優勝を目指して頑張りたい。そして日本でもブラジルでも有名なストライカーになりたい」と決意を語りました。
 この日会見した守下専務も高田強化部長も、また4選手とも口にしたのは「優勝」と言う言葉です。昨年までは優勝を目標にする、とは言ってもそれはまだ遠くの目標だという感じでしたが、今年は明らかに違うように思います。96年以来8年ぶりの1シーズン制となる今年は34試合の長丁場を戦ってようやく優勝が決まるわけですが、そこでものを言うのはチームの層の厚さとチーム全体の「優勝を目指す」と言う意思でしょう。そう言う意味で、今年はこれまでにない準備が出来ている、と言えそう。リーグ戦だけでなくナビスコ杯や天皇杯も気を抜かずに戦って、何か一つでもタイトルを取って欲しいものです。
<05.1.20> カタール国際大会のグループリーグ最終戦をベラルーシと戦ったU-20代表は、二度同点に追いつく粘りで2-2で引き分け準決勝進出を決めました。この日のメンバーは、GK:松井、DF:柳楽、小林、水本、MF:増田(→本田)、吉弘、中村、家長(→苔口)、兵藤、FW:平山、カレン(→辻尾)。勝たなければならないベラルーシに対して引き分けでもOKの日本、と言う構図だったためか立ち上がりは押し込まれ、開始4分にミドルシュートを決められ先制点を許しました。しかし22分、増田のスルーパスを受けた平山が振り向きざまにシュートを打って同点。ワンチャンスを生かした日本がペースを握り、そのまま後半も押し込んでいたそうです。そして早めの選手交代で流れを維持しようとしましたが、それが失敗。苔口のミスから相手にペースを握られると、27分に直接FKを決められて勝ち越しを許してしまいました。しかし33分、本田のロングパスを受けた苔口が抜け出してシュートを決め同点。その後ベラルーシの猛攻を必死で防ぎ、何とかベスト4に残る事ができました。
 ところで広島から選ばれている2人のうち、吉弘はこの日もボランチとしてフル出場。非常に良い出来だったようで、守備で頑張っていただけでなく攻撃にも絡んでいた模様です。本人も手応えを感じている様子で、All About Japanの記事によると「ボランチの面白さは分かった。結構、自信もつきました」と語っています。サンフレッチェにとって守備的MFのポジションはやや層が薄いだけに、この経験は生きるかもしれません。一方前田は出場機会がありませんでした。
<05.1.19> カタール国際大会に出場しているU-20代表は16日にアルジェリア戦を戦い、1-2で敗れました。メンバーは、GK:西川、DF:柳楽、小林、水本、MF:吉弘、本田、中村、家長、兵藤、FW:辻尾、平山。前半22分にアルジェリアのドリブル突破からのシュートが小林の足に当たってコースが変わり先制を許し、後半33分には再びシュートが小林の足に当たってゴールに入り2点目を失ったとのこと。後半ロスタイムに本田がFKを直接決めて1点差に迫ったものの、その他にはあまり有効な攻撃を構築できずにそのまま敗れた、とのことです。なお、この日は前田が後半早々から辻尾に代わって出場しましたが、期待された流れを変える役割は果たせなかったとのこと。大熊監督は「前田をはじめとして、後から出た選手ももう少し仕事をして欲しかった。まだまだレベルの低い部分がある」と厳しいコメントを残しています。なお第3戦のベラルーシ戦も昨日行われていて、どうやら2-2の引き分けに終わった模様。日本は得失点差で決勝トーナメント進出を果たしたのではないか、との事です。
<05.1.19> 日本サッカー協会は昨日、今季の移籍リストの5回目の更新を行いました。サンフレッチェから出ていた選手のうち佐藤一、松浦、外池は移籍先決定のためリストから外れ、残ったのは西村のみとなりました。その他以前在籍した選手では、栗原(新潟)、鳴尾(鳥栖)、中村(鳥栖)の行き先がまだ決まっていない様子です。
<05.1.19> プレスリリースによると、サンフレッチェは2/20(日)に岡山県陸上競技場・桃太郎スタジアムで、C大阪とプレシーズンマッチを行います。2/20は開幕2週間前で、宮崎キャンプを打ち上げた翌々日。キャンプ疲れは残っているでしょうが、十分な実戦トレーニングを積み、システムやメンバーもほぼ固めて開幕に向けての手応えを感じたい試合、と言うことになると思います。前売りチケットはSS席4,000円、S席3,000円、SA席2,000円、自由席大人1,500円、小中学生700円で、ローソンチケット、電子チケットぴあ(ファミマ、セブンイレブン、サンクス)、チケットサークルKでの販売のみ(事務所やV-POINTでの販売はなし)になります。お問い合わせは岡山実行委員会(086-234-5443)までどうぞ。
<05.1.18> サンフレッチェの選手たちは昨日から、中国電力坂スポーツ施設で合同自主トレを開始しました。広島フットボールによると、昨日の練習に参加したのは盛田、吉田、新人選手、外国人選手、それに代表に選ばれている李、吉弘、前田を除く16人。(下田、上野、池田、小村、駒野、服部、森崎浩、森崎和、木村、青山、高萩、茂木、佐藤寿、田中、田村、大木。)各自ランニングの後に軽いパス交換やミニゲームなどで汗を流し、動きもまずまずだったとのこと。勝負の2005年に向けて、よいスタートを切る事ができた模様です。
<05.1.18> サンフレッチェは昨日、横浜FCに期限付き移籍していた眞中靖夫選手の現役引退と、C大阪サッカースクールコーチ就任を発表しました。茨城県出身の眞中は鹿島アントラーズの前身である住友金属に89年に入団し、そのままアントラーズでJリーグ開幕を迎えました。そして主にスーパーサブとして活躍し、6年間で20得点を挙げるなど鹿島の第一期黄金期に貢献しました。99年にはC大阪に移籍して、4年間で21得点をゲット。その中には3分間でハットトリックと言う記録も残しています。また02年には暴漢に襲われて頭蓋骨骨折という重傷を負いましたが、奇跡的に復活してC大阪のJ1昇格に貢献しました。サンフレッチェに来たのは03年の8月で、なかなか勝てずにJ1昇格が遠ざかり始めた頃のこと。ひたむきなプレーでチーム全体に戦う気持ちを思い出させ、第4クールの快進撃を支えました。今年も開幕戦で先発するなど序盤の6試合に出場しましたが、C大阪戦ではせっかくゴールを決めたのにファウル?で取り消されるなど運にも恵まれず、その後出場機会を失います。そして6月下旬に横浜FCにレンタル移籍。念願だった兄との一緒のプレーも実現できましたが、結局13試合で1ゴールに終わり兄の後を追うように引退することになりました。
 身体能力に恵まれているわけでもない眞中がここまでできたのは、常にひたむきなプレーを忘れなかったからだと思います。広島にいた期間は短かったのですが、その姿はサポーターに感動を与えてくれました。もう彼のプレーを見れなくなるのは残念ですが、第二の人生の出発にエールを送りたいと思います。
<05.1.17> 昨日サンフレッチェは、今シーズンのチーム編成と背番号、新人選手、及び新しいユニフォームを発表しました。
 まず、指導陣の体制は次の通り。
監督:小野剛、サテライト監督:牧内辰也、コーチ:影山雅永、横内昭展、
フィジカルコーチ:生駒武志、GKコーチ:望月一頼、加藤寿一、
トレーナー:吉崎健、野村博幸、木本実、竹田亘、
トップ主務:浅津伸行、サテライト主務:坂田康彰
 監督はもちろんコーチ陣も昨年と同じで、その他もほぼ昨年同様の体制となっています。次に選手と背番号は次の通り。
1 下田崇    12 (サポーター) 23 青山敏弘
2△池田昇平   13 田中俊也    24○前田俊介
3 小村徳男   14 木村達朗    25○高柳一誠
4△ジニーニョ  15 田村祐基    26 高萩洋次郎
5 駒野友一   16 李漢宰     27△ジョルジーニョ
6 ベット    17 服部公太    28 吉田恵
7 森崎浩司   18 吉弘充弘    29○森脇良太
8 森崎和幸   19 盛田剛平    30○入船和真
9 茂木弘人   20 大木勉     31○佐藤昭大
10△ガウボン   21 上野秀章    32○桑田慎一郎
11△佐藤寿人   22○西河翔吾    33○中尾真那

△は移籍加入、○は新人
 リカルド、外池、チアゴの番号はそれぞれ移籍加入の池田、ジニーニョ、ガウボンのものとなり、佐藤寿は仙台でも付けていた11をもらいました。またこれまで11だった茂木は2つ小さくなって9。その他、田中、木村、田村、吉弘、青山が昨年よりも小さな番号に変わりました。カタール遠征中の前田を除く新人7人は昨日記者会見し、「目標はランバード、ライバルは高柳」(桑田)、「目標は服部選手。興梠と対戦したい」(入船)、「好きな選手はロベルト・バッジオ」(高柳)、「目標は小村さんで、ライバルも小村さん」(西河)「29番は肉に通じる。キン肉マンになります」(森脇)、「下田さんに挑戦していきたい」(佐藤昭)、「中澤佑二選手のようになりたい」(中尾)とそれぞれ抱負を語っています。
 また、昨日は今季の新しいユニフォームも発表されました。サプライヤーはこれまで通りミズノ。従来の紫色を基調に、肩の部分に濃い紫をあしらって翼をイメージし、チームが世界に向かって羽ばたくと言う意味づけをしたそうです。またショーツも濃い紫で、ホーム用ユニフォームは全体的に渋めの配色となりました。一方アウェイ用は白が基調ですが、肩のラインとショーツは薄めの紫で、こちらは昨年版の雰囲気を踏襲しています。
 更に昨日は今年のスローガンを発表し、「Road to Champ 2005 Creative Football, Burning Spirit−創造力にあふれ、燃える熱い心で優勝を目指す!」となりました。昨年と同じ"Creative..."の前に"Road to Champ"を付けて「優勝を目指す」と言う決意を表現したものとなっています。  
<05.1.16> カタール国際トーナメントに出場中のU-20日本代表は一昨日グループリーグ初戦をカタールと戦い、兵藤のハットトリックなどで4-0で勝ちました。この日のスターティングメンバーは、GK:西川、DF:柳楽、小林、水本、MF:吉弘、本田、中村、家長、兵藤、FW:平山、カレン。前半は押され気味だったものの、38分にカレンがエリア内で引っ張られてPKを得、これを兵藤が決めて先制。ラッキーな得点で気持ちがほぐれた日本は後半は攻めまくり、兵藤のドリブルからのシュートや辻尾のゴール、そしてこの日2回目の兵藤のPKで4点を奪い大勝しました。なお、サンフレッチェから選ばれた選手のうち吉弘はボランチとして初めて公式戦に出場。相方の本田のサポートなど、良い働きを見せたそうです。一方前田の出場機会はありませんでした。
<05.1.16> サンフレッチェと福岡は昨日、レンタル中だったMF松下裕樹選手の完全移籍を発表しました。
 2000年に前橋育英高から広島入りした松下は、右足から繰り出される強烈で正確なキックを武器に1年目からリーグ戦出場を果たすなど、「スーパーセブン」の中でも大きく期待された選手でした。実際、ボールを持てば何かしてくれそうな感じで最初から大物の雰囲気はあったのですが、問題は運動量。出場しても中盤を漂うだけ、と言うことが多く、2年目は1試合の出場にとどまりました。しかし3年目の2002年は、木村監督の体制になってから6試合連続で先発するなど、13試合に出場。U-21代表に選出されて中国遠征に参加するなど成長を見せていました。J2で戦った一昨年は夏が終わるまでほとんど出場機会がなかったのですが、チームが危機に瀕していた第31節札幌戦で抜擢を受けて勝利に貢献。駒野が抜けた後の右WBのポジションを確保して、その後の10連勝とJ1昇格につなげています。
 昨年は更なる出場機会を求めて福岡にレンタル移籍。当初は怪我もあって出遅れましたが、8月頃から徐々に出場機会を増やして11試合に出場し、最終節では勝利を決定付けるアシストを決めるなど活躍しました。広島ではボランチとしては森崎兄弟、右サイドでは駒野を抜く事ができず、福岡でも厳しい戦いが続きましたが、今年はもっと多くのチャンスを与えられるはず。広島を解雇された後に福岡でブレイクした宮崎や山形に続いて欲しいものです。
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