11/13〜11/19のSANFRECCE Diary


<05.11.19> 明日は日産スタジアムで第31節横浜FM戦を戦います。
 2年連続でチャンピオンを取った横浜FMは、今年はリーグ制覇とアジア制覇の「2兎を追う」戦いにチャレンジしました。しかし過密日程の影響はことのほか大きくスタートダッシュに失敗。それでも途中から盛り返して第16節には3位に付けていました。しかし8月のリーグ戦再開後に完全に失速し、一時は12位まで後退しました。
19A ●1-3 磐田  【横】栗原、【磐】カレン2、河村
20H ●0-2 川崎F 【川】マルクス、中村
21A ●2-3 G大阪 【横】坂田、大島、【G】渡辺2、大黒
22H △2-2 名古屋 【横】グラウ、山瀬、【名】ルイゾン2
23A ○2-0 神戸  【横】グラウ、坂田
24H △0-0 FC東京
25A △0-0 浦和
26H ●0-3 大分  【分】深谷、マグノ・アウベス、西山
27A △2-2 千葉  【横】ドゥトラ、坂田、【千】阿部、巻
28A ●0-1 新潟  【新】エジミウソン
29H ○1-0 東京V 【横】中澤
30A ○1-0 清水  【横】グラウ
 なかなか点が奪えず、守りを固めても守備陣が耐えきれずに負けてしまう、と言うパターンが多かった横浜の課題は攻撃力でしたが、そこに頼りになる男が帰ってきました。腰と膝を痛めて今季6試合しか出場していなかったエース久保が、第29節の東京V戦から復帰。天皇杯の仙台戦では相変わらずの身体能力の高さを見せて2得点を挙げ、前節清水戦ではフル出場を果たすなど着々と復活の階段を上って来ています。現在の順位は9位で優勝も降格も無い、と言う意味ではサンフレッチェと同じ状況にいる横浜ですが、ここから最後のタイトル・天皇杯に向けてチームを上げていこうと言う雰囲気になっているようで、モティベーションは決して低くない様子。もともと力のあるチームなだけに、サンフにとって厳しい相手であることは間違いないと思われます。
 対するサンフレッチェですが、前節の敗戦で首位との勝ち点差が14と開き、優勝の可能性が完全に無くなりました。その上守備の要のジニーニョが累積8枚目のイエローカードを受けて2節続けて出場停止で、苦しいメンバー構成を強いられることになります。ただ目標を失ってしまっているチームにとって、ここで若手を起用できると言うことはいろいろな意味で良いことかも知れません。天皇杯に向けて、あるいは来季に向けて、何らかの収穫を得ることが目標となるのではないでしょうか。予想メンバーですが、久保、坂田と言う高さとスピードのツートップを考えると3バックで行く可能性が高いものと思われます。
       佐藤昭

  吉弘   小村   西河

    森崎和   ベット

駒野            服部

       大木

    佐藤寿  前田

SUB:上野、吉田、高柳、李、ガウボン
 「対久保」を考えると守備が心配になるのですが、「対横浜」と言う意味ではやはり松田、中澤を擁する守備陣をどのように打ち破るか、が問題でしょう。大分相手にチャンスを作りながらもゴールを奪えなかった攻撃陣の奮起に期待したい、と思います。
<05.11.18> 携帯サイトによると、一昨日行われたG大阪との練習試合はなかなか良い内容だったそうで、観戦していた小野監督も「いい試合だった。向かっていく姿勢を見せてくれた」と高い評価を与えていたそうです。その中で名前が挙がったのが高柳と桑田。また中尾は得意のロングスローをファーポストまで飛ばして桑田のゴールをアシストしたとのことで、彼にも高い評価を与えていたそうです。
 なお昨日はサテライトの遠征メンバーはお休みで、トップは明後日に予定される横浜FM戦に向けて戦術面の詰めをしていたとのことです。ここから2試合はジニーニョが出場停止となるだけに苦しい戦いが予想されますが、代表戦で見せたように駒野が復調して来ているのは好材料。また西河は「ジニーニョがいないのは自分にとってチャンス。結果を出したい。ゼロに抑えたい」と意気込み、吉弘も「大分戦でも自分が試合に出れば流れを変えられたかも、と考えるようにしている。チャンスは自分でつかみ取るもの」と燃えているとのこと。GK佐藤昭を含めた若い守備陣で、久保を完封して欲しいと思います。
<05.11.17> 昨日日本代表は国立競技場でアンゴラ代表と親善試合を行ない、終了間際の松井のゴールで1-0で勝ちました。日本代表のメンバーは、GK:川口、DF:田中(→松井66分)、宮本、中澤、MF:三都主、駒野、中田英、中村、稲本(→阿部80分)、FW:高原(→大黒79分)、柳沢。ナイジェリアを破って初出場を果たし世界に衝撃を与えたアンゴラでしたが、確かに身体能力の高さは見せたものの桁外れと言うほどでもなく連動性も無く、イメージ的には中東の強国並と言う感じ。となればジーコ・ジャパンにとっては慣れた相手で、序盤から鋭い出足で相手陣内に攻め込みます。7分には高原と中村が、11分には高原が、12分にも柳沢が決定的なシュートを放ちましたが、いずれもバーを叩いたりGKにキャッチされたり。27分にも高原がボレーで狙いましたが、またもクロスバーを直撃します。そうこうするうちに攻め疲れたか、あるいはアンゴラが修正してきたのか徐々にボールの支配を失い、前半途中から後半にかけてはむしろ押し込まれる展開が増えます。しかし後半21分、4バックに変更して松井を投入すると再びペースを握り返し、その松井のロスタイムのゴールで何とか突き放しました。今年最後のホームゲーム、それも本番直前までないベストメンバーでの戦いと言う位置づけの割にはすっきりしない内容でしたが、それもジーコ・ジャパンらしいと言えばらしいかも。W杯に向けて成果と課題を残した2005年を象徴するようなゲームだったと思います。
 ところで駒野ですが、加地の欠場もあってフル出場。3バックも4バックもそつなくこなし、勝利に貢献しました。「東欧遠征の時の課題だった」と言う高い位置取りを意識したせいか、試合中は右サイド高く張る事が多く攻撃に貢献。かと言って守備をおろそかにすることも無くDFラインにもきっちりと戻るなど、良い動きをしていたと思います。「動いてスペースを作ることが自分の仕事」と言う言葉通り上がってもボールが出てこないシーンが多かったのは確かで、そのせいかどうかイエローカードをもらった後半30分前後の時間帯は疲れたような表情を見せていましたが、終了間際に2,3度上がってチャンスに絡むなど頑張りを見せました。松井のゴールに繋がった場面も駒野が右からサポートして行った攻撃がきっかけで、起点は駒野のスローイン。派手さはなかったものの堅実さ、運動量とも合格点の出来だったと言えるでしょう。アンゴラ戦の前まではジーコ監督の右サイドのファーストチョイスは加地でしたが、ひょっとするとその意識を変えることができたかも。少なくともこの試合でW杯のメンバー入りにまた一歩前進した、と言って良さそうです。
<05.11.17> 昨日サテライトがG大阪とアウェイで練習試合を行ない、2-2で引き分けました。広島のメンバーは、GK:上野、DF:入船、吉田、池田(→中尾58分)、森脇、MF:木村、高柳、桑田、高萩、FW:盛田(→ジョルジーニョ58分)、茂木(→田村75分)。対するガンバは、GK:松代(→日野45分)、DF:松下、丹羽、入江(→松岡45分)、児玉、MF:寺田、森岡、家長、FW:松波、吉原、三木。得点は全て後半で、8分に吉原、10分に木村、35分に桑田、41分に森岡でした。
<05.11.16> 土曜日に中国リーグの佐川急便中国とトレーニングマッチを行ない、4-0で勝ちました。メンバーは、GK:金山、DF:吉田(→柏木45分)、池田(→槙野45分)、中尾、MF:入船(→高柳70分)、高柳(→練習生60分)、李(→高萩45分)、森脇、桑田(→練習生65分)、FW:盛田(→田村45分)、茂木(→ジョルジーニョ45分)。得点は12分と26分に茂木、47分に田村、63分に柏木。佐川急便中国は26日からJFL昇格を賭けた地域リーグ決勝大会を戦いますが、その良い練習になったでしょうか?
<05.11.15> 先週末に発売の紫熊倶楽部12月号(Vol. 94)の表紙は森崎和、李の両選手で、記事もこの2人のインタビューがメインです。森崎和は巻頭のカラーページからの登場で、タイトルは「人生における、重圧と楽しさと」。今年のキャンプで監督から指名され、ゲームキャプテンを務めることになった彼は、「考え方が違って来ているか」との問いに「はい、違っていますね」とはっきりと答えています。様々な重圧を感じながらも、「引き受けた以上、シーズンが終わるまでは全うしようと思っている」と答えるカズ。チームのために全力を尽くしながら、何とか自分自身も成長しようともがいている姿が描かれています。一方の李は、後半のカラーページでの登場。北朝鮮代表に選ばれ、マスコミからも注目される中で、代表とクラブで頑張り続けた今季を振り返っています。「プロとして、どんな状況でも100%の仕事をする」と言う李漢宰。大分戦ではベンチからも外されてしまいましたが、絶対にこれで終わるはずはない。次はきっと全力プレーで勝利に貢献してくれるのではないでしょうか。
 森崎和のインタビューに続く記事は、磐田戦のドキュメント。C大阪に敗れて切れかけたチームをつなぐ「糸」をどのように紡ぎ直したのか。メンバーを大きく入れ替え、戦う気持ちを思い出させて磐田戦の勝利を導いた小野監督の「賭け」を綴っています。
 FC東京戦、C大阪戦、磐田戦、そして天皇杯の水戸戦のマッチレポートを挟んで、外部ライターによるコラムが4本。ホームテレビの望月ディレクターと石井百恵アナウンサーは、2人とも佐藤昭大選手を取り上げています。金広督子さんの「ユースをよろしく!」はトップ昇格が内定した槙野、柏木両選手について。また私は「サテライトの意義」と言うタイトルで書いています。
 トップページのいまおかゆう子さんの「サンフレッチェを支える人々」は、応援CD「Goal & Proud」を企画した佐藤和博さん。最終ページの「私たちはサンフレッチェサポーターです」では、広島市の大塚由紀子さん、紀子さんの姉妹を紹介しています。
 「紫熊倶楽部」はホームゲーム会場とV-POINTの他、広島県内の大手書店(フタバ図書、廣文館、ジュンク堂など)、岡山県の啓文社、東京・新宿の「ひろしまゆめてらす」で購入できます。また通信販売と定期購読のお申し込み、お問い合わせは紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<05.11.14> ちょっと古いニュースになりますが、日本サッカー協会は9日、AFCユース選手権予選大会に臨むU-18代表のトレーニングキャンプのメンバーを発表し、広島からはユースの柏木と槙野、また広島皆実の森重が選ばれました。今回選ばれたのは次の23人。
【GK】林(流経大柏高)、武田(大津高)、秋元(横浜FMユース)
【DF】福元(大分U-18)、槙野(広島ユース)、堤(浦和ユース)、安田(G大阪ユース)、
    内田(清水東高)、大島(柏ユース)、吉田(名古屋ユース)
【MF】梅崎(大分)、横谷(G大阪ユース)、森野(市船橋高)、柳澤(柏ユース)、
    山本(清水)、柏木(広島ユース)、青山(名古屋ユース)
【FW】河原(新潟)、ハーフナー(横浜FMユース)、森島(滝川二高)、
    小澤(青森山田高)、星原(G大阪ユース)、伊藤翔(中京大中京高)
 韓国遠征のメンバーからは伊藤博(G大阪ユース)、木原(広島ユース)、森本(東京V)が外れ、武田、森野、柏木、河原が入っています。また遠征を辞退した福元、山本も招集されていますが、11日の時点で山本は怪我のため辞退し、代わりに堂柿(関学高)が招集されています。23日からはいよいよ本番を迎えるU-18代表。最後まで主力が揃わず苦しい戦いが予想されますが、いる選手が何とか頑張ってアジアユースへの切符を手にして欲しい、と思います。
<05.11.13> 昨日ビッグアーチで行われた第30節大分戦は、カウンターから次々と失点して0-4で完敗を喫しました。
 快晴のビッグアーチは、ゴール裏を埋めた2000人の大分サポーターをホームからバックスタンド側に広がった紫色のサポーターが迎え撃つと言う感じで、試合前からヒートアップした雰囲気で始まりました。
       佐藤昭

  西河  ジニーニョ  小村
  (→木村82分)
    森崎和   ベット(→茂原26分)

駒野            服部

       大木

    佐藤寿  ガウボン(→前田56分)

SUB:上野、吉弘
 対する大分のメンバーは、GK:西川、DF:三木、深谷、上本、MF:エジミウソン、梅田、西山(→木島86分)、トゥーリオ、根本(→梅崎78分)、FW:マグノ・アウベス、高松(→山崎78分)。コイントスで負けたサンフは西日に向かって攻める形になりましたが、しかし序盤は高い位置からの守備が効いて圧倒的に押し込みます。5分には駒野のクロスを佐藤寿が折り返してガウボンが詰めましたがヒットせず枠外。9分には大木がチャレンジして押し込み、服部のクロスに佐藤寿が足で合わせましたがこれも枠外に外れます。12分にもベットのスルーパスで抜け出した佐藤寿がクロス。跳ね返りを大木がシュートし、更に森崎和が詰めましたが決めきれません。サンフレッチェはサイド攻撃が良く機能し前線の動きも良く、またDFラインからの頻繁な攻撃参加もあって良い形でゲームを進めます。しかし、一瞬の隙を突いて得点を奪ったのは大分でした。前半21分、ジニーニョが縦パスを入れて攻め上がろうとしたところで、ボールカットした深谷がロングパス。これを受けたマグノ・アウベスがスピードでDFを振り切って左足で冷静にゴールに蹴り込み、あっさりと先制を許してしまいました。
 その直後にベットが痛んで茂原に交代させたサンフは、中盤で激しく動いて何とか相手ゴールをこじ開けようとします。しかし大分の守備陣の集中は素晴らしく、なかなかシュートまでも持ち込むことができません。35分には茂原のスルーパスから大木がシュート。その後のCKの流れから森崎和が強烈なミドルシュートを放ちましたが、西川に阻まれます。逆に前半ロスタイム、佐藤寿のバックパスをカットされた流れからマグノ・アウベスがバイタルエリアで右にドリブル。DFが引きつけられたところで梅田に強烈なミドルシュートを叩き込まれ、2点のリードを許して前半を折り返すことになりました。
 やりたいサッカーが出来ていたにも関わらずリードを許したサンフ。小野監督は「前半は悪くない...自信を持って戦おう」と声をかけて選手たちをピッチに送り出します。何としても2点をひっくり返したいと言う思いを込めて、立ち上がりから積極的に行きます。5分にはセットプレーからの流れで茂原がミドルシュートを放ちましたがボールはポストを舐めるように外れ、9分にも波状攻撃を仕掛けましたがシュートまで行けません。後半11分にはガウボンに代えて前田を投入し、前線に起点を作りドリブルからチャンスを作ろうとします。しかし15分、大事な得点を挙げたのは大分の方でした。中盤でのボールの競り合いで、茂原が後から倒されてボールを奪われます。一瞬ファウルかと思いましたがさにあらずで、高松がマグノ・アウベスと速いワンツーで攻め上がるとトゥーリオにパス。これをペナルティエリアの前から叩き込まれ、決定的な3点目を失ってしまいました。
 何とか1点を返したいサンフは、その後も大分ゴールをこじ開けようとします。20分には前田のドリブルから佐藤寿のクロス、そしてこれを後から走り込んだ大木が頭を叩きつけましたがわずかに外。逆に22分、ペナルティエリア内で根本?をジニーニョが倒してPK。微妙な判定でしたが覆るはずもなく、マグノ・アウベスに2点目となるPKを決められて点差は4に広がります。夜の闇が迫ってきたこともあり、すっかり冷めてしまったスタンドからは早々に帰り始めるファンが続出。思わぬ一方的な展開に、盛り上がる大分サポーターとは対照的に広島サポからは声も出なくなります。サンフは森崎和が、大木がミドルシュートを放ち、前田が前線で奮闘しますがなかなかゴールを割れません。最後には木村を投入して4バックで攻めようとしましたがあまり有効な手とはならず、紫のスタンドが沸く事も無いままに終了のホイッスルを聞くことになりました。
 「今季最高」とも言える立ち上がりで大分を圧倒していたにも関わらず、最後は「完敗」と言わざるをえない結果になってしまったのはなぜか。要因はいろいろ考えられると思いますが、一番大きかったのはやはり精神面だと言わざるをえないと思います。確かに大分のカウンターは鋭かったし、マグノ・アウベスを生かす戦い方は見事なものでシャムスカ就任以降の躍進は決してフロックではない、と言うことは分かりました。しかし、大分のサッカー自体はきわめてシンプルなもの。カウンターとはこうするんだ、と言うお手本のようなやりかたを貫いていたと思います。そしてそれが成功しているのは、チーム全体に一つの意思を浸透させて、それをやり続ければ絶対に勝てる、と言う自信を植え付けているからです。前節千葉に敗れたとは言え7試合で5勝1分けと言う勢いをぶつけてきた結果が、4-0と言うスコアに現れたのです。
 それに対してサンフレッチェのサッカーは、個人に頼らずチーム全体で連動性を持って戦う、と言うものです。ポジションチェンジやサイドチェンジで相手の守備組織にギャップを作り、3人目の動きや後の選手の「追い越し」で崩すと言う戦い方は、組織力を極限まで高めることで優勝を目指そう、と言う戦略の中身を形作っています。それが、シーズン途中での2位と言う順位に繋がったのだし、鹿島や磐田等に対しても正面からぶつかって戦って勝ちをもぎ取る、と言う結果を得ることができたのです。しかし、それがチームとしての本当の力になっているのか、と言うとたぶんそうではないのでしょう。どんな時にでもこの戦い方をすれば必ず勝てる、と言う確信になっていないから、逆境に勝てないのだろうと思います。大分とは逆にここ10試合でわずか2勝と言う流れの悪さが、この試合の流れをも決定付けることになってしまったのではないか、と思うのです。
 試合終了後に小野監督は「内容に関して悲観はしていない...0-4という結果を受けて、必要以上に深刻になりすぎてチームが崩れていくことだけは、避けたい」と語っていますが、これは決して「強がり」だったり「責任回避」だったりと言うことはない、と思います。優勝できるチームを作るために乗り越えなければならない壁はいくつもあるわけですが、今はまさにその壁にぶつかっているところ。これを乗り越えなければいつまでたっても本当に強いチームは作れないわけで、ここで自信を失って進むべき道を見失うことが、一番怖いことだと思います。
 その一方で佐藤寿が指摘しているように、「今のチームは、ずっと同じ課題を抱えているし、それが解消されていない」のもまた、確かだと思います。劣勢になって反発するのではなく、下を向いてしまう。「失点してから急に、チームの雰囲気が悪く」(佐藤寿)なってしまうと言う悪癖を解消しない限り、同じことを続けるしかないでしょう。それはこの試合に限ったことではなく、9月以降の流れそのものにある、と言っても良いかもしれません。全く同じことはこの日のスタンドの雰囲気にも現れているのかも知れませんが、しかしそれはさておき。シーズン途中まで見せていた、決して最後まで諦めない気持ちをチーム全体で思い出すことが、今最も重要なことなのではないでしょうか。この完敗の屈辱を晴らす機会は、残り4試合だけ。そこで反発できないチーム、自覚を見せれない選手は、「ピッチから去っていくことになる」(佐藤寿)のではないでしょうか。
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