4/24〜4/30のSANFRECCE Diary


<05.4.30> GW連戦の第2ラウンドとして、明日は広島ビッグアーチにアルビレックス新潟を迎えます。
 一昨年J2で昇格と優勝を争ったライバルは、昨年念願だったJ1残留を果たして今年は定着にむけてのジャンプアップの年。海本兄弟や萩村、岡山ら実績ある選手を補強し、オゼアスに代えてアンデルソン・リマを獲得。更に4-1-2-3を基本布陣として導入してシーズンを迎えました。しかし難しい戦術が災いしたのか全体的にしっくりといかず、ここまで2勝3分け3敗といまひとつ波に乗りきれていません。
1A ●0-4 FC東京 【F】石川、今野、ルーカス2
2H ○2-1 大分  【新】鈴木慎、海本慶、【分】マグノ・アウベス
3A ●1-4 横浜FM 【新】鈴木慎、【横】大島、大橋、河合、田中
4H ○3-2 大宮  【新】エジミウソン、アンデルソン・リマ、ファビーニョ、【宮】クリスティアン、トニーニョ
5A △1-1 G大阪 【新】アンデルソン・リマ、【G】大黒
6H ●0-1 磐田  【磐】成岡
7A △2-2 東京V 【新】エジミウソン2、【V】ワシントン2
8H △0-0 清水
 「同じことをやっていたのではレベルアップできない」と言う反町監督の強い意志から、チェルシーやバルセロナと同様のシステム(サンフも開幕当初は同じだった)を採用。GK野澤、DF丸山、海本慶、MF山口、ファビーニョ、FW上野、エジミウソン、鈴木慎と言う主軸に変化はないものの、それ以外のメンバーは毎試合のように入れ替えながら、一番よい組み合わせを探っている、と言う感じです。その結果、第8節終了時点での成績は、得点9、失点15で現在14位。開幕当初の「ボロボロさ」は解消しつつあるものの、完成まではまだ道半ば、と言うところなのではないでしょうか。ただ、上野のポストプレーとエジミウソンの突破力を生かした攻撃は相変わらず強力で、リズムに乗せると怖いものがあります。前節怪我で途中退場となった鈴木慎の出場は微妙ですが、寺川など後を埋める人材はいます。まずは90分を通して走り負けないことが、新潟に対するポイントなのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェですが、前節はロスタイムに追いつかれて4連勝を逃しました。直接の原因はPKでしたが、気になるのはむしろそこに至るまでの流れの悪さ。大木、ベット、茂原らが走れなくなると中盤を支配されて押し込まれる、と言う傾向が顕著で、60分過ぎからはサンドバッグ状態でした。中盤を代えたくてもベンチには経験の浅い選手しかいない。そんな状況をどのように乗り越えるかが、チームがこの先更に上を目指す事ができるのか、それとも徐々に沈んでいくしかないのか、の分岐点になるのではないかと思います。
 メンバーですが、何事もなければ前節と同じ先発で行くのではないか、と思います。
       下田

   ジニーニョ  小村
駒野            服部
       森崎和
  茂原       ベット
       大木

    前田  ガウボン

SUB:上野、池田、高柳、森崎浩、茂木
 ここで注目すべきなのは、ベンチ入りのメンバーです。C大阪戦では厳しい展開となったため、初出場となる桑田を投入しにくかった、と言うのは分かります。しかし敢えて厳しい言い方をするならば、そう言う選手を連れて行ったベンチワークの失敗だった、と言わざるをえないでしょう。経験のある盛田や佐藤寿か、ここまで結果を出している茂木か、コンディションが戻りつつある森崎浩か、あるいは高萩、高柳、桑田ら若手の抜擢か。小野監督の「状態を見極める目」と「起用する勇気」が問われることになりそうです。
<05.4.29> 昨日長居で行われた第8節C大阪戦は1点リードで迎えた後半ロスタイムにPKで追いつかれ、またも掌中にしていた勝ち点3を落としてしまいました。
 3連勝と波に乗るサンフは、前田を先発に戻して次のような布陣でした。
       下田

   ジニーニョ  小村
駒野            服部
       森崎和
  茂原       ベット(→池田89分)
       大木

    前田   ガウボン(→盛田78分)
    (→茂木61分)

SUB:上野、桑田
 対するC大阪もここ数試合とメンバーが変わらず、GK:吉田、DF:ブルーノ・クアドロス、柳本、前田、MF:布部(→廣山62分)、ゼ・カルロス、久藤、古橋、下村、FW:森島(→米山78分)、西澤(→黒部73分)。立ち上がりから積極的に攻めてくるC大阪は、右の久藤と森島、左のゼ・カルロスの突破からクロスを入れてくると言う戦術でしたが、小村が素晴らしいポジショニングでことごとくはね返して、前半はシュート2本に抑えます。攻撃面ではC大阪の素早い切り替えにボールを奪っても出しどころがなく、攻め手がないか、に見えました。しかしガウボンのキープ力と前田の技術が、膠着しそうになった状況を打開します。7分にはセットプレーからサイドに流れてボールを受けた前田が角度のないところからシュート。11分には前田が3人抜きのドリブルを見せます。14分にはガウボン、前田、ベット、駒野のコンビネーションからシュートにまで持ち込み、27分にもガウボンが落としたボールを前田が素早い反転からシュートします。33分にも前田が単騎でDFラインを突破してシュートまで行き、直後には森崎和のペナルティエリア内からのクロスにガウボンと大木が飛び込みましたがわずかに及びません。時折カウンターから攻めてくるC大阪の高い技術と速さは怖かったのですが、しかしそれ以上に相手に脅威を与えていたのが広島の攻撃陣。集中するC大阪守備陣を相手にチャレンジを重ねて、なんとかこじ開けようとします。そして前半終了間際、左サイドから突っかけた茂原がDFを引きつけてマイナスのパス。これを服部がガウボンにむけて絶妙のクロスを送ります。ガウボンは柳本に競りかけられながらも頭一つ抜けてヘディングシュートを叩き込み、良い時間帯に先制点を挙げる事ができました。
 立ち上がり、いきなりゼ・カルロスが強烈なシュートを放つなど、後半はC大阪が同点を狙って攻め込んで来ます。しかしサンフも駒野の突破から何度か決定機をつかみます。5分には低いクロスをゴール前で待ち構えていたガウボンがトラップして、ワンフェイントをかけてシュートしましたがDFがクリア。9分にも駒野の精度の高いボールに大木が合わせましたがわずかに外れます。セレッソは7分にゼ・カルロスのクロスを西澤が決定的なシュート。15分にはサンフの前田が決定的なクロスを入れます。全体的にC大阪が押し込むもののサンフがカウンターから決定機を作る、と言う感じで、後半の前半はほぼイーブンペースでした。
 しかし、流れが変わったのは広島が前田に代えて茂木を入れ、C大阪が廣山を投入して久藤をボランチに下げてから。茂木がなかなかボールに触れず攻撃のリズムを崩してしまったのと対照的に、セレッソは久藤の運動量とスルーパス、そして廣山のサイドアタックでサンフを押し込み始めます。23分には久藤が決定的なシュートを放ちましたがポスト。また25分にも波状攻撃を受け、ゼ・カルロスがミドルシュートを打ってきます。サンフは26分に茂木が森崎和のパスを受けてペナルティエリア内からシュートを打ちましたが、チャンスらしいチャンスはこれが最後。この後はセレッソの波状攻撃を受け続けます。攻撃に入ろうとしても前線でボールを失ってばかりで押し上げができなくなり、中盤でボールを回されサイドからクロスを入れられる、と言う展開を強いられます。動きが悪くなったガウボンに代えて盛田を投入しましたが焼け石に水。39分にも下村のミドルシュートがバーを叩き、42分には黒部のパスで抜け出した米山のシュートもポスト。サンフは下田の奮闘とゴールポストの頑張りに賭けるしかない、と言う時間が続きます。後半45分には守り固めのために池田を投入し、ベットが涙ぐましいばかりの時間稼ぎで何とか逃げきろうとします。しかし残念ながらサッカーの神様は、最後の最後にサンフからそっぽを向いてしまいました。後半ロスタイム、右サイドからのボールを受けた古橋がペナルティエリアに侵入して突破を図ります。ここはジニーニョが一瞬速く前に出てクリアしましたが、池田が古橋を後ろから倒したとしてイエローカード、そしてPK。ゼ・カルロスは左に飛んだ下田を嘲笑うかのように逆サイドにボールを流し込み、ほぼ手中にしていた勝ち点3のうち2を失ってしまいました。
 この試合、全体的に見ればスリリングで非常に面白いゲームだったと思います。どちらのチームも切り替えが速くまたアイディアに富む攻撃を見せ、守備の集中力も高く連勝中の勢いを見せていました。そんな中、一際目立っていたのが前田俊介。ボールの扱いなどで1人だけ別世界を作っていると言う感じで、4本のシュートはどれも決定的。運動量は決して多くはなかったものの交代時までよく効いていて、3日後に試合があるのでなければ90分間使って当然だったのではないか、と思います。ベットと大木がやや調子を落としている感じはありましたが、その分ガウボンと服部が素晴らしいプレーを見せていて、60分間はこちらのペースだった、と言って良いでしょう。リードされた相手が最後の力を振り絞って攻め込んで来るだろうというのも想定の範囲内で、それを「ブロックを作って相手の攻撃をスローダウンさせ、そこからカウンター」(小野監督)と言うゲームプランで行くのは決して間違いではない、と思います。
 しかし問題は、そのやり方と質です。相手に攻めさせると言うのは良いとしても、あれではあまりにも一方的すぎ。PKの判定は疑問の残るもの(古橋のシミュレーションを取っても不思議ではない)ではありましたが、そこに至るまでの流れを見れば、ああなって当然でしょう。カウンターを仕掛けるためには前線の選手が簡単にボールを失ってはならないわけですが、交代で入った茂木と盛田、そして「お疲れモード」のベットと大木にそれができなかったことが、勝ち点2を失った原因と言って良いと思います。選手交代によって流れをつかむどころか失ってしまったことが、この試合の結果につながったのだろうと思います。
 昨日の第8節は4位〜6位がことごとく敗れたため、広島は辛うじて3位の位置をキープしました。が、大宮に勝ち点で並ばれるなど3位以下はますます混戦となっています。一方、鹿島と名古屋は昨日も勝って下位との差を広げています。これから中2日、中2日、中3日で試合が続きますが、苦しいのはどこも同じ。この引き分けを教訓にして、ホームではぜひとも勝ち点3を取って欲しいものです。
<05.4.28> サンフレッチェクラブからのメールによると、今日の試合で桑田が初めてベンチ入りしそうだ、とのことです。サンフレッチェユースから今年プロ入りした桑田はこれまで年代別代表の経験もなく、今年の新人の中では最も「地味」な存在でした。しかしピッチの上ではアグレッシブ。このところのサテライトの試合ではトップ下を務めていて、非常に良い動きをしていたことが認められたようです。FWからDFまでこなすことのできるマルチな能力に期待したい、と思います。その他のメンバーは、盛田がベンチ入りするなど前節とほぼ同じものになりそう。3連勝の勢いで、プレシーズンマッチで惨敗した「リベンジ」を果たして欲しいと思います。
 今日の試合会場は長居スタジアムで、午後7時キックオフ。「アフター5day」と言うことで、同じ職場のグループ3名以上で来場するとビールを1人1杯プレゼントしてくれるとのこと。該当する方は、社員証などをご持参の上メインスタンド前の総合案内へお越しください。今日の天候は晴れ時々曇りで、雨の心配はなさそうです。テレビ放送ですが、生中継はなく4/30(土)の深夜1時からJ SPORTS 1(スカパー ch306)が初回となっています。スタジアムに行けない方は、tssの携帯サイト等で経過をチェックするしかありません。
<05.4.27> 明日はJリーグ第8節C大阪戦を、アウェイで戦います。
 小林監督が率いて2年目のセレッソは、今年も開幕から3連敗と苦しい立ち上がり。ルーキーながら開幕からDFラインの一角で頑張っていた江添も大怪我を負うなど「今年もダメか」と言う雰囲気が漂っていました。しかし第4節に名古屋に競り勝つと1引き分けを挟んで3連勝で急浮上。順位は8位ながら3位広島と勝ち点2差にまで迫っています。
1A ●1-3 神戸  【C】黒部、【神】薮田、三浦知、ホルヴィ
2H ●2-3 横浜FM 【C】古橋、黒部、【横】大島3
3A ●0-1 大宮  【宮】クリスティアン
4H ○1-0 名古屋 【C】森島
5A ○2-1 大分  【C】黒部、ゼ・カルロス、【分】マグノ・アウベス
6H △1-1 柏   【C】西澤、【柏】安永
7A ○2-1 浦和  【C】西澤2、【浦】横山
 江添の他にもファビーニョ、山崎と怪我人続出のセレッソですが、そんな中でチャンスを得たのがDFの前田と柳本、そしてボランチの下村。更に第4節以降は黒部に代わって西澤が先発し、4試合で3ゴールでチームを引っ張っています。この中で特にルーキー前田は、前節浦和戦では田中達也やエメルソンの突破を止めるなど、的確なポジショニングと1対1の強さで守備の安定に貢献しています。また攻めにかかったときの力強さは相変わらずで、ゼ・カルロスと久藤のサイドアタックに西澤のポストプレー、森島と古橋の飛び出し、下村の攻め上がり等、多彩な攻撃を仕掛けてきます。取られたら取り返す、と言う派手な展開が持ち味だったセレッソですが、今年はまずは守備を安定させて、そこから速い攻撃を仕掛けるという「小林サッカー」が浸透したと言う感じ。もともと能力の高い選手が多いだけに、勢いに乗ればリーグをかき回す存在になりうるのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェもここまで3連勝で波に乗って来ています。内容が良い〜勝つ〜自信がつく、と言う好循環に入っていて、少々のピンチには動じないだけの力強さが出て来ています。ただ、素晴らしい内容だった東京V戦、終盤攻め込まれた神戸戦、リードしてからぱっとしなかった川崎F戦と徐々に内容が悪くなって来ているのも事実。ここですっきりと勝ってプレシーズンマッチのリベンジをして、再び加速して欲しいものです。メンバーですが、今のところ怪我などの情報はないので、前節までの流れを重視した布陣になるものと思われます。
       下田

   ジニーニョ  小村
駒野            服部
       森崎和
  茂原       ベット
       大木

    前田   ガウボン

SUB:上野、池田、高柳、茂木、盛田
 変化があるとすればサブの人選で、高萩か高柳になるかはそれぞれの調子とコンディションで決まるでしょう。また茂木が入るのは間違いないと思いますが、もう1人が盛田になるか佐藤寿になるか。どちらにとってもC大阪は「古巣」なので、いつも以上に熱いプレーを見せてくれるのではないでしょうか。連戦が続いて苦しいのはどこのチームも同じ。勝ちたい、と言う気持ちの見えるサッカーをしてほしい、と思います。
<05.4.26> 昨晩放送された川崎F戦の録画放送を見ました。その感想ですが、前半は良いサッカーをしていたと思います。特に立ち上がりから先制するまでは完全な広島ペース。高い位置からのプレッシャーが良く効いて相手ボールを奪い、流れるようなパス交換から相手ゴールに迫ると言うサッカーが良くできていました。先制点はPKからでしたが、相手のパスミスを拾った森崎和の正確なロングパスにガウボンがDFと競り合いながら抜け出して、やむなく飛び出したGKに倒されて得たもの。攻守の切り替えの速さ、ガウボンの強さがあってこそこう言うチャンスが作れたと言えるでしょう。その後は川崎Fが同点を狙って攻めに出てきて、特にフッキが2度ほどビッグチャンスを作りましたが、全体的には広島がコントロールしていたと思います。上位チームらしい落ち着いた戦い方。それが前半のサンフレッチェでした。
 しかし後半、全体的に運動量が落ちて高い位置からのプレスがかからなくなると、フロンターレのペースになります。サンフはブロックを作る位置を低めにして、人数をかけてはね返すような形でリードを保っていました。しかし後半14分、失点シーンはエアポケットに入ったようにふっと集中が緩んだ時でした。DFラインが高い位置を保っているにも関わらずボールホルダーに対するプレスがかかっておらず、中村は完全なフリー。またパスをもらうために動き出していた黒津に対するマークもあいまいで、DFのど真ん中を通されるという(今シーズンには珍しい)完全に崩されたシーンでした。1分後に追いついたから良かったようなものの、やってはいけない失点だったと言って良いでしょう。
 その後はボールをつないで攻め込む川崎に対して、しっかり守ってカウンターを狙う広島と言う図式。サンフは池田を入れてハイボールに対処するとともに、前田を前線に入れて彼のキープ力を生かして逆襲を狙いました。形としては前半の後半と同じで、川崎の攻撃が単調だったため攻められていた割には危ないシーンは少なく、落ち着いて対処できていたように思います。しかし、それにしても少々攻められすぎ。終了間際に下田が誰か(たぶん味方)とぶつかったシーンでは飯尾に完全に抜け出されていましたし、その直後にも飯尾に至近距離からシュートを打たれています。ゴール前で相手にボールを持たれれば「事故」の可能性も増えるわけで、もう少し高い位置でボールを落ち着かせるような戦い方ができなければいけなかった、と思います。この試合は勝てたから良かったとは言え、今後上位に食らいついていくためには修正しなければならないポイントである、と言って良いでしょう。
 ところで第7節を終えた時点で勝ち点12と言うのは、昨日WEBLOGにも書いたように非常に良い成績というわけではなく、降格前なら「普通の成績」と言っても良いものです。過去にはここから勝ち星を伸ばせず上位に絡む事ができなかったわけですから、本当に大事なのはこれから。上位から離されないように付いて行けるかどうか、流れが悪くなったときに短期間で立て直せるかどうか、問題です。因みに各チームを勝ち点ごとに並べると、3位以下はほぼ完全に団子状態であることが分かります。
19 鹿島
18
17
16
15
14 名古屋
13
12 広島
11 横浜FM
10 G大阪、FC東京、大宮、C大阪
9 千葉、東京V、大分
8 川崎F、新潟
7 清水、磐田
6 浦和、柏
5 神戸
 長丁場のリーグ戦はまだ1/5が終わったばかり。これからGWを挟んだ4連戦があり、翌週に1試合を戦って中断に入ります。そして7月に再開すると3週間で6試合の強行日程をこなして再び約1ヶ月中断し、8月下旬からは3か月半にわたる戦いが続くことになります。上位に立ったと思って慢心することなく、チャレンジャーとしての気持ちを忘れずに戦って欲しいものです。
<05.4.25> 昨日吉田で行われたサテライトの福岡戦は、0-1で敗れました。広島のメンバーは、GK:上野、DF:森脇、西河、吉田、入船、MF:青山、桑田、高萩、FW:木村、田中、木原(→平繁59分→森崎浩73分)。ゴールは71分に釘崎(福岡)。過密日程を考慮してトップに出る可能性のある選手は起用しなかった、と言うことなのかも知れませんが、さすがにこのメンバーだとボールが落ち着かずなかなか攻めの形ができなかった模様。キャンプでは大活躍だった平繁も調子を落としているようで、わずか14分間のプレーで交代させられています。なお、久々の実戦だった森崎浩はさすがにレベルの違いを見せていたようで、シュートを2本放ちサイドからのクロスで決定機を作るなど良いところを見せていたそうです。
<05.4.24>  昨日の第7節川崎フロンターレ戦はガウボン、茂木のゴールで2-1で勝ち、J1では2001年2nd stage(第11節神戸戦〜第13節清水戦)以来の3連勝で暫定ながら3位に浮上しました。
 サンフレッチェの布陣は、多分こんな感じだったものと思われます。
       下田

   ジニーニョ  小村
駒野            服部
       森崎和
  茂原       ベット
       大木(→池田67分)

    茂木   ガウボン
    (→前田67分)

SUB:上野、高萩、盛田
 対する川崎Fは結局ジュニーニョは復帰せず、GK:吉原、DF:伊藤、箕輪、鄭容臺(→久野71分)、MF:アウグスト、マルクス、中村、長橋、谷口(→飯尾84分)、フッキ(→相馬88分)、黒津、と言うメンバーでした。先制点は前半11分。相手のパスをカットした森崎和が素晴らしいロングパスをDFラインの裏に通し、抜け出したガウボンがペナルティエリア内で吉原の「ジャンピングニーパッド」を受けて倒されます。吉原には当然のイエローカード、そしてPKが与えられ、自ら蹴ったガウボンがゴール右隅に叩き込みました。この日はガウボンが好調だったようで、30分にはこぼれ球を拾って3人に囲まれながらもドリブルでシュートまで持ち込むなど相手にプレッシャーを与え続けた模様です。フロンターレは同点を狙って長橋が何度もクロスを入れましたが下田がことごとくキャッチ。フッキのシュートは精度を欠き、前半は広島1点リードで折り返しました。
 後半も立ち上がりから攻める川崎、守る広島と言う感じだったようで、14分、中盤からの中村からのスルーパスに一瞬DFの反応が遅れると、黒津に裏に抜け出されてついに同点に追いつかれてしまいました。しかしその直後、キックオフから一度もプレーが途切れないうちにサンフが突き放します。茂原がドリブルで突っかけて右に展開し、走り込んだ駒野が深い位置からクロス。中央ですっと引いて前のスペースを空けた茂木が難しい体勢からジャンピングボレーを叩き込み、同点の時間帯は1分間しか続きませんでした。
 その後は、再び追いつくべく守りを捨てて攻め続ける川崎Fに対し、守りを固めてカウンターに賭ける広島、と言う図式。サンフはしっかり人数をかけて川崎の攻めをはね返すと、森崎和がDFラインの裏にボールを放り込んでチャンスを量産します。この中で特に20分のチャンスは決定的で、森崎和のロングパスで抜け出したガウボンが軽やかなステップでGKを倒し、後ろのスペースに戻すとここに走り込んだ大木が強烈なシュート。まるで神戸戦の再現のようなパターンでしたが、しかしボールはバーを叩いて斜め前に落ちます。また33分にはベットのパスで飛び出した森崎和から前田へ。左から切り込んだ前田が右足でシュートを放ちましたが枠を外れます。両サイドを高く張ったまま、FWとマルクスが前に残って前懸かりの川崎でしたが、下田の身体を張った守りと守備の集中力は最後まで途切れることなく、そのまま逃げきりました。
 tss携帯サイトのレビューによると内容的には「今季最悪」とも言えるものだったようですが、それでも勝ちを拾うところが「『勝ち方』が染みついてきた」(中国新聞)ところなのだと思います。特に追いつかれて1分後に突き放し、その後は相手の攻勢を受け流して逃げきると言う戦い方は、まるで「強豪チーム」のよう。ずっと良い内容で来た上に結果も出たことが、チーム全体の自信に繋がっているのだろうと思います。「失点しても気持ちを切らさずゴールを奪い返すことは、今のチームならできると思っていた。次の失点を怖がらず、攻めていったことがゴールにつながった」と言う駒野の言葉に示されているように、今は内容、結果、自信が好循環を生んで勢いが出て来ています。ここで浮かれすぎずに必要な修正を施して戦い続けることが出来るなら、しばらくはこのままの勢いで走ることができるのではないでしょうか。次は中4日でC大阪戦、その次は中2日で新潟戦、その後は千葉、横浜FMと強敵が続きますが、何とか上位に食らいついて行って欲しいと思います。
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