5/22〜5/28のSANFRECCE Diary


<05.5.28> 「ホットニュース」によると小野監督は「ジニーニョがいない時に、無理をさせて彼の役割を他の選手に求めるのも難しい」と語り、3バックでスタートする方針を示唆しました。ただ今週は小村が2日連続で寝込んでいたそうで、90分を通してプレーできるかどうか微妙なところ。駒野もまだ痛みが残っているとのことなので、ベンチワークと交代選手の出来が試合を左右することになりそうです。そのベンチ入りメンバーですが、桑田とともに木村が初めて入ることになりそう。試合に出るチャンスがもらえない中でも気持ちを切らさず頑張り続けた力を、存分に発揮して欲しいと思います。
 今日の試合会場は国立競技場で、午後7時キックオフ。今日の東京地方の天気予報は晴れで、雨具の用意は必要なさそうです。またスカパー739chの「フジテレビ739」では生放送が予定されています。現地に行けない方は、テレビの前で応援を。
<05.5.27> 明日はナビスコカップ第4節、アウェイ東京V戦が国立競技場で行われます。
 天皇杯を取り、スーパーカップも制して好調な立ち上がりを見せたヴェルディでしたが、第4節に川崎Fに敗れるとその後は調子を崩し、リーグ戦は3勝5分け4敗で現在14位。ナビスコカップも勝ち点4で、Bグループ3位の成績です。
1A ○2-1 大分  【V】米山、ワシントン、【分】マグノ・アウベス
2H △0-0 清水
N1H △4-4 川崎F 【V】ワシントン、小林大、森本2、【F】寺田2、ジュニーニョ、マルクス
N2A ○1-0 広島  【V】ワシントン
3H △2-2 千葉  【V】小林大、ワシントン、【千】巻、阿部
4A ●0-1 川崎F 【F】アウグスト
5H ●1-4 広島  【V】李康珍、【広】前田、森崎和2、ガウボン
6A ○3-2 大宮  【V】ワシントン2、町田、【宮】クリスティアン、森田
7H △2-2 新潟  【V】ワシントン2、【新】エジミウソン
8A ●4-5 名古屋 【V】平本3、ワシントン、【名】本田、山口、マルケス、古賀、クライトン
9H △1-1 横浜FM 【V】ワシントン、【横】那須
10A △0-0 C大阪
11A ●1-2 鹿島  【V】ワシントン、【鹿】増田、田代
12H ○1-0 柏   【V】平本
N2A ●3-5 G大阪 【V】小林慶、ワシントン2、【G】吉原2、アラウージョ2、シジクレイ
 リーグ戦の得点ランキング2位のワシントンはナビスコカップも好調で、総得点4は現在トップで前節も2点を積み重ねています。しかし、ワシントンの存在はヴェルディにとっては両刃の剣。前線にどっしりと構えて動かないため周囲の選手の負担が少しずつ増え、疲れて動けなくなるとヴェルディのサッカーが機能しなくなる、と言う感じです。実際、前節の終了後にアルディレス監督は「少し前は日本一の中盤だと思っていたが、今はアイデアに乏しく、疲れが目立っていた」と、選手の疲れを大量失点の理由にしています。次節は相馬が出場停止ですが「疲れている選手は休ませたい」と言っているので、それ以外にも選手を何人か入れ替えて来るかも知れません。
 対するサンフレッチェですが、こちらはリーグ戦の好調のカケラも見せずに川崎Fに完敗を喫し、ナビスコ杯は3連敗。今後3連勝以外には勝ち抜きの可能性は無い、と言うところまで追い込まれています。その上明日は守備の要・ジニーニョが出場停止。またU-20代表合宿に参加中の前田も出場不可能でしょう。茂原、駒野が戻ってくるのは好材料ですが、ある程度の選手の入れ替えは避けられません。ただ、ここを若手育成の場にすると言う考え方もありますが、むしろジニーニョ不在の状況を、今後のリーグ戦に向けてのシミュレーションにする方が重要です。従って、むしろなるべく形を崩さないようにして、勝ちを狙って全力を尽くすことになるのではないでしょうか。と言うことで、私の予想メンバーは次の通り。
       下田

     池田  小村
駒野            服部
       森崎和
   茂原     森崎浩
       ベット

    佐藤寿  ガウボン

SUB:上野、吉田、桑田、大木、ジョルジーニョ
 tss携帯サイトの練習レポートによると、ジニーニョ不在時の「2バック」にはやはり不安があるようで、3バックの練習もしていたそうです。いずれの守備陣形にするにしろ、池田や吉田、西河にとってはここは大きなチャンス。彼らの頑張りに期待したい、と思います。また広島躍進の推進力だった大木ですが、さすがに疲れが出てきているのかやや頑張りが効かなくなっているような印象です。森崎浩も徐々に調子が戻って来ているので、森崎兄弟を低い位置に並べてベットをトップ下、と言う布陣を試してみても良いのではないでしょうか。「可能性が少しでもあるのであれば、当然狙って行く。それに...情けない試合をしてしまうと、リーグにも影響が出る。だから絶対に立て直さないといけない」と言うキャプテン・森崎和の言葉に期待したい、と思います。
<05.5.26> サンフレッチェは昨日、李漢宰が北朝鮮代表に選出された、と発表しました。今季は年初から代表合宿に参加してW杯予選に出場した李でしたが、合宿中に古傷の左膝を痛めて半分は別メニュー。無理を押して日本戦に出場したものの膝を悪化させ、その後チームに戻ってからはずっとリハビリを続けていました。中国新聞によると李は23日の練習からチームに復帰。フルメニューをこなして「初日にしてはいい動きができた」と語っていたそうです。ただ、まだ「サッカーはできる」が「持久力に問題がある」と言う状態。自分でも心配しているように「ペースを上げすぎて故障が再発」しては何にもなりません。北朝鮮はまだ勝ち点を1つも取れていない事を考えれば、わらにもすがる気持ちで招集したのだと思いますが、くれぐれも無理をしないように気をつけて欲しい、と思います。
<05.5.25> 昨日、ワールドユース壮行試合のU-20代表チリ戦が豊田スタジアムで行われ、1-1で引き分けました。
 日本のメンバーは、GK:西川[大分]、DF:増嶋[FC東京]、水本[千葉]、小林[柏]、MF:中村[福岡]、兵藤[早稲田大]、伊野波[阪南大]、本田[名古屋](→水野[千葉])、家長[G大阪](→前田[広島])、平山[筑波大]、カレン[磐田](→森本[東京V])。中村を右SB、水本を左SBに入れて4バックで臨んだ日本は、立ち上がりに平山の惜しいシュートがあったものの、前半5分、本田の軽い守備から左サイドを破られ中央であっさりと合わせられて先制点を許しました。その後は個人の力で何とかこじ開けようとするものの決定機を生かせず、チリの高い壁を突き崩せず1点リードされたままで前半を折り返しました。
 後半、水野を右MFに入れた日本は、水野、家長の両サイドの突破から何度もチャンスを作ります。チーム全体のプレスも速くなり、やや疲れの出たチリを押し込みます。しかし攻めにかかったときのゴール前の人数が足りない感じで、なかなか崩しきれない時間帯が続きます。大熊監督はここでまず森本を投入。しかしそれでも流れが変わらないと見るや、30分頃ついに前田を投入します。左MFの位置に入った前田は、いきなり左サイドからドリブルで侵入してスルーパスを出して森本の決定機を演出するなど、リズムを変えます。そして後半32分、自ら倒されて得たFKを蹴ると、そのボールはDFラインの裏に急激に曲がり落ちます。そしてここに走り込んだ水野が頭で合わせて、ついに同点に追いつきました。
 その後は勝ち越しを狙う日本とカウンターから逆襲を仕掛けるチリと言う構図で、お互い激しい攻め合いを見せます。前田は相変わらず守備での貢献は低く、監督からどなられてばかり。しかし、ボールを受けた時には存在感を見せ、シュート2本を放つなど得点の香りを漂わせます。結局そのまま引き分けに終わったものの、彼の存在がこの代表で不可欠であることを見せつけた、と言えるのではないでしょうか。ワールドユースへの参加メンバーが発表されるのは28日。この日出場がなかった吉弘、高柳は微妙ですが、少なくとも前田が呼ばれることは間違いないものと思われます。
 ところで今回のU-20代表ですが、技術の高いチリ代表と比較して劣っていないところを見せることができた、と思います。特にJリーグでも結果を出している水野の自信に溢れたプレーは素晴らしいもので、家長、前田とともに世界でも通用するところを見せました。ただやはり気になるのは、スペースを使う意識が低いことと、グループで崩すことができないこと。チリは頻繁にサイドチェンジしてスペースを使っていたのですが、日本にはほとんどそう言うシーンがありませんでした。パスもほとんどが足もとから足もと。チャンスはドリブル突破からと言う感じで、なかなか速い攻撃ができていませんでした。この世代はJリーグ発足時には小学1年生ぐらいで、育成プログラムの中で基本からしっかりと習っています。従って技術的に「世界」に通用する選手が多いのですが、しかしその「個の力」がチームの力としてまとまっていない、と言う印象です。アジアユースの頃のロングボール一辺倒に比べればだいぶましにはなった、と思いますが、ではこれでワールドユースでも戦えるか、と言うと微妙なところ。これから開幕までの大熊監督のチーム作りが問われることになりそうです。
<05.5.24> 日本サッカー協会は昨日、トゥーロン国際に参加するU-21代表を発表し、サンフレッチェからは茂木が選出されました。また山形にレンタル中の高木も選ばれました。今回選ばれたのは次の20人。
【GK】徳重(浦和)、木村(G大阪)
【DF】大井(磐田)、青木(G大阪)、千葉(C大阪)、倉本(大分)、前田(FC東京)
【MF】藤本(筑波大)、六車(京都)、工藤(千葉)、酒本(C大阪)、高木(山形)、
    高橋(鳥栖)、寺田(G大阪)、谷口(川崎F)
【FW】茂木(広島)、矢野(柏)、北野(横浜FM)、三木(G大阪)、辻尾(中央大)

【スタッフ】団長:高田豊治(広島GM)、技術委員:藤口光紀(JFA)、監督:石井知幸(磐田)、
      コーチ:上野展裕(JFA/京都)、GKコーチ:川俣則幸(JFA)
 田島技術委員長が「ダミーだった」と陳謝したメンバー(トゥーロンの公式ページ)に入っていなかったのは、倉本、六車、酒本、高橋、寺田、谷口、三木、辻尾で、それほど大きく違っているわけではありません。またスタッフも公式ページで発表されたものと同じ。従ってあのメンバーは単なるダミーだったと言うわけでもなく、予備登録をクラブの断りなしに出していた、と言うところが真相なのかもしれません。
 ところで今回の代表選手を見ると、Jリーグでレギュラーと言えるのは谷口と高橋ぐらいで、多くがベンチ入りがやっとの選手です。J2はリーグ戦の真っ最中でJ1もナビスコ杯があり、戦力になる選手は出したくないと言うのがクラブ側の正直な気持ちでしょうから、こう言う選考になったのも理解できます。その中で茂木はここまで4ゴールと十分に戦力になっているわけですが、FWの競争が厳しく出場機会も限られる事を考えて、ここは代表に行った方が良いと判断されたのではないでしょうか。このメンバーの中での茂木の実績は、クラブと年代別代表を通算すれば間違いなく一番上。ここはチームのリーダーとして活躍して、大きく成長して帰ってきて欲しいものです。
<05.5.23> 昨日吉田サッカー公園で行われたサテライト神戸戦は、後半終了直前に追いつき引き分けました。サンフレッチェのメンバーは、GK:上野、DF:青山(→遊佐5分)、西河、池田、入船、MF:木村、高萩、桑田、田中(→福本82分)、FW:盛田、ジョルジーニョ。対する神戸は、GK:阿部、DF:石澤、松本、坪内、MF:中村、田中、丹羽、吉田、ホルヴィ、FW:平瀬、村瀬(→柳川89分)。紫熊倶楽部ホームページによると、前半のサンフはホルヴィを中心にした神戸の攻撃に押されっぱなし。開始早々に青山がアクシデントでユースの遊佐に代わったこともあって、創造性に欠けるゲーム展開だったそうです。しかし後半、ホルヴィを抑えることで精一杯だった高萩が「変身」したことによって、チームが生まれ変わったとのこと。桑田とのコンビネーションから何度も決定的シーンを作ったそうです。しかしそんな中、先制点は神戸。後半はほとんど消えていたホルヴィの35分のFKを平瀬が折り返し、石澤に押し込まれてしまいました。しかしその後サンフは、桑田をトップ下に上げて総攻撃。神戸の時間稼ぎにも負けずに後半ロスタイム、ジョルジーニョのCKのボールに競り合った高萩が頭で押し込みました。(因みに神戸のサイトによるとオウンゴールになっています。)いずれにせよこのワンプレーで終わり、と言うシーンでの同点劇だったようで、若手が意地を見せた形のゲームだったようです。
<05.5.23> 土曜日に行われたプリンスリーグ上位リーグの初戦、サンフレッチェユースはB組2位の作陽と対戦し、横竹の2ゴールで逆転勝ちして好スタートを切りました。
【上位リーグ】
広島ユース 2-1 作陽
広島観音  1-0 広島国泰寺
広島皆実  2-1 多々良学園

【下位リーグ】
西京    5-0 広島県工
米子北   1-0 玉野光南
如水館   2-1 立正大淞南

<05.5.22> 昨日広島スタジアムで行われた川崎フロンターレ戦は、駒野、茂原の不在が響いて1-4で完敗。ナビスコ杯は3連敗となりました。
 駒野不在の右SBには森脇を起用。また森崎浩も今季初先発で、次のような布陣でスタートしました。
       下田

   ジニーニョ  小村
森脇            服部
       森崎和
 森崎浩(→吉田71分) ベット
       大木(→佐藤寿71分)

    茂木  ガウボン
    (→前田45分)

SUB:上野、桑田
 対する川崎はほぼ現状のベストメンバーで、GK:吉原、DF:箕輪、寺田、伊藤、MF:谷口(→佐原78分)、中村、長橋、アウグスト、今野(→相馬87分)、FW:ジュニーニョ、黒津。サンフは立ち上がりからボールが前線に収まらず、チャンスを作れない時間帯が続きます。右サイドはコンビネーションが皆無に等しく、森脇はアウグストを怖れて上がる事ができずに精度の無いアーリークロスを入れるばかり。左もベットと服部の連係が悪く、なかなかゴール前までボールを運べず。中盤からFWへのチャレンジパスもことごとくカットされ、右からも左からも中央からも攻める事ができない、と言う感じだったそうです。ただ川崎の攻撃もさほどの怖さはなくDFラインが踏ん張っていたそうですが、しかし前半14分、セットプレーから得点を許します。ゴール前25mの距離からアウグストが蹴ると見せかけて蹴ってきたのは中村。強烈なボールがゴール左上隅に突き刺さり、1点のリードを許してしまいました。その後サンフも流れをつかみ、高い位置でのボールカットから相手陣内に攻め入るシーンも増えたそうですが、ビルドアップの部分でうまくいかずペナルティエリアにも入れない、と言う状況が続き前半のシュートはわずかに1本。なんの工夫も無いままに、前半を0-1で折り返しました。
 ほとんど前を向けなかった茂木に代えて、小野監督は後半の頭から前田を投入します。この采配はある程度成功で、前線でタメができたサンフは押し上げもきくようになり、完全にペースをつかんだとのこと。そして後半8分、右サイドで前田が粘って入れたクロスはいったんははね返されましたが、ベットが頭でフィードしたボールをガウボンが倒れ込みながら流し込んでようやく同点に追いつきました。
 苦しい時間帯を1失点に抑え、ペースを奪い返して同点に追いつく。展開としては悪くなかったのですが、しかし直後にぶち壊しになってしまいます。川崎のキックオフからアウグストが左サイドを突っかけ、森脇のポジショニングの曖昧さを突かれて谷口に突破を許し、黒津から最後はジュニーニョが押し込んで再び川崎がリード。更に後半25分にもアウグストに森脇がぶち抜かれてシュート性のクロスを黒津に決められ突き放されます。その後3バックにしてアウグストをとりあえず抑えるようになりましたが、攻撃にかかったときのコンビネーションは相変わらず悪いまま。逆に後半32分、長橋のクロスのこぼれを谷口に蹴り込まれて決定的な4点目を奪われ、その後のこちらの攻勢をかわされてそのまま敗れました。
 私はゴールシーンしか見ていないのですが、試合が決まったのは2点目でしょう。リーグ戦の川崎戦とは全く逆の展開で、同点直後に突き放されたのではたまったものではありません。それも一番心配していた森脇のサイドだったということが、このゲームを象徴していたと言えそうです。何とか森脇に駒野の代わりの役目を果たして欲しい、と言う小野監督の「ギャンブル」が外れてしまったわけで、そう言う意味では当然の結果だった、と言えるでしょう。駒野不在の時にどうするか、というのはここ数年ずっと解決できない広島の課題だったわけですが、昨日は茂原の不在がよりその弱点を強調されることになってしまったのだろうと思います。
 ただその一方で、新人をサポートできなかったチーム全体の責任、というものも指摘せざるをえないでしょう。J's GOALに小村のインタビューが掲載されているのですが、まさに彼の言うとおり。一人一人の選手が「サボってしまう」ことによって、「ボールはまわされるし、簡単に逆サイドには振られる。悪循環に陥って、今度は『プレスにいってもかわされる』と考えてしまい、そして(プレスに)いかなくなる。ボールを奪いにいくところも、はっきりしない。とにかく、相手の方がより動いていた」と言う状況になってしまっては、サンフに勝機はありません。「気持ちのどこかで、はっきりとは意識していなくても、チームや選手たちの中に、リーグとカップの位置づけの違いがあった」のだとすれば、その甘さから問い直されなければなりません。昨日のゲームでは終盤小村が怒涛の攻め上がりを見せていたそうですが、そのような「勝つという気持ちを、プレイの中で見せる」ことをチーム全体としては出来ていなかったことが、敗因だったと言って間違いない、と思います。
 これで3連敗となったサンフは、ナビスコ杯の勝ち上がりの可能性はほぼなくなりました。(広島が3連勝し、G大阪が1分け2敗以下、川崎Fが1勝2敗以下、東京Vが1勝1分け以下に終わった場合のみ可能性がある。)しかしだからと言って、気持ちの入っていない試合をしてはなりません。「プロとして、当然やらないといけない」(小村)勝つために全力を尽くすことができなければ、いくらリーグ戦で良い順位にいるとは言っても、評価はできません。残り3試合、おそらく前田抜きで戦わなければなりませんが、他の選手の意地を見せて欲しい、と思います。
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