6/19〜6/25のSANFRECCE Diary


<05.6.25> オフィシャルホームページなどによると、U-20代表としてワールドユースに参加していた前田、吉弘両選手が帰国し、昨日の午前中から出雲キャンプに合流したそうです。携帯サイトによるとオーストラリア戦で劇的な同点ゴールを決めた前田は「ラッキーな形のゴール。まさかこんなに騒がれるとは思わなかった」とのこと。試合を見ている時間が長かったもののそれも楽しい経験だったそうで、他の選手のプレーをいろいろ考えながら見ていたそうです。また世界の壁を感じることはなかったそうで、「今度は相手が元気な時にどうやれるか」を試したい、と語っています。ただ海外でのプレーは、と水を向けられると「全く考えていない。日本がいいです」と即答。これからは「Jリーグで活躍することだけっすね」と決意を述べています。一方、出場機会が与えられなかった吉弘ですが、自分のことよりも直前に辞退した高柳のことばかりを気にしていたとのこと。「出場できなかったのは悔しかったが、それよりももっと上に行けなかったことが、一誠に対して本当に申し訳ない」と最後までチームメイトを気づかっていたそうです。そして今後についてはやはりチームでポジションを取ることを目標に挙げ、「チームでレギュラーを取らなければ北京五輪のメンバーにも選ばれない」と決意を語っています。ワールドユースはチームとしても選手にとってもやや不完全燃焼に終りましたが、この経験はきっと今後に生きるはず。彼ら二人の、チームでのプレーに期待したいと思います。
<05.6.24> サンフレッチェは昨日から出雲キャンプをスタートさせました。朝9時に広島をバスで出発して昼前に出雲着。昼食後3時から浜山公園陸上競技場でトレーニングを開始し、ランニングで身体をほぐした後7対7のミニゲームを行うなど、初日から中身の濃いトレーニングを行ったそうです。この練習会場はアイルランドとの親善試合を行ったところですが、芝生の状態もよく気持ちよく練習できているとのこと。また海を目の前にしたコテージを宿舎にしているとのことで、良い環境でのキャンプとなっている模様です。
<05.6.24> 現役のサンフレッチェの選手としては森崎兄弟、佐藤寿に続いて3つめとなる李漢宰選手の公式サイトが仮オープン中です。トップページには赤ん坊の頃の写真から小学生、中学生、高校生から北朝鮮代表に至るまでの写真が掲載されていますが、サンフレッチェでの写真がないのが「?」と言う感じ。今はそれらの写真しかコンテンツがないので、今後の正式公開に期待したいと思います。
<05.6.23> サンフレッチェは7/2からの再開後6連戦をいっそう盛り上げるため、「目指せJリーグ制覇2005頂上作戦【夏の陣】」キャンペーンを実施します。テーマワードは「激夏」で、テーマデザインはこれ。小野監督自らが筆を取り、激しく戦い抜くことを宣言しています。対象となる試合は7月中のアウェイを含めた6試合ですが、その間この「激夏」バナーを公開(オフィシャルページに掲示するだけでなく、サポーターサイト等での使用も自由)するほか、関係者がバッジを身につけたり飲食店・商店街とのタイアップ、基町クレドのサンフレッチェスクエアとのタイアップ、また6/30の8時〜9時にはアストラムラインの県庁前駅と本通駅で選手と職員によるキャンペーンを行う予定です。更に7/6(水)のG大阪戦に向けて七夕の短冊に応援メッセージを大募集。短冊は出雲キャンプやV-POINTで配布するほか、オフィシャルサイトからWeb短冊をダウンロードすることもできるようです。以上のキャンペーンに関するお問い合わせは、サンフレッチェ広島(082-233-3233)までどうぞ。
<05.6.22> 明日から出雲キャンプを行うサンフレッチェですが、その参加メンバーが昨日発表されました。それによるとトップの選手と怪我上がりが中心で、下田、小村、ジニーニョ、駒野、ベット、森崎浩、森崎和、ガウボン、佐藤寿、李、服部、盛田、大木、上野、青山、吉田、中尾、茂原の18人。1週間後に迫ったリーグ再開に向けて戦術確認を行う他、大社高校との練習試合を行う予定(26日15時より)です。
 一方、その他のメンバーは同じ6/23〜27の期間、韓国遠征を行います。参加するのは、池田、茂木、田中、木村、西河、高萩、ジョルジーニョ、森脇、入船、佐藤昭、桑田で、この11人にユースの野田、江本、篠原が加わる予定。6/23, 6/24の両日、水原市のワールドカップスタジアム補助競技場でトレーニングマッチ(対戦相手未定)を行うほか、6/26にはKリーグチャンピオンの水原三星とトレーニングマッチを行う予定です。こちらに参加する選手は、全員が今後の飛躍が期待される若手ばかり。厳しい環境を経験して、大きく成長して帰ってきて欲しい、と思います。
#なお、ワールドユースに参加していた前田と吉弘も一両日中には帰国するはずなので、帰り次第どちらかに合流するのではないでしょうか。
<05.6.22> 日本時間の今朝早朝に行われたワールドユースのモロッコ戦は、日本が積極的に攻めたものの点を奪うことが出来ず、逆に後半ロスタイムに失点して0-1で敗れ、2大会連続のベスト8進出を逃しました。
 日本は好調の水野を初めて先発から起用して、GK:西川、DF:水本、中村、増嶋(→森本89分)、柳楽、MF:梶山、小林、水野(→兵藤71分)、家長(→前田59分)、FW:平山、カレン。ここまで1勝もできていない日本は前半から積極的で、前線からどんどんプレッシャーをかけていきます。水野、梶山が起点になり、家長のドリブルからチャンスを作り、カレンのシュートがポストとバーに当たるなど何度もチャンスを作ります。またモロッコの個人技を前面に出した攻撃も、ペナルティエリア内に人垣を作って防ぎます。グループリーグで見られた受け身の戦いとは一転してチーム全体の前向きな姿勢が目立ちましたが、しかしコンビネーションで崩すには至らず個人の打開力頼りは相変わらず。モロッコの守りをなかなか崩せないままに前半を折り返しました。
 後半は水野が右寄りにポジションを移し、サイドから攻めようとします。そして3分には水野のミドルシュート、4分には中村のクロス、9分にも水野のクロスと右からチャンスを作ります。そして15分、家長に代えて切り札・前田を投入。オーストラリア戦とは違って前田はFWに入り、カレンが左サイドに下がります。前田はボールを持てばチャレンジする、と言う姿勢を見せて、右から左から何度かドリブルでペナルティエリアに突入を試みます。39分には絶妙なトラップで前を向き、ゴール前30m付近でFKを得ます。そして自ら蹴ったボールは鋭く曲がりながらゴール右上隅に飛びましたが惜しくも枠外に外れます。前半から飛ばした日本は徐々に運動量が落ちて、パスがつなげなくなり平山の頭を目がけたロングボール中心の攻撃になってしまいます。大熊監督は後半27分、兵藤を入れて打開を図りますが、彼の不調は相変わらずで流れは変わらず。3人目を投入して勝ちに行くか、あるいは我慢して延長に備えるか、の判断となります。そして後半ロスタイム。もう少し我慢して延長突入を待つと言う時間帯で、左サイドで兵藤が水本に戻したボールを奪われスローインとなります。その一瞬、足が止まった隙を突いてモロッコのチベルケーナインがDFラインの裏にスルーパス。これで抜け出したヤジュールがGK西川の股を抜くシュートを放ち、日本は痛恨の失点を喫してしまいました。日本は最後に総攻撃を見せ、CKからのこぼれをカレンがシュートしましたが惜しくも枠外。その直後にホイッスルが鳴って、U-20代表は結局一度も勝てずにオランダを後にすることになりました。
 95年のカタール大会から6大会連続でワールドユースに出場している日本ですが、1勝もできずに終わったのは今回が初めて。グループリーグで敗退した2001年のアルゼンチン大会でも3-0でチェコに勝っている(しかも内容的にも素晴らしかった)ことを考えれば、近年では最も内容の悪い大会だった、と言って良いでしょう。特に4試合で3点しか取れなかった得点力は過去最低で、これでは2分け2敗の成績も仕方がないと言わざるをえません。前回大会でも指揮を執った大熊監督にとっては4点取られたコロンビア戦、5失点だったブラジル戦が「トラウマ」になっていて守備重視の戦い方を選択したのかもしれませんが、その戦術が逆に日本の良さを消してしまったように思えてなりません。リスクを避けることによってチャレンジする気持ちも忘れてしまった。それが、今回の低調な内容とパッとしない結果に繋がってしまったのではないか、と思います。この大会、確かにオランダ戦の前半は一方的にやられてしまいましたが、オランダ戦の後半と他の3試合は、決して一人一人の力では負けていなかったはず。むしろ「追いつかなければならない」と言う状況にあるときこそ、吹っ切れた力を発揮して対等以上に戦えていたわけです。従ってその力を最初から引き出すことができなかったのは、二言目には「世界を感じさせられた」と口にしていた監督の責任である、と言わざるを得ません。この大会を戦った世代は、これから北京五輪に向けての主力になっていきます。その世代の選手たちをどのように指導していくのか。サッカー協会には重い課題が突きつけられた、と言って良いのではないでしょうか。
<05.6.21> 森保コーチが率いてリスボン国際トーナメントに出場していたU-18日本代表ですが、ポーランド代表に2-1で勝ったもののポルトガル代表に0-1、アメリカに1-2で敗れ、1勝2敗で全日程を終了したそうです。なお、1位は日本戦以外で勝ったポーランド、2位は2勝1敗でポルトガル、3位は1勝2敗のアメリカ。槙野、柏木が出場したのかどうかは不明です。
<05.6.20> サンフレッチェは今週木曜日(6/23)から5日間、島根県出雲市の県立浜山公園陸上競技場でキャンプを行います。出雲市はサンフレッチェとの関係が深く、93年のJリーグ開幕直前にG大阪とプレシーズンマッチを行ったほか、ジュニアユースの「くにびきフットボールクラブ」もあります。また2002年のW杯ではアイルランドがキャンプを行い、大会直前にはサンフレッチェと親善試合も行っています。出雲市や地元のサッカー協会関係者、企業(中筋グループ)は数年前からサンフレッチェのキャンプ開催を呼びかけていたそうで、それが今回ようやく実ったことになります。キャンプ期間中は、練習の公開やグッズ販売、ファンクラブの入会受付なども行う予定だとのこと。入場は無料ですが、混雑を避けるため入場整理券を配布するとのことです。見に行こうと思っている方は、中筋グループホームページをご覧ください。
<05.6.19> 昨日行われたワールドユースのグループリーグ第3戦オーストラリア戦は、日本が土壇場で前田俊介のゴールで追いつき1-1で引き分け、何とかベスト16入りを果たしました。
 日本の先発はベナン戦と全く同じで、GK:西川、DF:水本、増嶋(→森本81分)、柳楽、MF:中村、小林、梶山、兵藤(→水野67分)、家長(→前田58分)、FW:平山、カレン。立ち上がりいきなり相手のミスを突いて平山がフリーでシュートしましたが、しかし前半はほぼオーストラリアペース。日本の攻撃は家長のドリブル突破ぐらいでほとんど前にボールを運ぶことができず、逆に丁寧なパス&ムーブで攻め込んで来るオーストラリアを受け止めることが出来ません。DFラインは押し上げることができず、空いた中盤を自由に使われてイライラが募るばかり。西川のファインセーブ連発とオーストラリアのフィニッシュの拙さで何とか耐えている45分間で、同時刻に行われているオランダ対ベナンの成り行きの方が気になるような、そんな展開でした。
 まるで引き分け狙いか、と思われるような前半の日本の戦い方でしたが、しかし後半は日本のペース。梶山がボールに触る回数が格段に増えて相手を押し込みます。後半13分に前田、22分に水野が投入されるとその流れが加速され、オーストラリアの疲れもあって日本が攻め込みます。しかし、そんな中で先に得点を挙げたのはオーストラリアでした。後半30分、オーストラリアが右サイドからのFKを蹴ると、そのボールをGK西川が痛恨のキャッチミス。こぼれ球に反応したタウンゼントに押し込まれて、痛い失点を喫してしまいました。
 何とか追いつきたい日本は攻めに出て、31分には水野のFK、32分にも前田が左サイドを突破してクロスを入れ、更に40分にはFKから決定機をつかみ平山がシュートしますがゴールを割れません。増嶋を外して森本を入れ、リスクをかけて攻める日本。41分にはカウンターから危ない場面を迎えましたが、必死で戻ってきたカレンが身体を投げ出して何とか失点を防ぎます。そして後半42分。高い位置で梶山がボールをキープしつつ右足アウトサイドでロビングボールをDFラインの裏に落とすと、そのボールの落下点に入り込んでいたのが前田!絶妙のトラップでボールをコントロールすると、右足を鋭く振ってGKの肩口を狙ってシュートします。GKがわずかに触って高く跳ねたボールはそのままゴールに飛び込み、起死回生の同点弾となりました。その後のオーストラリアの猛攻は全員で凌ぎ、日本は勝ち点2でグループリーグ終了。オーストラリアには得失点差で、ベナンには総得点で上回った日本は2位を確保して、2大会連続でベスト16入りを果たしました。
 オランダ戦、ベナン戦、オーストラリア戦と3試合連続で先制点を許した日本でしたが、どの試合でも終盤に得点を奪って何とか勝ち点2を挙げたことがこの結果に繋がったわけで、選手の戦う気持ち、諦めない気持ちは称賛されて良いと思います。3試合を通して苦しい時間帯が長かったと思うのですが、そこで挫けずに戦い抜いたことが、この結果に繋がったと言ってよいでしょう。そう言う意味では、ベスト16に進出したことは頑張ったことへの正当な報酬である、と言えると思います。
 ただだからと言ってあまり喜ぶ気にもなれないのは、全体的な試合内容の悪さに尽きます。DFラインが押し上げられないため中盤に広大なスペースが生まれてしまい、FWが下がって中盤を埋めれば攻撃時の人数が足りず、あっと言う間にボールを奪われて逆襲を食らうと言う悪循環。時々うまく行く時間帯があっても長続きしないのは、チーム全体に共通理解がないからなのだろうと思います。2大会連続でユース年代を率いてきながらこの程度のチームしか作れなかった監督の責任は大きい、と言わざるをえません。噂によると大熊監督はこの年代を率いて北京五輪まで行きそうな勢いですが、それだけは勘弁して欲しい、と言うのが正直な気持ちです。
 また、主力として起用され続けている選手の成長度の低さにも、頭を抱えてしまいます。前回に続いて出場の平山はエースとしての働きが求められているわけですが、プレーの質と言う面ではかえって退化しているような気がしてなりません。立ち上がりにフリーでボールを持ちながら何の工夫も無く打って取られたシーン、家長のクロスを相手ゴール前で胸トラップしようとしたシーン、そして終了間際にビッグチャンスをつかみながらあっさりとふかしてしまったシーン。判断の遅さと選んだ選択肢の悪さは、チームの足を引っ張っていたと言わざるをえません。また「10番」を背負った兵藤も、見るべきところがあるとすればフィジカルと運動量ぐらいのもの。パスもドリブルも並以下の出来で、なぜ起用され続けるのか理解できません。家長にしても水野にしても前田にしてもJ1で結果を出している選手は本大会でもきっちりと仕事をしているのに、なぜ監督にはそれが分からないのか。モロッコ戦は「監督の指示とは別に自分たちでやっていかないと」(水野のコメント)と言う選手の自律性に賭けるしかないのかも知れません。
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