7/31〜8/6のSANFRECCE Diary


<05.8.6> 大好評だった(らしい)東京V戦の人文字に続いて、夏休み最後のホームゲームとなる8/24の大宮戦でも「【夏休みキッズスタジアム第1弾】"○○の人文字を作ろう"大作戦!」として人文字作りを行います。これはバックスタンド自由シートの一角に特製応援パネルを設置し、その座席に座った観客が協力して人文字を作る、というもの。東京V戦では「激夏」の文字を作りましたが、今回は表示する文字の募集から行います。条件は、(1)人文字として文字になりやすいこと、(2)選手を後押しできる言葉、(3)ひらがな、カタカナ、漢字、英語で1〜4文字、の3点です。募集は昨日から始まっていて、締め切りは再来週の火曜日(8/16)。応募される方は、サンフレッチェ広島「人文字募集」係まで、メール(hitomoji@sanfrecce.co.jp)かファックス(082-233-3251)でお寄せください。結果発表は8/17の予定です。
<05.8.6> サンフレッチェは今日から北海道・小樽市郊外の「キロロリゾート」でキャンプに入ります。中国新聞によると4日間のオフでリフレッシュした選手達は、一昨日から元気に練習していたとのこと。北海道キャンプでは6試合で6点しか取れなかったHOT6を反省材料に「いかに攻めきるかを追及して行く」(小野監督)のだそうです。リーグが再開戦の相手は首位鹿島。優勝争いのためには絶対に負けられないだけに、とりあえず8/20に焦点を絞って調整して行くことになりそうです。
<05.8.6> 8/2に行われたクラセンU-18グループリーグ第3戦の浦和レッズユース戦は1-1の引き分けに終りました。この日のサンフレッチェユースのメンバーは、GK:金山、DF:槙野、田中、中山、MF:遊佐、柏木、福本(→保手濱64分→古本77分)、野田、FW:木原、横竹、中野(→平繁65分)。ここまで2連勝でグループ首位の浦和に対して前半から攻めまくったようで、後半4分に木原がドリブルからシュートを決めて先制しました。しかしその後追加点を奪うことが出来ず、逆に後半30分、CKのクリアボールを拾われてゴールを決められ同点に追いつかれます。最後はFWを4枚入れて攻撃に出たものの実らず、大会3連覇を目指したユースは1勝も出来ないままに大会を後にすることになりました。
<05.8.4> 昨日韓国・大田で行われた東アジア選手権の中国戦は、前半に2点を失ったものの後半追いつき、ドローに持ち込みました。
 北朝鮮に敗北した日本は先発メンバーをそっくり入れ替え、GK:楢崎、DF:坪井、茶野、茂庭、MF:駒野、阿部、今野、村井(→三都主74分)、本山(→玉田66分)、FW:巻(→大黒66分)、田中達。日本代表は立ち上がりから積極的で、中央のパス交換から、あるいはサイドからのクロスでチャンスを作ります。特に前半早々の今野のヘディングシュートは決定的。駒野のピンポイントクロスをダイレクトで合わせましたが、GK正面を突いてしまいます。また村井が何度か突破からクロスを入れましたが、前線とのタイミングが微妙に合わずにゴールできないままに時間が進みます。そして前半37分、右サイドからの趙旭日のアーリークロスに合わせた李金羽に先制点を許し、続いて43分には張永海にFKのボールを叩き込まれて前半で2失点。良いサッカーをしながらもコンビネーションの悪さが祟って2点のビハインドで前半を折り返しました。
 後半も同じメンバーで戦う日本は、立ち上がりから相手を押し込みます。そして後半14分、右サイドやや角度のある位置でもらったFKのボールを蹴るのは阿部。鋭いボールにGK李雷雷が反応しましたがキャッチできず、そのこぼれに飛び込んだ茂庭が頭で押し込んで1点を返しました。その後、何とか追いつきたい日本は玉田、大黒を投入して攻めの圧力を高めようとします。しかし中国の守備陣はゴール前に強固なブロックを作って、日本にシュートチャンスを与えてくれません。日本はDFラインでボールを回し、ボランチまでは行くもののそこからのビルドアップができずにボールを戻すことの繰り返し。時折玉田や田中達がドリブルで崩そうとするものの守備陣に引っかかってしまい、なかなか前にボールを持ち込めません。ジーコ監督は後半29分には3枚目の切り札として三都主を投入しますが、むしろ守備の不安が大きくなってしまった感じ。両サイドのスペースも消されて切り込むことができず、なかなかチャンスになりません。しかし後半42分、中国のDFのパスをカットした田中達がドリブルで突き進んで左足でシュート。このボールがゴールネットに突き刺さって、日本はようやく勝ち点1を手にする事ができました。
 レギュラーメンバーをそっくり入れ替えたこの日の日本代表のキーワードは、戦う気持ちを見せることができるかどうか、と言うこと、特に新たに招集されたメンバーの出来がどうかということだったと思います。そしてその結果は、と言うと合格点を与えて良いのではないでしょうか。選手たちは立ち上がりから積極的で、人数をかけてボールを奪いに行き、ゴール前に何人も飛び込んでチャンスを作りました。飛ばしすぎで疲れたか途中から動きが少なくなりましたが、それでも何とかゴールをこじ開けて引き分けに持ち込んだことは価値があります。連係ミスから先に点を失ってしまったこと、またゴール前で動き出しとボールが合っていなかったことなど課題は出ましたが、チーム全体が「急造」だったことを考えればこれは十分に予想の範囲内の事でしょう。むしろ欧州組抜きの代表の「セカンドチーム」がこれだけできると言うことは、日本代表の地力を示したものとして評価できるのではないでしょうか。次の韓国戦では元に戻す可能性もありますが、一度決めたメンバーはほとんど動かさずに使い続けるジーコ監督のやり方を考えれば、案外このメンバーをベースにしてもう一度戦う、と言う可能性もあるかも。メンバーが固定されて閉塞感が漂っていた?日本代表の雰囲気をぶち壊すと言う意味で、非常に意義の大きな試合だった、と言って良いように思います。
 ところで初めてフル代表で出場して90分間プレーした駒野ですが、まずまずの出来だった、と言って良いのではないでしょうか。立ち上がりはやや慎重なポジション取りでしたが、その時間帯を過ぎると積極的にチャレンジし、ドリブル突破を試みたり、あるいは正確なクロスで決定機を演出したり持ち味を発揮しました。前半途中からあまり上がらなくなりましたが、これは孫祥が左サイドの高い位置に大きく張り出すようになったため。坪井の守備が不安だったためか自分のマーカーを捨てて前に出ることができず、また中の選手のサポートとも合わずに上がるタイミングを見つけることが難しかったように見えました。(それは、逆サイドの村井も三都主も似たようなものだった。)ただ、そんな状況でもクロスの鋭さは相変わらずで、相手がクリアしにくい(と言うことは味方も合わせにくい?)クロスを何本か入れて自分の能力をアピールしました。しかしそれ以上に彼自身の能力をアピールしたのは、守備の安定感でしょう。自分のサイドにボールがある時には重心の低い構えから相手の突破を許さず、逆サイドにある時にはスペースを埋めて危機を未然に防いでいました。前半終了間際にファウルしてイエローカードをもらい、それが失点に繋がってしまったのは残念でしたが、1対1で抜かれそうになったのをきっちり止めたのは正しい判断だったと思いますし、FKを決められたのはゴール前を固めていたDFの責任でしょう。逆サイドの守備、特に三都主に代わってからの不安定さに比べれば、落ち着いてプレーできていたと思います。もともと駒野の良さは、他の選手とのコンビネーションによる突破とピンポイントクロス。これは今後代表の中でプレーし続ければ良くなってくることは間違いなく、今後に向けて期待を持たせることの出来る結果でした。駒野自身も「今日の試合で自分の特徴をみんなに知ってもらえたと思う。これからも限られた時間のなかで、自分のプレーを出していければと思います」と語っていて手応えを感じた様子。これまで加地の指定席だった代表の右サイドに、刺激を与えることの出来る存在になったことは間違いなさそうです。
<05.8.3> スポーツナビ等の報道によると、ジーコ監督は今日の中国戦の先発メンバーを北朝鮮戦から総入れ換えすることを明らかにしたそうです。「誰が悪いとかでなく、疲れているから(北朝鮮戦のメンバーは)中国戦は休め」と言うことだそうですが、初戦で敗れたチームのムードを変えたい、と言う意図は明白。駒野ら初招集組を全員起用して、チームの沈滞ムードを変えたいと考えているものと思われます。駒野は初めて代表に招集されてわずか5日で先発出場と言うことになるわけですが、失敗して当然というような気持ちで思い切ってプレーして欲しい、と思います。
<05.8.1> クラブユース選手権(通称クラセン)U-18に、3連覇を目指して参加しているサンフレッチェ広島ユース。土曜日からグループリーグが始まりましたが、何と初戦、2戦目と連敗して敗退が決まってしまいました。これまでのBグループの結果は次の通り。
サンフレッチェ広島 0-1 ジェフ千葉
浦和レッズ     4-1 愛媛FC
サンフレッチェ広島 0-2 愛媛FC
浦和レッズ     4-0 ジェフ千葉
 千葉戦のサンフのメンバーは、GK:金山、DF:田中、中山、MF:遊佐、柏木、福本(→佐藤73分)、野田、FW:平繁(→中野57分)、木原、横竹、SUB:兼田、藤澤、篠原、古本、江本。前半の広島のシュートが12本だったのに対して千葉は0本。ほぼ一方的に攻めながらも点が取れない展開だったとのことです。そして後半16分、千葉の小井土にヘディングシュートを決められると、そのまま敗れてしまいました。続く愛媛FC戦のメンバーは、GK:金山、DF:槙野、田中、中山、MF:遊佐、柏木、福本(→中野40分→保手濱71分)、野田(→佐藤63分)、FW:平繁、木原、横竹、SUB:佐久間、藤澤、古本、江本。前半23分にPKから先制されると前半終了間際にミドルシュートを決められ2点ビハインドで折り返し、後半から中野を投入して攻めに出たものの得点を奪えず連敗を喫してしまいました。クラセンはグループ1位と2位の上位2チームしかトーナメントに進出できないため、広島ユースはこれで敗退が決定。明日は勝ち抜きが有力となった浦和相手に、意地を見せる事ができるでしょうか?
<05.7.31> 昨日ビッグアーチで行われたフィオレンティーナとの親善試合は、終盤にヨルゲンセンにヘディングシュートを決められ0-1で敗れました。
 代表招集のため李、駒野を、また怪我のため森崎浩を欠いたサンフは、今季初めて吉弘を起用して次の布陣で臨みました。
       下田

    小村 ジニーニョ
吉弘(→西河35分)     服部

       森崎和
  茂原(→高萩45分)ベット
       大木(→桑田68分→盛田89分)

    ガウボン 佐藤寿
    (→茂木76分)

SUB:上野、吉田、木村
 2日前にC大阪戦を戦ったばかりのフィオレンティーナはメンバーをがらりと入れ替えて、GK:セハス、DF:ウィファルシ(→バチス62分)、ビアーリ、サビーニ、パスクアル、MF:ギグー、エルゲラ、中田(→パッツィーニ54分)、FW:ブリーザス(→ボジノフ66分)、リガノ(→ファンティーニ)、ヨルゲンセン。かなり良くなったとは言えデコボコの目立つビッグアーチのピッチでしたが、ここで両チームはそれぞれ持ち味を発揮します。サンフは森崎和からのロングパスで服部や佐藤寿がラインの裏を狙い、またベットが運動量と高いキープ力でボールを前に運んでチャンスを作ります。7分には森崎和のスルーパスで抜け出した服部が深い位置からクロス。その後のベットのFKに森崎和が頭で合わせて東京V戦、神戸戦と同様のゴールを狙いましたが枠を外れます。フィオは途中から4-4-2に変更し、主に左サイドに張ったヨルゲンセン、パスクアルがサンフの右サイドを狙って攻めてきましたが、ジニーニョを中心にした広島の守備陣はゴール前の制空権を渡さずしっかりと守ります。27分にはカウンターから中田が持ち上がり、ヨルゲンセンが左サイドから強烈なシュートを放ちましたが、ポストを叩いたボールはゴールラインを割ることなく事なきを得ます。30分には吉弘のミスから逆襲を受けリガノがヘディングシュートを打ちましたが枠外。32分にもパスクアルのロングクロスがゴール前でイレギュラーしましたが、下田が落ち着いてキャッチします。サンフは高い位置からのチェイシングでボールを奪い、速いパス交換からシュートを狙いましたが長身揃いのフィオのDFラインを崩すことはできず、ロスタイムにベットがドリブルからシュートを放ったもののこれもGKにキャッチされて前半を終了しました。
 後半からサンフは3バックに変更し、高萩を右のMFに入れて再構築を図ります。そしてこの戦術変更が大当たり。後半4分にはベットのスルーパスで抜け出した佐藤寿が深い位置からクロスを入れたのを手始めに、ゲームを支配します。10分と14分には中盤でボールを受けたガウボンがドリブルから強引にシュート。21分には後方からのロングボールを受けた佐藤寿が突破を図り、22分には速いパス交換からフリーになった高萩が思い切ってシュートを放ちましたがGKのセーブに阻まれます。その直後にはベットのクロスに小村が頭で合わせましたがわずかに枠外。高萩は25分にも思い切ってロングシュートを放つなど伸び伸びとプレーします。28分にはベットのFKを佐藤寿が頭で逸らせたボールがゴールマウスを襲いましたがGKがナイスセーブ。その直後にも西河がヘッドで狙いましたが外れます。そして36分には高萩のロングパスで抜け出した茂木がダイレクトシュート。GKは見送るしかないスーパーなシュートでしたがボールは惜しくもバーを叩きます。サンフは波状攻撃で相手にチャンスも作らせませんでしたが、しかし一瞬のチャンスをものにしたのはフィオでした。後半40分、右サイドからボールを持ち込んだファンティーニがジニーニョを抜き、西河もかわして深い位置からクロス。これを中央に走り込んだヨルゲンセンに、フリーでヘディングシュートを叩き込まれてしまいました。
 何とか点を取りたいサンフは、その後茂木の抜け出しや盛田へのロングボールでチャンスを作ろうとします。しかしフィオのDFラインは最後まで崩れず、サンフは惜しい試合を落としました。
 「HOT6」を終えたばかりで駒野と李がいないサンフに対して、シーズン前の調整段階でサブメンバーが中心のフィオ。荒れたピッチや蒸し暑い気候も考えれば凡戦になる可能性も十分にあった、と思います。しかし昨日のビッグアーチで展開されたのは、なかなか見応えのあるサッカーでした。「胸を借りるつもりはない。勝ちに行く」と言う小野監督の宣言通り、サンフは最初から最後まで積極的に自分たちの持ち味を出そう、としていました。相変わらず堅い守備を見せた下田、ジニーニョ、小村の守備陣。落ち着いたプレーを見せた森崎和やベット、大木、服部。更にアグレッシブなプレーでゴールを狙った佐藤寿やガウボン。彼ら中心選手の奮闘に、西河や高萩、茂木、桑田ら若手選手たちも思い切ったプレーを見せてくれました。小野監督は特に詳細な相手の分析をすることなく自由にプレーさせていたそうですが、そんな中でもサンフレッチェの「良さ」を十分に表現できていたと思います。それがプランデッリ監督の「(広島は)とても組織されているいいチームだ」、ヨルゲンセンの「素晴らしいチームだと思う。非常に強いチームだ」と言う評価(もちろん、ある程度の外交辞令はあったでしょうが)につながったのではないでしょうか。2002年のアイルランド戦以来久々の海外の強豪との親善試合でしたが、今のサンフレッチェにとっては得るところの多いゲームだった、と言えるでしょう。来年以降もぜひまた、このような機会を作って欲しいと思います。
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