11/12〜11/18のSANFRECCE Diary


<06.11.18> 今日の京都戦ですが、ホットニュースによると佐藤寿、柏木、李ら怪我が心配された選手達もメンバー入りしているので、何とかベストメンバーで戦うことが出来そうです。ただ、ペトロヴィッチ監督によると「陽介はまだ疲労も時差の影響も残っているし、寿人の左足も万全ではない。コマも水曜日のゲームに出たばかりで疲れているし...正直フィットしているとは言えない。ハンジェも怪我をしているし、明日になってみないとどうなるかわからない」とのこと。彼らのコンディション次第では、意外なメンバーが入ってくる可能性もあるかも知れません。
 今日の試合は広島ビッグアーチで、午後2時キックオフ。「オタフクソース スポンサードゲーム」と言うことで、様々なイベントが予定されています。まずU-11による「サンフレッチェカップ」は補助競技場で9時から。 前座試合の「フォリアチャレンジ」は12時から行われます。選手サイン会は1時20分からで、11時半から先着500名様に整理券を配付します。先着プレゼントはビジターゲート以外の入場ゲートで「飲む豆乳ヨーグルト」を先着1,000名様に。サンフレッチェクラブ会員限定プレゼントは、3,000名様に高柳選手のプレミアム選手カードです。また入場ポイントがたまっている方には「ポイント還元企画」を行いますので、今月上旬に送付されているハガキをご持参の上ご来場下さい。
 テレビ放送ですが、スカパーch186で生放送が予定されています。例によってブログで速報しますので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方はそちらをご覧ください。
<06.11.18> 日本サッカー協会は昨日11/21に国立競技場で行われるU-21代表韓国戦のメンバーを発表し、広島からは青山が選ばれました。今回選ばれたのは次の23人。
【GK】松井(磐田)、西川(大分)
【DF】一柳(東京V)、千葉(新潟)、伊野波(FC東京)、
    水本(千葉)、青山直(清水)、福元(大分)
【MF】本田拓(法政大)、増田(鹿島)、谷口(川崎F)、乾(野洲高)、
    中村(福岡)、水野(千葉)、梶山(FC東京)、枝村(清水)、
    青山敏(広島)、家長(G大阪)、本田圭(名古屋)
【FW】平山(FC東京)、カレン(磐田)、苔口(C大阪)
中国戦の先発メンバーは全員が選ばれ、その中に今週の韓国遠征のメンバーの一部と福元が加わる、と言う形になりました。なお、韓国遠征のメンバーから外れたのは佐藤昭、田中、蒲田、柳楽、小林祐、細貝、渡邊、上田、萬代、津田、前田。佐藤昭と前田は次のチャンスを目指してチームで頑張って欲しい、と思います。
<06.11.17> 明日はJリーグ第31節京都戦をホームで戦います。
 昨年はJ2を独走して3年ぶりにJ1に帰ってきた京都ですが、やはりJ1で戦うには力不足だったようで序盤から苦しい戦いを強いられます。初勝利まで6試合を費やし2勝目は14試合目と苦しみ、なかなか降格圏を抜け出すことが出来ませんでした。
18A ○5-4 福岡  【京】アンドレ、パウリーニョ2、中払、加藤、【福】飯尾、久藤、薮田、城後
19H △4-4 C大阪 【京】松田、パウリーニョ、手島2、【C】古橋、大久保2、藤本
20H ●0-4 横浜FM 【横】久保、山瀬功2、奥
21A ●0-1 清水  【清】チョ・ジェジン
22A ●0-1 鹿島  【鹿】OG
23H ○1-0 FC東京 【京】パウリーニョ
24A ●0-2 千葉  【千】巻、阿部
25H ●1-5 浦和  【京】中山、【浦】闘莉王、平川、田中、山田、相馬
26H △1-1 大宮  【京】角田、【宮】小林大
27A △1-1 新潟  【京】OG、【新】内田
28H △1-1 大分  【京】パウリーニョ、【分】OG
29A ●0-2 川崎F 【川】我那覇、マギヌン
30H △1-1 甲府  【京】中山、【甲】茂原
 第18節と第19節には乱戦の末に勝ち点を4取って、上昇のきっかけをつかんだかに見えましたが、対等に戦えたのは下位チームに対してだけ。上位チームには歯が立たず、浦和に惨敗した試合を契機についに柱谷監督を解任して、美津濃コーチを後任に据えました。その結果何とか粘り強く戦えるようにはなったものの、それも引き分けが精一杯。ここまで5試合未勝利でいよいよ崖っぷちに追い込まれています。今節は甲府戦で退場処分を食らった大久保、田原が出場停止の上に、手島、アンドレら主力に怪我が続出しています。ただ、15位以上の可能性は無くなったものの福岡、C大阪との勝ち点差はわずかに3。入れ替え戦の可能性はまだまだあるだけに、誰が出ても高いモティベーションで向かってくることは間違いない、と思われます。
 対するサンフレッチェですが、昨日柏木、槙野が合流したものの、インドで全試合に出場した柏木は疲れを考慮して途中で練習を切り上げた、とのこと。また前日の代表戦でフル出場した駒野は別メニュー、佐藤寿も右足に痛みを訴えたため練習を休んでいます。更に李も左足太もも裏を傷めていて昨日から練習に合流したとのことで万全ではありません。代表が戻って久々にベストメンバーで戦えると思っていた明日の京都戦ですが、最悪次のようなメンバーになってしまう可能性もありそうです。
        下田

   森崎和  戸田  盛田

        ダバツ
駒野              服部
    青山     森崎浩

     上野  ウェズレイ

SUB:木寺、八田、中里、柏木、李、大木、前田
 前節の勝利で降格圏との勝ち点差が11となり、最低目標だったJ1残留をほぼ確定したサンフレッチェ。しかしこれが最終目標ではないことはもちろんのこと、もう少し頑張れば順位を大きくアップさせる事も出来ます。このまま連勝でシーズンを終えて順位を一つでも上げること。そして天皇杯で上位に進出すること。そのためにも明日の京都戦は全力で戦って、今の良い流れを止めないようにして欲しい、と思います。
<06.11.16> 先週発売の「紫熊倶楽部」12月号(Vol. 106)は、「残留へ」のタイトルで佐藤寿人と戸田和幸の両選手が表紙になっています。最初に掲載されているのは佐藤寿人選手のインタビュー記事で、シーズン当初から望月監督の頃、そしてペトロヴィッチ監督就任後のチームと自分の状況を振り返りながら、今後の展望と戸田や上野、木寺らベテラン選手達のチーム内での役割、そして李、前田、柏木ら若手選手への期待などについて語っています。これに続くのは、出場機会が少なくても頑張ってる木寺、河野、中里、高柳の4人の選手を一人ひとり取り上げた記事。FC東京戦、C大阪戦、横浜FM戦、天皇杯C大阪戦のマッチレポートを挟んで、ポポヴィッチコーチが「サンフレッチェを支える人々」として登場しています。コラムはいつものように4本で、金広督子さんは「選手自身が作り上げるサンフレッチェユース」と言うタイトルで、石井百恵さんは「後輩ができたとき」と言うタイトルで書いています。またホームテレビの望月ディレクターは35歳にして成長を続けるウェズレイ選手を取り上げ、私は「『闘う気持ち』こそ」と言うタイトルで、チームに強くなって欲しい、と言う気持ちを綴っています。
 「紫熊短信」と「READER'S AREA」を挟んで、後ろのインタビュー記事は戸田選手。ペトロヴィッチ監督就任後に「キャプテン」を任されるようになって、チームをどのように見てどのように導こうとしてきたのか、を語っています。トルシエ・ジャパンの時代には「潰し役」のイメージが強かった彼ですが、しかしその中には強烈なプロ意識とサッカーに対するインテリジェンスがある。それが良く分かるインタビューだと言えるのではないでしょうか。最終ページの「私たちは、サンフレッチェサポーターです」では、広島市の小西さん一家が登場しています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円で、ホームゲーム会場の他、V-POINTや広島県内の主要書店、新宿の「広島ゆめてらす」で発売しています。また遠隔地の方へは通信販売も行っていますので、紫熊倶楽部ホームページからお申し込みください。
<06.11.16> 日本代表は昨日アジアカップ予選の最終戦をサウジアラビアと戦い、3-1で勝って予選の首位通過を決めました。日本は登録上は4-4-2でしたが実際には3バックで、GK:川口、DF:今野、阿部、闘莉王、MF:加地、鈴木、駒野、中村、三都主(→山岸智65分)、FW:巻(→羽生87分)、我那覇(→高松74分) 。私は最後の10分ぐらいしか見れなかったのですが、全体的に選手もボールも良く動いて狙い通りのサッカーが出来ていた様子。前半20分にCKのこぼれを闘莉王が押し込んで先制すると、29分には今野がオーバーラップして中に切れ込みクロス。これを我那覇が頭で押し込んで2点のリードを奪いました。その直後にサウジにPKを決められ1点差に迫られ押し返されましたが、後半早々に駒野のクロスを我那覇が決めてリードを2点に広げると、その後は危なげなく試合を進めて逃げ切りました。
 昨日は左のサイドハーフの位置でプレーした駒野ですが、そのポリバレントさを存分に発揮して守備でも攻撃でも良い働きをしていた模様です。私が見ていた最後の時間帯に限っても何度も左サイドを駆け上がり、またボールが前線にある時にはペナルティエリア付近にまで顔を出して攻撃に絡んでいました。右サイドには加地、左には三都主と言うジーコ時代からの代表戦士がいるわけですが、彼らが出場する時にでも起用される、と言うのはそれだけ高く評価されていると言うことでしょう。今年の代表の活動はこれで終わりですが、来年以降は今年以上に代表に不可欠な選手になって行くのではないでしょうか。一方の佐藤寿は、昨日は残念ながら出番なしに終りました。その要因はおそらく巻と我那覇の長身ツートップを試したかったと言うことと高松を使いたかったこと、それと試合展開が日本有利で進んだからなのではないかと思います。試合に出れなかったからと言って腐る寿人ではないし、むしろ自分が出なくても勝ったことを素直に喜んでいるのではないかと思いますが、それでも来年は代表のレギュラーを狙って欲しいもの。そのためにも今後は切り替えて、Jリーグでこれまで以上に活躍して欲しいと思います。
<06.11.15> 昨日U-21日本代表は韓国・昌原総合競技場で「日中韓U-21代表交流戦」に臨み、1-1で引き分けました。この日の日本の先発は、GK:松井、DF:千葉、田中輝、柳楽、細貝、MF:渡邊圭、本田拓、谷口、水野、上田、FW:カレン。国際経験の少ない選手が多かったことやコンビネーションを合わせる時間が無かったことなどもあって序盤から劣勢を強いられ、何度も決定機を作られた揚げ句4分にCKから先制点を許してしまいました。そしてその後も主導権を握られたままで進みましたが、後半途中からパスが繋がるようになり押し返します。そして後半20分、左サイドに流れた上田からのクロスを相手DFがオウンゴール。その後韓国の猛攻を浴びたものの何とか凌いで、厳しい試合を引き分けに持ち込みました。
 サンフレッチェから選ばれた2人のうち、前田は同点に追いついてしばらくしてから出場し、勝ち越しを狙って何度か相手ゴール前に顔を出す動きを見せました。ただテレビで見ていた限りでは絶対的な運動量が足りないと言う感じ。前線からのチェイシングはアリバイ的で、またボールをもらう動きも少なくあまり試合に絡むことができていませんでした。またボールを持った時も得意のドリブルを見せることはできず、効果的な働きはできませんでした。今後このチームで生き残って行くためには、自分の良さをどのように出すかを考える必要があるのではないでしょうか。そのためにもチームでペトロヴィッチ監督の指示を良く聞いて、しっかりと練習を積み重ねるしかないように思います。
<06.11.14> 土曜日にJユースカップの第5節を戦ったサンフレッチェユースはアウェイで清水を6-4で下し、3位以上を確定してグループリーグ突破を決めました。この日のユースは立ち上がりから怒濤の攻撃を見せたそうで、前半開始早々に岡本と中野のゴールで2点のリードを奪い、その後セットプレーから失点したものの平繁の2ゴールと横竹のゴールで前半を5-2で折り返しました。後半も先に点を取ったのは広島で、中野のゴールで6-2と突き放します。その後清水の反撃を受け、終了間際のPK等で2点を失ったもののそのまま攻撃力で押し切った、とのことです。今年はDFにけが人が続出したこともあり受け身になると勝ちきれない、と言う流れが続いていますが、逆に失点を恐れず攻撃力で押し切ると言うサッカーを貫けばこの日のような展開に持ち込めるはず。19日の最終節はグループトップを走るG大阪との対戦になりますが、ぜひそこでは思い切ったサッカーでぶつかって欲しい、と思います。
<06.11.13> 昨日U-19代表はAFCユース選手権の決勝を戦い、PK戦の末に敗れ初優勝を逃しました。
 準決勝でレッドカードを受けた槙野が出場停止のため青山をDFラインに起用して、日本のメンバーは、GK:林、DF:内田、青山、福元、堤、MF:森重(→柳澤118分)、田中、梅崎、柏木、FW:青木(→伊藤75分)、森島(→ハーフナー58分)。これまで2度の対戦で2敗している北朝鮮は立ち上がりから積極的で、日本はなかなか前にボールを運べません。そして4分、北朝鮮の8番がセンターサークルの近くから思い切ってロングシュート。これが林の頭を越えてネットを揺らし、日本は先制点を許してしまいました。その後も日本は守備が安定せずたびたび相手の侵入を許しましたが、前半34分、右サイドでの競り合いからのこぼれを柏木が持つとDF2人を交わして左足でシュートします。このボールは見事にゴール右隅に突き刺さり、日本は早い時間帯に同点に追いつきました。
 その後はお互いに激しいボールの奪い合いからお互いに追加点を狙う展開。日本は柏木と梅崎のコンビネーションからチャンスを作り、何度か決定機を作ります。しかしハーフナーを投入して前線の基点を作ろうとしたのが逆に災いして、時間が進むにつれて単調な攻撃が増えて行きます。逆に北朝鮮はフィニッシュの精度が悪くゴールは奪えなかったものの、良く走ってボールを繋ぎ日本に何度も冷や汗をかかせます。結局どちらも決め切れないままに120分間を戦って、日本にとっては2試合連続のPK戦となりました。韓国戦では大当たりだった林でしたが、この日は勘が働かなかったのか逆を突かれる事が多く5人全員に決められます。逆に日本は最初の梅崎がストップされ、続く3人が決めたものの及ばず、残念な準優勝に終りました。
 一次予選に向けてチーム作りを始めてから1年8ヶ月。その間は山あり谷ありで、特に今大会はグループリーグから厳しい戦いが続き、よくU-20W杯の出場権を取った、と言って良いと思います。どの選手もこの大会を通じて成長したことが、決勝まで進出できた要因だったと言って良いでしょう。特に目的達成のためには最も大事だ、と言われた初戦・北朝鮮戦と準々決勝のサウジ戦でしっかりとゲームをコントロールして勝った事は、この世代が成長したと言うだけけでなく日本のサッカーが成熟した、と言う事なのではないかと思います。決勝で負けたのは残念でしたが、しかしこのチームの最終目的はアジアで勝つ事ではなく世界を相手に対等に戦う事であるはず。ここで得た手応えと課題を成長の糧にして、来年に向けて更にレベルアップして欲しい、と思います。
 ところで全試合に先発出場した柏木ですが、この試合も素晴らしいプレーを連発しました。序盤からなかなかボールを支配できず攻め手がなかった日本でしたが、唯一チャンスに繋がったのは柏木がボールを持った時だった、と言っても過言ではないでしょう。高いキープ力と運動量、そして視野の広さを存分に発揮して、日本の攻めの中心が彼であったことは間違いありません。その中でも特にゴールシーンは絶品と言っても良いもので、相手選手もまさかあそこから決められるとは思わなかったのではないでしょうか。これまで「シュート力に自信が無いから」と言うことであまり積極的に打たなかった柏木ですが、このようなゴールを決める事が出来た、と言うこと自体、彼の成長を表していると言えるでしょう。残念ながら大会MVPは取れませんでした(北朝鮮のキム・クミルだったらしい)が、印象度で言えばMVPに匹敵する活躍だった、と言って良いのではないでしょうか。一方、この日はスタンドから見守るしかなかった槙野ですが、居なくなって改めて存在感の大きさが分かった、と言って良いかも知れません。この日は福元、青山がCBを組みましたが、コンビネーションが悪くまた対人守備のミスも多く、安定感が悪かったと思います。それが中盤での組み立てを放棄して、ロングボールを蹴るだけになってしまった要因の一つだったように思えてなりません。槙野はU-20W杯でも主力として戦うのは間違いないと思いますが、そのためにもこの経験を生かしてチームでポジションを取って、更にレベルアップして欲しいと思います。
<06.11.13> 日本サッカー協会は一昨日サウジアラビア戦に向けての日本代表を発表し、サンフレッチェからは駒野、佐藤寿が選ばれました。今回選ばれたのは次の24人。
【GK】川口(磐田)、山岸範(浦和)、西川(大分)
【DF】三都主、闘莉王(浦和)、加地(G大阪)、
    駒野(広島)、伊野波(FC東京)、青山(清水)
【MF】羽生、阿部、山岸智(千葉)、中村(川崎F)、
    野沢(鹿島)、鈴木、長谷部(浦和)、本田(名古屋)
    田中(横浜FM)、今野(FC東京)、
【FW】巻(千葉)、我那覇(川崎F)、高松(大分)、
    前田(磐田)、佐藤寿(広島)
 ガーナ戦、インド戦の代表から水本、山口、佐藤勇、遠藤、二川、播戸が外れ、闘莉王、加地、伊野波が復帰。また野沢、本田、高松、前田が新たに招集されました。代表選手達は昨日から札幌の屋内施設でミニゲームやフォーメーション練習などを消化して、別メニューの闘莉王以外は元気に練習していたそうです。
<06.11.12> 昨日博多の森で行われたJリーグ第30節福岡戦は、ウェズレイの2ゴールで勝ちJ1残留に大きく前進しました。
 両チームとも絶対に負けられない、と言う気持ちで臨んだこのゲーム。ペトロヴィッチ監督は横浜FM戦、C大阪戦と同じ布陣で臨みました。
        下田

   森崎和  戸田  盛田

        青山
駒野              服部
   李(→中里69分)森崎浩

     佐藤寿 ウェズレイ(→上野89分)
     (→ダバツ82分)

SUB:木寺、八田、大木、前田、上野
 対する福岡のメンバーは、GK:水谷、DF:アレックス、千代反田、吉村、柳楽(→薮田74分)、MF:久藤(→城後62分)、佐伯、古賀、中村、FW:布部、飯尾(→ホベルト55分)。立ち上がりは引いて守る福岡に対して、DFラインで慎重に回す広島、と言う構図。広島はサイド攻撃から活路を見出そうとし、福岡は積極的にミドルシュートを放ってきます。両チームとも慎重に戦っていましたが、この流れを動かしたのはサンフでした。前半14分、佐藤寿のパスを受けたウェズレイがドリブルでペナルティエリアの中に入るとクロス。ここに飛び込んだ服部は及ばなかったものの、CKを得ます。左のコーナーにボールをセットしたウェズレイがショートで青山に渡すと、戻ったボールをダイレクトでループシュート。これが水谷の頭を越えてファーサイドのゴールに飛び込み、サンフは待望の先制点を奪うことに成功しました。
 これで守ってばかりではいられなくなった福岡が前に出てきましたが、その隙を突いて2点目を奪います。17分、盛田のロングボールを吉村がクリアミス。DFラインの裏にこぼれたボールを佐藤寿がさらうと、そのまま持ち込んでループ状のクロス。これをセンターサークル付近から走り込んできたウェズレイが頭で叩き込んで、あっという間に2点のリードをつけました。
 これで楽になったサンフは、佐藤寿とウェズレイを前線に残して守り重視で戦いを進めます。福岡は26分に古賀のミドルを下田が弾きましたがしっかりと抑え、34分には飯尾が、中村が続けざまにミドルシュートを打ちましたがこれもがっちりとセーブ。サンフは時折カウンターから攻め上がって相手を押し戻す、と言う展開が続きます。前半はそのまま我慢の展開で、2-0で折り返しました。
 両チームとも選手交代無しで迎えた後半もまた、前半同様に我慢の展開が続きます。サンフは4分に李が、9分にウェズレイがシュートを放ちますが、突き放す1点が奪えません。ホベルト、城後を投入して攻めの圧力を強めようとする福岡。18分には森崎和のパスミスから速攻を受け、最後は城後のシュートに布部が飛び込みましたがわずかに及ばず助かります。22分にも佐伯のポストプレーからアレックスが決定的なシュート。28分には古賀のクロスがゴール前を横切り、中村に狙われましたがこれもシュートミスに救われます。引いて守るサンフは中盤の支配権を与えてしまい、攻め込まれるシーンが増えて行きます。サンフは30分にCKから青山が強烈なミドルを放ちましたが惜しくもバー。33分には佐藤寿がシュートしましたが、ヒットせずGKに取られます。なかなか3点目を奪えない展開に、ペトロヴィッチ監督はそのまま逃げ切ることを選択。ダバツ、上野を投入して守りを固めます。最後まで諦めない福岡に押し込まれ続けたものの相手のアイディアと決定力の不足にも助けられてそのままタイムアップ。サンフは残留のために貴重な1勝をアウェイで挙げることに成功しました。
 試合後のペトロヴィッチ監督は「前半は満足しています...今週練習してきたことがそのままできたからです」と語っています。相手が引いてカウンターを狙ってくるのは承知の上で慎重な戦い方を進め、セットプレーとカウンターから点を奪う。まさに思い描いていた通りの理想的な展開で、狙い通りの勝利を収めました。「今日の試合に勝った後に言いたいことは『選手たち、良くやったぞ』と言うこと。本当にほめてあげたいです」と言う言葉は、おそらくサポーターも同様だと思います。後半は引きすぎてしまい3点目を奪えなかった事が課題として残ったものの、それは今後に残しておけば良いこと。とにかく勝ったことが、この試合の唯一最大の成果だと言って良いでしょう。この勝利で16位以下とは勝ち点差が11となり、残り4試合で相手が全勝、こちらが全敗しない限りひっくり返らない差がついて、まずは一安心と言うところ。ペトロヴィッチ監督就任以来5ヶ月18試合かけて積み上げてきたものが、ようやくここで一つの成果を挙げたわけで、まずはその事を喜びたいと思います。
 ただ今シーズンはこれで終ったわけではなく、最後のタイトル・天皇杯もまだ残っています。サンフレッチェの勝ち点は現在36で、39の10位横浜FMはもちろんのこと41の8位千葉までも射程圏内、と言って良いわけで、ここで更に上を目指さなければならない、と思います。今後は「下」よりも「上」を見ながら、来季に繋がるような戦いを見せて欲しいと思います。
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