7/30〜8/5のSANFRECCE Diary


<06.8.5> 日本サッカー協会は昨日トリニダード・トバゴ戦に向けた日本代表を発表し、広島からは佐藤寿人、駒野友一両選手が選ばれました。今回選出されたのは次の13人。
【GK】川口(磐田)、山岸(浦和)
【DF】三都主、坪井、闘莉王(浦和)、田中隼(横浜FM)、駒野(広島)
【MF】今野(FC東京)、長谷部、(浦和)、小林大(大宮)
【FW】我那覇(川崎F)、佐藤寿(広島)、田中達(浦和)
 今回13人しか発表されなかったのは、A3に出場中のG大阪、千葉や遠征中の鹿島などのいくつかのクラブからは選べない、と言う制約があったから。トリニダード・トバゴ戦とそれに続くイエメン戦とを一体のものとして考えると言うオシム監督の方針から、このような選び方になったようです。9日のトリニダード・トバゴ戦までに行う予定のトレーニングマッチのための最低限の人数を揃えれば良い、と言う考え方から、13人と言う人数が出てきたとのこと。最終的には20人ぐらいのメンバーを選ぶことになるようで、水曜日以降に7人程度を追加招集することになりそうです。
 なお選ばれた選手を見ると、W杯メンバーだったのは川口、三都主、坪井、駒野の4人だけ。追加招集の中にまだ数人入っててくる可能性はありますが、それにしてもフレッシュなメンバーを選んだ、と言う感じがします。特に我那覇や闘莉王などJリーグで好調だった選手をピックアップしている、と言う印象で、最初からオシム監督のカラーを全面的に出してきた感じで非常に好感が持てる選考です。オシム監督が折に触れて言うようにすぐに勝てるかどうかは別問題ですが、少なくともジーコ・ジャパンとは違うスタイルの代表が出来上がるのは間違いない、と思われます。
<06.8.4> 日本サッカー協会は昨日、中国に遠征するU-21代表18人を発表し、広島からは佐藤昭大、青山敏弘両選手が選ばれました。
【GK】西川(大分)、佐藤昭(広島)
【DF】増嶋(FC東京)、中村(福岡)、藤本(C大阪)、平岡、青山直(清水)
【MF】本田拓(法政大)、増田(鹿島)、伊野波、梶山(FC東京)、
    青山敏(広島)、本田圭(名古屋)、枝村(清水)
【FW】豊田(名古屋)、カレン(磐田)、苔口、森島康(C大阪)
 代表候補の中でメンバー入りできなかったのは松井(磐田)、廣井(駒澤大)、岩下(清水)、城後(福岡)の4人で、追加招集された中では青山敏が唯一中国遠征の切符を手にしました。一方高柳ですが、怪我のため合宿からの離脱が発表されています。この他に辞退した前田や谷口(川崎F)、柳楽(福岡)、森下(磐田)とともに、次のチャンスを待つことになりそうです。
<06.8.4> 昨日U-21代表は湘南と練習試合を行ない、3-0で勝ちました。前半のメンバーは、GK:西川(→松井30分)、DF:藤本、伊野波、青山直、MF:中村、枝村、青山敏、本田圭、FW:苔口、増田、豊田。後半は、GK:松井(→佐藤昭15分)、DF:廣井、平岡、増嶋、MF:城後、岩下、本田拓、本田圭(→伊野波17分)、梶山、FW:カレン、森島康。ゴールは前半37分に苔口、後半3分と26分にカレンでした。
<06.8.3> 中国新聞によると、オーストリア1部のSVリートからダリオ・ダバツを獲得することが明らかになりました。ダバツはクロアチア出身で、2001年にディナモ・ザグレブからディナモ・ドレスデンに移籍。ドイツ下部リーグのウニオン・ベルリンやグロイター・フュルトを経て今年からリートに移籍し、レギュラーとして活躍していました。左SBが本職ですがセンターバックやストッパーもこなせるユーティリティー性を持ち、「1対1に強く素早くボールを回せる」選手だとのこと。国際的には無名ですがペトロヴィッチ監督の推薦で獲得に至ったとのことで、かなり「お買い得」だった模様です。条件面では合意に達しているもののビザの関係で来日が遅れそうですが、何とか8/20の大分戦から出場できる見込みだ、とのことです。
<06.8.3> クラブユース選手権の第4日に第2ラウンドの1回戦を戦ったサンフレッチェユースは柏に敗れ、2年ぶりの優勝を逃しました。得点は8分に柏の輪湖が直接FKを決めて先制。後半15分に比嘉が退場になって数的有利になり、その3分後に中野が決めて同点に追いつきました。しかしその後は突き放すことができず、逆に後半36分に太田に頭で決められ逃げ切られました。
<06.8.2> クラブユース選手権の第3日、グループリーグの最終戦を戦ったサンフレッチェユースは2-1で清水ユースを下し、全勝でトーナメント進出を決めました。内容は分からないのですが、記録を見ると前半のシュート数は広島が11本だったのに対して清水は5本だったので、たぶん広島ペースだったのだと思います。前半14分にドリブルから中野が決めると、後半5分に中野と交代で入った平繁からのパスを遊佐がボレーで叩き込んで優位に進めました。そして終盤の清水の攻撃を長沢の1点に抑えて逃げ切り、グループリーグ敗退を喫した昨年のリベンジを果たしました。なお他のグループですが、A組はG大阪が、D組はFC東京が3戦全勝で突破。混戦となったC組は得失点差で磐田が1位となり、E組とF組はヴェルディと神戸がともに2勝1分けで勝ち抜きました。更に2位グループの中からは横浜FMが得失点差で、柏が抽選でトーナメント進出を決めています。1位グループで首位となったサンフレッチェユースのトーナメント初戦の相手は、2位グループ2位の柏。グループリーグの再戦と言うことで、厳しい戦いとなることが予想されます。
<06.8.2> 日本サッカー協会は昨日8/7から始まる豊田国際ユースに参加するU-16代表を発表し、サンフレッチェユースから原裕太郎、岡本知剛の両選手が選ばれました。今回選ばれたのは次の18人。
【GK】廣長(FC東京U-18)、原(広島ユース)
【DF】金井、甲斐(横浜FMユース)、山地、高橋(浦和ユース)、
    田中(G大阪ユース)、山崎(柏U-18)
【MF】柿谷(C大阪)、八反田(鹿児島中央高)、岡本(広島ユース)、
    水沼、齋藤(横浜FMユース)、山田(浦和ユース)、米本(伊丹高)
【FW】大塚(G大阪ユース)、比嘉(柏U-18)、端戸(横浜FMユース)
 このメンバーは8/7に豊田に集合してトレーニングを行ない、U-16チェコ代表、U-16アメリカ代表と対戦します。
<06.8.2> 日本サッカー協会は昨日、U-21日本代表候補のトレーニングキャンプから森下(磐田)と谷口(川崎F)が怪我のため離脱し、岩下(清水)とともにサンフレッチェの青山を招集する、と発表しました。青山がこの年代の代表候補として選ばれたのは高校生の時以来のこと。プロ入りしてから一度一つ下の年代の代表に選ばれたことがあります(*)が、この直後の練習中に右腓骨を骨折して辞退しているので、たぶん3年ぶりの代表入りと言うことになります。おそらくFC東京戦でのプレーが反町監督の目に止まったのだろうと思いますが、反町監督は「残念ながら最初から谷口らが離脱してしてしまった...谷口は力もわかっているので、力量のわからない選手を呼べて良かったとポジティブに考えている」と語っていて、位置づけは谷口の代役、というところなのでしょう。ただ、青山にとってはせっかくのチャンス。限られた時間ですが、思いきってアピールしてきて欲しい、と思います。
(*)因みにこれは2004年の仙台ユースの時のU-18代表で、U-19代表候補に漏れた選手が選ばれた、と言う位置づけだったと記憶しています。入船と佐藤昭もこの時に選出されていて、他にも藤井(広島ユース→新潟)や山本(清水ユース→清水)、本田(星稜→名古屋)、ハーフナー(横浜FMユース→横浜FM)らが選ばれていました。
<06.8.1> 日本サッカー協会は一昨日評議員会と理事会を行い、サンフレッチェの元監督の小野剛氏が技術委員長に就任することが決まりました。協会の技術委員会は以前は「強化委員会」と言われていたもので、A代表を含む各年代の代表を統括する立場です。かつてのように代表監督を評価したりはしていないようですが、それでも協会にあって重要な立場であることは間違いありません。小野氏にはオシム監督の元でのコーチ就任のオファーもあってそちらは断った、と言う噂もありましたが、それを蹴って更に上の立場に就いた、と言うことになるわけで、協会の中での小野氏の評価がいかに高いか、が分かるのではないでしょうか。
 W杯でA代表が一次リーグ敗退を喫したことで立て直しが急務となっていますが、今後を考えて心配なのは下の世代も勝てなくなって来たこと。アテネ五輪ではグループリーグで敗退し、オランダワールドユースではトーナメントに進出したものの1勝もできずに終わるなど、どの年代もアジアを勝ち抜くのがやっと、と言う状況です。今後の日本のサッカーの発展のためには若い世代の育成が決定的な意味を持っているので、そう言う意味では技術委員長の役割は非常に重要です。小野氏には広島で培った経験を生かして、日本のサッカーを良い方向に導いて欲しいものです。
 その他には、新しくJリーグのチェアマンに就任した鬼武健二氏が副会長に就任しています。中国新聞の記事によると鬼武氏は広島県出身。選手、監督として、更に社長としてヤンマー〜C大阪一筋だったものの、「古里広島のクラブへの思い入れも強い」のだそうで「『西日本に一本、柱ができることで魅力あるリーグになる。サンフレッチェ広島には頑張ってもらわんと』と奮起を期待」しているとのことです。また、元広島県サッカー協会会長の野村尊敬氏が理事を務めるほか、元サンフレッチェの風間八宏氏も特任理事に就いています。いろいろな意味で「曲がり角」にあるサッカー協会ですが、特に広島の関係者の人たちには頑張って欲しい、と思います。
<06.7.31> 昨日サテライトリーグの愛媛FC戦が行われ、終了間際に2点を奪われて0-2で敗れました。広島のメンバーは、GK:佐藤昭(→河野62分)、DF:槙野、小村(→中尾)、八田、MF:西河、橋内、李、柏木、入船、FW:趙、桑田。得点は84分と89分に川井でした。
<06.7.31> プレスリリースによると前田俊介選手が7/28のトレーニング中に負傷し、左大腿直筋肉離れで全治2週間と診断されました。その結果今日から始まるU-21代表候補合宿を辞退することになりました。そして、その代わりに招集されたのが高柳。FC東京戦に来ていた代表スタッフの前で好プレーを見せたことが、この選出に繋がったのかも知れません。
<06.7.31> 一昨日から始まったクラブユースサッカー選手権(通称クラセン)U-18で、サンフレッチェユースは初戦の新潟、2戦目の柏に連勝してグループリーグ突破に大きく前進しました。
 初戦のアルビレックス新潟ユース戦は立ち上がりから怒涛の攻撃を仕掛けたそうで、7分に藤澤が抜け出して先制すると13分には横竹、21分にもFKを横竹が叩き込み、更に39分とロスタイムにも横竹が決めて前半だけで5-0としました。後半は横竹と藤澤を温存したためもあってかなかなかゴールが奪えませんでしたが、最後は岡本が決めて6-0で快勝した、とのことです。
 続く柏ユース戦は1勝したチーム同士の対戦ということで激しい戦いとなり、3分に平繁が直接FKを決めて先制すると12分に比嘉に頭で押し込まれて追いつかれました。しかし23分に平繁が、後半22分に中野が決めて突き放すと、柏の反撃を終了間際の1点に抑えて逃げ切りました。
 他の試合ですが、柏と清水は3-1で柏、清水と新潟は1-0で新潟が勝っていて、清水のグループリーグでの敗退が決まっています。広島は第3戦でこの清水に引き分け以上の結果を残すか、あるいは負けても柏×新潟が引き分けならば1位でのグループリーグ突破が決まります。
<06.7.30> 昨日味の素スタジアムで行われた第16節FC東京戦は広島が攻守に圧倒して完勝。連敗を2で止めました。
 戸田がDFラインに復帰したサンフは右ストッパーに中里を入れ、駒野と森崎和を中盤に上げた布陣で臨みました。
        下田

    中里  戸田  盛田

        青山
駒野              服部
     森崎和  森崎浩
     (→高柳45分)
    佐藤寿   ウェズレイ(→李89分)
    (→上野85分)

SUB:木寺、八田、入船、柏木
 ルーカス、伊野波が出場停止の東京は、GK:土肥、DF:茂庭、ジャーン、徳永、MF:今野、三浦(→阿部45分)、梶山、栗澤(→リチェーリ33分)、FW:馬場、石川、川口(→戸田56分)。前節の反省を生かしたかこの日のサンフは非常に積極的。前からどんどんボールを奪いに行って相手の自由を奪います。3分にはウェズレイの右からのクロスに森崎浩が飛び込み、7分には駒野のFKの流れからウェズレイがチャンスを作ります。そして前半20分、ウェズレイが倒されてFKのチャンスを得ます。倒れて痛がっていたウェズレイですが、前線で佐藤寿が動き出したのを見て素早くボールをフィード。ドンピシャのタイミングで走り込んだ佐藤寿が芸術的なシュートを送り込み、良い時間帯に先制点を奪う事ができました。
 その後も速い出足で相手を囲い込み、マイボールになったら素早く前を狙う攻撃を徹底するサンフ。26分には佐藤寿がロングボールで抜け出そうと試みて倒され、FKのこぼれを服部が狙いましたが枠を外します。思うようにいかない東京は早々に栗澤を諦めリチェーリを入れると、ややペースが東京に移ります。32分と36分にはセットプレーから今野にヘディングを許しましたが枠外。37分にはバックパスを奪われそうになって戸田が倒しイエローカードを受けます。サンフは全体的に運動量が落ちて相手にペースを握られましたがそこを踏ん張ると、最後は相手を押し込んで前半を折り返しました。
 後半に入って2枚目の攻撃のカードを切ってきた東京に対して、サンフは疲れからか精彩を欠いていた森崎和に代えて高柳を投入して中盤の圧力を強めます。1分には青山のスルーパスから高柳。2分には森崎浩のパスで抜け出した佐藤寿がシュートしましたが、わずかに外れます。そして3分、FC東京のロングフィードを盛田?が頭で落とし、ウェズレイがワンタッチでDFラインの裏へ。ここに走り込んでいた佐藤寿がGKを良く見て流し込み、サンフは良い時間帯に追加点を奪う事ができました。
 その後も攻撃の手を緩めないサンフは、何度も東京のゴールを襲います。8分には佐藤寿の右からのクロスをウェズレイがフリーで叩きましたが惜しくもGK正面。18分には森崎浩のFKにウェズレイが合わせましたが枠外に外れます。FC東京も何度かチャンスを作りましたが、13分の石川のシュートは下田がファインセーブで逃れ、21分の阿部のシュートも下田が好セーブを見せます。24分には服部、27分にはウェズレイが決定機をつかみましたがいずれも枠外。33分にも駒野が深い位置からクロスを入れ、ここに服部が飛び込みましたが決める事ができません。42分には森崎浩が中央突破してシュートしましたが、勇気ある飛び出しを見せた土肥に当たってしまいます。終盤は足が止まって何もできない東京に対し、サンフがパスを回して翻弄する余裕まで見せます。最後は闇雲に放り込んで来た東京のボールを下田がキャッチし、そのまま隙を見せることなく押しきりました。
 前節、前々節とつまらない失点を繰り返して敗戦したサンフ。その原因は、走って相手にプレッシャーをかけ、動いてボールを受けると言う基本ができていなかったところにありました。ところがこの日は違いました。立ち上がりからどんどん中盤でプレッシャーをかけ、また戸田を中心としたDFラインも怖れずに上がって相手の前線を自由にさせませんでした。石川や川口など前を向かせると怖い選手にほとんど何もさせなかったのは、中盤のパスの出所を徹底して潰したから。特に青山と森崎浩を中心とした中盤は、90分を通して走りの質が落ちることはありませんでした。また何度かミスからピンチを招くことがありましたが、そこを全員の力でカバーしてしっかり守り切ったのも素晴らしかった、と思います。東京のガーロ監督は試合後に「今季最悪の試合」と振り返っていたそうですが、これは裏を返せばこちらが今季最高の内容だった、ということ。連戦で疲れている中でもこれだけのサッカーができたということは、選手たちには大きな自信になったに違いありません。前節の腑甲斐ない内容は選手の責任だ、と書きましたが、逆にこの勝利は90分間頑張った選手たち全員を賛えるべきでしょう。そして何よりわずか2日間で立て直したペトロヴィッチ監督の手腕にもまた、脱帽するしかありません。まさにチーム一丸となってつかんだ勝利だ、と言えると思います。今週は「代表ウィーク」のためお休みとなりますが、そこでの戦術の熟成に向けて、良いイメージの残る試合だった、と言えるのではないでしょうか。
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