10/7〜10/13のSANFRECCE Diary


<07.10.13> 9/17の福岡戦で広島の対戦が終了した今年のサテライトリーグですが、サンフレッチェの成績は8試合を戦って4勝2分け2敗の勝ち点14。勝ち点13で2位の愛媛が1試合を残しているため暫定順位ではありますが、今のところF組の首位に立っています。1999年にはグループ首位でフィニッシュしたこともあるサンフレッチェですが、それ以降の成績はあまり芳しいものではなく、例えば2005年は6チーム中5位で2006年は7チーム中5位。そして昨年は4チーム中2位だったものの、6試合戦って勝ち点8しか取れずに終わっています。今年は同グループになったのが愛媛、鳥栖、福岡、大分とJ1下位〜J2のクラブばかりだった、と言う事情はあるでしょうが、J2勢よりも成績が悪かった一昨年のことを考えれば今年は好成績だった、と言うことができるでしょう。補強を最小限にとどめて若手育成に力を注いだ今年の成果が、こう言うところに出ている、と言えるのかも知れません。
 ところでプロ野球の2軍(ファーム)を参考にJリーグ開幕時に作られたサテライトリーグですが、今でもJリーグの公式戦として扱われているものの、トップに出場できない選手の調整の場、と言う以上の意味の無いものになってしまいました。98年までは各グループの首位チームを集めて(だったと思うが詳細は忘れた)チャンピオンシップまでやっていたのですが、その後はグループリーグをやったらそれでおしまいで、極端に言えば勝っても負けてもどうでもいい、と言う感じの大会になっています。もともとトップチームに出れない選手を鍛える場として設定されているわけであまり労力をかけても仕方がない、と言う側面はあるでしょう。しかし鍛えるためにはより多くの実戦、それも本気の戦いをしなければ意味が無いわけで、そろそろ何か改善が必要なのではないかと思います。
 そのために参考になるのは、ジェフ千葉のやり方でしょう。ここはもちろんサテライトリーグにも参加しているのですが、もう一つ「ジェフリザーブス」と言うアマチュアチームも持っていて、JFLに参加してリーグ戦を戦っています。そして若手選手をレンタル移籍させて厳しい戦いを経験させたり、あるいはジェフリザーブスからプロに昇格させたり、と言うことを行っています。プロのクラブがセカンドチームを持ってアマチュアリーグに参加する、と言うのはドイツやスペインでは普通に行われているやり方で、特にドイツではほとんどのクラブがアマチュアチームを持っていて3部以下のリーグに参加しています。クラブとしてプロを目指すチームと選手個人がプロとして一人前になろうとしているチームが同じ土俵で戦う、と言うのはどちらにとっても大きなプラスになるはず。今のJFLは参加するだけで1000万円払わなければならない上に全国を遠征しなければならないためチームにとっての負担が大きい(それにJリーグの31クラブのサテライト+JFLの18クラブでリーグ戦を行うのも現実的ではない)ので、これらを地域ごとに再編し、ブロックごとの上位チーム(ただしサテライトを除く)がJ2参入を賭けて戦う、と言うやり方を検討すべきなのではないか、と思います。
 もう一つのアイディアは、例えばサテライトの出場資格をU-21(U-22やU-23でも可)に限定して、年代別のチャンピオンを東アジア規模で争う、と言うものです。韓国や中国のチーム相手ならば本気の戦いにならざるをえないし、特にアウェイを経験することで得るところは非常に大きいはず。少なくとも今のサテライトリーグの「ぬるさ」に比べれば、格段に厳しい戦いが待っているに違いありません。出場資格を年齢で区切ればベテラン選手の調整の場が無くなる、と言う問題が出てきますが、そこは「Jクラブ同士の対戦ではオーバーエイジ枠を認める」と決めれば良いわけです。最初から大々的にリーグ戦を行うのは難しいかも知れませんが、例えば最初はサテライトのグループ首位チームをKリーグ、Cリーグの上位とホーム&アウェイで対戦させる、等のやり方から始めて、徐々に拡大して行けば良いのではないでしょうか?
 1993年に始まったサテライトリーグは、今年で15年が過ぎました。また今のフォーマットになってからでも、9年目が終わろうとしています。若手の育成はどのクラブにとっても重要な課題。Jリーグにはぜひサテライトをもっと魅力的なものに改革して欲しい、と思います。
<07.10.12> 日本サッカー協会は昨日天皇杯4回戦の組み合わせを発表し、広島の対戦相手は湘南ベルマーレに決まりました。試合は11/4(日)で会場は鳥取バードスタジアム。午後1時キックオフです。
 これまで天皇杯の組み合わせは伝統的にリーグ戦の成績が元になっていて、ちょうど半分が終了した時点での順位を元に上位対下位が対戦するようになっていました。J1勢の対戦表は今年もそのルールを踏襲していて、第17節時点で首位だったG大阪が第一シード、浦和が第二シードの扱いになっています。また 15位だった大宮は18位横浜FCと、16位の千葉は17位の大分との対戦が決まっていたので、J2以下もそのまま順位通りに入るのかも知れない、と思っていました。しかし実際にはJ2以下がどこに入るかは完全にオープンドローだったようで、J1の1位〜14位の対戦相手はランダムに選ばれています。JFLで最強を誇る佐川急便SCと横浜FMとの対戦や、J2を破って4回戦に進出した明大、順大と清水、磐田との対戦などが、注目を集めることになりそうです。
<07.10.11> もうそろそろ11月号が出る、と言う時期なので遅すぎるのですが、まだ紹介していなかった「紫熊倶楽部」10月号(Vol.116)のタイトルは「FINAL 10に向けて」となっています。前のカラーページに登場するのは服部選手で、タイトルは「続けること。切り替えること」。8月までのシーズンを振り返りながら、あと10試合(この時点で)となったリーグ戦に向けての意気込みを語っています。
 続く記事は、編集長によるスペシャルコラム「この夏の厳しい連戦について考える」。8月の過密日程と移動続きの厳しい連戦について、具体的なデータを使いながら分析しています。マッチレポートは、名古屋戦、柏戦、大分戦、横浜FM戦、FC東京戦、横浜FC戦。外部ライターによるコラムはいつもの4本で、金広督子さんが「高円宮杯に向けて」、石井百恵さんが「応援の力」、望月英男さんが「私が考えるベストメンバー」、そして私が「超激夏、の闘い」と言うタイトルで書いています。
 「紫熊短信」と「READER'S AREA」を挟んで、後ろのカラーページは高柳選手のインタビュー記事。「今、サッカーが楽しい」と言うタイトルで、成長しつつある今の思いを語っています。そして最後のページはストヤノフ選手加入の記事です。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。V-POINT、ホームゲーム会場、広島県内の大手書店のほか、新宿の「広島ゆめてらす」と池袋の「ジュンク堂」で販売中です。明日には新しい号が出るはずなので、お買い忘れの方は今日中にどうぞ。
<07.10.10> プレスリリースによると、サンフレッチェクラブ会報誌の「アシスト」冬号の読者参加型企画のための「サポーター・インタビュアー」と「選手・スタッフへの質問」を募集中です。
 このうちサポーター・インタビュアーの募集は1名で、取材日(平日)に吉田サッカー公園にご来場頂ける方が対象。メールに(1)件名:読者インタビュー希望、(2)お名前(フリガナ)、(3)性別、(4)年齢、(5)お好きな選手(選手名、聞きたいこと)、(6)ご連絡可能な電話番号、(7)実施希望曜日、を書き、(8)ご応募頂く方の写真を添付して、こちらのアドレスからお送り下さい。当選された方1名様には、直接電話でご連絡する、とのことです。
 一方選手・スタッフへの質問は特に人数制限はありません。こちらもメールに(1)件名:サンフレッチェへの質問、(2)誌面に掲載したいペンネームまたはお名前、(3)性別、(4)年齢、(5)質問したい選手・スタッフ名と質問内容、を書いて、こちらのアドレスからお送り下さい。いずれの応募も、10/14(日)が締め切りとなっていますので、お早めにどうぞ。
<07.10.9> 昨日高円宮杯の決勝が埼玉スタジアム2002で行われ、サンフレッチェユースは流経大柏に敗れ2回目の優勝はなりませんでした。ユースは小西が出場停止で、GK:原、DF:宮本、佐藤、篠原、山根、MF:内田(→沖田89分)、横竹、岡本、FW:中野(→玉田88分)、不老(→宮原87分)、大崎、と言うメンバーでした。試合は序盤から流経大柏のペース。今大会で得点王になった大前の個人技を生かした攻めで、何度も広島ゴールを脅かします。逆に広島は、流経大柏のラインを高くした守備陣を突破できずになかなか攻撃の形を作れません。前半終了間際にセットプレーからチャンスを作ったもののゴールを割れず、後半9分の横竹のヘッドもわずかに外れるなど運にも恵まれませんでした。失点は後半7分で、ゴールラインぎりぎりからの大前の折り返しを、原と篠原がどちらも触れずにゴール前に通してしまった、と言うもの。この痛恨のミスを最後まで取り戻すことができなかったユースのイレブンは、試合終了のホイッスルと同時にピッチ上に倒れ込みました。
 今大会は横浜FMユースとの初戦を皮切りに、東京V、G大阪など強豪を撃破してきたサンフレッチェユース。特にG大阪戦では素晴らしいサッカーで相手を圧倒したそうですが、その後の2試合では相手によく研究されて、良さを消されてしまったと言うことのようです。夏のクラブユースでは準決勝で敗退し、秋の高円宮杯では決勝で敗れた彼らに残された目標は、Jユース杯の2連覇しかありません。

日本サッカー協会
中国新聞の記事

<07.10.8> サテライトは昨日大阪に遠征してG大阪と練習試合を行い、2-2で引き分けました。広島のメンバーは、GK:木寺、DF:吉弘(→中尾55分)、高萩、盛田、MF:趙、李、高柳、桑田、入船、FW:田村、平繁。G大阪のメンバーは非公開。得点は前半39分に前田(G大阪)、後半3分に平繁、35分に中尾、そして後半44分に中山(G大阪)でした。
<07.10.7> 昨日広島ビッグアーチで行われた第28節磐田戦は数あるチャンスに決められずに0-1で敗れ4連敗となりました。
 累積で出場停止だった森崎浩の代わりにストヤノフを入れ、サンフは次の布陣で戦いました。
        下田

    森崎和 戸田 槙野

        青山(→桑田85分)

駒野              服部
    柏木    ストヤノフ(→高柳78分)

     佐藤寿 ウェズレイ

SUB:木寺、盛田、李、高萩、平繁
 対する磐田は、GK:川口、DF:加賀、田中、茶野、MF:太田(→成岡HT)、ファブリシオ(→エンリケ66分)、マルキーニョス・パラナ、上田、西、FW:カレン(→中山89分)、前田。練習では上手く行っていなかった、と言うストヤノフの攻撃的MFとしての起用ですが、これが大当たり。相手のボランチにプレッシャーをかけるだけでなく、高い位置でのボールキープやドリブル、スルーパスで攻撃を組み立てます。5分にはそのストヤノフのドリブルと服部とのパス交換からチャンスを作り、8分にはファーストシュートを放ちます。序盤からボールを支配するサンフに対して10分頃から磐田が反撃を開始し、両サイドからのドリブル突破から11分には西がヘディング。13分と14分にも両サイドからクロスが入りますが、下田とDF陣ががっちりと中を固めてシュートを打たせません。この磐田の時間帯を凌ぐとペースは再び広島となり、25分には佐藤寿がドリブルからシュート。29分には高い位置でのパスカットから服部が飛び出し最後にウェズレイが押し込んだか、に見えましたが服部がオフサイドを取られます。31分には佐藤寿がロングボールを受けてダイレクトで打ちましたがDFに当たり、その直後のCKのチャンスも槙野が決めることが出来ず。33分の森崎和のスルーパスからウェズレイのシュート、36分の駒野のクロスにストヤノフが頭で合わせたシーンなど、決定機を作り続けるもののなかなか決めることが出来ません。更に41分には駒野のボールをDFラインの裏で受けた佐藤寿がそのまま左足アウトで狙いましたが、惜しくも枠を捉える事が出来ません。磐田は43分にファブリシオがロングシュートで脅かしたもののチャンスと言えばそのぐらい。44分にもCKから柏木がフリーでシュートを打ちながら上に外します。結局前半は広島のシュート8本に対して磐田は4本。攻め込みながらもなかなかゴールを割れない、と言う展開で折り返しました。
 流れを変えるため、磐田は後半から成岡を投入。また左サイドの上田とボランチのマルキーニョス・パラナの位置を入れ替えて、駒野の突破に対処します。そしてこの采配が当たり、後半は磐田のペースとなります。5分にはカウンターからファブリシオが決定的なシュートを放ちましたが下田がわずかに手に当てて逸らし、その直後にも成岡のクロスに茶野が頭で合わせましたが下田の好セーブで凌ぎます。10分にもファブリシオのドリブルからDFラインの裏に抜け出した前田がフリーでシュートしましたが、思い切って前に出た下田が足に当てて逃れます。しかし広島も14分頃から反撃を開始し、17分には槙野のパスを受けたウェズレイが反転してシュートしましたが枠外。20分にもウェズレイがゴール前でボールキープからシュートしますが、川口の壁を破ることが出来ません。ストヤノフの運動量が落ちたと見たペトロヴィッチ監督は、後半33分に高柳を投入して中盤を締めようとします。しかし磐田に行ってしまった流れはなかなか泊まらず、34分には成岡のシュートがポストを叩き、37分にはカレンのシュートを寸前で森崎和が止めます。そして38分、マルキーニョス・パラナが中にドリブルで進みながら右へのパス。ここでフリーになっていた成岡のダイレクトシュートがゴールネットに突き刺さり、ついに失点してしまいました。
 点を取るしかない広島は青山に代えて桑田を投入して攻勢に出ようとします。そして43分にはウェズレイが、柏木がペナルティエリアの中から決定的なシュートを打ちますが、DFに、あるいはGKに当たってしまってゴールを割ることが出来ません。結局最後は磐田のボールキープによる時間稼ぎを打ち破ることが出来ず、ロスタイムの3分もあっという間に過ぎてタイムアップとなりました。
 浦和戦からの連敗が4にまで伸びてしまいなかなか出口の見えないサンフレッチェですが、しかしサッカーの内容は良かったと思います。前半はピッチ全体でのプレスが良く効いて高い位置でボールを奪い、素早い切り替えから何度もチャンスを作っていましたし、後半も相手にボールを支配される時間が長かったにも関わらず良く集中して守っていました。両チームともGKの出来が素晴らしかったためロースコアゲームになりましたが、客観的にエンターティンメントとして見れば、上質なものだったと言って良いのではないでしょうか。サンフレッチェの選手たちは良く走り、また球際を厳しく行っていて「戦う気持ち」が全体から見えていました。試合後には観客席からブーイングが飛んでいたそうですが、戸田選手も言うようにこの試合はブーイングに値するようなものではなかった、と思います。2試合連続無得点に終わったことが連敗から抜け出せなかった原因ですが、しかしチャンスは作っているわけでどこを直せば良い、というものでもありません。ここは流れが自分たちの方に来るまで我慢するしかないのではないか、と思います。
 ただ、ここで勝ち点が取れなかったことで残留争いから抜け出せなかったのも事実。昨日は甲府も大宮も敗れたため勝ち点差が詰まらず助かりましたが、しかしこのまま推移すればいずれ追いつかれるのは間違いありません。今必要なのは結果だ、と言う事で言えばこの試合で得られたものは何もないわけで、その事実に目をつぶるわけにはいきません。一時はバラバラになりかかっていたチームが一つになり、敗れたとは言え鹿島戦、磐田戦では良い内容の試合ができています。となれば、後は結果を出すだけ。攻撃陣も守備陣も、試合に出ている選手もベンチの選手も(そしてフロントやサポーターも)一丸となって、次以降の戦いに臨むことが必要なのではないでしょうか。

日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

<07.10.7> 昨日、高円宮杯の準決勝2試合が行われ、サンフレッチェユースと流通経済大柏高が決勝進出を決めました。
 名古屋U-18と対戦した広島のメンバーは、GK:原、DF:山根、佐藤、MF:小西、篠原、内田、岡本、FW:中野、横竹、不老、大崎。試合の展開は日本サッカー協会のホームページに詳しいのでそちらを見て頂いたら良いと思いますが、前半からペースを握った広島が、後半13分にFKから横竹が頭で合わせて先制点を奪いました。そしてその後は落ち着いてゲームを進め、最後はゴール前を固めて逃げ切るか、に思われた後半ロスタイム。最後のチャンスと言うことでGKまで上がってきた名古屋のCKで三宅に同点ゴールを決められ延長に入りました。更に延長前半7分にはアルベス・デリキ・タケオに決められリードを許します。しかしここからがこのチームの底力、と言う感じで、その直後の後半8分に岡本がロングシュートを決めて同点に追いつくと、延長後半2分に宮原が混戦から決めて見事な逆転勝ちを収めました。
 準決勝のもう一つのゲームは流経大柏が浦和ユースを4-1で振り切って初めての決勝進出。決勝は10/8の午後1時から埼玉スタジアムで行われます。
<07.10.7> 日本サッカー協会は5日、カタール遠征に臨むU-22日本代表を発表し、広島からは青山と柏木が選ばれました。
【GK】山本海(清水)、西川(大分)、林(流経大)
【DF】伊野波(FC東京)、水本(千葉)、小林祐(柏)、細貝(浦和)、
    青山直(清水)、安田(G大阪)、内田(鹿島)
【MF】水野(千葉)、青山敏、柏木(広島)、上田(磐田)、家長(G大阪)、
    本田圭(名古屋)、枝村(清水)
【FW】平山(FC東京)、李(柏)、岡崎(清水)、森島康(C大阪)
 サウジアラビア戦、カタール戦のメンバーから松井(磐田)、本田拓(法政大)、梶山(FC東京)が外れ、西川と枝村が招集されています。このメンバーは10日から合宿入りし、10/17にカタール・ドーハで行われる五輪予選に備えることになります。
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