7/1〜7/7のSANFRECCE Diary


<07.7.7> 明日はナビスコカップの準々決勝。ホーム・広島ビッグアーチに鹿島アントラーズを迎えます。
 ナビスコカップの鹿島は予選リーグはD組で、勝ち点12でトップ通過しています。
N1A ●1-3 新潟  【鹿】マルキーニョス、【新】マルシオ・リシャルデス、エジミウソン、矢野
N2H ○2-1 新潟  【鹿】柳沢2、【新】エジミウソン
N3H ●0-1 甲府  【甲】須藤
N4H ○2-1 名古屋 【鹿】増田、マルキーニョス、【名】巻
N5A ○4-1 名古屋 【鹿】大岩、田代2、本山、【名】ヨンセン
N6A ○3-0 甲府  【鹿】田代2、本山
 第3節まで勝ち点3しか取れなかったこと、その時点でグループ3位だったこと、そしてその後3連勝で1位で勝ち抜いたことなど、広島と似たような軌跡を辿って勝ち上がってきています。ただ、代表に選手を引き抜かれながら控え選手の活躍で勝ちを積み重ねた広島に対して、鹿島に代表の影響はほとんどなくチームの熟成に使ってきています。明日の試合も代表関係で影響があるのは内田だけで、ほぼフルメンバーで広島に乗り込んでくるものと思われます。
 対するサンフレッチェは、アジアカップに佐藤寿と駒野、U-20W杯に柏木、槙野、平繁が選ばれていて、レギュラー3人、ベンチ入りメンバーの2人がいない状況で戦わなければなりません。今朝の中国新聞によるとペトロヴィッチ監督は、駒野と柏木の代役として「右が李漢宰、中が高柳になるだろう」と話していたとのこと。従って次のような布陣で戦うことになるものと思われます。
        下田

    森崎和 戸田 盛田

        青山
李               服部

    高柳     森崎浩

     桑田 ウェズレイ

SUB:木寺、中尾、吉弘、入船、遊佐、高萩、田村
 6月半ばのリーグ戦ではフルメンバーを揃えながら大敗を喫した相手と言うことで、苦しい戦いになるのは間違いないところ。ただ、戦力差だけでは測れないのがサッカーの面白いところでもあります。実際ナビスコカップでは、フルメンバーのG大阪相手に若手が頑張って見事に勝利しています。ピッチ上の11人がどれだけ走ることが出来るのか、そしてベンチのメンバーも含めて心を一つにして戦うことができるのか。それが明日の勝敗を分けることになるのではないでしょうか。
<07.7.6> U-20W杯のグループリーグ第2戦で日本はコスタリカを破り、ベスト16入りを決めました。
 この日の日本のメンバーは、GK:林、DF:内田、槙野、福元、安田、MF:田中(→藤田80分)、青山、柏木(→森重89分)、梅崎、FW:河原(→青木76分)、森島。初戦では敗れたもののナイジェリアを圧倒していたと言うコスタリカは、高い技術とスピードで日本の前に立ちはだかろうとしました。しかし日本はパス回しの正確さと運動量で勝りボールを支配。「人もボールも動くサッカー」で何度もチャンスを作りました。そして後半22分、右サイドから攻め上がって森島がつなぎ左サイドの梅崎へ。ダイレクトで入れたクロスに田中が飛び込み、待望の先制点を奪います。その後は攻勢に出てきたコスタリカに決定的なシュートを打たれるシーンもありましたが林の好セーブなどで凌ぎ、1-0で逃げ切りました。
 これまで良い試合をすることがあっても続かないことの多かったこのU-20代表でしたが、この日はスコットランド戦同様、自分たちのやりたいサッカーが十分にできていたと思います。ロングボールから福元や内田の裏を取られるシーンが多かったものの、それは中盤が高い位置をキープしていたから。速い攻守の切り替えがよくできていて、コスタリカの中盤にゲームメイクを許しませんでした。2年ごとに行われるU-20W杯(元のワールドユース)に日本はこのところ毎大会代表を送っていますが、これだけきっちりと狙い通りのサッカーが表現できているチームは初めてかも。グループリーグで2連勝したのは初めてのことですが、そのような結果が出たのも当然のように思います。
 サンフレッチェから選ばれた2人ですが、前の試合同様に槙野はフル出場、柏木は終了間際までの出場でした。槙野はDFとしてはほぼミスなく戦い抜き、またセットプレーでも惜しいシーンを作りました。前の試合の後に染め直したと言う髪の毛も目立っていて?、勝利に対する貢献度も高かったと言えるでしょう。一方の柏木は、昨日はやや下がり目の位置にポジションを取ることが多くパスでゲームを作りました。また相変わらず運動量が多く、切り替えの速さも見せてピンチを未然に防いでいました。更に得点には至らなかったものの、決定的なシーンにも顔を出していました。今回はアジア予選の時ほど「柏木のチーム」には見えませんが、それはチームが全体的に出来が良いから。チームに対する貢献度は相変わらず高かった、と言って良いのではないでしょうか。
 このグループのもう一つの試合はナイジェリアがスコットランドを破り、日本と勝ち点6で並びグループリーグ突破を決めました。日本が入っているF組は、1位抜けでも2位抜けでもRound-16の相手は他のグループの2位チーム。従ってグループリーグ最終戦は、日本にとってもナイジェリアにとっても「消化試合」となります。(ただし1位抜けすれば、これまでと同じ会場で戦えると言うメリットはある。)よってお互いにレギュラーを休ませ控えに経験を積ませる試合になるのではないでしょうか。
<07.7.5> 昨日吉田サッカー公園で徳山大学と練習試合を行い、5-0で勝ちました。後半15分までのメンバーは、GK:下田、DF:森崎和、戸田、盛田、MF:李、青山(→高萩45分)、服部、高柳、森崎浩、FW:ウェズレイ、桑田。その後のメンバーは、GK:河野、DF:中尾、吉弘、入船、MF:趙、遊佐、内田、横竹、高萩、FW:田村、中野。ゴールは30分に森崎浩、40分に青山、42分に桑田、83分に横竹、88分に中野でした。
 ところでこの試合の目的は、と言うと、もちろん代表組が抜けた状態でどう戦うか確認したかった、ということ。特にツートップの一角と攻撃的MF、そして右サイドに誰を使うかがポイントでした。まずFWですが、田村は一応ゲームには戻ってきているもののまだ完調ではないとのことで、「今のカードの中でもっとも攻撃的な」(ペトロヴィッチ監督)桑田の起用で間違いない様子です。一方中盤の2つのポジションについては「ハンジェ、一誠、洋次郎の3人から2人を選ぶようになる」とのこと。日曜日の練習試合では右サイドに高柳を起用しましたが昨日は右は李と言うことで、こちらは2人のうちどちらかが選ばれることになるでしょう。一方中盤は、この2人の争いに高萩が絡んでくることになります。起用のされ方を見ると今のところ高柳と李がリードしているように見えますが、ナビスコ杯神戸戦のように直前までサブ組だった槙野が試合当日になって先発を言い渡された、と言う例もあるだけに、誰が起用されるかは日曜日までは分からない、と言って良さそうです。
<07.7.4> 7/15(日)に行われるナビスコカップ準々決勝2nd leg鹿島アントラーズ戦のアウェイ応援バスツアーの募集が始まっています。広島を試合前日の7/14(土)に出発(12:15広島西飛行場、12:45広島駅新幹線口集合)し、丸一日かけて鹿島スタジアムへ。試合を観戦した後、翌日の14:00に広島駅、14:30に広島西飛行場に戻ってくると言う0泊3日の「弾丸ツアー」です。料金は貸し切りバス代、チケット代、及び旅行保険代金を含んで大人18,600円、小中学生17,700円。サンフレッチェクラブ会員はそれぞれ2,000円の割引となっています。募集期間は7/8(日)までです。お申し込み、お問い合わせはデオデオ旅行社「サンフレッチェ広島アウェイ・鹿島アントラーズ戦バスツアー係」(受付10:00〜19:00、082-240-3447)までどうぞ。
 また、サポーターグループのURSUSINFSもそれぞれ広島発の応援バスツアーを企画しています。日程や条件が微妙に違いますので、詳しいことはそれぞれのサイトをご覧ください。更に、関東サポーターも東京駅発の日帰りツアー(14:30出発、23:30帰着)を行います。カシマスタジアムは電車、バスなどの公共交通機関や自家用車での来場が可能ですが、行き帰りが混雑することが予想されますので東京方面からお越しの方はぜひご参加下さい。
<07.7.3> 昨日U-20W杯の初戦を戦ったU-20日本代表はスコットランドを3-1で破り、好スタートを切りました。
 この日の日本のメンバーは、GK:林、DF:内田、槙野、福元、安田、MF:田中(→藤田78分)、青山、柏木(→森重89分)、梅崎、FW:河原(→青木69分)、森島。欧州予選を2位で勝ち上がったスコットランドが相手でしたが、序盤からペースは日本。ボール扱いの巧さや出足の速さで上回り、どんどんボールを回して相手ゴールに迫ります。それでも前半はシュートの正確性を欠き数々の決定機を生かすことが出来ませんでしたが、43分、スコットランドDFのクリアミスに詰めた森島がGKのクリアを弾きボールはゴール前へ。ここにいち早く走り込んだ森島がそのまま落ち着いて蹴り込み、1点リードで前半を折り返しました。
 後半もこの流れは変わらずほぼ日本のペース。時折スコットランドが攻め込みますが、槙野がはね返し福元がカバーする、と言う関係が良く、またGK林も落ち着いて対応して得点を許しません。そして12分、イーブンボールを奪った梅崎がドリブルから右足でシュート。これがゴール左隅に突き刺さり、日本がリードを広げます。更に34分にはこぼれ球を拾った青山がゴール前30m付近から思い切ったミドルシュート。GKが手に当てたものの勢いに押されて、ボールはそのままゴールに転がり込みました。その3分後にスコットランドに1点を返されたものの残りの時間を上手に消費して、日本は大事な初戦を勝利で飾りました。
 この試合は日本の良さが存分に発揮された試合だった、と思います。そのポイントは、何と言っても中盤。ドリブルに切れ味のある梅崎とパスも出せる柏木を田中と青山がサポートし、両サイドから内田と安田が頻繁に顔を出して、フィジカルの強い相手を翻弄しました。またFWはポストタイプの森島とランニングタイプの河原が良い関係を作り、自らゴールを狙うだけでなく2列目以降からの攻め上がりをサポートしました。更にDFラインは高さのある相手にしっかりと対応し、不安視されたセットプレーもほとんどミス無く守り切りました。もともと高い技術を持ち、Jリーグでの経験を積んだ選手が多い今回のU-20代表。その良さをしっかりと発揮すればそれなりに戦えるだろうとは思っていましたが、これまでは精神的に受け身になってしまい自ら崩れることも多い、と言うのが課題でした。しかし今回は最初からしっかりと主導権を取り、先制した後にも守りに入ることなく2点目、3点目を狙いに行くことができました。得点後のパフォーマンスを見ても分かるように、非常に良く団結して良い雰囲気にある今回のU-20代表は、グループリーグ突破はもちろんのことそれ以上の成績も期待できそうな気がします。
 ところでサンフレッチェから選ばれた3人のうち、槙野は先発フル出場。柏木は後半ロスタイムまでのプレーでした。槙野はDFラインの要として奮闘し、勝利の原動力になりました。相手の高さに対する対応だけでなくドリブルに対する対応も見事なもので、特に終盤、右サイドをドリブル突破されそうになった時にペナルティエリア内でスライディングタックルでボールを奪った判断は素晴らしかった、と思います。一方の柏木も、持ち味の技術と運動量を見せてチームを引っ張りました。この試合は梅崎や田中の出来が良かったため、また前半の決定機で決め切れなかったためあまり目立たなかったものの、右サイドから左サイドまで縦横無尽に走り回るプレーは間違いなくチームを支えていた、と思います。今後大会が進むに従ってもっと苦しい場面も増えてくるはず。そんな時にこそ、彼らの真価が問われることになるのではないでしょうか。
<07.7.2> 昨日吉田サッカー公園で行われた徳山大との練習試合は、8-0で勝ちました。メンバーは、GK:木寺(→河野45分)、DF:中尾、高萩、吉弘、MF:高柳(→篠原45分)、遊佐、入船、李(→岡本57分)、桑田(→内田45分)、FW:趙、田村。得点は前半5分に李、15分に中尾、30分に桑田、45分に田村。後半は5分に吉弘、28分に田村、42分に吉弘、43分に篠原でした。
<07.7.2> 一昨日プリンスリーグのセカンドラウンド第1節が行われ、サンフレッチェユースは高川学園に5-1で勝ちました。メンバーは、原、山根、佐伯、佐藤、大西、岡本、篠原、内田、横竹、不老、中野。得点は内田2、横竹、中野2だった模様です。なお、2nd round上位のもう1試合は、作陽が皆実に2-0で勝ちました。
<07.7.1> 日本サッカー協会は昨日アジアカップに臨む日本代表を発表し、広島からは駒野、佐藤寿の2人が選ばれました。今回選出されたメンバーは次の23人。
【GK】川口(磐田)、楢崎(名古屋)、川島(川崎F)
【DF】中澤(横浜FM)、坪井(浦和)、加地(G大阪)、駒野(広島)
【MF】中村俊(セルティック)、橋本、遠藤(G大阪)、
    鈴木、阿部(浦和)、羽生、山岸、水野(千葉)、
    中村憲(川崎F)、太田(磐田)、今野(FC東京)
【FW】高原(フランクフルト)、播戸(G大阪)、巻(千葉)、
    佐藤寿(広島)、矢野(新潟)
 予備登録メンバーからは西部、闘莉王、水本、家長、伊野波、本田、前田が外れたことになります。このメンバーは7/1に千葉県内に集合して4日にベトナムに出発。9日にカタール、13日にUAE、16日にベトナムとグループリーグを戦います。
<07.7.1> 昨日アウェイで行われた第18節新潟戦は、一度は同点に追いついたものの直後に突き放され、その後は決定機を決めることができずに1-2で敗戦。今季2度目の連敗で順位も13位に下がりました。
 柏木をU-20代表で欠くサンフは高柳を9試合ぶりに先発起用し、次の布陣で戦いました。
        下田

    森崎和 戸田 盛田(→李83分)

        青山
駒野              服部

   高柳(→桑田45分)森崎浩

     佐藤寿 ウェズレイ

SUB:木寺、中尾、吉弘、入船、高萩
 新潟は河原、田中亜を欠くものの大きな影響はなく、GK:北野、DF:内田、千代反田、永田、松尾、MF:マルシオ・リシャルデス、千葉、本間(→寺川87分)、坂本(→鈴木慎75分)、FW:エジミウソン、矢野、とベストメンバーを組んできました。前半は立ち上がりから新潟ペース。7分には坂本のシュートがバーを直撃。9分にも松尾にシュートを許し、14分には盛田が奪われたボールをエジミウソンにフリーで打たれます。23分にもパスミスを奪われマルシオ・リシャルデスが強烈なシュート。続けてエジミウソンにも打たれますが下田が横っ飛びでキャッチします。逆にサンフの攻撃の機会は数えるほどで、13分にこぼれ球を佐藤寿がシュートしましたが枠外。25分にはようやくパスがつながり相手ゴールまで攻め込みましたが決定機にはなりません。36分にはウェズレイがFKを直接狙いましたがGKにキャッチされます。相手に自由にボールを回されながらも何とか耐えていたサンフでしたが前半40分、新潟の左からのクロスを盛田が痛恨のクリアミス。これをマルシオ・リシャルデスに押し込まれ、前半は1点ビハインドで折り返すことになりました。
 後半から桑田を投入して立て直しを図るペトロヴィッチ監督。この桑田の前へのプレーが功を奏して、チャンスを作れるようになります。8分には駒野のミドルのこぼれを佐藤寿がつなぎ桑田がシュートし、最後はウェズレイがジャンピングボレーを試みますが大きく外れます。そして10分、駒野のアーリークロスに森崎浩が飛び込みヘディングシュート。このボールはGKが弾いたもののこぼれを佐藤寿が押し込み、サンフはようやく同点に追いつくことができました。
 その後も桑田のドリブルから駒野のクロスなど広島がペースをつかんだかに見えましたが、しかしほんのちょっとのミスが明暗を分けます。13分、低い位置でボールを受けた佐藤寿が反転して前に持ち出そうとしますが、そこを千葉に狙われカットされると、中央でパスを受けたマルシオ・リシャルデスがシュート。下田は反応したもののボールはその腋の下を抜けてゴールに転がり込み、またもやリードを許してしまいました。
 その後は両チームとも点を狙って激しい戦いを展開します。18分にエジミウソンがフリーでシュートしましたが枠外。19分には桑田のクロスに寿人がわずかに合わず、その直後のCKのこぼれを盛田がシュートしましたがGKが正面でキャッチします。25分には駒野のゴール前へのゴールに寿人が飛び込みましたが強く打てずにGK。その1分後には駒野がドリブルで突進しシュートまで行ったものの枠を捉える事ができません。更にその直後には浩司の速いクロスをトラップしたウェズレイが強烈なシュートを打ちましたが、GKのスーパーセーブにあいます。逆に32分にはCKからのボールを千代反田がヘディングシュートしたもののバー直撃。34分には鈴木慎にシュートを打たれましたが枠を外れます。37分にはウェズレイが落したボールを服部が右足でミドルを打ちましたがGK正面。39分にはロングボールのこぼれをエジミウソンに打たれましたが下田が横っ飛びでキャッチします。そしてロスタイムには相手ゴールの近くでのFKをウェズレイが狙いましたが壁に当たり、その直後のCKもシュートまで行けずに万事休す。サンフレッチェは2試合連続で1点差を付けられてタイムアップの笛を聞くことになりました。
 テレビで見る限り、少なくとも後半は自分たちのサッカーがほぼできていた、と思います。DFラインからのビルドアップや中盤でのつなぎ、そして両サイドの突破などから良い形は何度も作れていましたし、得点シーンは2列目の選手が飛び込んで決定的な形を作り、最後はFWが押し込むと言うものでした。後半は交代で入った桑田の奮闘もあって前半とは格段に違う内容で、連敗したとは言えサッカーの質が大きく変化したわけではない、と言うことは示すことができたと思います。
 しかし、それでも勝てなかったのはなぜか。それは前半の不出来があったのは確かですが、それ以上に細かいミス、特に致命的な場面でのミスが続いたことが、敗因ではないかと思います。1失点目の原因となった盛田の空振りと2失点目の寿人のトラップミスは最たるものですが、それ以外にもパスミスやトラップミスから相手にボールを奪われ、ピンチになってしまうことが多かった。1度や2度のミスならカバーできる可能性はあるし、また相手もミスをしてくれる可能性もあるわけですが、しかしこれだけ何度もミスをすれば、好調の新潟が見逃してくれるはずはありません。レベルの高い試合であればあるほど一つ一つのミスが重要になってしまうわけで、その点で広島が新潟に負けていた、と言うことなのだと思います。そう言う意味では、この試合は負けるべくして負けた試合だ、と言わざるをえないと思います。
 ただその一方で、負けたからと言って自信を失ってはならないとも思うのです。この週末、サンフレッチェの試合をリアルタイムで見れなかった分、他の試合をいくつかテレビで見たのですが、それらと比較して広島のサッカーの質は決して悪くない、と思いました。むしろJ1全体の中でも、高い水準のサッカーをしている方なのではないか、と思うのです。しかしその「良いサッカー」は、ピッチ上の11人が心を合わせて戦ってこそ実現できるもの。それぞれの選手が違う考えで動いたのではすぐにバラバラになってしまうのは、前半の戦い方を見ても明らかです。この先ナビスコ杯の2試合はU-20代表組に加えて佐藤寿、駒野を欠いて戦わなければならず、リーグ再開初戦の浦和戦は、戸田、森崎和抜きになってしまうわけですが、しかしメンバーが変わったからと言ってやり方を変えてはならない、と思います。むしろメンバーが変わっても同じサッカーができるだけのチームを作り上げなければならない、と思うのです。苦しかった6月が終わったものの、7月から8月にかけての3試合は更に苦しくなるのは必定ですが、この苦境を何とか乗り越えて欲しい。それによってこそ、サンフレッチェは本当の実力を身に付けたと言えるのではないでしょうか。

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