7/15〜7/21のSANFRECCE Diary


<07.7.21> 中国新聞によると17,18の2日間をオフにあてたサンフレッチェのメンバーは、8/1の浦和戦に向けて一昨日から練習を開始しました。浦和戦は戸田、森崎和が出場停止となりますが、盛田も腰の状態が悪く出場は微妙な状況なのだそうです。そこでペトロヴィッチ監督はいろいろな可能性を試しているそうで、一昨日は4バックを試したのに続き昨日は高萩をリベロに抜擢。槙野、高柳をストッパーに置いた布陣で練習したとのことです。しかし携帯サイトによるとサテライトに入ったポポヴィッチコーチや服部、李らのアグレッシブなプレーの前に後手を踏むことが多く、田村に何度もゴールを割られていたとのこと。急造DFラインは不安を露呈しました。ただ出場機会に飢える高萩、高柳らの意欲は非常に高く、「まず潰す。そしてその次をしっかりと予測する守備にチャレンジしている」(高柳)「チャンスだと思っている。しっかりとアピールしてどんなポジションでも試合に出たい」(高萩)と語っていたそうです。今日は神戸とのトレーニングマッチ(15時:三木総合防災公園陸上競技場)を行い、25日にも大分に遠征して練習試合を行うとのこと。浦和戦で結果が出せればチームにとって大きな財産になるだけに、若手選手達の頑張りに期待したいと思います。
<07.7.20> サンフレッチェユースにとって夏の最大のイベントは、「クラブユースサッカー選手権U-18 アディダスカップ」(いわゆるクラセン)。今年は7/28(土)からグループリーグを開始して、8/5(日)の決勝まで1週間の戦いとなります。中国代表のサンフレッチェユースはF組で、東北代表の塩釜FCユース、北信越代表のアルビレックス新潟ユース、そして関東第8代表の湘南ベルマーレユースと同じ組となっています。例年に比べると相手に恵まれた、と言う感じのするグループですが、しかし確実に準々決勝に進出できるのはグループ1位だけ。2位の場合は他のグループと比較して上位2チームに入らなければならないので、負けの許されない試合が続くことになります。グループリーグと準々決勝の日程は次の通り。(会場はいずれもJヴィレッジ。)
7/28(土)15:00 サンフレッチェ広島×湘南ベルマーレ
7/29(日)13:00 サンフレッチェ広島×アルビレックス新潟
7/31(火)10:30 サンフレッチェ広島×塩釜FC
8/1 (水)準々決勝

<07.7.19> 先週末発売の「紫熊倶楽部」8月号(Vol.114)のテーマは「ヴェテラン チームを救う」。攻守の要として活躍するウェズレイ、盛田両選手のインタビューが掲載されています。前半のカラーページに登場しているのはウェズレイで、チームについて「質の高い選手もいるし、いい監督が選手にいい指導をしている。全体的にいいチームになってきた。それは間違いない。だから...もっと強いチームになりたいし、なれるはずです」と力を込めています。一方、後ろのカラーページで登場する盛田はDF転向2年目と言うことで「今、壁に当たっている」とのこと。30歳になる年に新しいポジションに挑戦し、レギュラーを取って更に成長しているベテランが、自らのプレーとチーム全体での守り方について語っています。
 もう一つの特集記事は、「2007シーズン前半戦を振り返る」。第18節終了時までのサンフレッチェの戦いを、様々なデータを使いながら分析しています。その中で攻撃面でのポイントとして「チャンスの数に比例していない得点数」「目立つ右サイド」「精度を上げたいセットプレー」「サイドチェンジの活用と追い越し」の4つを、守備では「全員守備の必要性」と「最終ラインの成長」を挙げています。そして「逆転できる」試合運びができるようになった一方で、今後に向けて「中押し・ダメ押しができる」ことを求めています。そして結論は「まだまだ、上に行ける」と言うこと。今シーズンの戦いぶりに満足している人にとっても不満がある人にとっても、必見の記事です。
 マッチレポートは6月のリーグ戦4試合(鹿島戦、川崎F戦、神戸戦、新潟戦)とナビスコ杯準々決勝の1st leg。外部ライターによるコラムは、金広督子さんが「2007クラブユース選手権へ向けて」、石井百恵さんが「U-20のお土産」、望月英男さんが「アジアカップ2007開幕」、そして私が「前半戦を振り返って」と言うタイトルで書いています。そして最終ページの「サンフレッチェを支える人々」はチームバスのドライバーを務める前信男さんを取り上げています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。広島県内の大手書店のほか、東京・新宿の「広島ゆめてらす」と池袋の「ジュンク堂池袋本店」で購入できます。その他の地域にお住まいの方は定期購読か通信販売でどうぞ。
<07.7.18> 昨日から、河野、吉弘、柏木、それに大分にレンタル中の前田の若手4人のオフィシャルホームページが始まりました。アドレスはそれぞれ
河野直人official website http://www.naoto-kono.net
吉弘充志official website http://www.mitsuyuki-yoshihiro.net
柏木陽介official website http://www.yosuke-kashiwagi.net
前田俊介official website http://www.syunsuke-maeda.net
で、李漢宰選手のサイトと同様に元サンフレッチェの田中哲也氏のT-heartsグループが管理しているとのことです。
<07.7.17> アジアカップのグループリーグ第3戦、地元ベトナムと対戦した日本代表は、先制を許したものの巻の2ゴールなどで逆転で4-1で勝ち、B組首位通過を決めました。
 日本代表のメンバーは、GK:川口、DF:加地、中澤、阿部、駒野、MF:遠藤(→水野68分)、中村俊(→羽生72分)、鈴木、中村憲、FW:巻(→佐藤寿68分)、高原。ホームの利を生かして序盤から積極的に攻めてきたベトナムに対して、日本は慎重な立ち上がり。それが裏目に出たのが前半12分で、ベトナムの左サイドからのCKのボールを鈴木が足に当ててオウンゴール。今大会初めて先制点を許してしまいました。しかしこれで目を覚ました日本が攻めに転じると、12分には左サイドから中村俊が上げたクロスをファーで待ちかまえていた巻が胸で押し込み同点。更に31分には遠藤が直接FKを叩き込み、1点リードで前半を折り返しました。
 後半立ち上がりはベトナムが攻勢に出ようとしますが序盤の勢いはなく、すぐに日本のペースに。そして8分、良いタイミングで左サイドの裏に出た駒野に遠藤からのパスが通り、駒野はそのまま遠藤へリターン。余裕を持って前を向いた遠藤が横に流すと、そこに走り込んでいた中村俊が右足で蹴り込んでリードを広げます。更に14分には駒野が倒されて得たFKを遠藤が蹴り、これを巻がDFに引っ張られながらも頭に当てて止めを刺しました。
 立ち上がりのベトナムのパスワークと運動量には戸惑ったものの、全体的には技術とフィジカルに勝る日本のペース。38℃に達していたと言う暑さのためか動きが悪かったのですが、それは地元・ベトナムも同様だったことを考えればやむを得ないことだったと言えるでしょう。むしろ相手の元気な時間帯を1失点で切り抜け(もっともこの失点は想定外だったでしょうが)、後はボールを走らせながら相手の疲れを待ち、効率的な得点で勝つと言う戦い方はディフェンディングチャンピオンにふさわしいものでした。
 B組を首位で通過した日本の次の相手は、A組2位のオーストラリア。オマーンと引き分け、イラクに敗れながらタイを下してやっとのことでトーナメント進出を果たしましたが、しかし本来の実力はそんなものでは無いでしょう。むしろ戦い慣れた日本が相手と言うことで、W杯ベスト16の力を発揮してくるはず。日本は十分な準備をしてこの試合に臨まなければならない、と思います。
 ところでサンフレッチェから選出された2人ですが、駒野は左SBとして先発フル出場し、佐藤寿は後半途中からの出場でした。駒野は怪我の影響か左足でクロスを入れるシーンがなく、また全体的に慎重なプレーが目立ちましたが、しかしここぞと言うところでの攻め上がりはなかなか効果的だった、と思います。特に3点目となる中村俊のゴールを導いたプレーは、駒野の優れた戦術眼があったからこそ。また4点目も左サイド深くで倒されて得たFKからの得点で、全体的には期待通りの働きだった、と言って良いのではないでしょうか。一方の佐藤寿ですが、こちらは3点リードの終盤の出場と言うことで、「試合を終わらせる」役割でした。チーム全体が落ち着いて後ろでボールを回す時間帯が長かった関係であまりボールに絡めませんでしたが、それでも何度かゴールの匂いを感じさせるプレーを見せて、ベトナムのピッチでの試運転を済ませる事ができました。今後は負けの許されないトーナメントと言うことで、彼の出場する場面はおそらくどうしても1点が欲しい、と言う時になるはず。その時のために、しっかりと身体的・精神的な準備をしておいて欲しい、と思います。
<07.7.17> 日本サッカー協会は昨日トレーニングキャンプに参加するU-17代表候補を発表し、広島からは岡本が選ばれました。今回選ばれたのは次の26人。
【GK】廣永(FC東京U-18)、吉田智(ルーテル学院高)
【DF】鈴木(星稜高)、金井、甲斐(横浜FMユース)、吉田豊(静岡学園高)、
    山地、高橋、濱田(浦和ユース)、奥井(履正社高)、山崎(柏U-18)、
    山浦(FC東京U-18)
【MF】八反田(鹿児島中央高)、益山(岐阜工高)、水沼(横浜FMユース)、
    田中(G大阪ユース)、比嘉(柏U-18)、岡本(広島ユース)、
    山田(浦和ユース)、米本(伊丹高)
【FW】柿谷(C大阪)、河野(ヴェルディユース)、大塚(G大阪ユース)、
    齋藤、端戸(横浜FMユース)、富山(矢板中央高)
 先月の韓国遠征のメンバーの中で外れたのは長谷部(新潟ユース)、大迫(鹿児島城西高)の2人で、その時のメンバーをベースに新潟国際ユースのU-17代表から鈴木、奥井、山崎、田中、河野、大塚、比嘉を加えています。またこの年代では唯一トップチーム入りしている柿谷を招集。1ヶ月後に迫った本番に向けて、いよいよ最後のメンバー選考が行われるのではないでしょうか。
<07.7.16> クラブ史上初のナビスコ杯ベスト4を賭けて戦った昨日の鹿島戦は、終盤追い上げたものの及ばず得失点差に泣くことになりました。
 ペトロヴィッチ監督はU-20代表組の3人はベンチスタートとし、1st legと同じ先発メンバーで臨みました。
        下田

    森崎和 戸田 盛田(→槙野78分)

        青山
李               服部
        森崎浩
    桑田      高柳(→平繁59分)
    (→柏木45分)
       ウェズレイ

SUB:木寺、吉弘、高萩、田村
 対する鹿島は柳沢、ファボン、中後に加えて登録を済ませたばかりの小笠原も先発から起用して、GK:曽ケ端、DF:内田(→青木71分)、岩政、ファボン、新井場、MF:中後、小笠原、本山(→大岩85分)、野沢、FW:マルキーニョス、柳沢(→ダニーロ74分)、と言うメンバーでした。この試合で最初にチャンスを作ったのは広島で、森崎浩のFKに高柳が頭で合わせ流し込むように狙いましたが上手く当たらず枠外に外れます。また9分にも服部の左からのクロスに高柳が飛び込んだもののわずかにあわず。その後も森崎浩の突破や李のクロスなどでチャンスを作りますが決められません。逆に15分、左サイドの深い位置からの本山のロングボールで抜け出したマルキーニョスがそのまま抜け出してゴール。せっかく押し込みながらも一瞬の隙を突かれて、広島は痛い先制点を許してしまいました。
 これで落ち着いた鹿島は、小笠原を中心にボールを動かしパスワークで翻弄します。サンフは31分に高柳が強烈なミドルシュートを放ったものの、それ以外はなかなかチャンスを作れない時間帯が続きます。そして40分、高柳?のワンタッチのパスを小笠原にカットされ、柳沢からマルキーニョスへスルーパス。これをそのまま決められて、2試合通算でも鹿島がリードを奪うことになりました。
 後半に入ると柏木を投入して逆襲を図るサンフレッチェ。しかし新布陣が落ち着く前に、またもや得点を許してしまいます。後半2分、左サイドへのロングボールを柳沢と森崎和が競り合います。そこで森崎和が押されたかに見えましたがホイッスルは無く、ボールを奪った柳沢がフリーで中央へクロス。これを盛田?のマークを降り切った野沢が頭で決め、リードは3点に広がってしまいました。
 その後しばらくは鹿島ペースが続きましたが、サンフは選手全員の力で盛り返します。12分にはウェズレイの左サイドからのクロスに大外から李が飛び込みましたが合わず。14分には高柳がシュートを狙いましたが目の前のDFに当たります。更に15分にはウェズレイの右からのクロスに柏木が飛び込みましたがわずかに届きません。広島が流れをつかみかけながらなかなか崩せない、と言う展開を打開したのは、カナダでは不完全燃焼に終わった平繁でした。後半18分、青山からのロングボールから平繁が仕掛け、DFを引きつけるとウェズレイへ。ゴール前中央で受けたウェズレイは冷静に持ち替えてシュートし、ようやく1点を返すことができました。
 これで勢いのついたサンフは、その後は波状攻撃で鹿島に襲いかかります。20分には素早いリスタートからゴール前を横切るクロスが入りましたがファボンが必死のクリア。22分には青山がミドルシュートを打ちましたが枠外。26分にもCKからのボールがウェズレイにつながりフリーで打ちましたがこれも枠外に外れます。選手交代で何とか流れを取り戻そうとする鹿島。しかし広島の勢いは止まりません。32分にはウェズレイがペナルティエリアのすぐ外からFKで狙いましたがバーのわずかに上。37分には柏木がドリブルからスルーパスを狙いましたが、平繁とのタイミングが合いません。終盤は戸田を中盤に上げて2バックのようにして攻めたものの、引いて守る鹿島の守備は崩れず。最後はロングボールを打ち込んだりもしたものの効果はなく、1点及ばずナビスコ杯敗退が決まりました。
 この試合のポイントは、どちらのチームも1週間前の結果をどのように生かすか、と言うことだったと思います。戸田が「この試合を覚えておいて欲しい」と言うほどの好内容だった広島は、そのままの流れを生かすべく同じメンバーで戦ったのに対して、鹿島は11人中5人を入れ替えてきました。そして立ち上がりは前の試合の内容そのままに、サンフレッチェが何度もチャンスを作りました。ここで広島が点を奪うことができていれば、おそらく試合の流れは全く違ったものになっていたでしょう。ところが先制点は鹿島。本山からの1本のパスからマルキーニョスにあっさりと決められてしまいました。また2点目も中盤でのパスカットからあっという間にゴール前でフリーにさせてしまった、と言うもので、あまりにもあっけない失点でした。更に3点目も、柳沢と野沢の2人で取られてしまったようなものでした。変える、と言うことはリスクを伴うものですが、その賭けに勝ったのが鹿島で、広島は結局のところそれを打ち破るだけの力がなかった。それがこの試合の簡単な総括だと言えるでしょう。
 そしてこの結果は、現在のサンフレッチェの到達点として正面から受け止めなければならない、と思います。この試合のスタッツを見ると、シュート数は鹿島の13に対して広島は12で、決定機の数もそれほど変わらなかったどころか広島の方が上だったかも知れません。しかし広島は枠内シュートがゴールを含めて2つしか無かったのに対して、鹿島は11本が枠内でした。試合展開的に鹿島が落ち着いて進める事ができた時間帯が長かったからかも知れませんが、それにしてもゴール前での落ち着きと言う点で鹿島が上だった、と言わざるをえません。またそれは、試合の流れを読む目、と言う点でも言えるように思います。鹿島は相手の攻勢を受け止めてカウンターから先制点を奪い、つかんだ流れを失う前に追加点を奪って2試合トータルでリードを奪い、後半開始早々に突き放す。そしてその後は守りを固めてそのまま逃げ切ると言う、「アウェイで負けたチームはこう戦うのが理想です」とお手本を示したような戦い方でした。選手一人ひとりのクォリティの高さだけでなくチーム全体での戦術理解が高いからこそできるやり方で、その点で広島は鹿島に一歩も二歩も前を行かれていた、と言わざるをえないでしょう。
 とは言え、この結果を悲観する必要はない、とも思うのです。3点のリードを許しながら後半途中から逆襲し、あと1点取ればトータルで勝ち抜きできる、と言うところまで行ったと言うのは、前回のアウェイの鹿島戦を考えれば決して悪くは無かったと思います。実際ある時間帯は鹿島も相当慌てていましたし、後半から投入されたU-20代表組もチームを活性化させるのに貢献しました。経験豊富な選手が多く、代表にも招集されていなかった鹿島の方が上を行っていたのはある意味当然のこと。その相手に20歳前後の選手を中心に食い下がったのは確かなのです。敗戦は悔しいのですが、しかしこのような悔しさを味わうことができたのも準々決勝まで進出したからこそ。本当に強いチームになるためには何をしなければならないのか、選手とクラブ、そしてサポーターがこの敗戦から学ぶことが、何より重要なのではないでしょうか。

日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

<07.7.15> 台風の影響を考えて8時間かけて移動した選手たちは、昨日茨城県内で前日練習を行いました。携帯サイトによるとカナダから戻ったばかりの柏木、槙野、平繁も練習に参加して出場への意欲を見せたそうですが、ペトロヴィッチ監督は「ベンチには3人とも入れるつもりだが、先発は難しい。前回の試合で我々はいい試合をしたから、ここで敢えて変える必要も無いしね」と語っています。「カナダ組」の3人には、膠着した時に流れを変える役割を期待することになりそうです。
 一方、心配なのは台風による影響。台風4号は現在東に向かっていて今日の午後に関東地方に最接近するとのことで、キックオフ時間の頃には雨が上がることが期待されます。ただ交通機関への影響が相次いでおり、サポーターの足の確保の面で心配がある時には中止の判断となる可能性もありそう。強行か中止かの結論は12時頃に下されるとのことです。
 今日の試合会場はカシマスタジアムで午後6時半キックオフ。テレビはスカパーch182で生放送の予定です。私も久しぶりにブログで速報をしますので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方は、そちらをご覧ください。
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