7/29〜8/4のSANFRECCE Diary


<07.8.4> クラブユースサッカー選手権U-18は昨日三ツ沢球技場で準決勝を行い、サンフレッチェユースは延長の末磐田ユースに敗れ3年ぶりの優勝を逃しました。
 準々決勝の浦和戦で退場となった岡本が出場停止と言うことで、サンフレッチェユースは、GK:原、DF:大西、山根、佐藤拓、佐伯、MF:篠原、内田、FW:中野、横竹、不老(→板倉70分)、大崎(→宮原88分)と言うメンバーでした。台風の影響で強い風が吹く中、先制したのは広島。19分に横竹が放ったミドルシュートは風に乗って強烈な弾道となりネットに突き刺さりました。しかしその1分後、磐田のキャプテン・山本がこぼれ球を拾って右足でシュート。このボールをいったんはGKが弾いたものの、山本にヘッドで押し込まれました。広島の2点目は35分で、セットプレーから中野が倒されてPKをゲット。横竹がGKの動きを良く見て決めて、前半は1点リードで折り返しました。
 後半は8分、佐伯がこの日2枚目のイエローを受けて退場となったところから試合が動きます。そこで与えたFKから山本にヘッドで決められ同点。そして後半42分には山本にミドルシュートを打たれてハットトリックを決められます。数的不利、風下、そして終了間際にリードを許したと言うことで敗戦は確定的かと思われましたが、しかしそこから広島はリスクをかけて攻め込み、ロスタイム4分も終わろうと言う時間帯に混戦から宮原が押し込み、勝負を振り出しに戻しました。しかし延長では1人少ないと言うことがボディブローのように効いてきたようで、延長後半に山本に直接FKを決められそのまま敗れました。
<07.8.3> プレスリリースによると、広島電鉄はサンフレッチェ応援企画として「サンフレッチェ電車」を運行することにしたそうです。これはクラブロゴ、キャラクター等を使用した部分ラッピング電車で、宮島線を走るとのこと。後半戦開始に合わせて8/10(金)からの運行となります。この1番電車の出発式(8/10の午後3時半)に参加する参加者を募集中です。応募資格はサンフレッチェのレプリカか紫色のTシャツを着用して参加できる小学生以下のお子様で、1名につき保護者1名様が同伴可能。募集人数は15組30名様となっています。ご希望の方は往復ハガキの裏面に参加者氏名(ふりがな)、年齢、学年、住所、日中連絡の取れる電話番号を、表面に返信先の住所、氏名を記入の上、〒730-8610 広島市中区東千田町2-9-29 広島電鉄株式会社交通企画チーム「サンフレッチェ電車出発式参加申し込み」係までお送り下さい。また電子メールの場合には、メール本文に参加者氏名(ふりがな)、年齢、学年、住所、日中連絡の取れる電話番号を書いてtraffic@hiroden.co.jpまでお送り下さい。8/6必着です。
<07.8.2> 延期になっていたJ1リーグ第14節浦和戦は昨日埼玉スタジアム2002で行われ、サンフレッチェは後半9分に先制したものの守り切れず1-4で逆転負けを喫しました。
 戸田、森崎和の出場停止と言うことで、ペトロヴィッチ監督は駒野をリベロで起用し次の布陣で臨みました。
        下田

     槙野 駒野 盛田

        青山
李(→高柳71分)        服部
    柏木      森崎浩
    (→桑田76分)
     佐藤寿 ウェズレイ(→平繁86分)

SUB:木寺、吉弘、高萩、入船
 対する浦和のメンバーは、GK:都築、DF:坪井、闘莉王、山田(→岡野86分)、阿部、MF:ポンテ、鈴木、相馬(→平川72分)、長谷部、FW:田中達、ワシントン(→永井83分)。久しぶりの実戦と言うことでお互いに慎重な立ち上がりで、4分に山田がセットプレーから狙ったのがファーストシュートでした。しかしその後はDFラインのパス回しとウェズレイのボールキープで、サンフレッチェがペースをつかみます。12分にはカウンターから田中達のシュートを阿部がボレーで狙いましたが枠外。その後もワシントンを狙ってボールを入れてきましたが、マーカーとして付いた槙野ががっちりと守って自由にさせません。16分には素早いリスタートから柏木がクロス。こぼれを槙野がシュートしましたがDFに当たります。18分にはスルーパスで森崎浩が抜けようとしたもののわずかに合わず、23分にも柏木のボールに佐藤寿がわずかに届きません。25分前後にもボールを相手ゴール前に運んで波状攻撃をしかけましたが浦和DFの堅い守りを崩せず、青山のミドルシュートもオンターゲットだったもののGKの守備を打ち破るには至りません。44分には左サイドからのボールをワシントンがキープし、田中達に預けて受けたボールをゴールに押し込んだものの直前のプレーがファウルだったためノーゴール。逆にサンフはカウンターからウェズレイが抜け出し、GKをかわしてクロスを入れたものの寸前でDFにクリアされます。前半はお互いに慎重さが目立ったものの、最後は攻め合う展開のまま折り返すことになりました。
 後半になってやや前掛りになった浦和。広島はしっかりと守りを固めて、カウンターからの素早い攻撃を狙います。そして9分、左サイドでボールをつなぐと森崎浩がDFの隙間を狙ってスルーパス。半歩だけDFより身体を前に出した佐藤寿がGKの鼻先でボールに触って流し込み、サンフは待望の先制点を奪うことに成功しました。
 しかしこれで浦和が目を覚まします。闘莉王が頻繁に前に上がってくるようになり、山田、相馬の両サイドが仕掛けを繰り返し、田中達が前線を動き回ってかき回します。12分には相馬の攻め上がりから田中達がシュートしましたが枠外。14分にはFKに闘莉王が頭で合わせましたがこれも枠外に外れます。そして後半19分、カウンターから左サイドを破られ山田のシュートは下田が弾いたものの、逆サイドで拾ったポンテが中央にクロス。ここに走り込んだ闘莉王が頭で叩き込んで、広島のリードは10分しか持ちませんでした。
 その後もペースは浦和で、相馬が、長谷部が、闘莉王が攻め上がってシュートを打ってきます。サンフは20分に森崎浩がシュートまで持ち込んだものの単発で、後ろがなかなか上がることが出来ずに形が作れません。ペトロヴィッチ監督は高柳を投入して中盤を活性化させようとしますが流れは変わらず、闘莉王が、ワシントンが、ポンテが決定機を作ります。そして29分のCKのボールは下田がクリアしたかに見えましたが、しかし盛田がワシントンを倒したとしてPKが与えられます。そのPKはポンテが下田のとんだ方向と逆に蹴り込み、ついに逆転を喫してしまいました。
 更にその直後にはこちらのCKをはじき返され、そのまま持ち込まれて田中達に決められ3点目。そして38分にCKから混戦となり最後はワシントンに押し込まれ、決定的な4失点となってしまいました。サンフは平繁の仕掛けなどでチャンスを作ろうとしたもののシュートまでも至らず、既に追いすがる力は残っていませんでした。
 主力2人の出場停止。代表招集によってメンバーが揃わなかったこと。そのためDFラインがぶっつけ本番だったことなど、試合前のサンフレッチェには様々な逆境が用意されていました。その中でペトロヴィッチ監督は右サイドに李を入れ、ワシントンに槙野を付けて駒野をリベロとして起用する、と言う賭けに出ました。そしてその賭けは、半ば以上は成功していたと思います。槙野はビルドアップの面ではややミスがあったものの守備はほぼ完璧で、ワシントンをがっちりマークして抑え込み、また何度も相手ボールを奪って見せました。また駒野は素晴らしい読みで最後の砦として立ちはだかり、時にはタイミングを見た攻め上がりでチャンスメイクにも参加しました。中盤の3人(柏木、青山、森崎浩)は運動量と技術を生かして奮闘し、ウェズレイのキープと佐藤寿の飛び出しも相手に脅威を与えました。久々のゲームと言うことで浦和が慎重すぎた、と言うことはあったかも知れませんが、後半10分までは、間違いなく広島の意図通りの展開だったと思います。
 しかし佐藤寿のゴールでリードして、そのまま攻めるべきか守りを固めるべきか、と言う点で広島の意志がやや曖昧になってしまったのに対して、浦和の「変身」は見事でした。それまでの動きの無さとは一変して、後ろからどんどん沸き上がるように攻め上がってきてチャンスを作り続けました。サンフレッチェの選手たちは「代表疲れ」もあってか徐々に動きが鈍くなり、相手に自由に攻められる結果となりました。PKの判定が微妙だったこと、その後前掛りになろうとしたところで裏を付かれたことなど不運もあったと思いますが、失点に至るまでの流れは必然だった、と言わざるをえません。後から出てきた選手の質も含めて、総合力で相手が上だったと言うことは認めなければならないと思います。
 ただだからと言って悲観する必要はない、とも思うのです。何と言っても相手は前年度のチャンピオン。今季も徐々に実力を発揮して、現在2位で首位をうかがっています。その相手に対して途中までとは言え対等以上に戦えたことに対しては、自信を持って良いと思います。特にリーグ戦初先発だった槙野は、DFとしてのクォリティの高さを示しました。またこれまでなかなかゴールに絡めなかった森崎浩、佐藤寿のコンビで得点を奪えたのも収穫でした。サンフレッチェはこれから伸びて行かなければならないチーム。そのために壁にガツンとぶつかってはね返されたところからどのように立ち直るのか。久々のホームゲームとなる次の試合こそが、本当に大切なのではないでしょうか。

日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

<07.8.2> 昨日行われたクラブユース選手権の準々決勝でサンフレッチェユースは浦和ユースを5-1で下し、3年ぶりにベスト4に進出しました。
 広島のメンバーは、GK:原、DF:大西、山根、佐藤、MF:篠原、内田(→佐伯81分)、岡本、FW:中野(→池田93+分)、横竹、不老(→宮原78分)、大崎(→板倉79分)。先制点は前半23分で、横竹がもらったPKを自ら決めました。追加点は35分で内田が直接FKを決めました。3点目は後半9分で、大崎が単独突破して決めたそうです。しかし後半12分に岡本がこの日2枚目のイエローをもらって退場となると、その4分後には原が相手を倒したとしてPKを与え1点を奪われます。しかし後半21分に横竹が再びPKを決めると、30分にはオウンゴールで追加点を奪いそのまま逃げ切りました。
 準々決勝の他の試合は磐田が新潟を3-1で、G大阪と千葉が柏、名古屋をそれぞれ2-1で下して勝っています。サンフレッチェユースの次の相手は磐田ユースで、明日の午後4時から三ツ沢球技場で戦います。
<07.8.1> 中国新聞と携帯サイトによると、U-22代表候補合宿に行っていた4人のうち柏木、高柳が足を痛めて帰ってきたとのこと。柏木は昨日は足の状態を確かめた後に実戦練習に参加していたそうですが、控え組でのプレーで「ドリブルやシュートに思いきりの良さがなかった」そうです。今日の午前中の練習次第では、ベンチスタートと言うことも考えられます。またDFラインですが、昨日は槙野をリベロの駒野、盛田がストッパーに入ると言う「新布陣」を試していたそうです。駒野のストッパーはスピードのある田中達也対策だとのことですが、永井が先発しそうな場合は高萩を入れるつもりだそうで、いずれにせよ実戦なしの「ぶっつけ本番」の守備陣で今日の試合に臨むことになります。
 今日の試合会場は埼玉スタジアム2002で、午後7時半キックオフ。テレビはスカパーch182で生中継の予定です。私もブログで速報をやりますので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方は、そちらで経過をチェックして下さい。
<07.8.1> クラセン3日目の昨日はグループリーグ最終戦が行われ、サンフレッチェユースは塩釜FCを7-0で圧倒してF組首位で突破しました。
 この日は主力の半数を休ませて、GK:兼田、DF:山根(→大西HT)、宮本、佐藤、MF:小西、篠原、内田(→安武HT)、FW:中野(→茶島TH)、不老(→岡本56分)、板倉、宮原。得点は板倉(9分)、宮原(13分)、不老(31分)、板倉(32分)、宮原(49分)、茶島(59分)、岡本(62分)でした。サンフレッチェユースは勝ち点9で得失点差+11でしたが、他のグループも圧倒的強さで勝ち上がったチームが多く、1位チームの中では4番目の成績と言うことになりました。その結果今日の準々決勝の相手は浦和ユースで、こちらもA組を3連勝で勝ち上がって来ています。山地、山田、高橋らU-17代表を多く抱える浦和ユースは、これまでのグループリーグの相手に比べると一枚も二枚も上手のはず。サンフレッチェユースにとっては、厳しい戦いになるのではないでしょうか。
<07.7.31> 明日は「A3チャンピオンシップ」のために日程が変更になっていたJ1リーグ第14節浦和戦が、アウェイで行われます。
 監督が代わったことや主力に怪我人がいたことなどもあって、シーズン当初はややギクシャク感のあった浦和でしたが、さすがに前年度王者、と言う感じ。アジア相手の戦いもこなしながら、ここまでの成績は10勝6分け1敗の勝ち点36で、2位に付けています。6月以降の戦績は次の通り。
15A ○2-0 FC東京 【浦】田中達、OG
16H ○2-0 神戸  【浦】闘莉王、ポンテ
17A ○1-0 清水  【浦】阿部
18A ○2-0 磐田  【浦】小野2
NQF1 △1-1 G大阪 【浦】小野、【G】山口
NQF2 ●2-5 G大阪 【浦】永井、細貝、【G】シジクレイ、山口、播戸、二川、家長
 ナビスコ杯の準々決勝2nd legこそG大阪に圧倒されてしまいましたが、しかしその試合は主力の半数以上を欠いていて、やむを得ない結果だった、と言えます。怪我をしていた闘莉王、ワシントン、田中達も中断期間中にしっかりとリハビリして戻ってきたようですし、アジア杯に行っていた阿部、鈴木、坪井も代表本体よりも一足先に帰国して「8/1は出場する」と意欲に満ちている、とのこと。明日のゲームはベストメンバーで来るに違いありません。
 対するサンフレッチェですが、これまでリーグ戦全試合にフル出場してきた戸田、森崎和が累積警告のため出場停止。守備の要2人を同時に欠くことになります。この非常事態にペトロヴィッチ監督は、槙野、盛田、吉弘、高柳、高萩らをDFラインに起用して、いろいろな組み合わせを試してきました。そして神戸、大分との練習試合ではある程度の結果を出しましたが、しかしコンビネーションを熟成しようとしていた矢先にU-22代表候補合宿に選手を取られ、先週末は練習もままならない状態だったようです。急いで帰国した佐藤寿、駒野を含めた練習の機会は昨日と今日だけと言うことで、ほぼぶっつけ本番のメンバーで、明日の試合に臨まなければなりません。
        下田

     高柳 槙野 盛田

        青山
駒野              服部
    柏木      森崎浩

     佐藤寿 ウェズレイ

SUB:木寺、吉弘、高萩、入船、李、桑田、平繁
 元々の力の差やメンバーを見れば、とても勝ち目があるとは思えない明日の浦和戦。しかし今季はナビスコ杯のアウェイ・G大阪戦やホーム・鹿島戦で、若手中心のメンバーで臨んで勝っています。メンバーが足りない、と言っても、ピッチ上は11人対11人。チーム全体で戦う気持ちさえ失わなければ、勝つことは可能なはずです。明日は勝てば10位に浮上できる一方で、負けても順位は下がりません。全力を挙げてぶつかって、得るものの多い試合にして欲しい、と思います。
<07.7.30> 昨日行われたクラセンU-18のグループリーグ第2戦でサンフレッチェ広島ユースは新潟ユースを2-0で下し、首位を守りました。
 広島のメンバーは、GK:原、DF:大西(→小西79分)、山根、佐藤、佐伯、MF:内田(→宮原74分)、岡本、FW:中野(→板倉61分)、横竹、不老(→篠原HT)、大崎。得点は19分に大崎(岡本のスルーパスで抜け出し左足で押し込む)、後半11分に内田(岡本のシュートのこぼれを左足でシュート)でした。なおF組のもう一つの試合は湘南が塩釜を3-1で下して初勝利。勝ち点3で新潟と並びました。広島は最終戦の塩釜戦に勝ちか引き分けでトーナメント進出が決まり、負けた場合でも得失点差で2位を上回れば勝ち上がりが決まります。
<07.7.30> 日本サッカー協会は昨日中国遠征をするU-22日本代表を発表し、幸いにして広島からの選出はありませんでした。
 今回選ばれたのは次の20人。
【GK】西川(大分)、武田(清水)
【DF】一柳(東京V)、千葉(新潟)、河本(神戸)、田中裕(横浜FM)、
    福元(大分)、安田(G大阪)
【MF】菅沼(柏)、増田(鹿島)、谷口(川崎F)、上田(磐田)、
    枝村(清水)、梅崎(大分)、青山隼(名古屋)
【FW】平山(FC東京)、カレン(磐田)、李(柏)、岡崎(清水)、
    森島康(C大阪)
 神戸合宿のメンバーから残ったのは西川、武田(追加招集)、千葉、河本、田中裕、安田、菅沼、増田、上田、枝村、梅崎、平山、カレン、李、岡崎の15人で、8/1に公式戦のある広島、浦和勢とオールスターに出場する青山直、内田、水本、家長が免除されています。また本田圭、本田拓、梶山らこれまで主力として起用されてきた選手も外れた一方で、合宿には呼ばなかった一柳、福元、谷口、青山隼、森島康を招集しています。当初は神戸合宿から中国遠征までをワンセットとして8/22のベトナム戦に向けて強化する、と言われていましたが、このメンバー選考を見る限りではどうもそうでもなさそう。この大会では、チーム力の底上げを目的にすることになりそうです。
<07.7.29> 昨日韓国と戦ったアジアカップの3位決定戦は、延長まで戦ったもののスコアレスに終わり、PK戦では6人まで全員が決めた韓国に対して日本は6人目の羽生が止められ、今大会は4位に終わりました。
 メンバーを大幅に入れ替えるかも知れない、と言うオシム監督の「予告」に反して、この日の日本代表は、GK:川口、DF:加地、中澤、阿部、駒野、MF:鈴木、遠藤、中村憲(→羽生72分)、中村俊、山岸(→佐藤寿78分)、FW:高原(→矢野115分)、と言うメンバーで、サウジ戦から巻と山岸を入れ替えただけで臨みました。日本は立ち上がりこそテンポ良くパスが繋がり、何度か決定的なチャンスを作ります。しかしサウジ戦から中2日で、しかも長時間の移動を強いられたと言うことで徐々に動きが鈍くなり、韓国の何でもないロングボールに身体を寄せ切ることが出来ずゴール前に持ち込まれる事が増えて行きます。しかし川口を中心とした守備が集中を切らさず対応し、前半終了間際にはCKから決定機を作るものの決め切れず前半を折り返しました。
 後半は11分に韓国の選手が2枚目の警告で退場処分となると、その後は圧倒的に日本が攻めます。しかし選手の疲れ、特に精神的な疲れが災いした感じで、ここぞと言うところでのアイディア不足や精度のなさ等でなかなか決め切ることが出来ません。オシム監督は羽生、佐藤寿とフレッシュな選手を投入したものの他の選手達の疲労は如何ともし難く、韓国の粘りを突き崩すことができません。後半終了間際の佐藤寿のシュートもポストを舐めるように外れ、90分で決着を付けることはできませんでした。
 延長は数的不利の韓国が足が動かなくなりながらも必死で守ろうとするのに対して、日本があの手この手で崩そう、と言うパターンが続きます。日本の選手も疲労に足が止まりそうになりながらも何とか攻めてチャンスを量産しますが、韓国のGKキム・ウンジェの奮闘もあってどうしてもゴールを割れません。遂に勝敗はPK戦に持ち込まれ、6人全員が決めた韓国に対して日本は6人目が止められ、勝ちを逃した形になりました。
 10人の韓国相手に負けたことで、選手と監督を非難する論調が目に付くのですが、私はこの試合に限っては、勝ち負けの結果はほとんど意味がない、と思っています。そもそも、3位決定戦と言う試合自体が付け足しみたいなもの。(今回は次の大会のシード権、と言う「アメ」が与えられましたが、しかしさほど大きな意味はない。)ここまで厳しい戦いを5試合こなしてきて優勝を逃したばかりの両チームにとっては、3位か4位かと言う違いに、さほど大きな意味があるとは思えません。その上日本は運営側の不手際により長時間移動をせざるを得ず、前日練習も1時間だけ。「韓国対策」を練る余裕はありませんでした。オシム監督がメンバーをほとんど変えなかったのは、ここで新しいメンバーに代えるとチームとしてのクォリティを保てない、と判断したからではないか、と思います。
 そしてそのオシム監督の賭けは、半ば以上は成功していたと思います。少なくともフレッシュだった序盤は日本らしいサッカーができていましたし、韓国に退場者が出た後は、あの手この手でゴールをこじ開けようとしていました。特に終盤は遠藤、中村俊らに疲労の色が濃く出ていたにも関わらず、鈴木や両サイドなどが何とか動いて打開しようと工夫していました。そしてその結果、ゴールになってもおかしくないような決定的シーンを何度も作っています。シュートが入らない原因は技術的なものやメンタルなものなどいくつかあるものですが、今回の日本のシュートが入らなかったのは、多分に運の要素が強かったような気がします。押し込みながら決め切れずPK戦にまで持ち込まれてしまったと言うことは、日本の試合の進め方の拙さを意味すると言う見方もあるでしょう。しかしあれだけ疲れていたと言うこと、そしてそれにも関わらず最後まで足を止めずに戦った事を考えれば、非難すべきものではない、と思うのです。
 結局4位に終わった日本ですが、今大会の成績をトータルで見れば2勝3分け1敗(PK戦は普通引き分けにカウントするので)で、1勝4分け1敗の韓国や2勝3分けのイラク(決勝の結果を含まず)と比べて悪いわけではありません。むしろ大事なのは内容で、ほとんど全ての試合で一方的にゲームを支配していたと言う事実は、決して低く評価すべきではないでしょう。もちろん色々課題はあるのですが、しかしそれは今後少しずつ修正して行けば良いこと。オシム監督が良いチームを作りつつあることを確認できたことが、今大会の最大の成果ではないか、と私は思います。
<07.7.29> 昨日から開幕したクラブユースサッカー選手権U-18 adidas CUP 2007(通称クラセン)のグループリーグ初戦で湘南ベルマーレと対戦したサンフレッチェ広島ユースは、横竹、宮原のゴールで2-0で勝ちました。メンバーは、GK:原、DF:大西、山根、佐藤、佐伯(→篠原HT)、MF:内田(→金田82+分)、岡本、FW:中野、横竹、不老(→宮原71分)、大崎(→板倉57分)。先制は前半11分で、大崎のドリブルからゲットしたPKを横竹が決めました。また2点目は後半39分(40分ハーフ)で、宮原が決めました。なおF組のもう一つの試合は新潟が塩釜を1-0で下していて、1試合を終えて1位広島、2位新潟、3位塩釜、4位湘南となっています。
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