8/26〜9/1のSANFRECCE Diary


<07.9.1> 携帯サイトによると、ハードな日程のためコンディションを崩している柏木は微熱があったとのことで、昨日は練習を休んでホテルで静養していたそうです。今日の出場についてペトロヴィッチ監督は「朝の様子で判断する」と語っていますが、無理はさせない可能性が高そうです。一方ウェズレイは「まだ100%じゃない」(携帯サイト)ものの「2試合休んで状態は良くなっている」(中国新聞)のだそうで、昨日の練習ではパスやドリブルでチャンスを量産し、また次々とゴールを叩き込んでいたとのこと。調子が上がってきていると言うストヤノフと合わせて、両外国人のプレーが結果を左右することになりそうです。
 今日の試合会場は三ツ沢公園球技場で、午後7時キックオフ。テレビはスカパーch184で生放送となっています。今日もブログで速報する予定ですので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方はそちらをどうぞ。
<07.9.1> 日本サッカー協会は昨日北京五輪最終予選のサウジアラビア戦に向けてのU-22代表を発表し、広島からは青山、柏木両選手が選ばれました。
【GK】山本海(清水)、松井(磐田)、林(流経大)
【DF】伊野波(FC東京)、水本(千葉)、小林祐(柏)、細貝(浦和)
    青山直(清水)、安田(G大阪)、内田(鹿島)
【MF】本田拓(法政大)、水野(千葉)、梶山(FC東京)、上田(磐田)、
    青山敏、柏木(広島)、家長(G大阪)、本田圭(名古屋)
【FW】平山(FC東京)、李(柏)、岡崎(清水)、森島康(C大阪)
 ベトナム戦のメンバーは、辞退した伊野波、青山敏と追加招集された小林祐、上田を含めて全員呼ばれ、これに森島康が新たに加わった、と言う形になっています。ベトナム戦では今一つかみ合わなかったU-22代表でしたが、ここではあまりメンバーをいじらずにチームを熟成させる事を狙っているのではないでしょうか。
<07.9.1> 日本サッカー協会は昨日オーストリアに遠征する日本代表を発表し、広島からは駒野が選ばれました。
【GK】川口(磐田)、楢崎(名古屋)、川島(川崎F)
【DF】中澤(横浜FM)、坪井、闘莉王(浦和)、加地(G大阪)、
    駒野(広島)
【MF】中村俊(セルティック)、橋本、遠藤(G大阪)、今野(FC東京)、
    稲本(フランクフルト)、羽生、山岸(千葉)、松井(ルマン)、
    中村憲(川崎F)、鈴木、阿部(浦和)
 今回発表されたのはFWを除く19人で、アジア杯のメンバーから水野、太田が外れ闘莉王と松井が加わった形になっています。FWは今日のJリーグが終わった後に発表される予定で、3〜4人が追加されることになりそうです。
<07.8.31> 明日は今週2度めの横浜遠征。三ツ沢球技場で横浜FCとの対戦です。
 今年初めてJ1に昇格した横浜FCは6月以降1つも勝てず、これまで勝ち点11で最下位に沈んでいます。そして中断期間中に選手補強などに動いたものの結果が出ず、ついに今週初めに高木監督を解任。ブラジル人のジュリオ・レアル監督を据えてJ1残留に向けて最後の賭けに出ました。
14A ●1-2 G大阪 【横FC】平本、【G】橋本、遠藤
15H ●1-2 磐田  【横FC】平本、【磐】成岡、前田
16A ●1-3 新潟  【横FC】奥、【新】内田、エジミウソン2
17H ●2-4 柏   【横FC】山田、難波、【柏】李2、佐藤由、ドゥンビア
18H ●0-1 千葉  【千】山岸
19A ●1-8 横浜FM 【横FC】平本、【横FM】大島4、坂田、山瀬功2、山瀬幸
20H ●0-2 甲府  【甲】須藤2
21H △1-1 G大阪 【横FC】和田、【G】遠藤
22A ●1-2 鹿島  【横FC】根占、【鹿】柳沢、興梠
23A ●0-1 清水  【清】チョ・ジェジン
 新監督の初采配となった前節は、三浦、山口の両ベテランを先発起用するなど5人を入れ替えて臨みました。そして敗れはしたものの集中力の高い守備を見せ、何度か決定的なチャンスも作りました。相手が4位の清水だったと言うことを考えれば、決して悪くない結果だったと言えるかも。すくなくとも新監督とチームは手応えを感じているに違いありません。
 対するサンフレッチェは前節はミスの続出で、ホームで惨敗を喫してしまいました。ただ、これは疲れや集中力の欠如によるもので戦術的なものではなく、修正はそう難しくはないはず。むしろどのように気持ちを切り替えて、チーム一丸となって戦える状態に持って行くかが重要です。メンバーですが、2試合出場停止だったウェズレイが戻ってくるので、前節の先発から誰が外れるか、またDFラインの構成をどうするかがポイントです。
        木寺

   森崎和 ストヤノフ 槙野

      青山  戸田
駒野              服部
        森崎浩

     佐藤寿 ウェズレイ

SUB:河野、盛田、高柳、柏木、李、桑田、平繁
 これは予想と言うよりはむしろ私の希望のようなもの。疲れがたまっている柏木と足首の状態の悪い森崎浩のどちらかは無理をさせない方が良いのではないか、と言う考えです。今は運動量で相手を上回るような戦い方はできないので、いかに我慢して相手に先に点をやらないか、が重要だと思います。この試合が終われば、代表の欧州遠征のためJ1リーグはしばらくお休み。ここでは残った力を振り絞って、勝ち点を奪ってきて欲しいと思います。
<07.8.30> 昨日ビッグアーチで行われた第23節FC東京戦は、終盤に集中が切れて5失点。相手と順位が入れ替わって13位に後退しました。
 ストヤノフのコンディションが悪いと見たのか、ペトロヴィッチ監督は戸田をリベロに戻して次の布陣でスタートしました。
        木寺

    森崎和 戸田 槙野(→ストヤノフ58分)

      青山  高柳(→平繁67分)
駒野    (→高萩81分)   服部
    柏木     森崎浩

        佐藤寿

SUB:河野、盛田、李、桑田
 対するFC東京は前節から3人を入れ替えて、GK:塩田、DF:徳永、藤山、茂庭、金沢、MF:今野、梶山、石川(→浅利67分)、福西、栗澤(→鈴木規80分)、FW:赤嶺(→平山83分)、と言うメンバーでした。いつものようにDFラインからボールを繋ぎながら攻めを構築しようとするサンフレッチェでしたが、それがうまく行かないかも、と思えるシーンがいきなり開始早々に起きます。木寺が味方に渡そうとしたボールを梶山に奪われペナルティエリア内へ。これは木寺が何とか防いだものの、失点しても不思議ではないシーンでした。
 その後は両チームとも走るサッカーを展開しようとするものの、暑さと疲れからかなかなかパスが繋がりません。サンフの最初のシュートは前半13分で、高柳が佐藤寿からのパスをダイレクトで狙いましたが、ボールはGKが正面でキャッチします。しかしサンフの序盤のチャンスらしいチャンスはそれだけで、その後試合の流れは東京に向かいます。15分には福西のキープから今野が中央に流れながらシュート。17分にもCKのボールにフリーで今野が合わせます。そして18分、高柳が与えたゴール前30m付近からFKを梶山に直接決められ、サンフは先制点を許してしまいました。
 その後もなかなかペースをつかむことができない広島。ボールを奪ってもパスが繋がらず、相手に奪われて逆襲を食らうシーンが頻発します。しかし前半終了間際に東京の足が止まってくると、何度か決定的なチャンスを作ります。37分には高柳のスルーパスで抜け出した駒野が右サイドの深い位置からクロスを入れると、走り込んだ森崎浩がヘッドで合わせましたが、GKの前で弾んだボールはバーの上を越えて行きます。また39分には森崎和のパスから佐藤寿が深い位置に侵入し折り返したが森崎浩には合わず。45分には左からのCKに森崎浩が頭で合わせましたがボールはポストを叩き、こぼれを拾った青山のシュートも枠外に外れます。前半はどちらもミスの多い展開ながら、梶山の素晴らしいFKが生まれた東京が1点リードして折り返しました。
 後半になると、リードしていることを思い出したか東京は落ち着いてボールを回し始めます。これに対してサンフは素早い攻撃で崩そうとするものの、相変わらずミスが多くなかなかシュートまで持ち込むことができません。そして8分、栗澤の左からのクロスを木寺がキャッチに行きましたが、競り合った赤嶺の頭に当たってボールはゴールへ。木寺の判断ミスと言わざるをえない失点で、サンフのビハインドは2点になってしまいました。
 これでリスクをかけて攻めざるをえなくなったサンフ。11分には佐藤寿のスルーパスから高柳が折り返し、柏木が決定的なシュートを打ちましたがGKの勇気ある飛び出しで防がれます。ペトロヴィッチ監督は槙野を外して2バックにし、ボランチに入ったストヤノフがゲームメイクします。18分にはそのストヤノフのパスからチャンスを作り、最後は柏木が飛び込んだもののGKがわずかに早くボールには届かず。23分にもストヤノフのスルーパスで佐藤寿が飛び出しクロスを入れましたが、他の選手の上がりは間にあいません。24分には森崎浩がドリブルで上がりチャンスを作るも一瞬の判断ミスからシュートまで持ち込めず。27分には佐藤寿が強引に狙ったもののGK正面を突きます。フレッシュな選手に代えながら何とか打開しようとするサンフ。しかし今までにやったことのない布陣で混乱したか、あるいは東京の対応が早かったのか閉塞状況は打開できません。そして42分、木寺のパスミスから与えたCKから、平山に3点目を叩き込まれます。更にその直後には、森崎和のパスミスからハーフカウンターを食らい、クリアのこぼれを福西に叩き込まれます。そしてその2分後に今度はストヤノフが危険な場所でボールを奪われ、カバーリングもできないままに余裕で平山に決められ万事休す、となりました。
 試合後にペトロヴィッチ監督は「0-5と言う試合の後では何を言っても言い訳に聞こえる」と語っていますが、確かにその通り。終盤の5分間に3点を奪われたのは自滅としか言いようが無いもので、せっかく平日の夜にスタジアムに来たファンに見せるような内容では無かった、と言わざるをえません。リードされてリスクをかけて攻めに行って追加点を奪われると言うのは良くあることですが、昨日の最後の3失点は攻めに行って取られた、というものではなく集中力の無さからのもの。2点差でも5点差でも負けは負けですが、それにしても不甲斐ない失点でした。
 ではなぜこのような結果になってしまったか。それはやはり連戦と暑さからの疲れ、と言う面は否定できないと思います。この日のサンフは中盤から後ろのパスミスが非常に多かったのですが、これはいつもよりも選手が動けていないから。普通なら味方の選手が走り込んで来るべきスペースへの動き出しが遅れてしまい、相手に先に触られていたと言うことでしょう。またパスの出し手の方にも判断のブレがあり、パスコースとスピードに狂いがあったと言う側面もあります。チーム全体が動けていないところでいつも通りのサッカーをしようとしても上手く行かないのは当然で、それが最後まで修正できなかったところに敗因がある、と言って良いと思います。
 もちろん、幸運がわずかに足りなかった、と言う側面もあります。例えば前半37分の森崎浩のヘッド。あるいは前半終了間際のCKからのチャンス。仮にどちらかで同点に追いついていれば後半に臨む両チームの気持ちにも違いがあったはずで、結果が逆になっていたとしても不思議ではなかったと思います。更に4バックにして攻勢に出た時間帯でもストヤノフのパスやドリブルから何度もチャンスを作れていたので、そこで得点を奪うことができていれば流れは変わっていたでしょう。こちらに来た流れをつかめないままに推移して一方的な試合になると言うことは、サッカーでは時々あること。それがたまたまこの試合に出てしまったと考えれば、それほど深刻に考える必要もないのではないかと言う気がします。
 ただ、やはり敗戦の原因として監督の采配の問題は指摘せざるをえない、と思います。まずは、前節で機能した布陣を変えて臨んだこと。また後半から今季初めての布陣に切り替えたこと。これまでほとんどやり方を変えずに我慢することでチームを作ってきたペトロヴィッチ監督とは思えない采配が、チーム全体の混乱を呼んだと言わざるをえないように思います。また、疲れのため普段通りのサッカーができない状態なのにも関わらず、有効な手が打てなかったのもどうでしょう?大分戦で良い働きを見せていた桑田や李を起用する、と言う手はなかったのか。疲れのためにボールキープもままならない状態だった柏木を90分間引っ張る必要があったのか。こう言う言い方をするのは本当は好きではない(結果論でしかないから)のですが、それにしても采配次第ではもう少し何とかなったのではないか、と言う思いは捨て切れません。
 とは言え、次の試合はまた2日後に巡ってきます。相手は最下位・横浜FCと言うことで、今度こそ絶対に負けられない試合です。いかに昨日の敗戦を頭から振り払って切り替えるか。そして疲れた身体を癒して、試合に向けてのコンディションを作って行くのか。「戦術」や「メンバー」や「戦う気持ち」などよりも、今はそちらの方がずっと重要なのではないでしょうか。

日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

<07.8.29> 中国新聞によると、メンバー予想は横浜FM戦と同じ。ストヤノフのコンディションは85%まで上がってきたそうで、マークの受け渡しや精度の高いパス出しなど光るところを見せていたそうです。ただペトロヴィッチ監督は「先発させるかどうかは明日決める」と慎重な姿勢を見せていて、他の選手の状態も含めて組み合わせを探ることになりそうです。
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで午後7時キックオフ。試合前イベントとしてU-10, 11, 12による「サンフレッチェカップ」が午後2時から。4種による「フォリアチャレンジ」は5時から。「フェイスペイント」は3時から。「選手とハイタッチ」は4時半からメイン側おまつり広場で抽選券を配付します。またおまつり広場では「夏ダッシュワゴンセール」と称してサンフレッチェグッズの特売を行います。9月5日に予定されている「ぴあトークバトル」(盛田、槙野両選手が出演予定)のチケット販売ブースは4時から。サンフレッチェクラブ会員限定の「プレミアム選手カード」は桑田選手のカードを先着3,000名様にプレゼントします。更にこのところ続いている相手チームに因んだ限定メニューは「江戸前ごっちゃんこ鍋」で、メイン側3FコンコースとB6下屋台村で500円で販売します。200食限定となっていますので、食べたい方はお早めにどうぞ。
 今日のテレビ放送はスカパーch180で生放送。例によってブログで速報しますので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方はそちらをご覧ください。
<07.8.28> 過酷な日程を強いられる8月ラウンドは、今週も中2日の3連戦。サンフレッチェは明日ホームにFC東京を迎えます。
 原監督が復帰したFC東京は最初はチームがなかなかかみ合わず、第10節の時点では入れ替え戦圏内の16位まで順位を落していました。その後5月、6月ラウンドでは持ち直したものの8月の再開後は4連敗。順位はサンフレッチェのすぐ下の13位となっています。
14A ○3-1 清水  【東】鈴木規2、馬場、【清】兵働
15H ●0-2 浦和  【浦】田中達、OG
16H ○2-1 甲府  【東】鈴木規、ルーカス、【甲】茂原
17A ●2-6 G大阪 【東】福西、鈴木規、【G】二川、マグノ・アウベス2、橋本、播戸2
18A ○2-1 鹿島  【東】ルーカス、鈴木規、【鹿】マルキーニョス
19H ●1-2 大分  【東】福西、【分】高松、高橋
20A ●2-5 磐田  【東】平山、赤嶺、【磐】太田、マルキーニョス・パラナ、上田、成岡、前田
21H ●0-1 柏   【柏】フランサ
22A ●2-3 浦和  【東】赤嶺、今野、【浦】田中達、堀之内、ポンテ
 前節浦和戦では積極的な戦いが功を奏して前半32分に先制点を挙げたものの、その後すぐに逆転を許して追いつくことができませんでした。原監督は「ここ数試合は内容が良くなっている」と言っていて、実際に浦和よりも多い17本のシュートを放っています。好内容を結果に繋げて再浮上するか、あるいはこのままずるずると落ちて行くか。サンフレッチェと同様に、中位チームらしい悩みを抱えた状態だと言って良さそうです。
 対するサンフレッチェは前節、下田、ウェズレイの欠場と言う「逆風」があったにも関わらず横浜FMと引き分けて、勝ち点1を積み重ねました。今節もウェズレイは出場停止。また下田も無理はできない、と思っておいた方が良いでしょう。と言うことで、メンバー予想は前節と同じで次の通り。
        木寺

   森崎和 ストヤノフ 槙野

      青山  戸田
駒野              服部
    柏木     森崎浩

        佐藤寿

SUB:河野、吉弘、高柳、高萩、李、桑田、平繁
 7月はアジアカップのため休みなしで働き、帰国後もリーグ戦全試合とオールスター、カメルーン戦に出場した(何と4日に1試合以上のペース)佐藤寿はさすがに疲れが溜まっているらしく、携帯サイトによると弱音を吐くこともあるほどだとか。またU-22代表戦に出場した柏木も相当疲れていて、先週の練習ではゴールポストにつかまってそのままへたり込む、と言うシーンもあったそうです。従って彼らのコンディション次第では、高柳や李、桑田らが先発する、と言う可能性もありそうです。連戦と移動で厳しいコンディションでの戦いとなりますが、こう言う時こそチーム一丸となって、勝ち点3を奪い取って欲しいと思います。
<07.8.27> 昨日のJ1リーグ第22節横浜FM戦は、2度先手を取りながら追いつかれ2-2で引き分けに終わりました。
 ウェズレイが出場停止。また下田も膝の痛みのため欠場したサンフレッチェは、木寺とストヤノフを初めて先発で起用して次の布陣で戦いました。
        木寺

   森崎和 ストヤノフ 槙野
       (→高柳82分)
      青山  戸田
駒野              服部
    柏木     森崎浩(→桑田78分)
    (→吉弘88分)
        佐藤寿

SUB:河野、高萩、李、平繁
 対する横浜FMは、GK:榎本、DF:田中隼、松田、中澤、小宮山、MF:吉田(→清水45分)、河合、山瀬幸(→マルケス62分)、山瀬功、FW:坂田(→ハーフナー89分)、大島、と言うメンバーでした。初先発の選手が2人で、その上佐藤寿のワントップも初めてと言うことで、序盤のサンフはコンビネーションが合わない感じ。守りは悪くないものの、攻めに入った時のコンビネーションが悪くチャンスを作れません。しかし徐々に修正して、9分には森崎浩の展開のパスから服部がクロス。10分には駒野のクロスに服部が頭で合わせましたがサイドに外れます。そして12分、低い位置でボールを持った青山がDFラインの裏にロングパスを出すと、DFと競り合いながら走り込んだ佐藤寿がゴール前を横切るパス。ここに走り込んだ森崎浩が冷静に押し込んで、広島は待望の先制点を奪うことができました。
 一方の横浜は中盤の運動量が少なく、なかなかチャンスを作れません。しかし前半19分、河合のヘディングのパスにストヤノフと競り合いながら大島が落します。顔を叩かれて倒れるストヤノフ。大島は素早く起き上がると坂田の落したボールを冷静に叩き込み、横浜はあっさりと同点に追いつきました。
 続いて26分、横浜が大きな動きとワンタッチパスで広島の右サイドを崩し、中央に走り込んだ吉田がフリーになります。しかし木寺の勇気ある飛び出しでブロックすると、ゴール方向にこぼれたボールもDFが必死でクリアし勝ち越し点を許しません。逆に36分、左サイドで柏木が粘ってマイボールにすると佐藤寿が相手ゴール前まで持ち込んでファーの森崎浩を狙ってクロス。このボールは相手DFに当たったものの柏木の前にこぼれ、これを右足で叩き込んで勝ち越し点を奪います。そしてその後は中盤でのタイトな守備を貫いて横浜に攻撃の形を作らせず、リードを保ったままで前半を折り返しました。
 後半に入ると、早野監督は同点・逆転を狙って清水を投入します。しかし蒸し暑さと連戦の疲れからかどちらもミスが増えて、なかなか攻撃の形を作ることができません。全体的に横浜がボールを回し広島がはね返す、と言う展開が続き、広島はカウンターからの攻撃を狙うしかありません。後半17分に早野監督は満を持してマルケスを投入。彼のキープ力と視野の広いパスが広島の守備陣に脅威を与えます。そして26分、マルケスの大きなサイドチェンジでボールを受けた田中隼が内側にドリブルで入り込むと左足でシュート。飛びついた木寺が手に当てたもののボールの勢いに押され、同点ゴールを許してしまいました。
 その後もマルケスを起点に攻め込む横浜。サンフは桑田、高柳とフレッシュな選手を投入して前線からの守備を徹底します。ハーフナーを投入してロングボールを放り込んでくる横浜。吉弘を入れてはね返す広島。終盤は守る時間帯が長かったのですが、しかし時折ボールを前線に送ると最後の力を振り絞って攻め上がる姿勢を見せます。そしてロスタイム、右からのスローインのボールをペナルティエリアで受けた佐藤寿が反転してシュートを狙いましたがわずかに枠の外。そしてその直後に終了のホイッスルが吹かれ、全力を出し切った両チームの選手はピッチの上に倒れ込みました。
 この試合のポイントは、新しいメンバー、新しいシステムでどのように戦うか、と言うことだったと思います。その中でも特に、初先発の木寺とストヤノフの守備陣がどのように守るか、戸田と青山のダブルボランチが機能するか、そして佐藤寿のワントップが点を取れるかどうか、と言うことでした。そして結果は、と言うとまずまずだった、と言って良いのではないでしょうか。失点シーンはどちらもあっさりしたもので、特に1点目はカバーリングが遅れたことが原因だったと言えます。また2点目もファーサイドでフリーになっていた田中隼へボールが通るのを許し、そこにカバーに行けなかったのが問題でした。しかし守備が崩されたシーンはこの2回ぐらい。全体的に横浜は攻め手が見つからず、サイドから放り込まれるボールとそのこぼれに気をつければ良い、と言う感じでした。戸田の前からの厳しいチェックとDFライン、及び木寺の奮闘があったからこそ引き分けに持ち込むことができたと言うべきで、今後に向けて得るところが大きかった、と言えるでしょう。
 一方の攻撃ですが、佐藤寿が相手を引きつけ2列目からの飛び出しでゴールを奪う、と言う形で2点取ることができました。これまでのサンフレッチェの攻撃は、と言えばウェズレイのキープ力と展開力、そして決定力に頼ることが多かったのですが、それ無しでも攻撃の形が作れたことは重要な結果だったと言えます。特に森崎浩に今季初めてのゴールが生まれたことは、今後に向けて大きな意味を持つのではないかと思います。
 後半、特に横浜がマルケスを投入してからは受け身になる時間が長くなってしまい、リードを守れなかったのは反省材料として残ります。しかしそもそも暑い中での連戦で運動量と集中力が切れても不思議では無かったこと、にも関わらずしっかりと勝ち点1を取ったことは高く評価すべきでしょう。また終盤に投入された若手選手が自分の仕事をやりきった事も、引き分けに持ち込むことのできた要因でした。好調の横浜FMのホームゲームだった事なども考えれば、無理に攻めて逆転を食らったりすることなく引き分けることができて良かった、と言って良いのではないでしょうか。

日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

<07.8.26> 中国新聞と「ホットニュース」によると、古傷の右膝に痛みが出て今週はずっと別メニューだった下田は回復が間にあわなかったそうで、今回の遠征には参加していないとのこと。そこで木寺が1年5ヶ月ぶりに(昨年3/25のG大阪戦以来)久々にゴールマウスの前に立つことになります。昨日の実戦練習では主力組に入ってDFラインとのコンビネーションを確認しましたが、リベロに入ることが濃厚なストヤノフとの連係について「サテライトの愛媛戦で一緒にプレーしたが、意志疎通に大きな問題はなかった」と語っていて、特に不安は感じていない様子。チーム最年長のベテランに、今日の勝利を託すことになります。一方、左足に問題を抱えている森崎浩ですが、昨日の練習ではフルメニューをこなして遠征メンバーにも入ったとのことで、コンディションが悪化しなければ先発起用されそうです。ただその他にも柏木、駒野、佐藤寿ら代表との関係で疲れが溜まっている選手が多いので、ストヤノフの起用法を含めて最終的には今日の練習を見て判断する、とのことです。
 今日の試合会場は日産スタジアムで、午後7時キックオフ。テレビはスカパーch183で生放送です。今日もブログで速報をやりますので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方はそちらをチェックして下さい。
<07.8.26> 昨日、U-17W杯グループリーグ第3戦をフランスと戦ったU-17日本代表は、前半終了間際の柿谷のゴールでリードを奪ったものの後半に逆転され、1-2で敗れました。この日の先発メンバーは、GK:廣永、DF:金井、鈴木、高橋、吉田豊、MF:岡本、山田、水沼、FW:柿谷、大塚、端戸。サンフレッチェユースの岡本は試合後のインタビューで「前半はいい雰囲気だったと思う。先制してこの試合は『いける』と思った。後半はミスの連続で、それがあったから失点に繋がったと思う。最初の失点のあと、『やろう』という話はしていたが、チームがガクッときた部分があったと思う」と語っていますが、技術の高いフランスに対して対等に戦ったもののちょっとした部分で及ばなかった、と言う試合だった模様です。D組のもう一つの試合はナイジェリアがハイチを4-1で下し、日本はグループ3位で終わりました。この結果トーナメント進出は、他のグループの結果次第と言うことになりました。
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