9/16〜9/22のSANFRECCE Diary


<07.9.22> 中国新聞などの情報によると、今日は戦術を微調整して森崎浩と青山のドイスボランチ気味にして戦うとのこと。監督からの休養の打診を断って遠征に参加した柏木を含め、ベストメンバーで戦いに臨むものと思われます。一方の甲府ですが、4-4-2の布陣は前節と同じでもツートップを茂原とアルベルトにするなどメンバーを大きく入れ替えてくる公算が強い、とのことです。J1残留のためには絶対に勝たなければならないと言う気持ちで来るのは間違いないので、まずは気持ちで負けないことが重要なのではないでしょうか。
 今日の試合会場は小瀬スポーツ公園競技場で、午後6時半キックオフ。テレビはスカパーch184で生放送の予定です。
<07.9.21> 明日は第26節甲府戦をアウェイで戦います。
 昨年は攻撃的なサッカーで旋風を巻き起こした甲府でしたが、今年は戦い方を覚えられたか、あるいはバレー不在が響いたか勝ち点が伸びず、ここまで6勝3分け16敗で降格圏内の17位に沈んでいます。8月以降の成績は次の通り。
19H ●0-1 鹿島  【鹿】野沢
20A ○2-0 横浜FC 【甲】須藤2
21H ●1-4 浦和  【甲】石原、【浦】田中達2、永井、鈴木
22A ●1-2 磐田  【甲】秋本、【磐】成岡、前田
23H ●0-1 新潟  【新】坂本
24A ●1-4 大分  【甲】ラドンチッチ、【分】高橋、梅崎、高松、鈴木
25A ●0-2 清水  【清】矢島、枝村
 なかなか結果が出ない現状を打開しようとして、前節清水戦では茂原をトップ下に入れた4-4-2で戦いました。しかしツートップの一角を務めるラドンチッチの運動量が少なかったため相手のDFラインにプレスがかからず、後ろからのロングボールで清水にチャンスを作られたとのこと。後半は持ち直したものの最後は清水との力の差を見せつけられて敗戦を喫しました。次節も同じ形で来るのか、それともまた形を変えてくるのかは分かりませんが、しかしホームのサポーターの応援を受けてアグレッシブなサッカーを仕掛けてくるのは間違いありません。
 対するサンフレッチェもまた、8月以降は2勝1分け5敗で、なかなか調子が上がってきていません。前節は首位・浦和が相手とは言え、つまらない形から失点を積み重ねて敗れてしまいました。ただ要因として「代表組」に疲れが溜まっていたことと、なかなかチームのメンバーが揃って練習できなかったことがあったのは確かでしょう。今週は久々に全選手が揃っての1週間を過ごすことが出来たので、前節に比べればずっと状態が良くなっているのは間違いない、と思われます。メンバーですが、一応前節と同じ布陣を予想しておきます。
        下田

    森崎和 戸田 ストヤノフ

        青山
駒野              服部
    柏木     森崎浩

     佐藤寿 ウェズレイ

SUB:木寺、槙野、盛田、高柳、李、桑田、平繁
 ストヤノフの加入によって守備の再構築が可能になるかと思われましたが、失点は減っておらずむしろ増えている、と言っても良いぐらい。日替わりとも言える守備陣形の変更が、監督の悩みを表していると言っても良いかも知れません。ただ逆に言えば、失点はDFラインの選手だけの責任ではない、と言うことでもあります。いかにチーム一丸となって戦えるか。それが失点を減らし、得点を増やす唯一の処方箋です。甲府との勝ち点差は8ありますがもし敗れるとその差は5。再び降格の恐怖が頭をもたげてくるだけに、明日は何としても勝ち点を取らなければなりません。
<07.9.20> オフィシャルサイトと中国新聞によると、5/3の大宮戦で左膝前十字靭帯断裂と内側側副靭帯及び外側半月板損傷のため全治8ヶ月と診断されたダリオ・ダバツ選手が昨日の練習から合流したそうです。吉田サッカー公園で行われた練習では別メニューで走り込み等を行った、とのこと。約1ヶ月前から走っていて順調に回復しているそうで、年内の復帰も視野に入れているとのことです。ダバツの離脱中、一時はDFがいない事態になり駒野がリベロを務めたこともありましたが、その後槙野の成長やストヤノフの獲得もあり、盛田の復帰や吉弘の成長でDFは最もポジション争いの激しいところになりつつあります。とは言え、失点が多い試合が続いているのも確かなわけで、彼の復帰が何らかの刺激を与えることになれば、と思います。
 ところでその「失点が多い」と言うことですが、選手のサイトを見ているとそれぞれがそれぞれの立場で危機感を持っているように思います。ざっと見た感じでは森崎浩司選手森崎和幸選手戸田和幸選手は似たような考えを持っているように思いますが、佐藤寿人選手の考えは微妙に食い違っているのではないか、と言う感じです。「攻撃サッカー」を標榜し、後ろからどんどん攻め上がるスタイルを追求する今シーズン。しかし人数をかけて攻めている時に逆襲から失点するシーンが多いのも確かで、実際に浦和戦ではバランスの崩れを突かれて失点しています。DF、MF、FWの意識の共有がなければうまく行かないのが、今のサンフレッチェが目指しているサッカー。となれば、一人ひとりの意識のズレを修正することが、今最も大事なことなのかも知れません。
<07.9.19> 日本サッカー協会は昨日U-18日本代表候補合宿のメンバーを発表し、サンフレッチェユースからは岡本、不老の2人が選ばれました。今回選ばれたのは次の28人。
【GK】松本(順天堂大)、権田(FC東京)、大谷(浦和ユース)、大久保(帝京高)
【DF】堀田(柏U-18)、中田(名古屋U-18)、須崎(磐田ユース)、椋原(FC東京U-18)、
    大野(新潟ユース)、鈴木大(星稜高)、金井(横浜FMユース)、永田(浦和ユース)
【MF】金崎(大分)、香川(C大阪)、鈴木惇(福岡U-18)、吉野(静岡学園高)、
    山本(磐田ユース)、齋藤(横浜FMユース)、岡本、不老(広島ユース)、比嘉(柏U-18)
【FW】永井(福岡大)、山崎(磐田)、大山(福岡U-18)、丸谷(境高)、宮澤(室蘭大谷高)、
    柿谷(C大阪)、水沼(横浜FMユース)
 8月に行われた仙台カップのメンバーで生き残ったのは松本、大久保、堀田、中田、須崎、椋原、大野、鈴木惇、比嘉、丸谷、宮澤の11人だけ。ここにU-17代表から鈴木大、金井、岡本、柿谷、水沼、齋藤が「昇格」し、更にU-20代表経験のある金崎、香川も追加した豪華メンバーとなっています。夏休み中に行われたSBSカップ、仙台カップでは1勝もできなかったばかりか、静岡ユースやU-18東北代表にまで敗れたU-18代表。牧内監督はワラをもつかむ気持ちで新しい選手を呼んだのかも知れませんが、果たして10月末から始まるAFC U-19選手権(因みに対戦相手はタイ、ラオス、ミャンマー、モルジブ、チャイニーズ・タイペイ)までにチーム作りが間にあうのでしょうか?
<07.9.18> 昨日アウェイで行われたサテライトリーグの福岡戦は、サンフレッチェが逆転で勝ちました。この日のメンバーは、GK:木寺(→河野67分)、DF:吉弘、盛田、槙野、MF:李(→中尾74分)、高萩、高柳、桑田、入船、FW:田村(→横竹45分)、平繁(→趙88分)。対する福岡は、GK:六反、DF:山形辰(→長野58分)、川島、安田、芝村、MF:多久島、鈴木、山形恭(→宮本87分)、久永(→中田63分)、FW:ハファエル、林。雷雨のため10分遅らせてキックオフ、と言う状況で戦われたこの試合、前半25分にハファエルに抜け出されて先制点を奪われ、その数分後には吉弘が退場になるなど厳しい展開だったようです。しかし前半終了間際に李のクロスを桑田がワントラップして叩き込むと、後半7分には平繁のシュートのこぼれを桑田が押し込んで逆転。終了間際には攻め込まれたものの決定的なシュートを河野が弾き出して、何とか逃げ切ったと言う試合だった模様です。
<07.9.17> 一昨日高円宮杯のグループリーグ第2戦が行われ、サンフレッチェユースは京都サンガU-18に逆転で勝って2連勝。グループリーグ勝ち抜きを決めました。この日のメンバーは中野が出場停止と言うことで、GK:原、DF:宮本、佐藤、小西、宮原(→山根69分)、MF:内田、横竹、岡本、茶島(→板倉64分)、FW:不老、大崎(→浅田89分)。立ち上がりに(2度?)PKをもらいながら横竹が決めることができず、逆に14分、サイドを突破されて先制点を許してしまいました。しかし24分、岡本のワンタッチでのパスから横竹が決めて同点に追いつきます。そして後半は何度もチャンスを作りながらも決め切れずに迎えたロスタイム。またもやPKをもらうと今度は内田が蹴り、何とか突き放して勝利を収めました。グループリーグのもう一つの試合は横浜FMユースが福岡との激戦を5-4で制しています。
 そして今日はグループリーグ最終戦が11時から行われ、広島ユースは福岡U-18と引き分けました。この日は主力を何人か休ませて、GK:兼田、DF:大西、山根(→佐藤69分)、宮本、佐伯、MF:沖田、浅田(→宮原66分)、FW:中野(→大崎72分)、板倉、玉田、と言うメンバー。広島は15分に玉田のゴールで先制したものの何度もピンチを迎えたそうで、運と相手の決定力の低さに助けられた、とのこと。そして後半30分にセットプレーで相手を倒したとしてPKを取られて同点に追いつかれ、逆にこちらがもらったPKは外してしまい何とか引き分けた、と言う試合だったようです。なおEグループのもう一つの試合は横浜FMユースが京都サンガU-18を2-1で下し、2位でベスト16進出を決めました。更にFグループの広島皆実は流経大柏に敗れたものの新潟ユースを1-0、C大阪U-18を2-1で破って2位に入りました。
<07.9.16> 昨日のJ1リーグ第25節浦和戦は、前半の3失点が重くのしかかり2-4で敗れました。
 代表疲れの残る選手の多い両チームでしたが、どちらも主力は全員出場して戦いました。サンフレッチェのメンバーは、
        下田

    森崎和 戸田 ストヤノフ

        青山
駒野              服部
    柏木     森崎浩
    (→高柳72分)
     佐藤寿 ウェズレイ

SUB:木寺、槙野、盛田、李、桑田、平繁
 対する浦和は、GK:都築、DF:坪井、闘莉王(→ネネ85分)、山田、堀之内、MF:ポンテ(→小野59分)、鈴木、平川、長谷部、FW:永井(→ワシントン72分)、田中達、と言うメンバーでした。最初に決定機を作ったのは広島で、前半11分に青山がウェズレイとのワンツーでペナルティエリア内に入り込んでシュートを狙いましたが、都築のセーブに阻まれます。逆に12分、ペナルティエリアの手前でボールを持った田中達が、広島のDFの寄せが甘いと見るや思い切ってシュート。これが下田の届かないところに突き刺さって、あっという間に先制点を奪われてしまいました。
 これで余裕が出た浦和はピッチを広く使ってボールを回して相手の隙をうかがいます。思わぬ1失点で腰が引けてしまったサンフは前からプレッシャーをかけることが出来ず、ずるずると下がってしまいます。そんな中で迎えた前半23分、浦和の左サイド深い位置からのFKがファーサイドに飛びます。競り合うDF、飛び出すGK。しかしこのボールに頭を当てた堀之内がボールを落すと、フリーで待ちかまえていた長谷部に頭でゴールに流し込まれてしまいました。
 2点リードを許してしまったサンフでしたが、しかし暑さの中浦和の足が止まったこともあって30分頃から攻勢に出ます。28分には森崎浩がミドルシュートを狙いましたが枠外。32分には森崎和のロングパスで抜け出した柏木がCKを取り、そのまま柏木が蹴ったボールはウェズレイがフリーで頭で合わせましたが、狙いすぎたか上に外してしまいます。逆に37分には絵に書いたようなカウンターから永井に決められ、前半で3点のビハインドを背負うことになってしまいました。しかし40分にはウェズレイがペナルティエリアの外25m付近から強烈なシュートを叩き込み、点差を2点に詰めた形で前半を折り返しました。
 後半に入ると2点のリードで安心したか守りを固める浦和に対して、サンフが圧倒的に攻めます。7分には戸田のスルーパスからウェズレイが強烈なシュートを放ちましたが枠外。15分には森崎浩のクロスをウェズレイが落して柏木がシュートしますがこれも枠を捉える事ができません。16分には森崎和がミドルシュート。21分にも細かなパス回しから服部がシュートしましたが、ボールは都築がキャッチします。ポンテ、永井を小野とワシントンに代えた浦和。サンフも足が止まった柏木に代えて高柳を投入します。そして37分、中盤でのパス回しから右サイドに抜けた高柳がシュート。このボールは弾かれたものの詰めていた森崎浩がシュートをDFとGKの間に通し、残り10分弱で1点差に迫りました。
 同点、逆転の目も出てきたと言うことでますます攻勢を強めるサンフ。しかしそこで冷水を掛けられたのは後半39分のことでした。戸田が鈴木にプレッシャーをかけ、田中達へのパスを狙ったストヤノフの足がボールの上に乗ってしまいます。これを奪った田中達は必死でボールをワシントンへ。ペナルティエリア内で細かなステップを踏んだワシントンは森崎和が足にボールを当てたのもものともせずにゴールにまで運び込み、痛恨の4失点目を喫してしまいました。
 しかしこの日のサンフはこれで諦めることはありませんでした。40分には駒野のクロスから逆サイドに上がった服部が仕掛け、43分にはウェズレイがミドルシュートを狙います。そして44分にはストヤノフのスルーパスを受けた佐藤寿が倒されてPKを得ます。自信満々でボールをセットしたウェズレイはGKの動きを見て逆に蹴りましたが、しかしポストの内側に当たったボールは何とそのままゴールを飛び出してしまい、1点差に迫るチャンスを逃します。その後も高柳のドリブル突破や駒野のクロス等で攻め立てるもののゴールを割ることは出来ず、広島の浦和戦未勝利記録が13に伸びてしまいました。
 この試合、内容にスコアほどの差があったかと言うとそうではなかった、と思います。シュート数14対10と言うスタッツにも見られるように、チャンスの数だけから言えば浦和とさほど違いはなかった、と思います。特に3点取られた後から盛り返したこと、後半は圧倒したこと、そして一時は1点差に迫ったことなど諦めず攻め続けたことなど、チーム全体の前に行く力は評価して良い、と思います。
 ただやはり問題は失点の多さ。今日も失点シーンは身体の寄せが甘かったりマークの受け渡しに失敗したり、と守備の組織の拙さを突かれたものでした。点を取られてはいけない時間帯にあれだけ簡単に点を取られたんではいくらやっても勝てないし、また代表組の疲れのためパフォーマンスが上がらなかった浦和にも、余裕を持って戦いを組み立てさせてしまいました。
 なぜ広島がこのようなサッカーになってしまうのか。それはペトロヴィッチ監督がトルコキャンプから取り組んできた攻撃サッカーにある、と言えます。DFラインは相手と数的同数になるのを怖れずどんどん前に出ること。またマイボールの時には最終ラインからでもパスをつなぐこと。そしてボールが前に行った時には両サイドともに攻撃参加して人数をかけて攻めること。これらの基本戦術がある程度浸透したからこそ0-3からでも追い上げることができたわけですが、しかし勝つためにどう守るかと言うことが整理されていないのが失点が減らない原因なのではないか、と思います。
 思い出してみれば2001年、ヴァレリー監督がチームを率いた時も似たようなものでした。あの時のバランスの悪さは今以上と言う感じで、久保、藤本、大木の強力な3トップで点は取るものの失点もまたあっさりしたものでした。いくらリードしていても終了間際にひっくり返された試合も多く、まるでザルで水をすくうような戦い方でした。当時ヴァレリー監督は勝てるチームを作るためにいろいろと試行錯誤を繰り返し、4バックを止めて3バックにしたり、3トップも封印したりしてようやく守備が安定して勝てるようになりました。高い理想を掲げてスタートしたもののなかなかうまく行かず、理想と現実をすり合わせながらの戦いでした。
 一方ペトロヴィッチ監督は、昨年は理想を追いながらも現実的な戦い方でJ1残留を決めたわけで、おそらく守備を固めて勝ち点をちょっとずつ積み重ねる、と言う戦い方のオプションは持っているはずです。しかしそれはなるべくならしたくない。なぜならそれをやってしまったら、トルコキャンプから積み上げてきたものをリセットすることになるからです。
 この敗戦はサポーターとしては哀しいし、また失点シーンは情けないのですが、しかし例えば半年前のガンバ戦を思い返してみてはどうでしょう?あの時はほぼ一方的に殴られっぱなしと言う感じで、チームとしての完成度の違いを見せつけられたものです。それに比べればこの試合を見る限り、やりたいことはある程度はできている。出来ていないのは細かい点だけで、明らかに選手もチームも成長しているのです。監督と言うのは、うまく行かなくなると色々といじりたくなるもの。監督はそれを必死で我慢しているんですから(たぶん)、我々サポーターは信じて応援し続けるしかないのではないでしょうか。

日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

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