10/12〜10/18のSANFRECCE Diary


<08.10.18> 昨日サンフレッチェは練習試合を2試合行い、広島修道大に6-0、吉備国際大に9-0と言う結果でした。
 まず広島修道大戦のメンバーは、GK:中林、DF:結城、森崎和、横竹、MF:橋内、李、森崎浩(→内田45分)、遊佐、柏木、ユキッチ(→清水45分)、FW:久保(→丸谷45分)。携帯サイトによると序盤はミスが多くゲームが作れなかったそうで、前線でボールがキープできずカウンターからピンチを招く事が多かったとのこと。16分には左サイドを完全に崩されGKもかわされてシュートがポストを叩く、と言うシーンもあったそうです。しかし20分過ぎぐらいから徐々にパス回しが安定してきて、26分と29分にはユキッチが決定的なシュート。32分には結城のドリブルからユキッチ、柏木と繋ぎ、37分には遊佐が決定機をつかみます。そして43分には柏木のスルーパスから遊佐のクロスを久保が合わせてようやく先制しましたが、しかし広島らしさの見られないままの45分間だったそうです。
 後半に入って早々に橋内のドリブル突破から柏木が決めて追加点を奪うと、その後は丸谷のポストプレーに清水が絡んでチャンスを作ったそうです。15分には内田のクロスに丸谷が飛び込んで3点目。その2分後には清水からボールを受けた丸谷が、そのままドリブル突破からゴールを決めます。22分には丸谷からのパスを受けた柏木のスルーパスで清水が飛び出してゴール。更に丸谷は後半41分にも森崎和からの縦パスをそのまま持ち込んで、ハットトリックとなる3点目を決めて試合を締めました。
 メンバーを全員入れ替えた吉備国際大戦のメンバーは、GK:佐藤昭、DF:森脇、ストヤノフ、槙野、MF:楽山、青山、岡本、服部、高柳、高萩、FW:佐藤寿。立ち上がりからスピードのあるパス回しで相手を翻弄し、3分には高柳から高萩に繋いで最後は青山がゲット。30分には佐藤寿が相手のパスミスを拾ってGKとの1対1を制し、32分には相手ゴール前でのコンビネーションから最後は佐藤寿。37分にはストヤノフがFKを直接叩き込み、40分には相手のキックミスを奪った高萩が佐藤寿とのパス交換から飛び出して5点目を決めます。更に42分には佐藤寿が奪ったPKを槙野が大体大戦と同様のキックで決めて、6点リードで前半を折り返しました。
 後半は運動量が落ちてパスミスからカウンターを食らうシーンも多かったそうですが、10分には高萩のパスから青山が決め、24分には高萩のワンタッチパスで飛び出した高柳がシュート。ボールはGKに当たったもののそのままネットに転がり込みます。その後ミスから決定的なシーンを作られたりもしたものの、40分に佐藤寿のスルーパスで飛び出したストヤノフが落ち着いて決め、その後も高柳や森脇が決定的なシーンを作りつつ試合を終わらせました。携帯サイトのレポートを見る限りでは、修道大戦で流れを変えた丸谷と清水や吉備国際大戦で中盤を縦横に走り回った高柳の出来が良かったようですが、あまりにメンバーを入れ替えすぎるとコンビネーションが作れなくなると言う問題も見えた、とのこと。次の鳥栖戦で誰が出場機会をつかむかは、来週の練習次第と言うことになりそうです。
<08.10.17> 中国新聞によると、日本代表のためにチームを離れていた佐藤寿が昨日の練習から合流し、強烈なボレーシュートを決めるなど元気な姿を見せていたそうです。本人のホームページによると「代表で初めてベンチ外となりスタンド観戦」がよほど悔しかった、とのこと。「FWのポジションで勝負出来ていないと言う事はまだまだ何かが足りないと言う事」と書いていますが、慣れないポジションで争わされたことが悔しさの原因だったのではないか、と思われます。ウズベキスタン戦やUAE戦を見る限り、日本代表には「エース」と言えるようなFWがいないのが現状なだけに、J2とは言え22ゴールを奪っている佐藤寿の力が必要になる時は必ず来るはず。今後のリーグ戦と天皇杯、そして来季のJ1での戦いでその力を見せつけて欲しい、と思います。
<08.10.16> 昨日W杯最終予選のウズベキスタン戦が行われ、1-1で引き分けました。佐藤寿はベンチ入りもなしで、GK:楢崎、DF:中澤、闘莉王、阿部、内田、MF:中村俊、遠藤、長谷部、香川(→稲本76分)、FW:玉田(→興梠82分)、大久保嘉(→岡崎62分)。得点経過ですが、前半27分にクリアミスのボールをカパーゼに拾われGKの前への低いクロスをシャツキフに決められました。しかし40分、中村俊のクロスを逆サイドで大久保嘉が折り返し、中央に飛び込んだ玉田が押し込んで同点に追いつきました。その後ウズベキスタンの激しいサッカーに苦しめられ、途中から投入した岡崎、稲本、興梠も流れを変える事ができず、最後は闘莉王を前線に上げてパワープレーを仕掛けましたが実らずドローに終わりました。
 この試合はテレビ観戦だったのですが、日本代表のサッカーには苛々させられました。時折内田がスペースに飛び出す以外はほとんどが足もとへのパスばかりで、引いて守るウズベキスタンの壁を崩すことはできないまま。香川や玉田のドリブルも相手に脅威を与えることはありませんでした。またDFラインからのビルドアップもスムーズとは言い難く、むしろウズベキスタンにカットされて逆襲を食らう事も多かったと思います。この日の先発はバーレーン戦から松井、田中達に代えて香川、大久保嘉を起用したものの後は同じメンバー。大久保嘉は前回は出場停止で出れなかっただけだったので、大きく布陣を変えたわけではなくむしろ継続を重視した形だったはずです。ところがピッチ上で展開されたサッカーはコンビネーションなど欠片もなく、個人の能力で打開しようとするようなものばかり。中村俊の展開のパスかサイドからのクロスぐらいしか攻撃の手がなく、最後は闘莉王を目がけて放り込むしか無くなってしまいました。オシム時代に作り上げつつあった「ボールも人も動くサッカー」は見る影も無くなり、ただ代表選手が戦っているだけ、と言う状態でした。W杯予選はここまで2試合で1勝1分けとさほど悪い成績ではなく焦る必要はないのかも知れませんが、それでもこれまで未勝利のウズベキスタンとホームで引き分け、と言う結果は重く考えなければならないのではないでしょうか。
<08.10.15> 先週発売の「紫熊倶楽部」11月号(Vol.129)の表紙はJ1復帰を決めた愛媛戦の集合写真で、内容もJ1復帰の特集となっています。最初のインタビュー記事は久保允誉会長で、昨年12月8日のJ2降格の日から今日までの苦闘、そして来季以降に向けての展望を語っています。中でも注目は、広島市民球場跡地のこと。「広島のアイデンティティとか、広島の文化とか、次の広島の発展、スポーツを通じて考えて行く」と言う見地から、サッカー専用スタジアムを提案して行くつもりだそうです。続いて2人目に登場しているのは本谷社長で、社長就任後からの大車輪の活躍とJ1復帰が決まった日、そして今後に向けての考えを語っています。
 マッチレポートは、J1復帰とJ2優勝に絡んだ山形戦、横浜FC戦、愛媛戦、C大阪戦、湘南戦。今回の「SIGMA calender」は中央付近のモノクロページに掲載されています。金広督子さんのコラムは「夢はここから」と言うタイトルで、ユースとトップチームの関わりについて。石井百恵アナウンサーのコラムでは、J1復帰が決まった日の事を書いています。また望月ディレクターと私もそれぞれ「おめでとうJ1昇格、J2優勝」と「団結と成長と」と言うタイトルで、J1復帰がテーマです。
 「READER'S AREA」と「紫熊短信」を挟んで、後ろの特集記事はJ1復帰を決めた9/23のドキュメント。更にペトロヴィッチ監督の記者会見の全文が掲載されています。また前と後ろのカラーページには、サポーターやスタッフの喜びの表情が多数掲載されています。そして最終ページの「私たちはサンフレッチェのサポーターです」では、関東サポーターの吉末優さんが紹介されています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。V-POINTとホームゲーム会場の他、広島県内の大手書店と新宿の「広島ゆめてらす」、池袋の「ジュンク堂」で発売中です。またその他の地域にお住まいの方はe-VPOINTでご購入下さい。
<08.10.14> 昨日サテライトリーグの大分戦が行われ2-0で勝ちました。サンフレッチェのメンバーは、GK:中林、DF:結城、橋内、横竹、MF:楽山、桑田、高柳(→茶島88分)、遊佐、FW:清水、ユキッチ、久保(→内田45分)。対する大分は、GK:清水(→石田)、DF:片桐、池田、渡辺、MF:木口(→浜口)、井上、小手川、小林(→三好)、家長(→角野)、FW:清武(→横山)、市原。先制点は前半44分で、右からのクロスを大分のDFがクリアミスし、フリーになった久保が落ち着いて決めたとのことです。2点目は後半40分で、ユキッチが決めました。サテライトの勝利は、4/7の熊本戦以来半年ぶり。相手の半分近くがユースだったことを考えれば勝利は当たり前かも知れませんが、むしろ逆にユースの選手を動員してやっとサテライトを戦ってきた事を考えれば、喜ぶべきことなのかも知れません。
<08.10.13> 昨日秋田で行われた天皇杯3回戦は6-0で勝ち、J1への挑戦権を手に入れました。
 森脇が6/11の甲府戦以来4ヶ月ぶりに復帰。また佐藤寿が代表に招集されていると言うことで高萩を中央に置いた「0トップ」で戦いました。
        佐藤昭

    森脇 ストヤノフ 槙野

      青山  森崎和

李                服部
    柏木     森崎浩(→高柳72分)
    (→桑田65分)
        高萩(→久保58分)

SUB:中林、結城
 対する大体大は、GK:松本、DF:山道、吉村、込山、橋本(→藤春79分)、松尾(→福島74分)、MF:田所、村田、森、FW:川西、熊元(→藤川58分)、と言うメンバーでした。立ち上がりは大体大が前からボールを奪いに来ましたが、それを落ち着いたパスワークでかわすと広島がペースを握ります。9分には服部のクロスに李がペナルティエリア内で合わせましたがDFに当たり、11分の森崎浩のシュートもDFに当たります。13分の森崎和のシュートはGKにセーブされましたが、その1分後に森崎浩がエリア内で倒されてPKを得ます。そこでボールをセットした槙野は、後ろ向きで構えながら振り向きざまにシュート。横に飛んだGKの裏をかいて中央に蹴り込み先制点を奪いました。
 その後も試合を支配したのは広島で、時折ボールを奪われても速い切り替えでカウンターを許しません。そして30分、ドリブルで上がってきたストヤノフが右サイドのスペースにパス。これを受けた李がワントラップからクロスを入れると中央に飛び込んだ服部が頭で決めてリードを広げます。その後大体大もカウンターからミドルシュートを放ったりCKの連続で広島ゴール前に迫りましたが、ストヤノフを中心にしっかりと守って前半を折り返しました。
 後半の立ち上がり、積極的に攻めに出てきた大体大はカウンターから、あるいはセットプレーから広島ゴールを脅かします。しかしGKとDFは集中を切らすことなくしっかりと対応します。そして24分、広島のCKからボールを繋いで最後はゴール正面から森脇がシュート。このボールはクロスバーの下側に当たってゴール内に跳ねて3点目を奪いました。更に26分にロングパスで抜け出した久保がGKと1対1になったシーンではゴールを決めれませんでしたが、しかし30分右サイドでのパス交換から抜け出した青山がシュート。右のポストを叩いたボールの跳ね返りを服部が押し込んで、リードを4点に広げます。そして41分には桑田のワンタッチパスを受けた高柳が切り返して強烈な左足のシュートをネットに突き刺し、最後はドリブルでゴールライン際まで攻め上がった森崎和のクロスを久保が強烈なジャンピングボレーで叩き込みます。ロスタイムには大体大の村田にフリーでシュートを打たれましたがこれは佐藤昭が好セーブで失点を防ぎ、最後は広島が力の差を見せつけた形で終了のホイッスルを聞きました。
 試合後のペトロヴィッチ監督は「別にいい出来ではなかったが、最低限の仕事はできた」と語り、選手も「カウンターを食らうシーンがちょっと多すぎた。自分を含めて、余計なところでボールを失ったことが多かった」(服部)「前に人数をかけすぎて、悪いボールの奪われ方をしたのは反省材料」(槙野)とコメントするなど、反省の言葉が多く並んでいます。確かに何度かカウンターからピンチを招いたのは事実で相手がJ1だったら失点していたかも知れないのですが、ただだからと言って心配するほどの事ではないでしょう。むしろ快勝に浮かれることなく次以降の戦いの事を考えていると言う事は、良い傾向だと言えます。ただでさえ難しい天皇杯の初戦でしっかり戦い、勝利と言う結果とともに反省点も得たと言うことで、ある意味最も良い結果だったと言えるのではないでしょうか。
 そして今後に向けてそれ以上の成果は、と言えば、森脇が90分間プレーできたことと久保の7/27以来のゴールでしょう。森脇は第4節水戸戦の同点ゴールなど今季の前半戦のチームを支えた選手で、ペトロヴィッチ監督も復帰を心待ちにしていたとのこと。試合後に「前半はパニックにもなってしまった」と言っていますがそれでも大きなミスはなく、また後半は良い動きを見せてゴールまで決めるなど「復活」を印象づける活躍でした。一方の久保ですが、得点シーンは胸ぐらいの高さのボールに対して高く舞い上がって身体をひねって足(当たったのはスネだったそうですが)をぶつけて叩き込む、と言う彼にしかできないようなスーパーシュートで、観客はもちろんのこと相手チームの選手までが呆気にとられるようなプレーでした。今年は一度も先発がなくゼロックスや天皇杯を合わせても400分程度の出場にとどまっている久保ですが、それでも何度も印象に残るようなゴールを決めているのはさすが、とも言うべきもの。今年1年の「リハビリ」を経て、いよいよ真の復活の時が迫っているのかも知れません。

試合展開 前半 後半
中国新聞戦評
J's GOALレポート ペトロヴィッチ監督コメント 坂本監督コメント 選手コメント
日本サッカー協会天皇杯公式サイト

<08.10.12> ホットニュースと中国新聞によると、今日の大体大戦では森脇の先発復帰が濃厚だ、とのこと。高萩を頂点に置いた「0トップ」で大体大と戦うことになります。今年と同様にJ1昇格決定後に天皇杯を戦った2003年には、初戦で関学大に苦戦して延長の末ようやく振り切っています。その時はシーズン終了後だったため今年と状況は違いますが、大学生にとっては数少ないプロとの真剣勝負の場。1回戦、2回戦で場慣れしている利点も生かして、金星を狙ってくるのではないでしょうか。
 今日の試合会場は秋田市の八橋陸上競技場で午後1時キックオフ。テレビはNHK-BS1で午後7時10分からの録画放送が予定されています。また深夜1時半からNHK-BS1で、3時35分からNHK総合テレビで「3回戦ダイジェスト」が放送予定となっています。
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