11/16〜11/22のSANFRECCE Diary


<08.11.22> 中国新聞とホットニュースによると、ストヤノフと森崎和が出場停止となる今日の草津戦では森崎浩のリベロでの起用が濃厚だ、とのこと。中盤として出場しそうな高柳とともに、今日の試合の鍵を握ることになりそうです。
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで、午後2時キックオフ。「オタフクソーススポンサードゲーム」と言うことで、様々なイベントが予定されています。まずは補助競技場での「サンフレッチェカップU-10」は9時半から。「グランドゴルフ大会」は9時から第一球技場で行われます。また「中国新聞ちゅーピーサッカースタジアム」も9時半から第二球技場です。4種による「フォリアチャレンジ」は12時半から。メイン側おまつり広場では「広島県児童虐待防止・里親制度キャンペーン」「広島法務局人権擁護啓発キャンペーン」「フレンドリータウン・三次市ブース」「フェイスペイント」「メッセージ記入コーナー」「サンフレッチェクラブ会員限定ポイント引換」が行われます。またメインスタンド3Fコンコースには「ゼロックススーパーカップ優勝カップ&J2優勝シャーレ記念撮影ブース」が設置されます。
 先着プレゼントは「メモリアルレフリーコイン」を10,000名様に。サンフレッチェクラブ会員限定プレゼントは、服部選手のプレミアム選手カードです。またいつものようにスタジアム限定FM放送や、携帯サイト特別企画の来場者プレゼント等も行われます。試合会場限定グルメは、群馬県特産の和豚を使った「豚汁」を390円で限定390食を提供します。売り切れが予想されますので、食べたい方はお早めにどうぞ。
 テレビ放送は、スカパーch182とNHK広島放送局で生中継が予定されています。今日はブログでの速報はありませんので、現地に行けない&テレビを見れない方は携帯サイト等の速報を御覧下さい。
<08.11.21> 明日は第43節草津戦がホームで行われます。
 一時は昇格争いに絡むほどの勢いがあった草津ですが、現在は勝点55の8位。既に昇格の可能性はありません。前回の対戦以降の戦績は次の通り。
16A ●0-1 広島  【広】槙野
17H ○2-0 熊本  【草】後藤、山崎
18A ○2-1 甲府  【草】後藤、鳥居塚、【甲】秋本
19A ○3-2 湘南  【草】島田、鳥居塚、高田、【湘】アジエル2
20H ○2-0 徳島  【草】高田2
21H △1-1 岐阜  【草】高田、【岐】片山
22A ○2-1 C大阪 【草】島田、田中、【C】小松
23H ○1-0 鳥栖  【草】後藤
24A △0-0 横浜FC
25H ●1-2 福岡  【草】後藤、【福】ハーフナー、中島
27H △0-0 仙台
28A ●0-1 山形  【山】長谷川
29H ○2-1 愛媛  【草】高田、島田、【愛】田中
30A △2-2 水戸  【草】後藤、山崎、【水】荒田、平松
31A △1-1 横浜FC 【草】高田、【横】アンデルソン
32H ○3-1 岐阜  【草】島田、熊林、後藤、【岐】片桐
33A ●0-4 湘南  【湘】原2、石原、トゥット
34H △0-0 山形
35A △2-2 甲府  【草】後藤、尾本、【甲】マラニョン、林
36H △1-1 福岡  【草】後藤、【福】大久保
38H △0-0 熊本
39A ●0-1 愛媛  【愛】内村
40H ●0-1 水戸  【水】赤星
41H ○1-0 徳島  【草】後藤
42A ●2-3 鳥栖  【草】熊林、都倉、【鳥】高橋、清水、廣瀬
 今季、パスワークとポジションチェンジの頻繁なサッカーで旋風を巻き起こした草津ですが、勢いがあったのは前半まで。第24節以降はわずか3勝しかできませんでした。前節も昇格にわずかな望みを残す鳥栖との競り合いに負けてしまいましたが、ただ内容は「アグレッシブで、良い試合だった」と植木監督が試合後に語った通り、どちらに転んでもおかしくないもの。シーズン最高順位でのフィニッシュを目標に、明日は勝ちを狙った積極的なサッカーを挑んでくるのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェは、森崎和とストヤノフが累積警告で出場停止で、大きくメンバーを変更しなければなりません。携帯サイトによると盛田、岡本が練習に合流していますが、どちらも明日からの復帰は無さそうです。練習では高萩や森崎浩がリベロを務めたりしていたそうですが、誰がやることになるかはまだ決まっていないとのこと。と言うことでメンバー予想は非常に難しく、一つの可能性を挙げるだけにしておきます。
        佐藤昭

    森脇  森崎浩  槙野

      青山  高柳

楽山               服部
     柏木    高萩

        佐藤寿

SUB:中林、結城、桑田、清水、久保
 マイボールになったら次々と後ろから選手が攻撃参加し、相手ボールになった瞬間からすぐに守備が始まるのが、今のサンフレッチェのサッカー。そこにはポジションごとの役割分担、と言う概念はありません。守備だけでなく攻撃の組み立ての中心だった二人がいない状態でどんなサッカーができるのか。ある意味、サンフレッチェのサッカーの真価が問われる試合だ、と言えそうです。
<08.11.20> 日本サッカー協会は昨日天皇杯準々決勝の日程と会場を発表し、柏×広島は12/20(土)の15:00から岡山県陸上競技場桃太郎スタジアムで行われることになりました。今年の天皇杯は秋田、西が丘、長崎と遠い会場ばかりが割り当てられていたサンフレッチェですが、岡山はホームみたいなもの。トーナメント表の関係からアウェイ扱いとなりますが、ぜひ多くのサポーターで後押しして欲しい、と思います。
<08.11.20> 日本代表は昨日W杯最終予選のカタール戦をアウェイで行い、3-0で勝って勝点を7に伸ばしました。
 日本代表のメンバーは、GK:川口、DF:内田、寺田、闘莉王、長友、MF:長谷部、遠藤、中村俊、大久保(→岡崎86分)、FW:玉田(→佐藤寿89分)、田中達(→松井71分)。立ち上がりこそ危ないシーンがあったもののその後は押し返して、先制点は前半19分。内田のクロスに走り込んだ田中達がGKの股の間を抜いてゴールを決めました。2点目は後半2分で右サイドのパス回しから最後は逆サイドから玉田。そして後半23分にショートコーナーから闘莉王が3点目を決め、最後まで危なげなく逃げ切りました。オーストラリアが3連勝しこれを日本がカタールとともに追う展開になり、アウェイとは言え是非とも勝ちたかった試合と言うことで、日本は序盤から積極的な戦いを仕掛けました。そして球際の強さや走りの量でも相手に負けなかったことが、結果的に大差で勝った要因だったのではないか、と思います。
 なお広島から選出された佐藤寿ですが、ロスタイムの1分間だけの出場でボールにはほとんど絡むことができませんでした。しかし報道によると中村俊は失点しなかった理由として「一番は途中から入ってきた選手...寿人もワントラップ目がずれたときに、足の裏でスライディングして取られないように味方にパスした。それで相手の方は足を引いちゃった。ああいうプレーが大事。寿人も自分が得点するために前に残ってアピールしたいはずなのに、チーム状況を考えてやった。後ろはもう疲れていて、何が必要かというプレーをあの数分でやれたのは非常に大きい」と語っていたとのこと。短時間でも勝利に貢献できたことは間違いなさそうです。
<08.11.19> 日本サッカー協会は昨日ナショナルトレセンU-16の概要とメンバーを発表し、広島からはサンフレッチェユースの川森有真選手とジュニアユースの脇本晃成選手、広島高陽FCU-15の渡大生選手、瀬戸内高の大谷友之祐選手が選ばれました。このトレセンは「世界のトップ10を目指し、国際競争力をつけるため代表活動と連動したキャンプを実施し、選手の育成・強化を継続的に行う」のが目的。継続した強化を行いながら2013年に行われるU-20W杯を目指すとのこと。今回は年2回行われるU-16トレセンの1回目で、次は来年3月に行われることになります。
 日本サッカー協会が進める「日本型選手育成制度」はトレセン制度に支えられていて、ナショナルトレセンは9つの地域トレセンの上、U-17代表(U-16代表、U-15代表)の下に位置しています。選手はクラブや学校の中で育成する事ももちろん重要なのですが、能力のある選手がレベルの低い環境に慣れてしまうと成長も止まってしまう。そこで「レベルの高い『個』同士を集めて良い環境、良い指導を与えること、レベルの高い者同士が互いに刺激となる状況を作る」ことが、このトレセンの目的とされています。そういう意味で言うと、トップチームとの練習や試合出場もできるクラブユースの選手よりも、高校や中学に所属する選手こそトレセンに行く価値がある、と言えるかも知れません。
<08.11.18>  報道によると、日本サッカー協会の犬飼会長は一昨日、ナビスコカップを23歳以下の大会とすることをJリーグに提案している事を明かした、とのことです。「北京五輪ではJリーグのレギュラーが少なくて勝てなかった。実戦の場を増やすためにナビスコ杯をU-23とし、オーバーエイジ枠を3人と考えている。スポンサーと非公式に話したが前向きだ」とのことで、「Jリーグの秋春制移行」の検討に続く「J改革」案の第2弾だ、とのことです。
 プロ野球の2軍に倣った形でサテライトリーグを行っているJリーグですが、「若手育成」と言うお題目の通りにはいかずに形骸化している、と言うのは誰もが思っていること。タイトルにも昇格にも降格にも関係のないリーグ戦と言うことで、単なる練習試合以上の意味はない、と言って良いでしょう。真剣勝負の経験量が選手の成長を決める、と言っても良いことを考えれば、現状に何らかの手を打たなければならないのは確かです。もともとナビスコ杯は代表選手がいない時にやっている大会で、控えだった選手が成長する機会にもなっています。従ってそれを制度化することによって若手の出場機会をより増やす方向にする、と言うのは悪い考えではなりません。
 しかし、だからと言ってナビスコ杯をいきなりU-23の大会にする、と言うのはいささか強引過ぎるのではないでしょうか。なぜならクラブによっては、U-23だけでは(オーバーエイジを認めるにしても)人数が揃わない、と言う事は十分にあり得るからです。例えば今年の東京Vはシーズン開幕当初の保有選手は34人でしたが、その中で23歳以下の選手は7人だけ。オーバーエイジを入れても11人揃えることはできません。京都はもっと苦しくて30人中U-23は5人しかいないわけで、これではナビスコ杯に参加することすら不可能だ、と言って良いでしょう。ついでに広島ですが、開幕時の保有選手28人のうち23歳以下は16人なので、今年なら十分にチームを組むことができます。でもこのU-23には「ユース黄金世代」である86年生まれが多いので、再来年には大きく減ってしまう可能性があります。仮にナビスコ杯がU-23の大会となるならば、そのへんも考えて今後のチーム作りをしなければならない、と言うことになってしまいます。
 そもそも「秋春制問題」にしても「天皇杯のベストメンバー問題」にしても、良く考えずに思いつきで発言しているように見える犬飼会長ですが、このナビスコ杯の問題についても似たような事が言える、と思います。そもそもの話の前提である「北京五輪ではJリーグのレギュラーが少なくて勝てなかった」と言うことだって認識違いもいいところ。五輪代表の18人のうちクラブでレギュラーではなかったのは山本海(清水)と豊田(山形)ぐらいのもので、他は各クラブの主力級の選手ばかりでした。だいたい五輪は予選段階からJリーグクラブの迷惑も顧みずにチームを作り本大会に参加したと言うのに、その反省もなく逆にJリーグのせいにする姿勢には到底納得できません。また、この提案は明らかに「天皇杯にもベストメンバーを出すべきだ」と言う考え方と矛盾しています。24歳以上の選手だけでなく代表組(場合によってはU-23代表のこともある)が不在で戦う試合は、「ベストメンバー」からは程遠いことになることは明白。天皇杯はベストメンバーで戦うべし、ナビスコ杯はメンバー落ちで戦うべし、と言うことで本当に良いのでしょうか?
 では、若手育成のためにはどうすれば良いか。たぶん一番簡単なのはどの大会からも「ベストメンバー規定」を無くすことだと思います。クラブにとって公式戦で負けて良い試合なんてないわけで、それでもメンバーを落とすと言うのには必ず正当な理由があるものです。今回の天皇杯でも大分がメンバーを入れ替えたのは、ナビスコ杯決勝の疲れがあったから。ハードな日程で選手が怪我をすれば損をするのはその選手とクラブなのですから、そうならないようにメンバーを休ませたからと言って外部がどうこう言うのは大きなお世話というものです。逆にこのような「ターンオーバー」により出場機会が少なかった選手が貴重な経験をできたわけで、それこそ「若手育成」にも繋がることなのです。年間34試合のJ1リーグ戦に加えてナビスコ杯、天皇杯とあり、更に代表やACLもあるわけでそれらに優先順位を付けるは仕方のないこと。その中でどこを優先するかはクラブに任せるべきであって、協会がとやかく言う必要は無いのです。
 どうしてもナビスコ杯を「改革」したいのであれば、いっそのこと現状を追認して「非ベストメンバー規定」を作ってはどうでしょう?すなわち、ナビスコ杯の試合ではレギュラー選手の人数を制限するか、あるいは「レギュラーでない選手」の起用を義務づけるのです。どうせ代表選手はナビスコ杯には出場できないのです。このような規定を設けるならば、逆に代表選出による有利・不利を避けることもできると言うわけです。
 日本サッカー協会は天皇杯にも「ベストメンバー規定」を設ける方針だとのことですが、下らないことはいい加減にして欲しい。サポーターが見たいのは疲れてへとへとになった選手たちの試合ではなく、やる気のある元気な選手による魅力的なサッカーなのですから。
<08.11.17> 昨日Jユースカップのグループリーグ第5節が行われ、サンフレッチェユースは神戸に奇跡的な逆転勝ちでトーナメント進出に前進しました。この試合に負ければ敗退が決定し3年生が引退することになるサンフレッチェユースは、板倉、佐伯が出場停止と言うことで、久々に4バックで試合に臨みました。(GK:原、DF:浅田、宮本将(退場53分)、宗近、宮原、MF:森保、茶島、中山(→越智68分→山崎85分)、大崎、FW:不老(→玉田89分)、川森(→砂川51分))攻撃的なタレントを並べて勝ちに行った広島でしたが、しかし携帯サイトによると前半の内容は良くなかった、とのこと。チャンスと言えばセットプレーからのものぐらいで、「相手のシステムにはめられてしまった」(宮原)形で前半を終えました。そして後半1分にセットプレーから先制を許し、更に8分には守備の要である宮本将が2枚目のイエローで退場となり絶体絶命のピンチとなりました。そこで森山監督は賭けに出ます。森保をDFラインに下げて宗近、浅田と3バックとし、サイドに越智を入れて宮原をFWに入れます。そして後半34分、セットプレーのこぼれを大崎がキープし、正確なクロスを宮原がゲットして同点。その1分後にはハイボールに不老が競り、こぼれ球を拾った宮原がドリブルから強引に決めて逆転します。そしてその後は後ろを厚くして神戸の猛攻を耐え、貴重な勝利を挙げました。
 この結果、サンフレッチェユースは勝点を9に伸ばして2位浮上。最終節の愛媛FC戦に勝てば、自力でのトーナメント進出が決まります。
<08.11.17> 昨日、中国リーグ2位の佐川急便中国と練習試合を行い、5-0で勝ちました。サンフレッチェのメンバーは、GK:中林、DF:結城、岡本、橋内、MF:楽山(→丸谷45分)、横竹、遊佐、内田、高柳(→元田60分)、桑田(→早瀬65分)、FW:清水。得点は7分に高柳、13分に桑田、39分に清水。後半6分に横竹、14分に桑田でした。
<08.11.16> 昨日長崎で行われた天皇杯5回戦でサンフレッチェは川崎Fを2-0で下し、2年連続でベスト8に進出しました。
 日本代表に選出されている佐藤寿を欠いて、サンフは今季3度目の「ゼロトップ」で臨みました。
        佐藤昭

    森脇 ストヤノフ 槙野

      青山 森崎和

李(→楽山57分)         服部
    柏木    森崎浩
    (→高柳80分)
        高萩(→久保82分)

SUB:中林、結城、桑田、清水
 対する川崎Fは代表3人と山岸が欠場で、GK:植草、DF:森、井川、伊藤、村上、MF:田坂(→我那覇83分)、谷口、ヴィトール・ジュニオール(→大橋77分)、FW:レナチーニョ(→久木野77分)、鄭、ジュニーニョ、と言うメンバーでした。この試合のファーストシュートは、0分の青山。そしてそのシーンに象徴されるように、前半から広島が圧倒します。DFラインでのゆっくりしたパス回しからテンポの速いパス交換。速い攻守の切り替え、そして次々と人がわき出してくるようなポジションチェンジ。逆に川崎の前線のカルテットがボールを持っても、複数で取り囲んで自由を奪い攻撃のリズムを作らせません。20分にはカウンターからジュニーニョが抜け出しストヤノフもかわしてシュートしましたが、佐藤昭が相手を良く見て対応して足に当てて得点を許しません。逆にサンフは15分に森脇のクサビのパスから森崎浩が決定的なシュート。16分にはバックパスを森崎浩と高萩が追ってあわや、と言うシーンを作り出し、23分には波状攻撃で川崎ゴールを脅かします。そして32分、GKからスタートしたボールが流れるように繋がり、柏木のサイドチェンジでフリーになった服部が狙いすましてクロス。森崎浩のヘディングはGKに弾かれたものの、長駆攻撃参加していた青山がダイビングヘッドで押し込み待望の先制点を奪いました。その後川崎に押し込まれるシーンがあったものの落ち着いて対応し、1点リードで前半を折り返しました。
 前半は完全に広島ペースでしたが、しかし後半立ち上がりから川崎の攻撃力が爆発します。いきなりカウンターからレナチーニョにフリーでシュートを打たれ、佐藤昭が足に当てたおかげでボールはクロスバーを叩きます。CKの連続から伊藤に決定的なシュートを打たれ、その後もヴィトール・ジュニオール、ジュニーニョ、レナチーニョに立て続けにシュートを打たれます。逆にサンフは5分に森崎浩がバー直撃のシュートを放ったものの、その他の時間帯は川崎の嵐のような攻撃を必死で耐えます。しかしそんな中で迎えた後半12分、相手の攻撃を耐えて奪ったボールを柏木が右に展開すると、李がワンタッチでスルーパスを出します。ここに飛び出した高萩がDFラインの裏を狙って入れたクロスを走り込んだ森崎浩が押し込んで、広島は見事なカウンターで追加点を奪いました。
 その後川崎は、高い個人技を前面に出して広島ゴールに襲いかかります。16分には森のクロスを谷口が頭で合わせてきましたが、佐藤昭がスーパーセーブ。17分にはレナチーニョにミドルを打たれましたが、これも佐藤昭が横っ飛びで弾きます。広島は楽山、高柳、久保を投入して攻めの姿勢を貫き、相手の中盤とDFラインにプレッシャーをかけ続けます。40分には高柳がミドルを打ち、43分と47分にもカウンターから久保が前線に走るなど、川崎のDFラインを押し返します。そしてロスタイムの波状攻撃もしっかりと守りきり、完封シャットアウトで対J1第2ラウンドを制しました。
 この試合のポイントは「J1最強の攻撃陣」と「J2最強の攻撃陣」のどちらが多く点を取るか、と言うことでしたが、それ以前に広島の守備が通用するか、と言うことだったと思います。川崎の強みは、当然ながらブラジル人3人と鄭大世の個人の力。キープ力、パス能力、ドリブル、シュート力とどれを取っても一級品で、J2ではみられないレベルの選手です。サンフレッチェは今年39試合で31失点と堅い守備を誇っているわけですが、それはあくまでJ2での話。昨年も今年と同じ監督の元で同じサッカーを狙って最多失点で降格の憂き目にあったわけですから、J1には通用しないのではないか、と思って当然だったと言えます。特に昨年は攻撃に人数をかけ過ぎて速攻から点を失ったり、あるいはゴール前での人数が揃っていてもマークがずれて失点する、と言うことが多かったわけで、川崎Fのようなチームは最も苦手とする相手でした。その強力な攻撃を、佐藤昭が大当たりだったと言う幸運(ただしこれは自分で勝ち取った「幸運」なのですが)があったにしろ完封できたという事は、チームにとって大きな自信になったのではないでしょうか。
 そしてその原動力となったのは、全員で守備し全員で攻撃する、と言う姿勢でした。序盤からヴィトール・ジュニオールやジュニーニョがボールを持つと2人、3人と取り囲んで自由を奪い、鄭やレナチーニョとのホットラインを寸断しました。また高い位置でボールを奪われても高萩や柏木、森崎浩がボールホルダーにプレッシャーをかけて、速い攻撃を許しませんでした。逆に川崎は前線の4人がほとんど守備に参加せず、中盤から後ろとの意識が解離しっぱなし。これが攻め込んでいる時はまだ良いのですが、守らなければならない時に中盤でのスペースを明け渡し、サンフレッチェのサッカーを展開する余地を与えてくれていました。川崎は中盤の要である中村憲の不在が大きかったのは確かだと思いますが、しかしそれにしてもチーム作りのコンセプトの差、そして完成度の違いが如実に出たと言う内容と結果でした。試合後に監督と選手が口を揃えて言っているように、広島がJ1レベルにあることを示した試合だった、と言って良いでしょう。
 これでサンフレッチェはリーグ戦3試合が終わってもシーズンは終わらず、12月下旬までサッカーができることが確定しました。次の相手は現在10位の柏レイソル。外国人や組織力など、色々な面でJ1の標準的な力を持っているチームだと思います。逆にこちらは森崎和と森脇が出場停止となりますが、これもある意味来季を占う上で貴重な機会になる、と言えます。ここから1ヶ月を十分に準備に使って、天皇杯制覇に向かって欲しいと思います。

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