12/21〜12/27のSANFRECCE Diary


<08.12.27> 中国新聞によると昨日は森崎浩、佐藤昭、森脇と契約更改交渉を行い、森崎浩は300万円増の3,000万円、佐藤昭は340万円増の1,000万円、森脇は400万円増の1,100万円で合意したとのことです。
<08.12.27> 日本サッカー協会は一昨日、カタール国際大会に出場するU-20代表を発表し、広島からは岡本が選ばれました。今回選ばれたのは次の22人。
【GK】川俣(鹿島)、大久保(横浜FC)
【DF】當間(鹿島)、鎌田(湘南)、大野(新潟)、輪湖(甲府)、
    山村(流経大)、村松(湘南)、佐藤(名古屋)、酒井(新潟ユース)
【MF】加藤(京都)、下田(FC東京)、渡部(大宮)、木暮(新潟)、
    清武(大分)、河野(東京V)、齋藤(横浜FMユース)、岡本(広島)
【FW】永井(福岡大)、大山(福岡)、白谷(C大阪)、宮澤(札幌)
 AFC U-19選手権に出場したU-19代表から残っているのは、鎌田、大野、村松、岡本、下田、木暮、河野、永井、宮澤の9人だけ。今後は下のカテゴリーも見る、と言う岡田監督(今回はフル代表と重なるため総監督と言う形になっている)の意向に沿って、フレッシュなメンバーを選んだものと思われます。カタール国際は1/11にチュニジア、1/13にUAE、1/15にセルビアと対戦し、グループ2位以内に入った場合は更に2試合を戦って来ることになります。
<08.12.26> サンフレッチェは昨日、ミキッチの獲得を正式に発表しました。中国新聞によると広島が保有権を持つ完全移籍で、契約は来年2月1日から1年間。チームへの合流時期は未定となっていますが、既報の通りトルコ・アンタルヤで予定されている合宿からになるものと思われます。
 今年、ほとんどの試合で右WBを務めたのは李漢宰。彼は本来はセントラルMFだったわけですが、駒野の移籍で空いたポジションに必死でチャレンジして37試合に出場し、チームで3番目に多い9アシストと言う結果を残しました。ドリブル突破と言うオプションはないものの右足から繰り出されるクロスの精度は高く、また豊富な運動量で貢献度は非常に高かったと言えるでしょう。ただ、やはり問題は層の薄さ。李が出場停止だった第35節山形戦では青山が、怪我で出場を回避した終盤には森脇や楽山、橋内が右WBで出場したものの出来は今一つで、来季に向けて不安が残るポジションでした。J1ではサイドの攻防が試合の流れを制することも多いだけに、ここに質の高い選手を配置することは非常に重要なわけで、ミキッチ獲得によって来季に向けての展望が大きく開けた、と言って良いでしょう。今季は怪我が続いてわすか112分の出場にとどまったユキッチも、同国人の加入で気持ちも新たにプレーできるはず。彼らの来季の活躍に期待したいと思います。
<08.12.25> 今朝の中国新聞によると、サンフレッチェはディナモ・ザグレブのMFミハエル・ミキッチ獲得で合意に達した、とのことです。ミキッチはザグレブ出身の28歳で、今年のトルコキャンプ中の広島との練習試合にも出場したとのこと。広島の移籍金6,000万円、年俸4,000万円の提示に対して当初は移籍金の額で折り合わなかったそうですが、ディナモのマミッチ副会長がこれまでの功績を考慮して吊り上げを断念。ミキッチ本人の希望を容れて広島の提示額を呑んだ、とのことです。近日中にオーストリアに帰国中のペトロヴィッチ監督を交えて詳細を話し合って正式契約するそうで、1月末から予定されているアンタルヤでの合宿からチームに合流することになります。
 クロアチア・サッカーニュースによると、ミキッチはFWとして注目されていた頃は「スピードはあってもシュートセンスに欠けていた」ため、「ポジションを下げて右MFとして活路を見いだし」たそうです。当初は「スピードに加え持ち前のアグレッシブさで出場機会は増えるも、一本調子なプレーとクロスの精度の低さが仇となり、安定したプレーはでき」なかったのですが、2004年にカイザースラウテルンに移籍し、リエカを経て2007年にディナモに復帰すると「オフ・ザ・ボールの動きやクロスの精度も向上し、またドリブルも内へと切れ込むプレーが増えて」来たのだそうです。「逃げのプレーを決して好まないプロフョッショナルな選手」で、常に闘争心を見せるプレーにはファンも多く、ディナモのサポーターには珍しく個人コールされるほど。フレンドリーな性格や負け試合でも真摯にインタビューに答える態度など、性格も広島向き、と言えそうですし、きっと活躍してくれるのではないでしょうか。
<08.12.24> 遅くなりましたが、先々週発売された「紫熊倶楽部」1月号を紹介します。表紙は森崎兄弟で、インタビューもこの2人が取り上げられています。巻頭に登場するのは兄の森崎和幸選手で、チームを引っ張ってきた今季を振り返っています。まず最初の話題は今の広島の布陣について。攻撃の時に両ストッパーがワイドに開いて攻撃参加し、森崎和が最終ラインに下ってケアすると言う形がどのように生まれたのか、を解説しています。そして彼のボランチへのこだわりや、チームとしての一体感など、今年のサンフレッチェを振り返りつつ来季に向けての展望を語っています。一方の森崎浩司選手のインタビューのタイトルは「ゴール」。ボランチどころかリベロまで経験した今季の森崎浩司選手ですが、彼の本質はあくまでも攻撃、そしてゴール。シーズンを通して活躍し、14得点7アシストと言う結果を残した彼がその思いを語っています。
 森崎和のインタビューに続く記事は、来年度のシーズンパスの紹介と、事業本部運営部主任の中村昭二さん。今年人気だった「スタジアム限定グルメ」を企画した彼の、サンフレッチェとの関わりと思いを描いています。「短期連載・ルーキーNOW」は岡本選手で、子供時代のことからユース、そしてU-19代表での経験などについて語っています。また「SIGMA REPORT」ではユースの森山監督が登場し、今年のユースについて語っています。
 マッチレポートは、Jユース杯の神戸戦とJ2の仙台戦、草津戦、熊本戦、徳島戦、そして天皇杯の川崎F戦です。
 外部ライターによるコラムは今月号も4本。金広督子さんによる「ユースをよろしく!」は、来年のチームを担うことになる選手の紹介。石井百恵さんは「広島の財産」と言うタイトルで、これまで原稿を書いてきた6年間を振り返っています。望月英男さんは今年の総括で、私は「サンフレッチェはこれから強くなる」と言うタイトルです。この4人の記事はいずれも数年にわたって続いてきたものですが、全て今回が最終回となっています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。V-POINTの他、広島県内の大手書店や新宿の広島ゆめてらす、池袋のジュンク堂で発売中です。その他の地域にお住まいの方は、e-VPOINT等での通信販売をご利用下さい。
<08.12.23> 昨日東京で今季のJリーグアォーズが行われ、広島からはペトロヴィッチ監督のほか佐藤寿、柏木、槙野の3選手が出席しました。携帯サイトによると式典ではJ2優勝チームとして取り上げられたものの、壇上に上がることはなくアリーナ席でスポットライトを浴びただけだった、とのこと。来季はぜひともJ1で旋風を巻き起こして、「もっと沢山の選手たちと一緒にこの場に戻って」(ペトロヴィッチ監督)欲しい、と思います。
<08.12.23> 中国新聞によると昨日服部、下田の2人が2度目の契約更改交渉に臨み、服部は300万円増の4,100万円、下田は1,000万円減の3,300万円で合意しました。虫垂炎のためJ2リーグ最終節と天皇杯柏戦に出場できなかった服部は、準決勝以降の出場を目指してリハビリしていたそうですが、今後は休養して新シーズンに備える、とのことです。一方今季は出場ゼロに終わった下田は前回の提示金額に出来高などの条件面が加わった、とのこと。今季のGKは佐藤昭が成長してポジションを確保しましたが、J1での厳しい戦いを乗り切るためには下田の復活は絶対に必要。膝をしっかりと治して、来シーズンを迎えて欲しいと思います。
<08.12.22> 一昨日行われたJユースカップの準々決勝でサンフレッチェユースは2-3で東京Vに逆転負けを喫し、こちらもベスト8で今季最後の戦いを終えました。広島は前の試合で怪我をした不老、大崎が欠場で、GK:原、DF:宮本将、宗近、佐伯(→越智)、浅田、MF:安武、茶島、宮原、中山(→宮本徹)、FW:砂川、板倉。先制点は広島で、右サイド低い位置からのFKのボールに茶島が頭で合わせると、ループ状にGKの頭を越えてゴールネットを揺らしました。31分の追加点もほぼ同じ位置でのFKからで、ロングボールを受けた板倉が反転してシュートを叩き込みました。しかし後半15分に都並に右サイドを破られそのままゴールを許すと、その2分後には富所が強引に持ち込んで同点。その後何度か決定機を作ったものの決めきれず、ロスタイムにカウンターから富所に決められ万事休す、となりました。
<08.12.21> 昨日行われた天皇杯準々決勝柏戦は、延長の末2-3で敗れ長かった2008シーズンが終わりました。
 森崎和と森脇が累積警告で出場停止の上に、手術したばかりの服部も欠場。膝を痛めている森崎浩もベンチスタートと言うことで、ペトロヴィッチ監督は次のメンバーを選択しました。
        佐藤昭

    槙野 ストヤノフ 盛田(→平繁105分)

      青山  高柳

李               楽山
    柏木      高萩(→森崎浩72分)
    (→桑田86分)
        佐藤寿

SUB:中林、結城、橋内、清水
 対する柏は、GK:菅野、DF:古賀、大谷、小林、村上、MF:アレックス、太田(→李忠成63分)、栗沢、杉山(→山根49分)、FW:ポポ、菅沼(→フランサ69分)、と言うメンバーでした。試合は3分にいきなり動きます。ペナルティエリアの左側やや外で与えたFKを蹴るのはアレックス。壁を巻いて来るボールを走り込んだ古賀が頭で逸らし、ゴールネットに流し込んで柏が先制点を奪いました。しかしサンフレッチェもその後逆襲に出て、6分に右からのCKはクリアされたもののこぼれをつないでストヤノフがロビングのパス。これを佐藤寿が後ろ向きでキープするとそのままバイシクルシュート。これが見事にゴールネットを揺らして同点に追いつきました。
 その後広島がペースを握りましたが、しかし先に得点を奪ったのは柏でした。前半13分、バックパスに柏がプレスをかけると佐藤昭がやや難しいパスをストヤノフに出します。この処理をややもたついたところを奪われ、菅沼がそのままシュートしてゴール。広島は久々の「安い失点」で再びリードを許しました。
 この後は両チームともボールを奪うと素早く攻める、と言う感じで出入りの多い展開が続きます。14分の高柳のミドルは枠外。18分には柏木がバイタルエリアで1回転してシュートを打ちましたがDFに当たります。柏はCKのこぼれを拾って逆襲しましたが大谷のシュートはGKの正面。村上がシュート、あるいはクロスを打ってきますがGKとDFが落ち着いて対処します。そして26分、上がってきていたストヤノフが思い切ってミドルシュート。GKの前でバウンドしたボールを菅野が弾くと、詰めていた佐藤寿が押し込んでサンフが同点に追いつきました。
 その後は広島がパスを回すのに対して柏が低い位置でブロックを作って守る、と言う展開が続きます。サンフは38分に細かいパス交換から槙野がシュートし、菅野がわずかに触ってポストに弾かれる、と言う決定機を作りましたが、しかしその他の時間帯は繋ぎの部分でのミスが出てなかなかシュートまで行けません。逆に柏はボールを持ってもアイディアがなく、広島ゴール前に迫ることすらできません。序盤の激しい点の取り合いから落ち着きを取り戻した、と言う感じでハーフタイムを迎えました。
 後半に入って、いきなりビッグチャンスを作ったのは広島。3分に波状攻撃を仕掛けると、至近距離から打った槙野のシュートがゴールラインを割ったか、に見えましたがDFがかき出しゴールは認められず。こぼれを拾った楽山が強烈なシュートを放ち、跳ね返りを佐藤寿が押し込みましたがオフサイドを取られます。石崎監督は流れを変えようと、愛弟子・山根を投入します。それでも広島の勢いは止まらず、楽山、盛田、槙野らが次々とペナルティエリアの中まで攻め上がって相手を押し込みます。柏も李忠成を入れて前線の運動量を増やし、何度かシュートまで行きます。27分には李漢宰のサイドチェンジからチャンスを作り、柏木のクロスを佐藤寿がシュートしましたがわずかに枠外。29分には李漢宰のCKのボールを槙野が頭に当てましたが枠を外れます。35分にはストヤノフが、42分には槙野が決定的なシュートを放ちましたが、いずれも菅野のスーパーセーブに阻まれます。ロスタイムには李漢宰のクロスを佐藤寿が逆サイドでワントラップして強烈なシュートを打ちましたが、ゴールライン際に立っていた小林にクリアされます。逆にその直後にはこぼれ球を拾ったフランサが一人で持ち込みシュートしましたがわずかに枠外。広島は何度もビッグチャンスを作りながらもものにできず、延長に突入することになりました。
 両チームとも疲れが出てきた延長前半は、気持ちで走り、ボールを繋ぐ消耗戦となります。3分には高柳がロングシュートを打ったものの枠外。8分にはサイドチェンジから佐藤寿がゴール前にクロスを入れましたが、ニアに入り込もうとした森崎浩は足を滑らせてポジションを取れません。そして9分、広島陣内でボールを持ったフランサが李忠成とのワンツーを使って裏に抜け出すと、佐藤昭の裏をかくような柔らかいシュートを打ちます。そして必死でクリアしようとするストヤノフを嘲笑うように、ボールはゴールラインを割ってしまいました。
 後半に入るとペトロヴィッチ監督はDFを1枚減らし、平繁を投入して同点を狙って行きます。0分には桑田がペナルティエリア内でフリーになったものの小林がクリア。4分の平繁のシュートは菅野に阻まれ、直後にも平繁が狙いましたが枠外に外れます。9分には桑田のクロスに槙野が合わせたがわずかに枠外に外れ、10分の桑田のヘッドもGKにキャッチされます。後ろでしっかりと守ってカウンターを仕掛けようとする柏。佐藤寿が必死で戻って止めて、チームメイトに檄を飛ばします。しかし広島の猛攻も及ばずそのまま逃げ切りを許し、サンフの天皇杯の夢は準々決勝で潰えました。
 シュート数は広島の25本に対して柏は13本。試合後に柏の選手が「後半もかなりやばかったけど...こんなもんでしょ、勝つ時って」(山根)「(広島は)テレビで見ていた時以上の、一人一人の能力の高さとか、レベルの高さを感じた」(古賀)等と語っているように、広島のサッカーが相手に脅威を与えたことは間違いない、と言えます。先発メンバーからレギュラー4人が不在だったこと、特に左サイドは初めてのコンビだったことがあってもしっかりと自分たちのサッカーを表現し、内容的に圧倒した事は、今年続けてきたことの到達点だと言えるでしょう。2度リードされながらも追いついたことも含めて、J1相手でも広島のサッカーが通用すると言うことを改めて示した試合だった、と言って良いと思います。
 ただその一方で、負けたら終わりと言う試合で結果を残せなかったのも事実です。特に延長になって走れなくなって得意のパスサッカーができなくなったことと、早い時間帯に「安い失点」をしてしまったことは反省点として残ります。また後半から決定機を作り続けてもゴールを割れなかったこと、相手選手の個人技で失点してしまったことも、来季に向けての課題だと言えます。今年J2を席巻したサッカーで、来季もある程度は戦えるかも知れない。しかしJ1のチームは「勝利」のためには徹底した戦い(例えば、この日の柏が途中から高い位置からのプレスを止めて後ろでブロックを作って来たように)を仕掛けて来ますし、またフランサのような高い技術を持った選手もごろごろいます。それを凌駕して勝点を積み重ねるためには、今年以上にパスの精度を高め、また運動量を下げないようにして戦わなければなりません。今年は年末年始はお休みとなってしまいましたが、その分選手たちはしっかりと休息を取って、来季に向けての準備を初めて欲しい、と思います。

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