2/10〜2/16のSANFRECCE Diary


<08.2.16> サンフレッチェは昨日、NKオシエクからFWステパン・ユキッチを獲得した、と発表しました。クロアチア・サッカーニュースによるとユキッチはオシエク近くのヂャコヴォ生まれの28歳。181cm, 80kgとクロアチア人にしてはさほど大柄ではないとのことですが、サイドから中盤まで幅広く動くプレースタイルが特徴で左足のFKも武器だ、とのこと。クロアチアリーグでは03/04シーズン以来ほぼ2試合に1得点のペースで決めていて、今季も13試合で6得点を挙げています。1ヶ月前からロシア1部リーグのルチ・エネルギアからの獲得の打診があり、移籍は確実と言われていたそうですが、その後中ぶらりんのままで現在に至りオシエク側もチーム構想に組み込むべきかどうか困っていたそうです。そのため今回のサンフレッチェとの練習試合には出場しなかったのですが、13日に行われたロコモティブ・モスクワとの練習試合に途中出場。そして翌日の夜にサンフレッチェ側と交渉を持ってわずか30分で移籍の話をまとめ、3年契約にサインすることになったとのことです。
 昨年ツートップの一角を担ったウェズレイは17ゴールを挙げましたが、運動量の少なさと守備をあまりしないプレースタイルがチーム戦術とのズレを生み、降格の原因の一つともなりました。また上野、前田の途中移籍によりFWの人数が少なくなったことが、チーム戦術の柔軟性を失わせる結果ともなりました。今年は久保を獲得したものの、それでも新人を除けば3人だけ。経験のある選手の絶対数が足りないのは明白で、そこに外国人選手を加えるのは焦眉の課題でした。ユキッチはクロアチア代表経験こそないものの、ユース代表に選ばれたことがあり国外でのプレー(ベルギーのロケレン)経験もあります。年齢的にも脂が乗った頃ですし、ペトロヴィッチ監督やダバツとコミュニケーションできる、と言うのもプラス材料です。トルコキャンプ中にチームに合わせる事ができなかったのは残念ですが、何とか開幕には間に合わせて欲しいものです。
<08.2.15> プレスリリースによると、森崎和幸選手は一昨日ドイツ・ミュンヘンの病院で左側鼠径部症候群の手術を行った、とのことです。帰国は手術後10日後の予定で、全治1ヶ月。スーパーカップはもちろん、開幕戦にも間に合わないのは確実となりました。
<08.2.15> 昨日はトルコキャンプ最後の試合として、ロシアのロコモティブ・モスクワとの練習試合を行い2-3で敗れました。メンバーは現状のベスト布陣で、GK:下田、DF:森脇、ストヤノフ、槙野(→戸田45分)、MF:李、高柳、森崎浩、服部、桑田(→青山45分)、FW:佐藤寿、平繁。
 オフィシャルサイトによると「相手をリスペクトし過ぎた立ち上がり」だったそうで、携帯サイトによると最初の失点は前半14分。中盤でボールを失い最終ラインでのマークのズレを突かれ、角度のないところから打たれて決められました。続けてその1分後には、右サイドのクロスをヘディングシュートされ、下田が弾いたところを押し込まれます。これも「クロスが入る前から『マーク』と言う声が掛かっていた」(槙野)と言うぐらいのマークミスからの失点だったそうで、サンフレッチェは早い時間帯から2点のビハインドを背負ってしまいました。しかしこれで目を覚ましたサンフは、ストヤノフの正確なロングパスや森崎浩のショートパスで反撃。40分には李のクロスのこぼれを拾った森崎浩が強烈なシュートを放つとこれを絶妙なトラップで前を向いた平繁がスーパーゴールを決めて同点に追いつきました。
 後半は開始早々に森崎浩のスルーパス、李のクロス、服部の飛び込みとツートップの連係等でチャンスを作ります。そして12分には高柳のシュート。26分には高柳の突破から森崎浩の飛び出し。31分にはPKから得点を許して再び2点差にされたものの、40分には佐藤寿のパスカットから森崎浩のパスを平繁が決めて再び1点差に詰め寄ります。そしてその後もロスタイムの李のFKから戸田の飛び込みなどチャンスを作ったものの決め切れず、2-3で試合を終えました。
 試合後のペトロヴィッチ監督は2失点以降は「我々は正しい試合をした」として、キャンプ終盤の疲れの中で強敵(サブ組が中心とは言え)相手にチャンスを作り続けたことを評価しました。ただ「何でもないミスからボールを失いカウンターを食らうこと」「攻めに人数をかけ過ぎる」ことを課題として挙げ、宮崎キャンプで修正する、と述べています。ボールを支配しチャンスを作っても決め切れないこと、そして何でもないピンチから失点してしまうと言うのは、昨年も見られた問題点。これを修正することなしには安定した戦いはできないし、J1昇格も勝ち取れないと思わなければなりません。結局1試合も勝てずに終わったトルコキャンプですが、練習は課題を見出すためにやるもの。ゼロックスまでの2週間に、きっちりと修正して欲しいものです。
<08.2.14> トルコキャンプ11日目の昨日は練習試合を2試合行い、ナヴィパザル戦、全南戦ともに引き分けました。
 まずセルビア2部のナビパザルと対戦したのは控え組で、GK:佐藤昭、DF:宮本、篠原、ダバツ、MF:橋内、岡本、遊佐、内田(→清水45分)、大崎、不老、横竹、FW:久保、と言うメンバー。0-1で折り返した後半17分に遊佐のゴールで追いつくと、24分に横竹が決めて逆転しましたがその後追いつかれ、2-2で終わりました。続くKリーグの全南ドラゴンズ戦のメンバーは、GK:木寺、DF:槙野、ストヤノフ、戸田、MF:森脇(→李45分)、高柳(→青山45分)、森崎浩(→服部45分)、内田(→横竹62分)、桑田(→篠原45分)、FW:佐藤寿、平繁(→清水62分)。森脇の右サイドと内田の左サイド、篠原、清水、横竹の途中投入など色々なことを試した試合で、ペトロヴィッチ監督によると「ポジティブなものが見えた」のだそうです。またトルコ入り直後に足に違和感を訴えて別メニュー調整を続けていた青山が、ようやく試合に参加し45分間プレーしました。携帯サイトによると前半は攻守に圧倒して決定的チャンスを何度も迎えたものの決め切れず、相手に唯一のチャンスをものにされて0-1で折り返しました。後半はチーム全体としてミスが多く、カウンターからGKと1対1にされてシュートがポストに当たる、と言うシーンもあったそうです。清水を投入し横竹をトップ下に入れた後半17分からはしっかりとボールが繋げるようになり、後半28分に李のゴールで同点に追いついた後は疲れた中でもペースを握ります。そして、43分には横竹の展開から右サイドを突破した李が完璧なクロスを佐藤寿に合わせたものの微妙なオフサイドを取られてそのまま引き分けた、とのことです。
 ところで携帯サイトによるとその他の怪我人は、盛田と高萩は熱のこもったランニングをしているそうで復帰も間近。骨折のリハビリをしていた丸谷、脱臼しながらも頑張っていたダバツ、足を負傷した橋内と清水らも戻ってきています。まだ時間がかかりそうな森崎和と柏木を除けば、ほぼ戻ってきた様子で、ようやく戦えるチームになってきた、と言えそうです。
<08.2.13> 先週発売の紫熊倶楽部3月号(Vol.121)は「新しい39番。新しい10番」と言うタイトルで、久保、柏木両選手が表紙になっています。最初のページをめくると現われるのは「SIGMA calendar」で、1月中の動きと3月上旬までの動きが載っています。そしてトップ記事は柏木選手のインタビュー。J1クラブからの獲得のオファーを断り、J2でのプレーを選択するに至るまでの心の動きと決断の理由、五輪のこと、そして今年に向けての決意を語っています。
 これに続くのは駒野選手の移籍記者会見と、新加入の選手達の記者会見の様子。また新しく後援会長に就任した加藤義明・中電工会長のインタビューが載っています。更に事業本部営業部長の山田恵司さんが、観客を増やす戦略と決意を表明しています。
 SIGMA REPORTは1/25の練習開始日と1/28に行われた小学校訪問のフォトレポート。外部ライターによるコラムはいつもの4本で、金広督子さんは「岡本知剛くんについて」、石井百恵アナウンサーは「ランニングからわかること」、望月ディレクターは「レギュラーポジションを勝ち取れ」、そして私は「『タツ』が帰ってきた!」と言うタイトルで、久保選手への思いを書いています。
 READER'S AREAを挟んで、後ろのページは久保選手の広島復帰について1/24に行われた記者会見と、翌日のチーム始動日における会見の様子などを紹介しています。そして最後の見開きページは新しい企画で、選手一人ひとりについて書いたSIGMA SHORT NEWS。登録全選手について、それぞれの近況を紹介しています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は350円。サンフレッチェクラブ会員の方は、V-POINTで会員証を提示することで280円で購入できます。また定期購読は年間5,160円でサンフレッチェクラブ会員は4,740円。お申し込み、お問い合わせは紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<08.2.12> プレスリリースによると、2/19から始まる宮崎での2次キャンプで次のトレーニングマッチが予定されています。
2/21(木)13:00 ヴァンフォーレ甲府
     15:00 ヴァンフォーレ甲府
2/23(土)11:00 川崎フロンターレ
     13:00 九州学生選抜
2/26(火)未定  大分トリニータ
2/28(木)15:00 ホンダ
 トップチームは川崎F、大分のJ1勢との対戦で仕上げて、3/1のゼロックス・スーパーカップに臨むことになります。
<08.2.12> 1日休んで迎えたトルコキャンプ9日目の昨日は控え組がトレーニングマッチを行い、モンテネグロのルダルに0-2で敗れました。メンバーは、GK:佐藤昭、DF:篠原、戸田、宮本、MF:遊佐(→宮原73分)、岡本、横竹、内田、大崎、不老、FW:久保。携帯サイトによると新人やユースの選手がうまく力を出せなかったようで、パスミスを連発して自ら苦しくしてしまったとのこと。後半は落ち着いてチャンスを作ったものの、課題をいろいろと見つけた試合だったようです。
<08.2.11> ディナモ・ザグレブ戦のレポートが中国新聞J's GOAL、及び携帯サイトに出ています。それによると相手のザグレブは2人の代表組の他はレギュラーが揃い(因みに「レギュラーが5人ぐらいいなかった」と言うのは佐藤寿人選手のホームページに書いてあった)、来週からリーグ戦が再開すると言う臨戦態勢でのゲーム。対するサンフレッチェは森崎和、柏木、青山、盛田、高萩が不在でした。
       下田

   森脇 ストヤノフ 槙野
      (退場65分/平繁73分)
       高柳
李             服部
    桑田   森崎浩(→戸田45分)
    (→岡本54分)
   佐藤寿    平繁(→久保54分)
 前半は森崎浩、高柳のドイスボランチが機能。激しい守備で相手の攻撃を遅らせ、また彼らからのパスで何度も決定機を作ったそうです。13分には森崎浩を起点に桑田、李がからんで最後は李のクロスに桑田。29分には槙野の縦パスで抜け出した佐藤寿が左からクロスを入れ、これに平繁がわずかに及ばない、など「1点もの」のシーンを連発します。そして38分、李の縦パスで飛び出した佐藤寿が角度のないところからシュートを決めた時、佐藤寿は思わず「よっしゃー」と大声を上げたそうです。しかし先制点の直後に、わずかな隙を突かれてミドルシュートを打たれて失点。後半は怪我のため下がった森崎浩に代わって戸田が出場し、その戸田の展開から服部のクロス、そして李の飛び込みと決定的なシーンも作りました。しかし久保と岡本が入った直後の後半12分、FKが味方に当たって勝ち越しを許します。そしてその後は疲労もあってペースはザグレブに移り、後半20分にストヤノフが退場となってしまいます。それでもサンフは追いつこうと前に出たものの逆を取られ、後半34分にカウンターからミドルシュートを打ち込まれ、ロスタイムにもFKを弾いたところを押し込まれて1-4で終了しました。
 この試合の結果をどう考えるかですが、こちらはシーズンが始まる前だということや、主力が欠けていたこと、そして相手の強さや仕上がりを考えれば「良くやった」と言っても良いのだろうと思います。ただ、だからと言って満足してはいけないのも確か。なぜならこちらは昨シーズンと同じ戦術でやっているわけですし、この程度主力を欠いて戦う、と言う可能性はシーズン中にもありうるからです。思い返してみれば昨年も、強豪相手に途中までは良いゲームをしながら、徐々に押し返されて逆転負けする、と言う展開が多かったと思います。厳しいことを言わせてもらうなら、このパターンは今までの繰り返し。内容よりも結果を問わなければならない今年のシーズンを戦う上では、何としても克服しなければならない点だ、と言えるでしょう。
 トルコキャンプはこれでちょうど折り返し。残り1週間で、3試合程度の練習試合を組むそうです。そこでしっかりと戦って、勝ち癖をつけて帰ってきて欲しいものです。
<08.2.10> トルコキャンプ7日目の昨日はクロアチアリーグで首位を走る強豪NKディナモ・ザグレブとトレーニングマッチを行い、1-4で敗れました。オフィシャルホームページによるとこの試合のメンバーは、GK:下田、DF:森脇、ストヤノフ(退場65分/平繁73分)、槙野、MF:李、高柳、森崎浩(→戸田45分)、服部、桑田(→岡本54分)、FW:佐藤寿、平繁(→久保54分)。前半のサンフレッチェは非常に良いサッカーができていたそうで、両サイドからの攻撃やツートップの飛び出しなどで何度も決定機を作ったそうです。そして前半38分、中盤で相手ボールをカットした李がドリブルで持ち上がってパス。これを受けた佐藤寿が冷静に決めて、先制点を奪いました。しかしその直後に一瞬の隙を突かれて同点に追いつかれると、その後は追加点が奪えず前半終了。そして後半はFKでリードを許すと、その後ストヤノフが2枚目のイエローをもらって退場(練習試合のため10分後に平繁が入る)したことでバランスが崩れ、疲労から運動量が落ちたこともあって失点が続き結果的に大敗となってしまいました。相手はヨーロッパ有数の強豪、しかもこちらは主力メンバーが何人も欠けていた事(もっとも相手もレギュラーが5人ぐらい居なかったらしいが)を考えれば、前半だけでも互角以上に戦えたことは胸を張って良いことでしょう。ただ、昨年のシーズン中も前半は良いサッカーができていても後半崩れる、と言うパターンが多かっただけに、課題は残ったと考えるべきかも知れません。トルコキャンプは今日が折り返し日で休養を取り明日から後半。主力選手が徐々に戻ってきてポジション争いも激しくなってくるのではないでしょうか。
<08.2.10> 日本サッカー協会は昨日アメリカ遠征するU-23代表を発表しましたが、広島からは誰も選ばれませんでした。今回選出されたのは次の23人。
【GK】山本海(清水)、西川(大分)、林(流経大)
【DF】石神、伊野波(鹿島)、千葉(新潟)、田中(横浜FM)、
    青山直(清水)、長友(FC東京)、森重(大分)
【MF】本田拓(清水)、寺田(G大阪)、梶山(FC東京)、中山(京都)、
    上田(磐田)、細貝、梅崎(浦和)、香川(C大阪)
【FW】平山(FC東京)、李(柏)、岡崎(清水)、森島康(C大阪)、
    山崎(磐田)
 五輪最終予選に選ばれていたメンバーのうち水本(G大阪)、小林祐(柏)、安田(G大阪)、内田、興梠(鹿島)、水野(セルティック)、青山敏、柏木(広島)、本田圭(VVV)、カレン(磐田)、家長(大分)、枝村(清水)が選から漏れていますが、これはそれぞれ怪我や海外移籍、フル代表選出などの理由があるからだ、と思われます。最終予選ではメンバーをほぼ固定して戦っていたので、もう一度シャッフルする、と言う意図もあるのではないでしょうか。このチームは2/12に日本を出発し、MLSのチバスやU-23グアテマラ代表、カリフォルニア州立大とトレーニングマッチをしてきます。
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