10/4〜10/10のSANFRECCE Diary


<09.10.9> 今日から明日にかけて帰国便の中なので、1日早いのですが天皇杯2回戦の展望を書きます。
 サンフレッチェの今年の天皇杯の初戦は明後日11日。コカ・コーラウェスト広島スタジアムにJAPANサッカーカレッジを迎えます。
 新潟県に本拠地を置く学校法人が運営するサッカー専修学校であるJAPANサッカーカレッジは、アルビレックス新潟と全面的に提携して選手やコーチ、トレーナーなどの育成を行っています。そしてトップチームは2003年から北信越社会人リーグに昇格。2006年にはリーグ優勝を果たして地域リーグ決勝大会にも進出しています。今年も開幕から4連勝するなど第13節まで無敗で進み、早々に優勝を決めています。元名古屋の渡邊や柏と福岡に所属した宇野沢、元神戸の土井などJ1を経験している選手も何人かいて、なかなか侮れない力を持っているのではないかと思われます。
 対するサンフレッチェですが、欠場が確定しているのは代表に行っている佐藤寿。その他にも疲れや怪我の選手が多いので休ませたいところですが、ただ今年から天皇杯にも「その時点における最強のチームをもって試合に臨まなければならない」と言うベストメンバー規定が盛り込まれています。明確な基準も罰則もない努力目標のため無視できないことは無いのですが、ただこの前1,000万円の罰金を払ったばかりであからさまに軽視するわけにもいきません。と言うことでメンバー予想は難しいのですが、希望も込めてこんな感じではどうでしょう?
        下田

    森脇  中島  盛田

      横竹  森崎和

李漢宰             楽山

     柏木    高萩

        李忠成

SUB:佐藤昭、槙野、岡本、青山、服部、高柳、平繁
 清水戦とG大阪戦の間、と言うことでモティベーション的にはやや厳しい試合になるかも知れませんが、ただ天皇杯は大事なタイトルを争う試合。万が一にも負けることがあってはなりません。リーグ戦はこのところ3試合勝利がない事も考えて、しっかりとしたサッカーで勝ってチームに勢いをつけて欲しい、と思います。
<09.10.8> 10/2にブルガリア代表が発表されましたが、イリアン・ストヤノフ選手は怪我のため招集を見送られました。ブルガリア代表はW杯欧州予選のグループ8で現在3位。2試合を残して2位アイルランドとの勝点差が5と、非常に苦しい状況に追い込まれています。ただアイルランドはイタリアとモンテネグロとの試合を控えており、2連敗する可能性も無いではありません。ブルガリアの残る相手は、キプロスとグルジア。ストヤノフは不在ですが、何とか2連勝してW杯行きの可能性を残して欲しい、と思います。
<09.10.7> プレスリリースによると、9/16のトレーニング中に負傷し「右肩反復性亜脱臼」と診断されていた原裕太郎選手が昨日手術を行い、全治3ヶ月と診断されました。
<09.10.6> ちょっと古いニュース(10/2付けのプレスリリース)なのですが、横竹翔選手が新潟戦で出場時間数のトータルが450分を越えて、プロA契約を結ぶことになりました。昨年ユースからトップに昇格した横竹は、昨年はベンチ入りもありませんでしたが、今年は4/4のG大阪戦で初めてベンチ入りするとその試合に初出場。その後は徐々に出場機会を増やし、9/20の柏戦では初めてリーグ戦で先発フル出場を果たしました。森崎和やストヤノフ、中島ら中盤から後ろの選手に欠場が相次いだため、と言う側面はありますが、それでも起用されているのは監督の期待の表れでしょう。今回のA契約獲得をきっかけに、より大きく成長して欲しいと思います。
<09.10.5> 昨日、Jヴィレッジで行われた高円宮杯の準々決勝で、サンフレッチェユースは藤枝明誠高を2-0で下し、ベスト4に進出しました。
 サンフレッチェユースのメンバーは、GK:田村、DF:宗近、宮本、元田、森保翔、MF:浅田、中山、茶島、FW:大崎(→越智58分)、砂川(→水頭74分)、井波(→山崎85分)。先制点は前半13分で、PKを砂川が決めました。そして30分には砂川からのボールを井波が右足で決め、そのまま逃げ切りました。準決勝の相手はグループCを首位で突破し、青森山田高とFC東京U-18をそれぞれ3-0で撃破してきたジュビロ磐田ユース。国立競技場で10/10(土)の午後2時半キックオフです。
<09.10.4> 昨日、日本平で行われた第28節清水戦は、両者譲らず1-1のドロー。同一カードでのアウェイ連続未勝利記録を12に伸ばしてしまいました。
 中島が出場停止と言うことでリベロに槙野、ストッパーに盛田を起用。また5ヶ月ぶりに復帰した森崎和を先発から起用して、次の布陣で戦いました。
        中林

    森脇  槙野  盛田

      青山  森崎和(→横竹76分)

ミキッチ            服部

     柏木    高柳(→李忠成82分)
     (→高萩66分)
        佐藤寿

SUB:下田、李漢宰、楽山、岡本
 対する清水は、GK:山本海、DF:市川、岩下、児玉、太田、MF:枝村(→藤本57分)、本田(→山本真78分)、伊東、兵働(→原82分)、FW:岡崎、ヨンセン、と言うメンバーでした。いきなり立ち上がりに太田のクロスを岡崎がシュート、と言うシーンがありましたが、序盤は広島がDFラインでボールを繋ぎ清水がカウンターを狙う、と言う展開となります。清水は時折前からプレスをかけてきて、7分にはバックパスを受けた中林に岡崎が飛び込み、身体に当たったクリアボールがゴールの方向に転がって冷っとさせられます。サンフレッチェは7分に高柳がファーストシュート。9分には森崎和が強烈なミドルを打ったもののボールはわずかに枠を外れます。清水は得意のサイド攻撃で、左右からクロスを入れてきます。18分にはクロスのこぼれを伊東がシュート。25分には枝村がフリーでシュートしましたが、ボールは枠を外れて助かります。前半の半ば頃はやや劣勢だった広島でしたが、しかし29分に歓喜の瞬間が来ます。右サイドでボールを持ったミキッチが内側に切れ込むと左足でスルーパス。オフサイドラインぎりぎりから走り込んだ佐藤寿がワンタッチで流し込み、広島が先制点を奪いました。
 その後は両チームとも激しい攻め合い。34分には佐藤寿、柏木が続けて清水ゴールを脅かし、35分には太田の強烈なシュートを盛田がスーパークリア。42分には右からのクロスがヨンセンの頭に合います。そして44分、左からの太田のクロスを逆サイドでフリーになっていた岡崎が頭で決めて追いつかれ、前半は1点ずつを取り合って折り返すことになりました。
 後半立ち上がりは広島ペース。0分には高柳が高い位置でボールをカットしてスルーパスを佐藤寿に送り、2分には高柳のスルーパスを柏木が狙います。続いて4分には柏木がカウンターから突破を狙いますが、DFに囲まれて潰されます。清水もその後反撃を開始。5分には兵働が巻いたシュートでゴールを狙い、その後もクロスやミドルで攻め立てます。一方の広島も反撃して、23分には高萩のスルーパスに佐藤寿。24分にはクロスのこぼれを高柳がワントラップしてシュートしましたが枠を外れます。藤本、山本真、原と攻撃的選手を投入してくる清水。対する広島も、高萩や李忠成を投入します。しかし気温が上がって厳しいコンディションとなって、両チームとも足が止まってしまいます。40分以降は清水が力を振り絞って得点を奪いに来て、42分にはCKに岩下が合わせたものの枠外。43分には市川のヘッドが枠内に跳びますが、中林が横っ飛びでキャッチします。更に45分には市川のマイナスのパスに走り込んだ山本真がフリーで叩きましたが、ボールは枠を大きく外れて宙に浮きます。結局両チームとも最後まで決定打を出せず、そのまま1-1でドローに終わりました。
 全体を通しての感想ですが、やはり好調の清水は手強い相手でした。守るとき、攻めるときの使い分けが巧く、広島が攻撃に入ったときには低い位置で構えてがっちりと受け止め、ボールを持つと良くパスを回して攻め込んできました。クロスの精度がイマイチだったため助かった面はありますが、しかしこの試合で暫定ながら首位に立ったのは決してフロックではありません。サンフレッチェはまたしても日本平で勝てなかったわけですが、これはこれまでの相性云々とは関係ないでしょう。清水は打ち破るのが非常に難しいチームで、そのホームゲームで勝つのは今回では無かった、と言うことだと思います。
 しかしその清水に対する広島の戦いぶりは、堂々としたものだったと言えます。失点シーンはもったいないものだったと思いますが、あれは槙野が転んでしまったと言う要因もありますし、それより岡崎の巧さを褒めるべき。それ以外の場面では中林もDFも素晴らしい反応で危険なボールを弾き出し、またぎりぎりで身体を張ってはね返していました。また攻撃では何度も得意のパターンから危険な形を作り、相手ゴールを脅かしていました。この試合で勝つチャンスはあった、とは思いますが、それはどちらのチームにとっても同じ。勝点1を分け合うと言う結果は、どちらにとっても正当なものだったと思います。
 そしてそれ以上に広島にとって重要だったことは、森崎和幸選手の復活でした。「俺達の誇り」であり「日本人にとってのお米のようなもの」である選手の久々の復帰は、何にも代え難いプレゼントでした。ペトロヴィッチ監督は試合後に「私自身はこのゲームに満足している。なぜなら、われわれは今日の試合前にすでに勝利を収めていたから。5ヶ月間休んでいた森崎和幸が戦線に復帰したことが、チームにとっては大きな勝利であり、監督の私にとっても、カズ本人にとっても大きな勝利だったと思う」と語っていますが、それは監督だけでなく選手・サポーターも含めたサンフレッチェに関わる人全体の実感だ、と言って良いでしょう。この試合でサンフレッチェは勝点1しか手にできず、対清水アウェイ戦の未勝利記録を更新してしまいましたが、しかしそんなことよりももっともっと重要な事を手にした、と思います。彼の復帰はチームにとっては何より大きな「補強」だと言って良いと思います。まだまだ混戦が続きそうな今年のJ1リーグ戦。森崎和だけでなくストヤノフや森崎浩も復帰してくれば、サンフレッチェはこれまで以上の「驚き」を見せてくれるに違いありません。

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