12/27〜12/31のSANFRECCE Diary


<09.12.31> サンフレッチェは昨日、大分のGK西川周作選手を獲得した、と発表しました。大分県出身の西川は大分トリニータU-15、U-18を経て2005年にプロ契約。ルーキーイヤーにいきなり21試合に出場すると、怪我による離脱時期を除いてずっと守護神として活躍してきました。また年代別代表にもU-18からずっと選ばれ続け、昨年は北京オリンピックに出場。更に今年は日本代表にも選ばれ、10月にデビューを済ませています。若手GKとしては国内No.1で大分の「宝」とも言うべき存在で、昨年末には2年契約を結んでいました。しかし大分のJ2降格と経営危機によりチームを出ることを決意。大宮、京都など複数のオファーがあった中から、自らの成長を優先して移籍先として広島を選んだとのことです。因みに中国新聞によると3年契約で年俸は3,000万円で、大分に支払う違約金は7,000万円だったとのこと。広島にとっては今季最大の補強、ということになります。
 サンフレッチェでは1990年代前半は前川、後半から2000年代は下田と代表クラスがレギュラーを張り、控えにも河野、林ら実力のある選手を保有して長らく「GK王国」と呼ばれてきました。しかし昨年、下田が左膝軟骨損傷で長期離脱すると、その後木寺もリタイア。そして今年はシーズン当初にレギュラーだった佐藤昭が怪我で長期離脱し、更に中林も膝を痛めて第16節磐田戦ではルーキー原が出場するなどピンチに見舞われました。この間に昨年まで出場機会の無かった中林が成長し、また下田、佐藤昭が復帰してきたものの安定感と言う意味では今ひとつ。西川はGKとしての技術が高いのはもちろんキックの精度も高いので、チームを後ろからレベルアップさせることができる、と言えるでしょう。
 この結果広島のGKは5人体制となりますが、来季からはサテライトリーグも無くなるのでレギュラー以外の選手は実戦経験を積むのが非常に難しくなります。原以外の選手は実戦経験も豊富なので、もしかするとこのうち1〜2人は他のクラブにレンタルする、と言う事になるかも。少なくとも練習からレベルの高い争いが繰り広げられ、「GK王国」復活と言うことになるのは間違いありません。
<09.12.30> 昨日天皇杯の準決勝2試合が行われ、G大阪と名古屋が「元日決戦」に駒を進めました。注目していたG大阪×仙台の放送は残念ながら前半40分過ぎから。結局50分程度しか見れなかったのですが、ほとんどの時間帯はガンバのものでした。ボールキープも流麗なパス回しもいつもの通りで、不安はと言うとこの試合が初出場となったGKぐらい。決めるべきときに決めていれば、大差の結果になっても不思議ではなかったと思います。
 ただ、そんな展開でも最後まで緊張感のあるゲームになったのは、仙台の選手の頑張りがあったからでしょう。ガンバがシュートミスしてくれたのも、守備を崩されても最後のところでぎりぎりまで身体を寄せていたから。ピッチ上の11人は年間52試合のハードなリーグ戦を戦い抜いた疲れを見せながらも、最後まで食らいついて行っていました。また攻撃でも、数少ないチャンスで光るところを見せました。良いシーンはいくつかあったのですが、特にゴールシーンの1つ前の関口のプレーが秀逸。相手DFと競り合いながらキックフェイントで置き去りにし、そのままペナルティエリアの中に突入した時には、ガンバの選手は1歩も2歩も遅れていました。
 この試合、結果を見る限りでは「実力通り」と言って良いかも知れないのですが、しかし両チームとも特徴を存分に出したゲームだったと言えるでしょう。ガンバの強みは代表クラスを揃えた中盤で、この日もここが良く機能していました。仮にここに決定力のあるFWがいたら、手の付けれないチームになっていたのではないでしょうか。レアンドロの離脱と、チョ・ジェジンやペドロ・ジュニオールがフィットしなかったことが、いかにこのチームに大きな影響を及ぼしたかを改めて思い知らされたような気がします。対する仙台ですが、堅い守備とここぞというところでの得点力が、J2優勝と天皇杯での躍進の要因であったことが分かります。来季は久々のJ1で厳しい戦いが予想されますが、今日のような戦い方を続けることが出来れば他のチームにとって厄介な相手になるに違いありません。この試合はG大阪、仙台のどちらのチームにとっても、得るものが大きいものだった、と言えるのではないでしょうか?
<09.12.29> 毎年恒例の西武百貨店池袋本店のイベント「サンフレッチェ広島選手トークショー&サイン会」が来年は1/3(日)に行われます。7Fの大催事場内特設会場で、時間は午後4時から5時半まで。今回は森崎和、佐藤寿、高柳の3選手が登場予定となっています。入場は無料ですが、入場希望者には10時から整理券を配付します。先着100名様には「着席観覧券、サイン色紙引換券」、続く200名様には「立ち見入場券」となっていますので、お早めにご来場ください。
<09.12.28> 昨日行われたJユースサンスタートニックカップ決勝で、サンフレッチェユースはFC東京U-18に0-2で敗れ、3年ぶりの優勝を逃しました。広島のメンバーは、GK:田村、DF:宗近、越智、森保翔(退場36分)、MF:宮本、中山(→野口85分)、茶島、大崎、早瀬(→元田56分)、水頭(→浅田45分)、FW:砂川(→井波45分)、SUB:大森、玉田、浅田、元田、野口、柳川、井波。FC東京は、GK:崔、DF:廣木、平出、松藤、阿部、MF:三田、年森、山崎、梅内、FW:山口(→佐々木88分)、重松(→前岡88分)。試合は広島ボールで始まりましたが、序盤は東京ペース。1分に重松のFKがゴールマウスを襲い、2分にはクロスを重松に押し込まれましたがオフサイドに救われます。東京は早い切り替えと高い位置からのプレスで広島の選手に襲いかかり、自由にボールを繋がせません。そして前半26分、やや遠めの位置で与えたFKで相手の10番・重松がぶれ球のボールを蹴ります。これを田村は手に当てたもののキャッチできず、東京に先制点を許してしまいました。
 その後も東京の攻勢が続き、35分には山口がフリーでシュート。36分には森保翔が2枚目のイエローで退場となり、39分にも三田に危ないシュートを打たれます。前半は東京の猛攻を何とか耐える、と言う展開で、1点のビハインドでハーフタイムを迎えました。
 後半の頭から切り札・井波と浅田を投入した広島は、1人少ないとは思えないようなサッカーを展開します。5分には茶島のFKに詰めたものの押し込めず。8分には茶島のFKが枠を捉えましたがGKが弾きます。21分には大崎がロングで狙い、22分には浅田がワンツーでDFラインの上に抜け出してループで狙いましたがわずかに枠を外します。東京は時折カウンターから広島ゴールを脅かしますが、DF陣と田村が粘り強く対応します。33分には茶島のCKに井波がフリーで合わせましたがふかしてしまいます。そして35分、中盤での競り合いのボールが東京にこぼれ、これをキープした年森からのパスが三田へ。フリーになった今大会得点王の三田はGKの動きをよく見てゴールネットに沈め、点差は2点に広がりました。
 その後も広島は攻めの気持ちを失わず、宗近を前線に上げて得点を狙います。そして44分、45分、そしてロスタイムにもチャンスを作りましたが東京の堅い守備を崩すことはできず、そのまま終了のホイッスルを聞くことになりました。
 これまで厳しい試合をくぐり抜けてきたサンフレッチェユースでしたが、この試合は更に厳しい戦いとなりました。前半は東京の切り替えと寄せの速さに戸惑って、パスが繋がらずなかなかリズムを作れませんでした。失点は重松の見事なFKによるものでしたが、それ以外にも何度も決定的なシーンを作られ、数的不利になったことも含めてよく1失点で済んだ、と言う出来でした。このままでは圧倒されたままで終わるのではないか、と心配になるほどの展開でした。
 しかし後半の広島ユースの選手たちの頑張りは、それは素晴らしいものでした。相手が足が止まってミスが増えて行ったのにたいして、サンフはどんどん元気になって行った、と言う感じ。広島らしいパス回しが随所に見られ、何度も相手の守備陣を崩しました。また守備でも1人が抜かれても2人、3人で取り囲み、ボールを奪うとしっかりと繋いで前線までボールを運びました。そしてビハインドが2点になっても決して諦めることなく、最後まで勝利を信じて戦い抜きました。後半だけを見た人には、たぶんどちらが数的不利だったか分からなかったのではないか、と思えるほど。今年のサンフレッチェユースの1年を締めくくるのにふさわしい、素晴らしい試合だったといえるでしょう。今年の3年生のうちトップ昇格が決まっているのは大崎だけで、その他の選手はそれぞれの進路を進みますが、ぜひともここで学んだことを生かして、今後の成長の糧にして欲しいと思います。
<09.12.28> 昨日の日刊スポーツに「西川の広島入りが決定的に」と言う記事が載っていましたが、これを裏付ける報道が今朝のスポーツ紙各紙に掲載されました。複数年契約を結んでいる西川は大分残留を基本線に考えていましたが、移籍すればクラブに違約金が入ることや、来季の南アフリカW杯に向けてJ1で経験を積む必要があることなどを考えて、移籍を検討してきました。そして当初は広島と大宮、後に京都が獲得に動き、特に京都は移籍金を上積みしているという噂もありましたが、本人の「成長したい」と言う希望を優先することになった模様です。
<09.12.27> 今日はJユースサンスタートニックカップの決勝が行われます。会場は長居スタジアムで、午後1時半キックオフ。スタンドはメインスタンドのみが開放され、北側がFC東京、南側がサンフレッチェ広島の席となります。またテレビ中継はスカパーがch180(SD画質)とch190(HD画室)、スカパーe2がch800(HD画質)でいずれも無料放送となっています。私もブログで速報をする予定ですので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方はそちらをどうぞ。
<09.12.27> 中国新聞によると、森崎和幸選手が昨日2度目の契約更改交渉に臨み、年俸が現状維持の3,800万円で2年契約の2年目に入ることで合意した、とのことです。これまで毎年複数年契約を更新してきましたが、今季はリーグ戦出場が18試合にとどまったため上げる要素が無く、減額で複数年契約を結ぶわけにも行かなかった、と言うことではないかと思われます。ただ、本来実績も実力もある選手ですし、怪我や病気がなくフル稼働すれば間違いなく給料も上がるはず。来季の巻き返しに期待したいと思います。なお昨日はその他にも森崎浩、森脇、佐藤昭の3人が、それぞれ3,000万円(2年契約の2年目)、2,000万円(900万円アップの新規2年契約)、1,000万円(2年契約の2年目)で契約を結んだとのことです。
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