2/8〜2/14のSANFRECCE Diary


<09.2.14> 一昨日行われたブルガリアリーグ3位のリテックス・ロベチとの試合は1-0で勝ち、トルコキャンプでの最終戦を飾りました。
 この試合のメンバーは、GK:佐藤昭、DF:横竹(→橋内63分)、森崎和(→中島45分)、盛田、MF:ミキッチ、李(→岡本76分)、青山(→楽山83分)、服部、高萩(→清水81分)、柏木、FW:佐藤寿。携帯サイトによると、リテックスもストヤノフ同様にブルガリア代表に選出された選手がいたそうですが、良く組織された好チームで全員がハードワークしてきたそうです。そして立ち上がりからプレッシングとパス回しに押されたものの、サンフレッチェの選手はしっかりと我慢してチャンスを待ちます。そして10分、青山の縦パスに反応して抜け出した高萩が上手に手を使ってDFを抑えてシュート。これが見事に決まってサンフレッチェが先制しました。しかしその後もリテックスペースが続き、22分にはバー直撃のシュート。25分には右サイドを破られ決定機を作られましたが、佐藤昭が身体を張って守ります。リベロを中島に代えた後半は、李と青山が起点となり佐藤寿やミキッチのスピードを生かした攻撃を見せるようになったそうです。しかしペースは相変わらずリテックス。素早いパスワークから何度もチャンスを作り、これを最終ラインではね返すと言う展開が続きます。後半41分には清水がPKをゲットしたものの、佐藤寿のキックはGKがストップ。お互いにチャンスを作りつつも決めきれないまま、終了のホイッスルが鳴りました。
 リテックスとの対戦は2年ぶり。一昨年の対戦ではトップは2-2で引き分けたものの、サテライトは8点奪われて敗れています。今回も相手の強さを感じるような展開だったようですが、しかしストヤノフ、槙野、森脇が不在で森崎和も45分しか使えなかった、と言う中で勝てたことは、良い結果だった、と言えます。中国新聞によると選手たちは昨日の午前中練習をして、夕方発の便で帰国の途につくとのこと。今後は宮崎と広島で、開幕に向けて調整することになります。
<09.2.13> 昨日は練習試合を2試合行い、FCラボトニツキに2-1、PFCリテックス・ロベチに1-0で勝ちました。
 まず急きょ組まれたマケドニアリーグ3位のFCラボトニツキ戦は控え組が出場し、GK:中林(→原35分)、DF:橋内、篠原、西河、MF:遊佐、丸谷、岡本、内田、清水、平繁、FW:久保、と言うメンバーでした。相手チームからのリクエストにより35分×2で組まれたこの試合。携帯サイトによると開始早々からミスを連発して相手にチャンスを与えていたそうです。10分過ぎからは内田を起点に何度かチャンスを作ったものの、前半はスコアレスで折り返しました。しかし後半2分、内田のCKを西河が頭で合わせて先制。その7分後にカウンターからループシュートを決められて失点したものの、その後は追い風に乗って攻め込みます。そして後半ロスタイム、内田のクロスに久保が右足で合わせて勝ち越しそのまま勝ちました。内容的には褒められたものではなかったそうですが、若手中心のチームで勝ったことは収穫だといって良いでしょう。
<09.2.12> 昨日W杯最終予選のオーストラリア戦が横浜国際競技場で行われ、0-0の引き分けに終わりました。
 日本代表のメンバーは、GK:都築、DF:中澤、闘莉王、長友、内田、MF:中村俊、遠藤、松井(→大久保57分)、長谷部、FW:玉田、田中達(→岡崎83分)。試合は立ち上がりから日本のペースで、選手の流動的なポジションチェンジや素早いパス交換で相手を押し込みます。しかしボール支配率の高さの割には決定機は少なく、なかなか得点を奪えません。逆にオーストラリアは徹底してリスクをかけない戦術で、ロングボールから、あるいはセットプレーから得点を狙いに来ますがDF陣ががっちりと守ります。終盤、運動量が落ちたオーストラリアに対して日本は大久保、岡崎を投入して打開を図りますが実らず、そのままスコアレスドローに終わりました。
 日本代表の戦い方は、ほぼ狙い通りにできていたのではないかと思います。ボールも人も良く動いていたし、ロングボールへの対処もほぼミスなくできていました。何か「事故」が起きなければ失点するイメージはなく、1点でも取っていれば、と言うゲームでした。ただ、狙い通りといえばオーストラリアも同じ。主力に怪我人が続出していたこと、現在首位にいること、アウェイゲームであることを考えれば引き分けでも十分だと思うのは当然で、まさに思い通りの展開、思い通りの結果だったと言えるでしょう。日本はこれで著しく不利になった、と言うわけではありませんし、内容を考えればアジア予選を勝ち抜くことはできると思います。しかしそれ以上を狙うためには、何かもっと足りないものがあるのではないか。そんなことを考えさせる試合だった、と言えるのではないでしょうか。
<09.2.11> 昨日はセルビアのパルチザンと練習試合を行い、1-2で敗れました。代表に合流したストヤノフと前日怪我をした槙野、膝の痛みがぶり返した森脇らがお休みで、メンバーはGK:佐藤昭、DF:横竹(→橋内69分)、森崎和、盛田、MF:ミキッチ(→楽山69分)、青山、李(→岡本69分)、服部、柏木(→清水69分)、高萩(→桑田69分)、FW:佐藤寿(→平繁69分)。携帯サイトによると開始早々の2分に左からのクロスが入り、混戦の中で逆サイドをフリーにしてしまい先生を許しました。しかしその2分後、李が素晴らしいFKを決めて同点。その後パルチザンに主導権を握られるも、しっかりと受け止めて失点を許しません。しかし最終ラインに入った横竹が何度も1対1にさらされながらしかりと対応し、前半は1-1のままで折り返すことになりました。そして後半も立ち上がりから一進一退。お互いに好機を作りながらも決めきれない、と言う展開が続いたそうです。そして20分に30m近い距離から強烈なFKを叩き込まれてリードを許しました。そしてその後両チームとも選手を入れ替えつつ戦い、そのまま終了のホイッスルを聞くことになりました。
 セルビアリーグ首位のチームに善戦しながらも敗戦、と言う結果だったわけですが、DFラインの3人(ストヤノフ、槙野、森脇)を欠いた状況でしっかりと戦えたことは評価できると言えるでしょう。とりわけ今年のサンフレッチェにとって、選手層を厚くすることは重要な課題。そう言う意味で、この試合で得たことは勝ち負けの結果以上に重要だ、と言えるかも知れません。
<09.2.10> トルコキャンプ9日目の昨日はトレーニングマッチを2試合行い、スラベン・コプリヴニツァには1-2で敗れましたがFCスリベンには4-0で勝ちました。
 まずクロアチアリーグ4位のNKスラベン・コプリヴニツァ戦のメンバーは、GK:中林、DF:西河、篠原、横竹、MF:橋内、遊佐、岡本、内田、丸谷、清水、FW:久保。携帯サイトによると圧倒的なフィジカルの差と技術の差があり、まるでパスをつなげなかったそうです。しかし前半38分に最終ラインのパス回しが乱れてボールを奪われ、そのまま失点。続いて後半13分にも中林のパスミスから2点目を奪われました。ところが選手たちはそこから踏ん張りを見せてそれ以上の失点を許さず、その上後ろから強い風が吹いてくると言う幸運にも恵まれて押し返します。そして33分、岡本がドリブルで持ち込み内田がクロス。久保が落としたボールを清水が身体ごと押し込み1点を返します。その後も攻め続けたものの相手が守りを固めてきたためそのまま敗れましたが、しかし選手たちの我慢と執念を見せたゲームだった、とのことです。
 続いてブルガリアリーグ5位のFCスリベンとのゲームは、GK:佐藤昭、DF:槙野(→横竹24分→橋内62分)、ストヤノフ、盛田、MF:李(→ミキッチ45分)、森崎和、青山、楽山(→服部45分)、高萩(→柏木45分)、桑田(→清水62分)、FW:平繁(→佐藤寿45分)、と言うメンバーでした。相手は強烈な個人の力は無かったものの、組織的なサッカーで「まるでJ1のチームのよう」(森崎和)だったとのこと。前半は向かい風が強かったこともあって、前半は押し込まれるシーンが多かったそうです。そして24分にはドリブルで持ち上がった槙野が後ろからのタックルで倒されそのまま退場。急きょ横竹が呼ばれる緊急事態となりました。しかし逆にこれで広島の選手に火がつき、平繁のドリブル突破から等でチャンスメイク。押されながらも我慢して、最後は押し返したと言う感じの前半だった模様です。後半は4人が交代すると一気に流れをつかみ、後半4分にはミキッチのCKを横竹が競り合い、こぼれ球を桑田がボレーで決めて先制。その後スリベンが同点を狙って攻め込んで来ましたがそれを凌ぐと、25分には森崎和のスルーパスで抜け出した佐藤寿が落ち着いてラストパスを送り、これを清水がトーキックで決めて2点目を奪います。そして34分には服部のクロスを柏木が右足で決め、41分には佐藤寿のスルーパスを森崎和が叩き込んでダメ押し。ちょうど2年前のシュトルム・グラーツ戦以来久々にトルコキャンプでの勝利を挙げました。
<09.2.9> 今季の日程について、少し展望を述べてみます。まず開幕戦の横浜Fマリノスですが、昨年は残留争いに巻き込まれて苦しいシーズンを送りました。しかし木村監督就任以降は立て直し、天皇杯ではベスト4に進むなど徐々にチームが整備されてきています。ここを相手にアウェイでどれだけ戦えるかと言うことで、ある意味今季を占う一戦となりそうです。今季を占う、と言う意味では第3節からの鹿島、浦和、G大阪との連戦はより重要です。ここを思いきり戦うためには、ホーム開幕となる大宮戦は絶対に勝点3を取りたいところでしょう。4月から5月は、新潟、川崎F、名古屋、清水、FC東京と、中堅から上のチームとの対戦が続きます。この中で特に厳しいのは、中2日でアウェイで戦うことになる名古屋戦です。ストイコビッチ監督になって攻撃的なサッカーを推進するようになった名古屋。前週にオーストラリア遠征があるものの、リーグ戦は2週連続ホームになるため余裕を持って広島を迎えることが出来ます。広島としてはホームで川崎Fを下して、勢いをつけて名古屋戦に臨みたいものです。そしてゴールデンウィーク後の相手は千葉、山形、大分。どのチームも守備的な戦いを挑んでくる可能性が高いので、こことどう戦うか、によってその後の展開が違ってくるように思います。
 例年だと5月下旬から6月の「代表月間」は試合が休みになることが多く、そこでチームの再整備が出来るのですが、今年はナビスコ杯が毎週入ってきます。広島の相手は大宮、大分、新潟、磐田となっていますが、どこも代表招集の影響はそれほど大きくは無い、と思われます。従ってナビスコ杯だからと言って特別な戦いをするのではなく、新戦力の発掘を含めてチーム力全体を底上げする、と言う期間になるのではないでしょうか。そしていつも苦しむ夏場から秋の戦い。それまでに層を厚くして、怪我や疲れが出てもチーム力を落とさず戦えるようになっていることが、最も必要なことだと思います。
 2年ぶりのJ1と言うことで、今年は厳しい戦いになるのは避けられないこと。相手も広島を研究して、しっかりと対策を立てて臨んでくるに違いありません。たぶん、上位チームの多くは前からプレスをかけてきてこちらの低い位置でのパス回しを狙ってくるでしょうし、逆に下位チームは天皇杯の柏のように引いて守りを固め、強力な「個」の力でゴールをこじ開けようとしてくるのではないか、と思われます。それに対して広島のするサッカーは、ただ一つ。GKも含めた11人による「ボールも人も動くサッカー」を貫くだけです。他のチームの戦う方向性の定まらない序盤にしっかりと勝点を稼いでおくことが重要なのはもちろんですが、それ以上に相手が対応してきたときにどのように乗り越えるか、が今年のポイントになるのではないか。少なくとも一昨年のように、立ち上がりは調子が良くても一度崩れると立て直しできない、と言うことにだけはならないで欲しいと思います。ドイツ・ブンデスリーガのホッフェンハイムのように昇格1年目から優勝争いに絡んだらいいな、とは思いますが、それはあくまで理想でしょう。今年は安定した成績を残し、来季以降に希望が見えるようなシーズンにすることが、より重要なのではないでしょうか。
<09.2.8> トルコキャンプ7日目を迎えたサンフレッチェは練習試合を2試合行い、GKSベウハトゥフに1-2で、ディナモ・ザグレブに3-4で敗れました。
 まず、ポーランドリーグ5位のGKSベウハトゥフとのゲームのメンバーは、GK:中林、DF:橋内、中島、西河、MF:李(→篠原45分)、高柳(→遊佐45分)、岡本、楽山(→内田45分)、桑田(→久保45分)、清水、FW:平繁(→森脇62分)。中国新聞によると、前半12分にロングボールで抜け出した桑田がゴールを決めてリードを奪いましたが、後半は追加点が奪えないままに推移し、32分と43分にセットプレーから失点した、とのことです。
 続いて行われたクロアチアリーグ首位のディナモ・ザグレブとの試合ですが、サンフレッチェはGK:佐藤昭、DF:槙野、ストヤノフ、盛田、MF:ミキッチ(→李64分)、青山、森崎和、服部(→楽山64分)、柏木、高萩(→桑田64分→丸谷83分)、FW:佐藤寿、と言うメンバー。対するディナモは、GK:ブティナ、DF:エトー(→トムチャク60分)、ビシュチャン(→バルバリッチ75分)、コバチ(→ロブレン46分)、イバネス(→フルゴビッチ46分)、MF:マンジュキッチ(→バラバン69分)、カレーロ(→バデリ46分)、ヴルドリャク、ダディッチ(→シヴォニッチ46分)、モラレス、FW:スピレチュカ(→ソコタ46分)で、先発はベストメンバーだったものと思われます。先制点を奪ったのは広島で、9分にミキッチがハーフウェーラインからドリブル突破。最後は佐藤寿の股抜きのパスを高萩が決めました。20分にスレピチュカをペナルティエリア内で倒し、モラレスにPKを決められましたが、21分にミキッチの突破からのクロスに佐藤寿が決めて再びリードを奪います。しかし23分に森崎和のパスミスからマンジュキッチにゴールを許して追いつかれて、前半を折り返しました。後半は5分にストヤノフがFKを直接沈めてリードしたものの、直後に青山が不運なハンドを取られてまたもモラレスにPKを決められ3-3となりました。その後攻め続けた広島は、8分にはあわやオウンゴール、と言うシーンを作ります。後半14分には速攻からシヴォニッチのラストパスをマンジュキッチに決めら初めてリードを許しましたが、その直後にミキッチの突破からのクロスを高萩から佐藤寿へ。ここで後ろから押されましたがファウルを取ってもらえません。ミキッチ、服部、高萩を下げた後も佐藤寿のシュートや盛田、桑田らの決定機を作りましたが決めきれず、そのまま逃げ切られました。
 クロアチア・サッカーニュースによるとディナモは「アグレッシブさ、集中に欠けたプレーに終始し、ショートパスを使って速いカウンター、ハーフカウンターを次々繰り出すサンフレッチェのプレーに苦し」んだ、とのこと。ヴラク監督は「我々は本当の姿ではなかった」とおかんむりだったそうです。一方携帯サイトによると、この試合のサンフレッチェは見事な攻撃サッカーを見せていたそうで、選手たちも手応えをつかんだ様子だったとのこと。ミスからの失点があったことから高萩、槙野らは悔しさをあらわにしていたそうですが、それもまた良い経験、と言って良いでしょう。相手のコンディションやモティベーションの違いなどはあるにしろ、昨年同じ相手に大差で負けた事を考えれば、評価に値する結果だったと言えるのではないでしょうか。
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