6/28〜7/4のSANFRECCE Diary


<09.7.4> 明日はJリーグ第16節を磐田と戦います。
 ナビスコ杯最終節で広島の前に立ちはだかった磐田でしたが、Jリーグ開始後は2連敗と相変わらず苦しい戦いが続いています。前回の対戦以降の成績は次の通り。
N7H ○2-1 広島  【磐】前田2、【広】佐藤寿
14A ●0-1 鹿島  【鹿】興梠
15H ●2-3 柏   【磐】成岡、西、【柏】菅沼2、李
 前節は運動量で勝り柏を押し込み、駒野のクロスに成岡が合わせて先制。カウンターから失点したものの後半早々に得点して試合を優位に進めました。しかし駒野の不用意なパスを奪われて追いつかれると、その後は守りを固めた柏の守備を崩せず終了間際にセットプレーから失点して敗れています。イ・グノを失った影響も大きく結果が出ていませんが、しかし心理的なプレッシャーがなければ広島を上回るパスサッカーができる、と言うのは前回の対戦でも証明済み。怪我で離脱していた選手が続々と復帰しており、また駒野もいると言うことで、ナビスコ杯の時以上に手強い相手だと考えた方が良いと思われます。
 対するサンフレッチェは前節柏木、盛田が試合中に怪我をして、それが苦戦の一因となりました。携帯サイトによると柏木、森脇は順調に回復しているようですが、盛田は明日は難しそう。と言うことで、私の予想メンバーは次の通り。
        中林

   森脇  ストヤノフ  槙野

      青山  中島

ミキッチ            服部

     柏木    高萩

        佐藤寿

SUB:原、横竹、橋内、岡本、李、高柳、平繁
 怪我人続出でメンバー構成が苦しいサンフレッチェですが、しかしこの時期に苦しいのはどのチームも同じ。ここを乗り越えることができれば、真に強いチームになれるのです。昨年、暑い時期に勝ち点を積み重ねて昇格に向けて加速したように、今年もここから踏ん張って欲しいと思います。
<09.7.4> 「サポカン」の2つ目の項目は、選手強化と育成について。織田強化部長が(1)戦力補強、(2)選手の怪我の状況、(3)若年層の育成、の3点について説明しています。まず戦力補強については、「当然ながら常にリサーチを進めている」そうで、何人かの選手については興味深い、と言う話をしているそうです。特に佐藤昭が怪我をして間も無い時期だった、と言うことで、その日のうちに「代理人を通じて2人ほど日本人GKの情報を仕入れ」「外国籍の候補も1人挙がり」必要ならば動ける状況は取っていたそうです。ただ、中林が思った以上に頑張ったことや下田の回復が順調なこと、佐藤昭も長期化しないこと等からこのままの体制を維持し、仮に中林、原に何かあった場合に候補選手を獲得に動く、と言う方針を立てているそうです。最近の報道によると中林も膝の不調で別メニューになる事もあるようですが、とにかく下田が試合に出れる状態まで上げてくるまで何とか頑張って欲しい、と思います。
 外国籍選手については、代理人を通じて常に情報収集をしているそうですが、特に心強いのがサンパイオ、エルツェッグの2人のOBだとのこと。特にエルツェッグはミキッチの獲得に際して活躍したのだそうです。現在サンフレッチェは外国人枠とアジア枠が空いていますが、現状でレギュラーが固まっていることと若手が育ちつつあることを考えると埋める予定は無いようです。
 怪我人については、桑田、佐藤昭、森崎和、森崎浩の状況について説明しています。今年はトルコキャンプの時にシュトルム・グラーツのフィジコに来てもらって様々なトレーニングのやり方を習ってきたそうで、昨年までに比べて筋肉系の怪我が減っているのではないか、とのこと。このところ怪我で別メニューになる選手が増えてきているので、その真価が問われるのはこれから、と言うことになりそうです。
 3番目の若手育成については、ユースとジュニアユースからの強化を最も重視しています。特に、このところユースの選手の奪い合いが激化していると言う状況を考えて、中四国、とりわけ広島の選手の育成に力を注ぐとしています。また質問では「ジェフリザーブスのようなチームを作ったらどうか」と言うものがあったそうですが、今のところは考えていないとのこと。ユースとプロが密接な関係にある、と言うメリットを生かして、若手を育成することを重視してチーム作りを進めることを強調しています。最近、浦和などでもユースから上がったばかりの選手を起用してチームを活性化させていますが、そのような流れに乗ることが、より重要だと言うことだと思います。
 黒津や安英学の獲得に動いていた、と言う最近の報道の真偽については分かりませんが、織田部長も語っているように「特にサンフレッチェの現在のチームスタイルに...いきなり他クラブから入ってきても、すぐに機能するのは難しい」のは確か。選手補強に頼らなくても良いように、今よりもいっそう若手が成長することが一番重要なことなのだろう、と思います。
<09.7.3> 最近、オフィシャルホームページに「第5回サポーターズ・カンファレンス議事録」が公開されました。内容は多岐にわたるので、今日は最初の「クラブ運営について」の内容を紹介します。
 ここでは本谷社長が今シーズンについての所感を述べ、続いてサポーターからの質問に答える形でいくつかの点について説明しています。まず5月末までの戦いぶりについては、「全般的にいうとサンフレッチェ広島の特長である『ボールも人も動くサッカー』が昨年に続いて出来ている」とし、若手の成長も得られて手応えがある、と感じているようです。ただ、第2節の大宮戦や第4節のG大阪戦のように「勝つべき試合」で勝てなかったのが残念だった、とのこと。特にG大阪戦については主審のジャッジが試合を分けただけに、「Jリーグに質問状を送った」と説明しています。続いて述べているのは、Jリーグが決めた「移籍金撤廃」と「25人枠」について。前者は決定事項なのに対して後者はまだ案の段階だ、と言う違いはありますが、クラブ経営に直接関係することだけに重要です。とりわけ「育成型クラブ」であるサンフレッチェにとって「移籍金撤廃」は大きな問題なのですが、ただ現有の選手のほとんどは既に複数年契約を結んでおり、「この年末に契約が切れる選手が主力の半数出る、というような事態は起こらない」とのこと。移籍金に代わるものとしてFIFAのルールにもある「育成費用」が出てくる可能性もあるので、今後はそれらの動きを注視しつつ、「育成型クラブ」と言う旗を下ろさず多くの若手を育て、その上で本当に足りないポジションを補強する、と言うチーム作りの決意を述べています。
 続いて経営の状況についてですが、Jリーグの分配金が半減した結果今年の決算では2億数千万円の赤字が出てしまいました。累積赤字も17億円あると言うことで、苦しい状況には変わりなく今後も経営改善を進めることになります。本谷社長は「経営のプロ」として、特にこの部分に力を注ぐことになるものと思われます。
 専用スタジアムについては、特に大きな動きはなし。市民球場跡地についても、市議会の動きを待つしかありません。ただ、県サッカー協会や地元財界、行政などを含めた「サッカー専用スタジアム建設プロジェクト」を再立ち上げするとのことで、各方面の顔を立てながら?継続して取り組んで行くことになっているようです。
 他の項目については、時間のあるときに改めて取り上げる予定です。
<09.7.1> 中国新聞と携帯サイトによると、昨日の練習から下田崇選手がフルメニューをこなした、とのことです。昨年7月に左膝軟骨損傷の手術をした下田は、その後1年間にわたって単調なリハビリに耐えてきました。そして5月下旬から望月コーチとGKとしてのトレーニングを始めて、昨日ついに全体練習に加わることができました。昨日は宮崎経産大から練習生として来ている村尾と交代しながら、ハイボールの処理やDFへの繋ぎなどのプレーを無難にこなしていたそうです。
 なお他の怪我人ですが、楽山も昨日からチーム練習に復帰。サテライトの鳥栖戦で負傷した清水も、元気に練習に参加しているとのことです。柏木と森脇は別メニューながら、ほぼ100%でランニング等を行っていて、復帰は近そうだとのこと。また盛田はピッチには出てこれないものの重傷ではないらしく、長期離脱にはならないものと思われます。更に佐藤昭はランニング、桑田はウォーキングが主ながら順調に回復している様子。篠原が腰を痛めて別メニューとなっているそうですが、こちらも症状は重くないとのことです。
<09.7.1> サンフレッチェは昨日、西河翔吾選手の山形への期限付き移籍を発表しました。修道大在学中に特別指定選手からプロ契約を結んだ西河は、ペトロヴィッチ監督就任後は評価が上がらず2006年のシーズン途中で徳島にレンタル移籍しました。そして徳島では2年半で85試合に出場し、ゲームキャプテンを務めるなど活躍していました。そして今年から広島に復帰したものの、DFラインからパスを繋いで攻め上がる、と言うサッカーに馴染むことができず、試合出場はならずベンチ入りもナビスコ杯の1試合だけ。レギュラーの壁を越えるどころか、横竹、橋内らの後塵を拝することとなっていました。
 山形はシーズン当初は良い戦いができていたものの、5月以降で勝ったのはナビスコ杯の1回だけ。リーグ戦では7試合連続勝ち星無しと苦しい状況に追い込まれています。今回、西河とともに浦和の赤星の獲得も発表しましたが、これはチームを立て直してJ1残留を果たそう、と言う決意の表れでしょう。特に山形のCB陣は怪我人続出でメンバー構成に苦しんでいるだけに、西河がレギュラー争いに食い込む可能性は十分あると思われます。ぜひ、頑張って欲しいものです。
<09.6.30> 日本サッカー協会は昨日U-18代表候補を発表し、広島からはユースの大森と大崎が選ばれました。今回選ばれたのは次の24人。
【GK】大森(広島ユース)、荻野(峰山高)、中村(浦和ユース)
【DF】酒井(新潟)、磯村(名古屋)、田中(日体大)、古林(湘南ユース)、
    阿部(FC東京U-18)、茨田(柏U-18)、小椋(川崎FU-18)、
    扇原(C大阪U-18)
【MF】六平(中央大)、田口(名古屋)、大崎(広島ユース)、菊地(湘南)、
    加藤(三菱養和ユース)、原口(浦和)、古田(札幌ユース)、
    深澤(静岡学園高)、平塚(山梨学院大附高)
【FW】住田(大分)、永井(C大阪U-18)、戸島(成立学園高)、吉原(福岡U-18)
 前回選出の代表候補で残っているのは、荻野、酒井、磯村、扇原、田口、大崎、平塚、永井の8人で、これまで選出経験のある大森、田中、古林、阿部、茨田、六平、菊地、加藤、住田、原口、吉原が復帰。中村、小椋、深澤、平塚、戸島が(たぶん)初めて選出されています。このU-18代表候補は2月に45人を招集。3月には半分程度に絞り込み、5月、6月とメンバーを入れ替えながらチーム作りを進めてきました。今後は核になるメンバーを絞り込みながら、11/1から予定されているAFC U-19選手権予選に向けて仕上げて行くことになると思われます。
<09.6.29> 昨日鳥栖との練習試合を行い、1-3で敗れました。サンフレッチェのメンバーは、GK:原、DF:橋内、岡本、内田、MF:李、茶島(→森保翔45分)、丸谷、清水(→宗近60分)、平繁(→浅田60分)、大崎、FW:久保。鳥栖のメンバーは不明で、得点は前半に鳥栖のトジン、練習生、サムエルで、広島の得点は後半40分に李でした。
<09.6.28> 昨日西京極で行われた第15節京都戦は0-2で敗れ、連勝は3で止まりました。
 サンフレッチェのメンバーは控えも含めて前節と同じで次のような感じでした。
        中林

   槙野  ストヤノフ  盛田(→横竹50分)

      青山  中島

ミキッチ(→平繁75分)     服部

     柏木    高萩
     (→高柳40分)
        佐藤寿

SUB:原、橋内、岡本、李
 対する京都は、GK:水谷、DF:染谷、角田、水本、中谷、MF:渡邉(→林87分)、佐藤勇、安藤、ディエゴ(→森下89分)、FW:柳沢、豊田(→増嶋45分)、と言うメンバーでした。立ち上がりは京都もプレスをかけてきて、ファーストシュートは安藤でした。しかしすぐにサンフレッチェが反撃し、4分には青山の強烈なミドルが枠を捉えましたが水谷に弾かれます。5分にはDFラインの裏に飛び出した柳沢がGKの位置を見てループシュート。やられた、と思われたシーンでしたがポストが防ぎます。その後はパスワークに勝る広島が押し込み、12分には高萩、14分にはミキッチがシュートしましたが決めることができません。18分には高萩のスルーパスで抜け出したミキッチがDFとの競り合いに勝ちましたが、ファウルを取られて警告を受けます。京都はシュートは打つもののほとんどがミドルレンジからの可能性の少ないもの。逆に広島は高萩、ストヤノフ、柏木らが次々とスルーパスを送り、チャンスを作ります。25分には服部のクロスを槙野がフリーでヘディングしたものの惜しくも枠外。27分の佐藤寿のシュートはGKのスーパーセーブに阻まれます。28分にはストヤノフが芸術的なFKを放ちましたが、惜しくもバーに弾かれます。流れは完全に広島でしたが、しかし37分、DFラインからドリブルで上がってきた染谷にそのままシュートを打たせてしまいます。威力はさほどでもなかったものの、DFの足に当たってコースが変わりGKの逆を突いてゴールネットへ。広島は不運な形で先制点を許してしまいました。
 これで息を吹き返した京都。逆に広島は、ラフなタックルを受けて足を痛めた柏木を下げざるを得なくなります。ロスタイムには広島が攻め込み、高萩がペナルティエリアでフリーになったもののシュートではなくパスを選択したもののDFがクリア。広島は1点のリードを許したままで前半を折り返すことになりました。
 ハーフタイムに加藤監督はFWを1枚削って増嶋を投入し、早くも逃げ切り体勢に入ります。広島は再びアクシデントに襲われ、太ももを痛めた盛田が担架で運び出されます。それでもサンフは攻撃の手を緩めることなく、ペナルティエリア付近に密集する京都の守備陣をあの手この手で崩そうとします。9分には中央を目まぐるしいパス回しで崩して、最後は高柳のパスを服部がダイレクトで叩いたもののシュートミス。11分にはミキッチのパスを受けた高柳がフリーでシュートしましたが、これも枠外に外れます。12分の高柳のシュートはGKが弾き、15分の青山のクロスに合わせた高柳のヘッドも枠を捉えることができません。更に後半17分には高萩がフリーでシュートしたものの、わずかに枠を外します。逆に22分、ディエゴが蹴ったFKのボールをストヤノフは届かず、ギャップに入り込んだ水本がシュート。飛びつく中林の手も及ばず、痛い2失点目を喫してしまいました。
 リードを広げてますます自陣に引き籠もる京都。サンフは何とかこじ開けようとするものの、疲れからかキックの正確性を欠いてなかなかチャンスが広がりません。33分には高柳のスルーパスで抜け出した佐藤寿が左足で狙いましたが、これもわずかに枠を捉えることができず。42分のヘディングも、強く叩くことができません。広島は最後まで攻め続けたものの最後までゴールを割れず、今季初めての無得点での敗戦となりました。
 立ち上がりの柳沢のシュートがポストに当たったときには「今日は運があるかも」と思ったものでしたが、残念ながら不運の方が上回った試合だったと思います。染谷のゴールシーンは高い位置までボールを運ばれてしまったのは問題だったものの、シュート自体は何と言うこともないものでした。また後半の失点も京都にとっては「これしかない」というもの。守備のミスと言うよりも、水本にしか触れない位置にボールを送り込んだディエゴを讃えるしかありません。早い時間帯に怪我で2人の選手を入れ替えなければならなくなった事も含めて、この試合は運がなかった敗戦だった、と言わざるをえないと思います。
 ただ、だからと行ってこの敗戦を軽く考えても良い、というものでもないと思うのです。昨日の京都は気温33℃。真夏に比べればまだ気温は低かったのですが、風がなく湿度も高く、じっとしているだけでも体力を消耗するような天候でした。そんな中、引いて守る相手を運動量を上げて圧倒することが難しいのは当然のこと。決めるべきときに決めなければこうなるのは、必然だったと言わざるを得ません。昼間の試合はこれが最後で、しばらくは夜のゲームが続きますが、しかし暑さはこれからが本番。この日のように体力を消耗する中で引き籠もる相手を崩さなければならない、と言うことは、頻繁に起こるものと思われます。そう言うときに、どのように戦いを進め、そして勝ち点を取って行くのか。サンフレッチェが上を目指すには、この課題に何らかの答えを出さなければなりません。

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