9/13〜9/19のSANFRECCE Diary


<09.9.19> 明日は日立柏サッカー場で第26節柏戦を戦います。
 現在16位と降格圏にいる柏ですが、監督交代をきっかけに復調し、ここ5試合を負け無しで来ています。後半戦の成績は次の通り。
18H ●0-2 G大阪 【G】レアンドロ2
19A △1-1 鹿島  【柏】村上、【鹿】マルキーニョス
20H ●0-1 神戸  【神】河本
21A △0-0 千葉
22A ○4-1 浦和  【柏】大津2、ポポ、フランサ、【浦】闘莉王
23H △1-1 横浜FM 【柏】OG、【横】小宮山
24H △0-0 京都
25A ○3-2 名古屋 【柏】大津、村上、ポポ、【名】吉田、玉田
 ネルシーニョ監督就任直後はなかなか勝ちに結びつかなかった柏でしたが、このところチーム全体に守備の意識が浸透し、攻撃面の整備も進んでいる様子です。前節は3連勝中だった名古屋に真っ向から対抗。高い位置からのプレスでビルドアップを防ぐと、トップ下に入った大津を中心とした速い攻撃でゲームを支配し、堂々とした戦いで勝利を収めています。日立台は過去11試合で2勝2分け7敗とサンフレッチェにとっては「鬼門」。1999年以来の勝ち点3を取るのは、並大抵のことでは無さそうです。
 対するサンフレッチェですが、明日は契約の関係で李忠成は出場できません。と言うことで、予想メンバーは次の通り。
        中林

   森脇  ストヤノフ  槙野

      青山  中島

ミキッチ            服部

     柏木    高柳

        佐藤寿

SUB:下田、盛田、横竹、李漢宰、楽山、高萩、平繁
 今日の中国新聞によると森崎和が実戦練習に復帰し、「動きにブランクを感じさせなかった」とのこと。ただ「すぐにでも使いたいが、彼の健康を考えて急に無理はさせられない」(ペトロヴィッチ監督)と言うことで、遠征メンバー入りは無さそうです。このところの好調を反映して練習は非常に良い雰囲気だそうですが、しかし選手一人一人に疲れがたまっているのは確か。柏戦を全員の力で乗り切って、上位争いに食いついて行って欲しいと思います。
<09.9.18> 季刊誌「サッカー批評」にペトロヴィッチ監督のインタビュー記事が出ています。サンフレッチェのサポーターにとっては既に聞いたことのある話も多いのですが、いくつか新しい内容も含まれているので紹介しましょう。
 まず「自陣からショートパスをつなぐスタイルにはリスクがあるが」と言う問いに対して、まずは「サッカーにリスクはつきものです」と前置きした上で、「あと2,3人優れた選手がいれば違ってくるでしょう」と言っています。主には若手が成長するには時間がかかるということを言いたかったようですが、それだけでもない様子。「相手が守備を固めているときにドリブルが必要です...うちでそれを得意としているのは後方の選手なんです...もしアタッカーでドリブルを効果的に使える選手がいれば、我々はJ1で首位に立てるでしょう」と言う言葉は、なかなか示唆的です。
 また、「チームで戦う」と言うコンセプトはオシム監督の「壊すよりも、創り上げる方が人生は豊かになる」と言う哲学にも通じるものがあります。そして「チームで戦うこと」の重要性を語った上で「『チーム』のサッカーを示したと言う点で、オシムは日本に大きな一歩を記しました。オシムの時の千葉は優れた『チーム』でした。優れたプレーをしていましたから、人々は選手も優れていると思った」として、移籍した佐藤勇人や山岸、水本はかつて程は輝いて見えない、と指摘。「広島の選手たちも、いま他チームへ行って輝けるかと言うと、私は疑問を持っています」と警鐘を鳴らしています。更に「広島で『チーム』のサッカーを植え付けたわけですが、それはあなたが監督を辞めた後にも継続できるでしょうか」と言う問いに対しては「私は継続できない、難しいと思います」と答えています。バルセロナはここ数十年同じスタイルのサッカーを続けていますが、それはクライフが影響力を保持しているから。「クライフのような人間がいなければ、監督が代わればスタイルを継続するのは難しいでしょう」と語っています。結果を重視し過ぎて「破壊のサッカー」に走りがちな日本のサッカーにおいて、ペトロヴィッチ監督は希有なスタイルで今のサンフレッチェを創り上げてきたわけですが、創り上げるのには時間がかかるのに対して、壊れるのは一瞬。ペトロヴィッチ監督の言葉からは、我々自身もまた、多くのことを学ばなければならないのではないでしょうか。
<09.9.17> プレスリリースによると、ユースの選手1名が昨日A型インフルエンザに感染したことが分かり、この選手と濃厚接触者1名は三矢寮を離れて自宅療養している、とのことです。これに伴い、当面の間吉田サッカー公園や広島広域公園などの練習会場におけるファンサービスを自粛する、とのこと。また風邪の症状のあるファン、サポーターには練習見学の自粛を求めることになります。先日は札幌の中山元気選手のインフルエンザ感染が報道されたように、徐々にJリーグの中にもインフルエンザが広がっている様子。主力選手の大量感染などで試合に影響の出るような事態にならないと良いのですが。
<09.9.16> Jリーグは昨日の理事会でサンフレッチェが「Jリーグ規約第42条(いわゆるベストメンバー規定)に違反した」として制裁を決定しました。制裁金は情状を酌量して半額の1,000万円。これに対してサンフレッチェは処分を受け入れるとともに、本谷社長ら関係者に減給などの懲戒を行うことを発表しました。
 今回の制裁の対象となったのは6/3に行われたナビスコ杯第5節の大分戦。連戦で主力に疲れや怪我が増えていたこと、ストヤノフがブルガリア代表に合流中だったこと、更に九石ドームの芝が酷い状態だったこと等を考えて、GK:原、DF:橋内、中島、盛田、MF:岡本、横竹、李漢宰、楽山、清水、高柳、FW:丸谷、と言う先発メンバーで臨みました。当時のサンフレッチェで「レギュラー」と言えるのは、森崎和の離脱の後を埋めていた中島だけ。高柳は怪我から復帰したばかりで、盛田と李漢宰はベンチスタートが続いていました。従って「直前のリーグ戦5試合に先発したメンバーを6人以上含む」と言う規定に反することは明らかでしたが、ただ公式戦としては3試合前のナビスコ杯(リーグカップ戦)横浜FM戦で6人(中島、盛田、李漢宰、横竹、楽山、清水)を先発起用しており、ベストメンバー規定には違反していない、と解釈。念のためJリーグ事務局にも確認して、大丈夫だとの言質を得て大分戦を戦っていました。しかし、規定を字面通りに解釈すればナビスコ杯で先発していてもダメなのは明らかで、敢えて言うなら「Jリーグ事務局の担当者を信じてしまったのが間違いだった」と言うところ。ルールを守ると言う立場からすれば処分を受け入れるのは止むを得ないと言えます。経営が苦しいところで1,000万円の制裁金は非常に痛いのですが、情状酌量で半額にしてもらって助かった、と考えるべきかも知れません。
 ただ、そもそもこのような「ベストメンバー規定」が必要か、と言うことは改めて問われなければならない、と思います。この規定はもともと「ベストメンバーで戦わなければファンに失礼である」と言う理由で定められたもので、極論すれば「わざと負けることを防ぐ」ためのもの。ナビスコ杯をリーグ戦に比べて軽視する傾向を是正するために設けた制度だ、と言えます。ナビスコ杯はリーグ戦よりも前から始まった、言わばJリーグと共に歩んできた伝統のある大会ですが、しかし代表選手が不在の日程で戦われるのが通例で残留降格にも関係がない訳ですから、リーグ戦よりも重要度が下るのは止むを得ないところ。スポンサーとの関係も考えれば、Jリーグが何らかの対策を取るのは理解できないわけではありません。しかしその規定を事細かに決めて守らなければ処分する、と言うやり方は、決してクラブのためにもJリーグのためにもならない、と思います。
 ナビスコ杯は、リーグ戦ではないとは言え貴重な公式戦。チームを作り、守り育てる立場からすれば無駄にする訳にはいきません。問題となった大分戦のメンバーだって別に「負けて良い」と思って組んだわけではなく、むしろ長期的視野に立って最適だと思われるメンバーを選んだわけです。そして実際その試合は惜しい引き分けに終わっていますし、原や横竹らはこの出場経験をその後のリーグ戦に生かしています。サポーターの立場からすれば「ベストメンバーでないから失礼」だなんてことは全く無く、むしろペトロヴィッチ監督が常に言っているように「試合に出たメンバーがベストメンバー」なのです。今回、処分発表まで3ヶ月もかかったのはサンフレッチェとJリーグとの間に何らかの「綱引き」があったからだと思われますが、ここで甘んじて処分を受け入れたのはそれはそれで正しい判断だと思います。ただその上で、この処分の基準となった「ベストメンバー規定」を見直す契機にして欲しい。このような制度、このような処分が誰も幸せにするものではないことを、改めて考えるべきなのではないでしょうか。
<09.9.15> 一昨日行われた神戸との練習試合は4-2で勝ちました。サンフレッチェのメンバーは、GK:佐藤昭(→原71分)、DF:柳川[ユース]、横竹、篠原、MF:李漢宰(→川森[ユース]84分)、丸谷、岡本、楽山、清水(→久保HT)、李忠成(→清水65分)、FW:平繁。対する神戸は、GK:徳重、DF:大屋(→奥田15分→釘貫HT→奥田79分)、小林、柳川、内山、MF:松橋(→広田62分)、丹羽、馬場、楠瀬、FW:我那覇、岸田。前半14分に我那覇に先制点を許したものの、27分に清水、37分に李忠成のゴールで逆転。後半は2分に楽山がワンツーから切り崩して追加点を奪い、34分に久保のゴールで突き放しましたが、38分に馬場にゴールを決められた、と言う展開だったとのことです。
<09.9.14> 昨日行われた高円宮杯の第2節でサンフレッチェユースは大阪桐蔭高を下し、2位以上を確定しました。この日のメンバーは、GK:田村、DF:宗近、宮本、元田、森保翔、MF:浅田、中山、茶島、越智(→水頭67分)、FW:砂川(→甲元83分)、井波(→大崎56分)。試合はサンフレッチェユースが圧倒したようで、先制点は前半15分に井波。後半1分に砂川、34分に水頭が追加点を奪って、3-0で快勝しました。同じグループのもう一つの試合は三菱養和SCが大分U-18を1-0で下して初勝利。サンフレッチェユースは次の三菱養和戦に勝つか引き分けで1位突破が決まります。
 中国地方の他の代表ですが、広島観音高は東京Vユースと2-2で引き分け得失点差で2位。米子北高はFC東京U-18に0-2で敗れて3位に後退しました。
<09.9.13> 昨日ビッグアーチで行われた第25節横浜FM戦は、柏木の2ゴールなどで3-2で勝利。1シーズンにおける連続負け無しの記録を8に伸ばしました。
 W杯予選から戻ったばかりのストヤノフは元気に先発し、前節と同じ布陣で戦いました。
        中林

   森脇  ストヤノフ  槙野
       (→横竹66分)
      青山  中島

ミキッチ            服部
(→盛田60分)
     柏木    高柳(→李忠成63分)

        佐藤寿

SUB:下田、李漢宰、楽山、高萩
 対する横浜FMは出場停止の飯倉に代わって秋元が先発で、GK:秋元、DF:田中、栗原、中澤、小宮山、MF:河合、松田、小椋(→齋藤56分)、FW:山瀬、渡邉(→金56分)、坂田、と言うメンバーでした。この日のサンフは立ち上がりから積極的で、ロングパスやミキッチの突破で横浜ゴールに迫ります。ファーストシュートは10分の坂田でしたが、その後も広島が攻め続けます。17分には左サイドからペナルティエリアに侵入した槙野が足を払われましたが、主審の判定はシミュレーション。19分には青山がミドルで脅かします。そして26分、青山の縦パスを受けた柏木が前を向くと右足を一閃。ボールはGKの手を弾いてゴールネットに突き刺さり、広島が先制点を奪いました。
 しかし31分、坂田がマークについていた森脇を振りきってシュート。中林は反応したもののこぼれを山瀬に押し込まれて同点に追いつかれます。しかしサンフはすぐに反撃。34分に青山が倒されて得たFKをストヤノフが直接沈めて再びリードします。その後もペナルティエリア内で倒されたもののファウルをもらえない、等のシーンがありましたが得点は動かず、広島の1点リードで前半を折り返しました。
 後半1分に、いきなりサンフがチャンスをものにします。右からドリブル突破を図ったミキッチがシュート。GKがこぼしたボールを柏木が拾い、左に持ち出して得意の左足でシュートを決めてリードを2点に広げました。
 この後は横浜が必死で追撃してきます。3分には渡邉、4分には坂田。5分には中澤がシュートしたもののDFがブロックします。しかし10分、田中のスルーパスで飛び出した渡邉がダイレクトでニアを打ち抜き、点差が1点に縮まってしまいました。
 更に得点を狙って、金をターゲットにロングボールを放り込んでくる横浜。ペトロヴィッチ監督はすかさず盛田を投入し、ゴール前を固めます。14分にはミキッチのクロスに柏木が飛び込んだもののヒットせず枠外。25分には田中、26分には齋藤、27分には坂田にシュートを打たれます。サンフも時折カウンターからビッグチャンスを作り、36分には服部のクロスに李忠成が飛び込んだもののわずかに届かず、37分にはCKから李忠成が落としたボールを盛田が胸トラップから決定的なシュートしましたがDFに当たってしまいます。39分には素晴らしいパス交換から槙野が叩き込んだものの残念ながらオフサイド。39分には中林が飛び出した後のゴールに小宮山がシュートしましたが、中島がゴールライン上でクリアします。40分には柏木のクロスに李忠成が飛び込みましたが、これもわずかに届きません。ロスタイムには広島が波状攻撃を見せて李忠成が決定的なシュートを打ったもののDFがブロック。最後は横浜の放り込みを全員ではね返し、サンフが1点差を保って逃げ切りました。
 8月中は守り優先の試合が多かったサンフでしたが、この試合はこのチームらしい展開となりました。前半から運動量多く走り回り、相手の攻撃を高い位置で寸断して何度も攻め込みました。横浜のゴールはいずれも「安い失点」ではありましたが、しかしそれを上回る攻撃力で相手をねじ伏せました。横浜がここ1週間で3試合目だったことや控えGKだったことなど有利な点があったのは確かですが、しかし全体的には勝つべき試合に勝った、と言う結果だったと思います。また相手が長身選手を投入して放り込みに来たところで、盛田と横竹を投入して逃げ切ると言うパターンも予定通り。柏木は試合後に「ユースの時のような感じがする。どことやっても負ける気がしない」と語っていますが、まさにそんな感じのゲームだったと言えるでしょう。
 この試合の結果、サンフは勝ち点を43に伸ばし3位を守りました。鹿島×川崎Fが不可解なノーゲームになったため上位との差については何とも言えませんが、少なくとも「優勝争い」を語るだけの資格は確保した、と言ってよいと思います。ただ、すぐ下を見れば清水が同勝ち点でいて1点差にはG大阪。新潟も久々に勝利して上位に食いつく姿勢を見せています。今後はこれまで以上に厳しい、痺れるような試合が続きますが、選手もチームもそう言う試合の中でこそ成長するもの。大事なのは一戦一戦と考えて、まずは次の試合に向けて全力を尽くして欲しいと思います。

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