11/28〜12/4のSANFRECCE Diary


<10.12.4> ホットニュースと中国新聞によると、今日の名古屋戦で初采配を執る横内コーチは「こういう経験をしたことはないけれど、そんなに変わったところはない」と語っています。今季は今日の試合で活動が終わり、明日から1月半ばまで長期オフに入ります。オフを気持ちよく迎えるために、試合で全てを出しきって欲しいと思います。
 今日の試合会場は豊田スタジアムで午後3時半キックオフ。テレビ中継はスカパー!のch183(SD画質)とch193(HD画質)、及びスカパー!e2のch803で生放送となっています。今日は他会場の経過(特に残留争い)も気になるので、ブログでの速報はありません。スタジアムに行けない&テレビを見れない方は、携帯サイトの速報をどうぞ。またインターネットストリーミングもあるようですので、詳細は名古屋グランパスオフィシャルサイトをご覧下さい。
<10.12.3> 3月から戦ってきたJリーグも明日がいよいよ最終節。サンフレッチェは豊田スタジアムで名古屋グランパスと対戦します。
 昨年9位に終わった名古屋は昨年オフに積極的に動き、闘莉王、金崎、千代反田、ダニルソンを補強。また3年目の指揮を執ったストイコビッチ監督の戦術も浸透して、開幕から順調に勝点を積み重ねてきました。そして第18節に首位に立つとその後は一度もその位置を譲らず、第31節には早くも優勝を決めました。そして中2日で迎えたFC東京戦こそ残留に燃える相手の気迫に押し切られたものの、前節は先制逃げ切りの堂々とした横綱相撲でカップウィナーを制しました。明日はホームで迎える最終戦。前回のホームゲームではチャンピオンらしい姿をサポーターに披露できなかっただけに、明日は絶対に勝利してシーズンを綺麗に終えたい、と思っているに違いありません。
 対するサンフレッチェですが、前節勝利したもののACL出場権獲得の可能性が消滅し、ペトロヴィッチ監督は股関節の手術のために帰国してしまいました。代わって指揮を執るのは横内コーチと言うことになりますが、特に戦い方を変えることは無いと思われます。と言うことで、予想メンバーは次の通り。
        西川

   森脇   中島   槙野

      青山  森崎和

ミキッチ           山岸

    高萩      李

        佐藤寿

SUB:中林、横竹、丸谷、岡本、森崎浩、大崎、山崎
 怪我人続出と過密日程と戦いながら、若手を育てチーム戦術を熟成してきた今年のサンフレッチェ。それがどこまでのレベルに到達したのか、力を試す相手としてリーグチャンピオン以上の相手はいない、と言って良いでしょう。明日は5位の可能性が残っている一方で、負ければ賞金獲得圏外に落ちる可能性もありますが、しかしそれほど結果を気にする必要は無いと思います。気持ちよくオフに入るためにも、また来季の戦いに繋げるためにも、ぜひサンフレッチェらしいサッカーで、勝ってシーズンを終えて欲しいと思います。
<10.12.2> プレスリリースによると、サンフレッチェは来季開幕前のトレーニングキャンプを1/29-2/9に沖縄(本部町陸上競技場)で行う、と発表しました。ペトロヴィッチ就任以降の2007年から毎年トルコキャンプを行い、欧州リーグのクラブとの練習試合を通じてチームを作ってきましたが、来季は練習中心の国内キャンプで体力面の強化を図る、とのこと。中国新聞によると織田強化部長は「今季、怪我人が多く出た。来季はプレシーズンの時期に、一年を通じて戦う体をしっかりとつくりたい」と語っていたそうですが、それに加えてチームに戦術が浸透して練習試合の優先度が下がった、と言うこともあるのではないでしょうか?
<10.12.1> 今朝の中国新聞によると、ミキッチが来季も広島でのプレーを希望しているとのことで残留に向けた交渉が進んでいるそうです。クロアチア・サッカーニュースの長束さんによるとペトロヴィッチ監督も「ミキッチは残る」と言っていたそうなので、よほどのことがない限りは再契約は確実。おそらく年数や年俸などの条件を詰めるだけ、と言うことなのではないかと思われます。
 なお、今季サンフレッチェに所属していた選手は28人で、うち2人(山岸、山崎)がレンタル。逆に平繁と橋内を徳島、内田が愛媛に貸し出していたので、28〜9人がシーズンを戦う上での選手数の基準にあると考えられます。その中で下田、ストヤノフ、桑田、篠原、橋内の5人の退団が決定している一方で、西岡、井波、鮫島の獲得が決まっています。従ってもし山岸と山崎を完全移籍で獲得することになればそれで補強はほぼ終了で、今後移籍、あるいはレンタルで出て行く選手に見合った数を獲得する、と言うことになるように思います。ペトロヴィッチ監督の仙台戦の前のインタビューによると、補強は「まず現実を見ないといけない」とのこと。そして「広島は既に、トップクラスのチームに成長してきたし、トップクラスの選手たちがいる...広島に加入できる選手には質の高さが求められる。少なくとも日本代表クラスの実力やその可能性を持つ選手を、本当の意味で『補強』することが必要だ」と語っています。その一方でストヤノフの退団で穴が空いた形のディフェンスラインについては「ウチにはマキやツバサ、森脇らがいる。そこに来季は剛平も戻ってくれるだろう」と言っていて、補強が必要だと考えている様子は見えません。今季はACLを戦った上に怪我人続出で常に選手はギリギリの状態でしたが、来季はACLもW杯も無いので今季よりは楽に戦えるはず。「代表クラスの選手を獲得しようとしている」のかも知れませんが、逆に「代表クラスが取れなければ補強はない」と言う事かも知れません。
<10.11.30> だいぶ遅くなってしまいましたが、紫熊倶楽部の12月号(Vol. 154)を紹介します。表紙はナビスコカップ決勝でサポーターが作ったコレオグラフィーで、「もっと強く、もっといいチームになるための試練」と言うペトロヴィッチ監督の言葉が載っています。そして巻頭のカラーページのレポートもその決勝戦について。「伝説の名勝負の、その先に」と言うタイトルで、中野編集長がこの試合を振り返っています。また続くインタビューに登場しているのは槙野選手。内容はナビスコカップ限定で、代表戦の翌日に出場した準々決勝の試合、準決勝のホームゲーム、そして決勝の前夜祭から当日、そして試合について振り返っています。内容は槙野選手らしく多岐にわたっていてどの話題も面白いのですが、特にナビスコカップ用に用意したゴールパフォーマンスの下りは必見です。
 続くインタビューは、岡本選手。ユース時代から大きく期待され、練習でも良いところを見せていながらなかなか試合で出せない現状。そして自分自身に歯がゆさを感じながら、「今はただ、続けるだけ」と全力を尽くしています。「ユース出身の最高傑作」と森山監督に言われてトップに送り出された彼の言葉を読んで下さい。
 「マッチレポート」は天皇杯の福岡戦と、リーグの磐田戦、湘南戦、横浜FM戦、浦和戦、そしてナビスコ杯決勝の磐田戦。Jr.ユースは高円宮杯出場決定を、ジュニアは東京から来たアメリカンスクールの生徒たちとの交流を、スクールはガールズ&レディースの対外試合をレポートしています。
 「READER'S AREA」を挟んで、後のカラーページは高円宮杯を制したユースを取り上げています。「最強」を誇った2004年とは違い、良く負けた今年のユースがどのように高円宮杯で決勝まで進み、そして優勝することができたか。森山監督率いる個性派軍団の成長の過程が描かれています。
 最終ページの「私たちは、サンフレッチェ・サポーターです」には、試合前のプロモーションビデオを撮影している安田女子大の撮影班の皆さんが取り上げられています。
  サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。ホームゲーム会場やV-POINTの他、広島県内主要書店と東京・池袋のジュンク堂と書泉ブックマートでも販売中です。また通信販売のお申し込みはe-VPOINTでどうぞ。
<10.11.29> 一昨日退団が発表された5人について。まず下田崇選手は94年に皆実高校からサンフレッチェ入りし、それから17年間広島一筋でプレーしてきました。GKになったのは高校生になってから。プロ入りしてすぐにU-19代表に選出され、翌年にはワールドユース・カタール大会にレギュラーとして出場しました。また翌年にはアトランタ五輪代表にも選ばれています。クラブでは前川、河野の壁が厚くなかなか出場機会が得られませんでしたが、前川の肩の故障により97年の終盤からレギュラーを奪取し、それから2007年までずっと広島の守護神として君臨していました。その驚異的な反射神経によりゴールをセーブする姿はサポーターから「神」と崇められるほどで、例えば2003年にはPK阻止率100%と言う記録を作っています。2002年にはJ2降格が決定した札幌戦で眼下底骨折により負傷、また2005年には小村と接触して右膝後十字靭帯断裂など大きな怪我も経験しながらその度に不死鳥のように復活するなど、怪我に強い選手でもありました。しかし2007年ごろから左膝の調子が悪く、2008年には試合出場ができなくなりついに7月に左膝軟骨損傷の手術。その後リハビリを続けて昨年復帰を果たしたものの、その間に台頭した中林や今季移籍してきた西川を越えることができず3シーズン連続で出場試合無しに終わりました。かつては「孤高の人」と呼ばれるほど練習中は近寄りがたい雰囲気だったそうですが、ペトロヴィッチ監督が言うように「素晴らしい人間性を持った人物」だったそうでチームを陰から支えていたとのこと。今後現役を続けるか、あるいは引退して育成部入りするかは決めかねているそうですが、いずれは広島で指導者として次世代の選手を育てることになるのではないでしょうか?
 イリアン・ストヤノフ選手は2007年8月に広島と契約し、J1残留争いを続けていたチームに加入しました。しかし最初は戦術にフィットしなかったかMFとして起用されることが多く、その後リベロとしてプレーしたもののチームを救うことはできませんでした。そして「自分を苦しい時に拾ってくれたクラブを去るわけにはいかない」として広島に残り、天皇杯準優勝とJ1復帰に貢献。その後も読みの鋭い守備と最後方からの精度の高いロングパス、そしてコースを狙ったFK等で活躍しました。またストイロフ監督の就任とともにブルガリア代表にも選ばれてW杯予選などに出場していましたが、ただそれが彼の怪我やパフォーマンス低下を招いたのは確か。噂されるようなペトロヴィッチ監督との確執があったのかどうかは分かりませんが、クラブとしては年齢や年俸の事を考えて契約を更新しなかったのではないかと思われます。
 桑田慎一朗選手は福山市出身で、「2.5冠」を獲得したユース黄金時代(2004年)にはトップ下としてプレーしトップに昇格しました。そしてルーキーイヤーにはリーグ戦8試合、ナビスコ杯1試合に出場してナビスコ杯ではゴールも記録。2007年にはほぼ毎試合ベンチ入りするなど飛躍が期待されていました。しかし昨年3月に左膝前十字靭帯断裂と内側側副靭帯損傷で1年を棒に振り、今季も出場機会はあったものの印象的な活躍ができないままに終わりました。広島での契約は終わりましたが、しかしまだ23歳。本来のトップ下だけでなくボランチもFWもできるユーティリティー性の高い選手なので、きっとどこかにプレーの場が見つかるのではないでしょうか。
 篠原聖選手もユース出身で、横竹、丸谷、清水らと同じ2008年にトップ昇格しました。そして一時は「ペトロヴィッチ監督の期待が大きい」と言う報道もあったものの、次々と怪我に襲われたこともあってなかなかチャンスを得ることができず、公式戦出場の無いままに終わってしまいました。
 橋内優也選手は東海大五高から2006年に広島入りし、恵まれた身体能力を期待されて1年目からチャンスを与えられました。そして2009年のナビスコ杯大分戦ではストッパーとして先発フル出場し、CKからプロ初ゴールも決めましたが、その秋にガイナーレ鳥取に期限付き移籍。今年は徳島ヴォルティスに期限付き移籍していました。徳島では開幕戦で途中出場してからずっと出場機会が無かったのですが、ここ最近の4試合は先発出場するなどようやくチームに馴染んできた様子。徳島へ完全移籍することになるのかどうかは分かりませんが、きっとどこかでプレーするチャンスはつかめるのではないでしょうか?
<10.11.28>  昨日ビッグアーチで行われた第33節仙台戦は、後半ロスタイムの大崎のゴールで勝ってホーム最終戦を飾りました。
 先発は前節と同じでしたが、ベンチには今季のリーグ戦では初めて下田を入れて次の布陣で戦いました。
        西川

   森脇   中島   槙野

      青山  森崎和
      (→丸谷72分)
ミキッチ           山岸

    高萩      李
    (→森崎浩79分)
        佐藤寿(→大崎61分)

SUB:下田、横竹、岡本、山崎
 対する仙台は、GK:林、DF:菅井、渡辺、鎌田、朴、MF:永井(→田村68分)、斉藤、梁、フェルナンジーニョ、FW:中原(→中島87分)、赤嶺(→太田46分)、と言うメンバーでした。仙台は立ち上がりにプレスをかけてきて、2分には中島のパスをカットして中原からのパスで梁が抜け出す、と言う決定的なシーンを作ります。しかし広島が落ち着いてパスを回し始めるとラインを下げ、中央を固めて攻撃を受け止める戦いにシフトします。23分にはミキッチのクロスに槙野が飛び込んだものの届かず、26分の槙野のシュートはDFに当たります。また29分にはミキッチのシュートがポストに弾かれ、こぼれを佐藤寿が繋いで高萩がシュートしましたが枠外。また31分にはミキッチのクロスを佐藤寿がダイレクトで狙ったものの高萩の背中に当たって外れ、33分のミキッチのシュートもカーブして左に逸れます。更に40分にもミキッチのクロスを佐藤寿がヘディングしたシーンも、43分の佐藤寿の落としを李が狙ったシーンも、いずれも枠を捉えることができません。前半の後半はサンフがほぼ一方的に攻めたもののシュートが枠に入ってくれず、無得点のままハーフタイムを迎えました。
 後半に入っても攻める広島、守る仙台と言う展開が続きます。後半2分には李が2本続けてシュートしたものの決めきれず、8分には高萩のスルーパスで抜け出した李がGKもかわしてシュートしたものの、ギリギリで戻っていた鎌田にライン際でクリアされてしまいます。21分にはミキッチのクロスに李が頭で合わせましたが、しっかり狙って打ったはずなのになぜかゴールに入りません。仙台も時折カウンターから反撃し、フェルナンジーニョを起点に広島ゴールを脅かします。そして24分にはパスミスを奪われて中原、太田に危険なシュートを打たれますが、槙野が身体を張ってクリア。38分には菅井のクロスに太田が合わせ、西川の頭を越えて飛んで冷や汗をかかされます。ほぼ一方的に攻め続ける広島は、サイドからのクロスを繰り返して何とかこじ開けようとします。そして後半ロスタイムも1分になろうとする頃、ミキッチのサイドチェンジを受けた山岸がしっかり中を見てクロス。これを大崎が頭をひねりながら流し込むようにゴールに落とし、待望の先制点をゲットします。その後仙台も攻撃に出たものの勢いはなく、広島がしっかりとボールをキープして試合を終わらせました。
 新潟戦やG大阪戦、清水戦の後半と同様に、仙台も低い位置にブロックを作って広島の攻撃を受け止める作戦で来ました。それは、勝点1でJ1残留が確定すると言う仙台の状況を考えても当然のことでした。そして仙台はフェルナンジーニョと中原、中島のコンビから、あるいは右サイドの突破からカウンターを仕掛け、何度か広島ゴールを脅かして来ました。それでも広島は何度も相手の守備網を崩し、もう一歩のところまで行っていましたが、しかしここぞと言うところでシュートが枠を捉えず、また相手の好守に阻まれました。このまま0-0で引き分け、あるいは何かの拍子に1点を取って逃げ切れば仙台の思惑通り、と言うところでした。しかしそのような展開を救ったのは、今季これまでリーグ戦7試合の出場にとどまっていた19歳の若武者でした。「スタートからいこうか、と考えていたほど」(ペトロヴィッチ監督)練習から調子が良かった大崎は後半16分に投入されると、その直後から前に向かう推進力を見せました。ゴールシーンは大崎には珍しい形ではありましたが、しかし相手がゴール前をガチガチに固める中で一瞬フリーになった時点で「勝ち」と言う感じ。シュートが頭と肩に当たってループ気味に入る、と言う少々運の良い形ではありましたが、しかしそれを導いたのは間違いなく彼の力だった、と言えるでしょう。
 この試合では大崎だけでなく、途中交代で入った丸谷や何度もビッグチャンスを作った李など、サンフレッチェのニューパワーが大きな存在感を見せてくれました。すなわち新しい選手の台頭によりチームが成長し、新しくなって行くことを如実に示した試合だったと言えます。下田、ストヤノフらこれまで広島のために頑張ってきた選手が退団するのは残念ですが、それも若手の成長があったからこそ。そう言う意味で、来季に向けての希望を見ることができたホーム最終戦だった、と言えるのでは無いでしょうか?

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<10.11.28> サンフレッチェは昨日、下田崇、イリアン・ストヤノフ、桑田慎一朗、篠原聖の各選手、及び徳島にレンタル中の橋内優也選手と来季の契約を結ばない、と発表しました。どの選手も度重なる怪我に苦しめられ、本来の力を発揮できない期間が長かったのが残念だと言えるでしょう。下田は現役続行か引退かで迷っているようですが、他の選手はまだまだ必要とするチームはあるはず。何とかプレーする場を見つけて、来季以降も頑張って欲しいと思います。
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