12/5〜12/11のSANFRECCE Diary


<10.12.11> 中国新聞によると、名古屋から獲得のオファーを受けていた槙野は欧州への出発前に名古屋への断りを入れていたそうです。これによりこの冬の欧州行きが実現しなければ広島に残留することになりますが、その場合でも夏以降の移籍を目指す模様。広島は推定年俸4,500万円の複数年契約を提示しているとのことですが、契約の中には「欧州からのオファーの場合には違約金が発生しない」等の条項が入ることになるのではないでしょうか?
<10.12.10> 中国新聞によると昨日は李、青山の2人が契約更改交渉に臨み、李は1,000万円増の3,000万円、青山は300万円増の3,500万円の提示を受けたそうです。2人とも複数年契約の途中ですが、クラブとしては「チームの中核を担ってもらわないといけない」と言うことで、来季からの2年契約を結び直すとのこと。「金額面での隔たりはなく、今後は代理人を通じて契約の細部を詰める」ことになるそうです。一方盛田も昨日契約更改交渉に臨み、400万円減の1,200万円の単年契約で合意しました。
<10.12.10> 中国新聞によると、今季の移籍市場の「目玉」の1人と言われる槙野選手が「今オフの欧州移籍が実現しなかった場合は広島残留」と明かしたそうです。国内からは断りを入れた横浜FMと柏の他に名古屋からオファーを受けていましたが、「広島から世界に行くのが一番」と明言したとのこと。昨日ドイツに向かったそうですが、デュッセルドルフに滞在して複数のクラブの試合観戦や練習施設の見学、現地の代理人からの情報収集を予定しているそうで、帰国後に名古屋に断りを入れる、とのことです。
<10.12.9> 今朝の日刊スポーツに、佐藤寿人選手に「キエーボが1月の移籍市場での獲得を目指し、イタリア人代理人が本格調査に乗り出していることが判明。今後、広島へ正式オファーを出す可能性が出てきた」と言う記事が載っていました。キエーボは日本人FWの補強候補を調査しているそうで、EU圏外選手の枠も空いているため1月の移籍も可能です。佐藤寿は14日からプライベートのイタリア旅行を計画していて、その中でキエーボの試合を観戦する予定もあるとのこと。従って「滞在中に移籍交渉が始まれば、日本からも関係者が渡欧して電撃移籍の可能性もある」のだそうです。ただ、中国新聞によると佐藤寿は昨日契約更改交渉を行っていて、300万円増の5,500万円で合意しています。キエーボ側が移籍金(と言うか違約金)を十分に払うか、あるいはレンタルでならば移籍の可能性はありますが、まだ正式オファーもない段階で大騒ぎする必要も無いように思います。
 なお、昨日はその他にも森崎和(400万円減の3,400万円)、横竹(630万円増の1,300万円)、丸谷(80万円増の680万円)、大崎、石川、原(いずれも現状維持の480万円)、清水(50万円減の430万円)と合意。また中島には条件を提示して、次回の交渉で合意の見込みだそうです。更に日刊スポーツによると、山岸の広島への完全移籍が合意に至ったとのことです。
<10.12.9> Jユースカップの決勝トーナメントは先週末に1回戦が行われましたが、サンフレッチェユースは今週末からの登場となります。2回戦以降のトーナメント表は次の通り。
      12/11 12/19 12/23 12/26
            12/12
磐田ユース  ─┐
        ├─┐
S神戸ユース ─┘ │
          ├─┐
京都U-18   ─┐ │ │
        ├─┘ │
湘南ユース  ─┘   │
            ├─┐
FC東京U-18  ─┐   │ │
        ├─┐ │ │
新潟ユース  ─┘ │ │ │
          ├─┘ │
柏U-18    ─┐ │   │
        ├─┘   │
大宮ユース  ─┘     │
              ├─
東京Vユース ─┐     │
        ├─┐   │
三菱養和ユース─┘ │   │
          ├─┐ │
V神戸U-18  ─┐ │ │ │
        ├─┘ │ │
札幌U-18   ─┘   │ │
            ├─┘
横浜FMユース ─┐   │
        ├─┐ │
清水ユース  ─┘ │ │
          ├─┘
広島ユース  ─┐ │
        ├─┘
C大阪U-18  ─┘
 サンフレッチェユースの初戦の相手はEグループを2位で通過したC大阪U-18。今年のクラブユース選手権U-18ではグループリーグ2位で敗退したものの、プリンスリーグ関西は無敗で優勝しています。しかし高円宮杯では初戦で東京Vユースに敗れ、札幌U-18と引き分けて3位に終わり決勝トーナメント進出を逃しました。C大阪にとっては準々決勝からはホームの長居で戦えるだけに、広島に何とか勝って上位進出を果たしたい、と考えているのではないでしょうか?2回戦は12/12の午後1時キックオフで、吉田サッカー公園が会場です。
<10.12.8> 先週、JFL所属のFC琉球と沖縄県は来年1月に「美ら島サッカーキャンプ2011」を行う、と発表しました。これはFC琉球がホストとなって、JリーグクラブとKリーグを含めたアジアのクラブを含めたプレシーズンマッチを組む、というもの。沖縄ではサンフレッチェの他に千葉、岡山、横浜FCがキャンプを行うことが決まっていて、これ以外にもアジア各国のクラブの誘致も進めているのだそうです。中国新聞によると「来季は方針を変更し、練習中心の国内キャンプで体力面の強化を図る」と言うことでしたが、この計画があったことも沖縄を選んだ理由だったのかも知れません。
<10.12.7> 日本サッカー協会は昨日アジアカップの予備登録メンバーを発表し、広島からは西川、槙野、森脇、青山、李が選ばれました。今回登録されたのは次の50人。
【GK】曽ヶ端(鹿島)、川島(リールス)、東口(新潟)、西川(広島)、
    権田(FC東京)
【DF】中澤、栗原(横浜FM)、岩政、伊野波(鹿島)、小宮山(川崎F)、
    今野、森重(FC東京)、永田、西、酒井(新潟)、森脇、槙野(広島)、
    長友(チェゼーナ)、内田(シャルケ)、吉田(フェンロ)、丸橋(C大阪)
【MF】遠藤、宇佐美(G大阪)、中村(川崎F)、松井(トム・トムスク)、
    阿部(レスターC)、長谷部(ヴォルフスブルグ)、矢野(フライブルグ)、
    藤本、本田拓(清水)、梶山、米本(FC東京)、細貝、柏木、原口(浦和)、
    本田圭(CSKAモスクワ)、家長、乾、清武(C大阪)、興梠(鹿島)、
    関口(仙台)、青山(広島)、金崎(名古屋)
【FW】前田(磐田)、平山(FC東京)、李(広島)、岡崎(清水)、
    平井(G大阪)、森本(カターニャ)、香川(ドルトムント)
 このうち最終メンバーに選ばれるのは23名で、12/28までにAFCに提出するとのこと。アジアカップは1/7から開幕なので、シーズンが続いているイタリアやドイツのクラブに所属する選手がどれだけ来るか、また天皇杯で上位に残ったチームの選手をどれだけ選ぶか、がポイントになりそうです。
<10.12.7> 昨日行われたJリーグ・アウォーズで、槙野智章選手がベストイレブンとフェアプレー個人賞に選出されました。またチームもフェアプレー賞・高円宮杯に選ばれました。ベストイレブン選出は94年の高木、05年の佐藤寿に続いてチームとしては3人目で、DFとしては初めて。またチームは94年にフェアプレー特別賞を得て以来16年ぶりの受賞と言うことになりました。なお中国新聞によると去就については「14年のW杯で優勝したい。そのために自分に何が必要か考えて決断する。もちろん広島で頂点を目指したい気持ちもある」と語っているとのことです。
 ところで、フェアプレー賞・高円宮杯はリーグ戦における反則ポイントの年間合計数が34以下のJ1クラブに与えられます。反則ポイントは退場1回につき3ポイント、警告1回につき1ポイントとして計算され、更に出場停止1試合につき3ポイントが加算されることになっています。今季のサンフはイエローカード41枚退場1回で、出場停止も3人(高萩、中島、森崎浩)いたので53ポイントとなり該当しないかと思っていたのですが、2007年から導入された「警告及び退場の無かった試合1試合につき3ポイントを減らす」と言うルールのおかげで8試合分引いて、合計29ポイントで堂々の受賞となりました。(因みに山形もイエローカード40枚で退場はなくマイナスポイントも8試合分あったのですが、累積警告による出場停止が5人だったため合計31ポイントだった。)
<10.12.7> 先週のスポーツ新聞の報道によると、サンフレッチェは京都のDF水本裕貴選手と横浜FMのMF山瀬功治選手にオファーしているとのことでしたが、中国新聞によると一昨日山瀬と、昨日水本と初交渉を行ったそうです。2人とも元日本代表で、しかも現所属チームとの契約は今季限りなので契約金不要で獲得できますが、ただ他のクラブからのオファーもあるはずで争奪戦は必至。金銭面では苦しいので、チームの魅力をアピールするしか無さそうです。
 なお日刊スポーツなどの報道によると、移籍の意思を表明している神戸の宮本恒靖選手が「広島に売り込みをかけたことが判明している」ものの「広島との交渉は決裂」した、とのことです。
<10.12.6> Jリーグは昨日今季の優秀選手29名を発表し、広島から槙野選手が選ばれました。槙野は昨年に引き続いての受賞で、最優秀選手賞とベストイレブンの候補者でもあります。今季はリーグ戦全試合にほぼフル出場し(途中交代したのは第14節浦和戦だけ)、警告ゼロで終わったことを考えると、今日のJリーグアウォーズではフェアプレー個人賞に選ばれる、と言う可能性もありそうです。
<10.12.5>  昨日豊田スタジアムで行われたJリーグ第34節は、名古屋相手に終始ボールを支配したものの1点及ばず、黒星で今季最終戦を終わりました。
 ペトロヴィッチ監督が帰国したため横内コーチが監督代行を務めて、次のメンバーで戦いました。
        西川

   森脇   中島   槙野

      青山  森崎和
      (→丸谷71分)
ミキッチ           山岸

    高萩      李
    (→大崎87分)
        佐藤寿

SUB:中林、横竹、岡本、清水、山崎
 対する名古屋は、GK:楢崎、DF:田中隼、闘莉王、増川、三都主(→阿部73分)、MF:中村、ダニルソン、マギヌン(→金崎74分)、FW:小川、ケネディ、玉田(→杉本65分)、と言うメンバーでした。試合は立ち上がりから広島が積極的に前に出て、パスを繋いで相手陣内に攻め込みます。5分には青山がミドルを狙い、8分には李がループを狙ったものの枠外。11分にはミキッチのクロスを佐藤寿がファーで受けたもののトラップが乱れて打てず。16分には佐藤寿、続いて森脇がシュートし、17分にも佐藤寿がボレーで狙いますが枠を捉えることができません。名古屋は時折個人技からチャンスを作り、12分のマギヌンのカウンターからのシュートはバーが弾きます。そして22分、右サイドに流れた小川が左足でクロス。これがケネディの頭にぴたりと合って、先制点を許してしまいます。更に32分、中島がボールを奪われショートカウンターを食らい、抜け出したマギヌンが強烈なシュートを決めて点差は2点に広がりました。
 これで落ち着いた名古屋は、ケネディを残して引いてブロックを作って広島の攻撃を待ちかまえます。サンフは左右から何度も崩してペナルティエリアまで持ち込むものの、名古屋の堅い壁はなかなか崩れません。しかし前半ロスタイムに李がドリブルで闘莉王を抜いてシュート。これが見事にネットに収まって、点差を1点に詰めてハーフタイムを迎えました。
 後半に入ると、広島は一段と攻勢を強めます。キックオフでボールを保持していた名古屋に高い位置からプレスをかけて奪うと、山岸のクロスを李が胸で落としてミキッチが決定的なシュートを放ったもののDFがブロック。4分には前線で軽快にパスを繋いで最後は槙野がフリーになりましたがシュートをふかしてしまいます。逆に18分にはカウンターから玉田がフリーになりましたが西川がスーパーセーブ。26分には佐藤寿が決定機を作りましたが楢崎に防がれます。その後も28分に増川、30分に佐藤寿が決定的な場面を作りますが、両チームのGKがスーパーセーブ連発で得点を許しません。34分には小川のシュートを西川がストップし、37分には闘莉王のシュートがバーを直撃。38分にも杉本のクロスでケネディがフリーになりましたが、シュートは大きく上に外れます。逆に45分にはミキッチが突破して決定的なシュート。後半ロスタイムにも山岸のクロスに李が飛び込みましたがわずかに合わず、直後の森脇のクロスも流れてそのまま終了のホイッスルが鳴り響きました。
 どちらも勝利は欲しいものの、勝点に対するプレッシャーは無い状態。3万人の名古屋サポーターだけでなく千人以上の広島サポーターの目の前で、お互いの持ち味を発揮した好ゲームが展開されました。特に広島は序盤から難しいパスを次々と繋いで、持ち前の「人もボールも動く」サッカーを展開しました。そして特に後半は名古屋を自陣に押し込んで、何度もビッグチャンスを作りました。試合後に高萩選手が「今年一番の試合したかなと思ってます」と語っているように、リーグチャンピオンを相手に質の高いサッカーを展開できたと言うことは、この苦しい1年で選手とチームが成長したと言う証でしょう。
 ただその一方で、相変わらず「安い失点」で敗戦したと言うのも今年の広島を象徴した結果だった、と言えます。佐藤寿人選手が表現するように、名古屋には「何でもないところでも点が取れる力強さ」がありました。試合の流れを読んで我慢すべきところは我慢し、行くべきところは行く。そのバランスがうまく行っていたからこそ、勝点を72も取ることができたのだと思います。逆に今年の広島は良く頑張ったのは確かですが、しかしここぞと言うところで勝ちきれず、タイトルもACL出場権も取れなかった。それは今のサンフレッチェにとって最も大きな課題であり、そして乗り越えなければならない壁なのではないか、と思います。
 サンフレッチェはこの結果勝点が51にとどまったものの、すぐ下の順位だった横浜FMも浦和も敗れたため7位を確保してシーズンを終えました。因みに昨年の名古屋は順位は9でしたが勝点は50。ACL参戦1年目でリーグ戦との両立に苦しみながら、何とか中位を確保したと言う点で似ている、とも言えるでしょう。(名古屋はACLで準決勝まで、天皇杯は決勝まで進んだのに対して、こちらはナビスコ杯準優勝と言う違いはありますが。)名古屋がこの経験を今季に生かしたことが優勝に繋がったのだとすれば、広島が同じことをできないはずはない。名古屋のような大型補強は無理ですが、しかしこちらには「育成」と言う武器があります。怪我による選手の離脱を最小限に抑え、選手が順調に成長すれば来年はきっと今季以上の結果を残すことができるはず。今年得た手応えを、来季は「タイトル」と言う形で実らせて欲しいと思います。

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