3/21〜3/27のSANFRECCE Diary


<10.3.27> 日本サッカー協会は16日にアメリカに遠征するU-19日本代表を発表し、元サンフレッチェユースの大森が選ばれました。
【GK】大森(福岡大)、荻野(C大阪)、中村(山形)
【DF】佐藤卓(流経大)、田中(日体大)、阿部、平出(FC東京)、
    高橋(東京V)、寺岡(関大)、内田(G大阪)、松原(大分U-18)
【MF】六平(中央大)、田口(名古屋)、清武(福岡大)、菊池(草津)、
    加藤(新潟)、小島(前橋育英高)、堀米(甲府ユース)
【FW】藤田(慶応大)、永井(C大阪)、宇佐美(G大阪)、杉本(C大阪U-18)
 昨年12月に行われたトレーニングキャンプのメンバーから川浪(柏U-18)、渡辺(新潟ユース)、古林(湘南ユース)、藤原(藤枝明誠高)、宇都宮、竹内(広島観音高)、岩田(名古屋U-18)、岡本(浦和ユース)、廣木、山崎、重松(FC東京U-18)、高野(東京Vユース)、佐藤穣(草津)、大崎(広島ユース)、古田(札幌U-18)、柴崎(青森山田高)、田中、田鍋(三菱養和ユース)、宮吉(京都)、宮市(中京大中京高)、戸島(成立学園高)、小野(横浜FMユース)が外れ、佐藤卓、阿部、寺岡、松原、六平、清武、菊池、藤田、杉本が復帰あるいは新たに選ばれました。
 また23日にはフランスに遠征するU-16代表を発表し、サンフレッチェユースの脇本とジュニアユースの野津田が選ばれました。
【GK】岩脇(磐田ユース)、鈴木椋(横浜FMユース)
【DF】徳永(G大阪Jrユース)、水野(セゾンFC)、脇本(広島ユース)、羽毛(横浜FCJrユース)、
    堀米(札幌ユース)、鈴木隆(鹿島ユース)、岩波(神戸Jrユース)
【MF】楠美(東京VJrユース)、新城(鏡原中)、宮村(神戸Jrユース)、早川(新潟ユース)、
    野津田(広島Jrユース)
【FW】南野(C大阪U-15)、神田(札幌U-15)、高野(セゾンFC)、川口(長岡ビルボード)
 なお野津田はサニックス杯に参加したU-16代表にも選ばれていて、南オーストラリアユース戦では先発から66分間出場してハットトリックを決めるなど4得点を挙げました。
<10.3.26> 一昨日のアデレード戦ですが、試合後の記者会見の後ペトロヴィッチ監督は「心が痛い。選手たちは、最後の力を振り絞って、全力で戦った。それだけに……」と沈痛な表情だったそうです。確かにアウェイで1点を先に失い、守りの要にして攻撃の起点ともなるストヤノフが退場になる、と言う事態は「最悪」とも言えるもの。それまでの流れを考えれば、大敗もありうる状況だったと思います。ところが選手たちのそこからの頑張りは凄かった。流動的な選手の動きと素早いパス回しは数的不利を感じさせないもので、これぞサンフレッチェのサッカーと言う感じ。中3日、しかも地球を1/3周してたどり着いたアウェイの地での戦いだったにも関わらず、むしろ運動量は広島の方が上だったように見えました。得点は2つともセットプレーからのものでしたが、それ以外にも流れの中から何度もチャンスを作りました。また、逆転された後も最後まで同点を狙って攻め続けました。戦う気持ち。勝利への執念。サンフレッチェの「魂」とも言えるものを、遠いオーストラリアの地で見せてくれた、と思います。
 もちろん、課題もあります。序盤は相手のフィジカルを生かした球際の強さに戸惑って腰が引けていたのは明白ですし、ストヤノフの退場もその流れの中でのものでした。また逆転した後にすぐに失点してしまったと言うことも、試合運びがまずいと言わざるを得ません。本当に強いチームは厳しい状況になっても我慢ができるもので、そこは成長の余地があるのは確かです。どんなに頑張っても勝ち点はゼロだったわけですから、その結果は真摯に受け入れなければならない、と言わざるをえません。
 H組のもう一つの試合は浦項が1-0で山東を下し、勝ち点を6に伸ばしました。広島がここから3連勝しても勝ち点は9ですから、アデレードが1分け以上、浦項が1勝1分け以上の結果を残せば上回ることはできません。正直言ってグループリーグを勝ち抜くことは、絶望的な状況になったと言えるでしょう。ただ、何が起きても不思議ではないのがアジアのサッカー。ここで諦めずに戦えば、「何か」が起きるかも知れません。ここまで3試合の敗戦の経験を糧にすれば、結果を全く逆にすることだってできるはず。まずはホームのアデレード戦に勝って、望みを繋げて欲しいと思います。
<10.3.25>  昨日アデレードで行われたACLのグループリーグ第3節は、数的不利をはね返して一度は逆転したものの再びひっくり返されて3連敗。グループリーグ突破に赤信号が灯りました。
 槙野が太ももに違和感があると言うことで出場を回避し、横竹を初めて先発起用して次の布陣で戦いました。
        西川

   森脇  ストヤノフ  横竹

      中島  森崎和

山岸              服部(→李69分)
(→清水87分)
    山崎     森崎浩
    (→高柳46分)
        佐藤寿


SUB:中林、槙野、石川、桑田
 対するアデレード・ユナイテッドは、GK:ガレコヴィッチ、DF:コーンスウェイト、ファイフ、ミューレン、MF:ジャミソン、パンテリス(→バルビエロ71分)、ドッド(→ボガード87分)、マローン、フローレス(→カッシオ71分)、FW:ヴァン・ダイク、レッキー、と言うメンバーでした。前半は広島ボールでキックオフしましたが、しかしアデレードの球際の強さに押されてなかなかボールをつなげず、逆にフィジカルの強さを生かした攻撃に押し込まれます。4分にはサイドからドッドに突破を許し、7分には横竹からボールを奪ったドッドが強引に突破してシュート。8分にもCKから攻め込まれましたが何とかクリアします。そして10分、フローレスの左からのクロスにドッドが飛び込み、頭で流し込まれて先制点を許してしまいました。
 その後は徐々に慣れてきたのか相手ゴール前に迫るシーンが出てきます。17分には山崎がミドルを放ちますが惜しくもGK正面。18分にはロングボールを受けた佐藤寿が振り向きざまにシュートしたもののヒットせず大きく外れます。25分にもショートコーナーからストヤノフがスルーパス。ペナルティエリア内でフリーで受けた佐藤寿がシュートしましたが、ボールはGK正面を突いてしまいます。そして31分、何でもないロングパスからレッキーが抜け出そうとするところをストヤノフがタックルで止めます。しかしボールに行っていないと言うことで、ジャッジは何とレッドカード。サンフは前半のうちに数的不利となり、しかも1点リードされているという苦しい状況に追い込まれてしまいました。
 しかしこれで残った10人が奮起し、ストヤノフの不在をカバーすべく一人ひとりの運動量を上げてアデレードを押し込みます。後半からは高柳を投入し、更に攻撃のテンポを上げます。そして9分、高柳が倒されて得たFKで森崎浩のボールはDFにクリアされたものの、こぼれを森崎和がダイレクトでシュート。このボールが見事にゴールネットに突き刺さって、広島は同点に追いつきました。
 この後も広島が素晴らしいパス回しから何度も相手の守備網を破って決定的シーンを作ります。12分には佐藤寿が惜しいシュート。14分にも佐藤寿のドリブルからチャンスを作り、森崎浩が打ったものの惜しくも枠外に外れます。そして29分、李が倒されて得たFKで森崎浩のボールを高柳がバックヘッドで流し込み、ついに逆転に成功しました。
 ホームでは負けられないアデレードは、この後途中投入の選手を中心に逆襲してきます。そして31分の波状攻撃は何とか凌いだものの、その直後のCKをヘディングで決められて同点。更に36分にはスローインのボールを奪われ、中島が倒して与えたFKをカッシオに決められて逆転されてしまいます。その後もう一度態勢を立て直して反撃したもののアデレードの高い壁を崩すことはできず、悔しい3連敗となってしまいました。

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<10.3.24> 携帯サイトによると、槙野が練習中に足を傷めて昨日は別メニューだった、とのこと。それほど重大な怪我では無いものの、監督は「試合は明日だけではないし、慎重に考えたい」と語っているので、欠場の可能性もありそうです。
 今日の試合会場はオーストラリア・アデレードのハインドマーシュスタジアムで、午後6時(現地時間7時半)キックオフ。テレビ放送はスカパーのテレ朝チャンネル(SD画質がch717、HD画質がch617)で生放送が、BS朝日で録画放送が予定されています。今日はブログでの速報も行う予定ですので、テレビを見れない方はそちらをどうぞ。
<10.3.23> 明日はACLの第3節をアデレードで戦います。
 2003年に撤退したアデレード・シティの穴を埋めるために急きょ設立されたアデレード・ユナイテッドは、翌年から始まったAリーグの設立メンバーとなり、その後優勝は無いものの上位に定着して2度のACL出場経験があります。その中で、2008年には4勝2分けと無敗でグループリーグを突破。準々決勝では鹿島を、準決勝ではプニョドコルを破って決勝に進出と言う「サプライズ」を起こしました。そしてここでG大阪に敗れたものの「開催国枠」でクラブW杯に出場し、アル・アハリを下して5位でフィニッシュしています。昨年はそれまでスポンサーだったSAKAI(建設機器の酒井重工業)の撤退のため、一時的に経営権がオーストラリアサッカー協会に移るなど混乱がありリーグ戦は最下位に低迷。監督交代も囁かれていたもののうまくいかなかったようで、元サンフレッチェのアウレリオ・ヴィドマーが指揮を続けています。ただ、そのような状況が幸いしたかACLでは強いフィジカルを生かした堅い守備をベースに戦い、初戦の浦項戦はカウンターから奪った得点で逃げ切って白星スタート。続く山東魯能にも2-0で勝って、現在首位に立っています。広島との2試合に勝てばグループリーグ突破を確実にできるだけに、ここで一気に決めてしまいたい、と思っているのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェですが、湘南戦が終わった後にそのまま成田に向かい、出発から16時間後にホテルに到着したとのこと。シーズン中の移動としては過去に例のない長距離移動だったため、かなり疲れた状態で明日を迎えることになりそうです。ペトロヴィッチ監督も「今の我々のチーム状況の中で、もっとも重点を置いて戦わねばならないのはJリーグである」と語っているので、明日は少々メンバーを入れ替えて来るかも知れません。と言うことで、私の予想は次の通り。
        西川

   森脇  ストヤノフ  槙野

      横竹  森崎和

山岸              服部

     山崎    森崎浩

        佐藤寿


SUB:中林、中島、桑田、石川、高柳、清水
 ここまで2連敗と苦戦が続くACLですが、内容的に悪かったわけではなく運にも恵まれなかったから。チーム状況も徐々に上がってきているので、明日は広島らしいサッカーを見せてくれることに期待したい、と思います。
<10.3.22> 先週発売の「紫熊倶楽部」4月号(Vol. 146)のタイトルは「世界への船出」で、巻頭インタビューには森崎和幸選手が取り上げられています。昨年、引退も考えたほどの苦しさから復帰した彼でしたが、しかし残念ながら「自分のクオリティが戻ってくる前に、シーズンが終わった感じ」だったそうです。自分の病気を語る中で「たくさんの人たちに自分が支えられているんだな、と実感できた」と言うことが分かって、スタートを切った今年のシーズン。厳しい日程になるのは覚悟の上で、昨年の悔しさを挽回したいと決意します。プロになって11年目のシーズンをどのように戦うか、その思いを語っています。
 これに続くのは「初めてのACLを迎えて」と言う記事。「広島にACLと言う名の『黒船』がやってきた」と言う書き出しで、ACL初戦に向けての準備がいかに大変だったか、そして当日がどのようなものだったかをレポートしています。そしてマッチレポートはACLの山東魯能戦とJ1開幕戦の清水戦。「スタッフたちの『ガンバロウゼ』」では、ACLの運営の責任者だった田村管理強化本部総務部部長が、大分でW杯に関わった経験や風間八宏氏との出会い等を交えながら、ACLへの準備について語っています。
 ユースレポートは、毎年恒例の「3年生を送る会」での森山監督の挨拶全文。ジュニアも塩崎監督の卒団式での「贈る言葉」を紹介しています。ジュニアユースはJFAプレミアカップとプログレスリーグ、スクールは選手たちの小学校訪問を取り上げています。
 後ろのカラーページに登場しているのは山岸選手で、「170cmを越えていた」と言う小学生時代から始まって市原の下部組織での思い出や市原でのプロ1年目、そしてオシム監督との出会いについて振り返っています。この中で特に衝撃的だったのはオシム監督の元での初めての試合。「僕はこれがプロに入ってからの分岐点、自分の全て」だったとのことで、これでオシム監督に信頼されて起用されたことがプロとしての成功に繋がったのだそうです。その後、川崎Fを経て広島への移籍を選んだ彼が、どんな思いで今年を迎えようとしているのか、いろいろな角度から語っています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。V-POINTの他に広島県内大手書店、広島ゆめてらす、ジュンク堂池袋店などで発売中です。また通販のお申し込みはe-VPOINTでどうぞ。
<10.3.21> 昨日平塚競技場で行われたJリーグ第3節湘南戦は、佐藤寿の2ゴールなどで3-1で快勝し、連勝で順位を2位に上げました。
 高萩の怪我で空いたトップ下のポジションには山崎を起用し、ペトロヴィッチ監督は次の布陣で臨みました。
        西川

   森脇  ストヤノフ  槙野

      中島  森崎和

山岸              服部

     山崎    森崎浩(→李86分)
     (→桑田81分)
        佐藤寿(→横竹90+4分)


SUB:中林、石川、高柳、清水
 対する湘南は、GK:野澤、DF:臼井、ジャーン、村松、島村、MF:田村、寺川(→小林64分)、坂本、FW:中村(→三平64分)、田原、阿部(→新居73分)、と言うメンバーでした。ややゆったりした立ち上がりから、7分に湘南に最初の決定機を作られます。スルーパスで抜け出した中村がGKとの1対1からシュート。「間合いは詰めていたし、こちらが動かなければ身体のどこかに当てられる」と言う西川の思いの通りボールは身体に当たったものの、ふわりと上がってそのままゴールマウスに向かいます。しかしそこに飛び込んできたのが服部。必死で頭に当てたボールはバーに当たり、西川がキャッチして失点を防ぐことができました。「このプレーがチームに勇気を与えた」(携帯サイト)か、その後は完全にサンフレッチェのペース。森崎浩、森脇、槙野、山崎、服部のシュートが次々と湘南ゴールを襲います。そして20分、森崎和のロングパスがぴたりと山岸の足もとへ。そのまま縦に突破した山岸が低いクロスを入れると、中央に飛び込んだ佐藤寿がDFの股を抜いて流し込み、待望の先制点を挙げました。
 続いて28分、今度はストヤノフのロングパスが右サイドのスペースへ。強い追い風に相手DFが目測を誤ったか足を滑らせる幸運もあって、山岸がキープしてそのまま突破します。そして1点目と同様に低いクロスを再び佐藤寿が押し込んで、2点目をゲットしました。その後40分には森崎和のシュートがポストに阻まれ、逆に42分には中村のシュートがバーに弾かれると言うシーンがあったもののペースは広島のままで、2点リードのまま前半を折り返しました。
 後半から風上に立った湘南は、反町監督の檄もあって前からボールホルダーにプレスをかけます。しかしサンフレッチェは落ち着いてパスを回し、サイドチェンジから、あるいはストヤノフの攻め上がりからチャンスを作ります。そして後半11分、左サイドからボールを持ち込み、山崎が森崎浩にボールを戻します。これがやや乱れたものの、森崎浩は右足でダイレクトで右のスペースへ。ここに走り込んだ山岸がペナルティエリア内から放った強烈なシュートは、ジャーンが足に当てたものの及ばず、点差を3点に広げました。
 その後、フレッシュな選手を入れて何とか打開しようとする反町・湘南。19分にはストヤノフのショルダーチャージを反則に取られ、PKから1点を失います。その後も何度か攻め込まれるシーンはあったものの落ち着いてはね返し、逆にカウンターから相手に脅威を与えながら逃げ切り、連勝で首位と同勝ち点の2位に浮上しました。
 この試合のポイントは、新加入選手の頑張りだったと言えるでしょう。1得点2アシストの山岸はようやくチームに慣れてきたのか、見事な突破力とクロス、そして得点能力を示しました。昨年は出場機会に恵まれませんでしたが、その鬱憤を晴らすような活躍で「結果を出せて素直に嬉しい。ほっとしている」とコメントしています。また西川は6分の決定的なピンチを防いだだけでなく、DFラインでのパス回しでも落ち着いたところを見せるなど、すっかり広島のサッカーに馴染んだ様子が見て取れます。更にこの日が公式戦初出場となった山崎は、前線からDFラインまで縦横に走ってリズムを作っただけでなく、佐藤寿の1点目の時にはニアに走り込んで相手DFを引きつけるなど広島での初実戦とは思えないようなプレーを見せました。相変わらず怪我人続出で苦しい試合が続くサンフレッチェですが、これが逆に新戦力が台頭するきっかけになっていると言えるかも。怪我から復帰したストヤノフ、森脇、森崎浩のコンディションが上がってきていることも含めて、チームは好循環に入りつつあるのではないでしょうか。

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