4/11〜4/17のSANFRECCE Diary


<10.4.17> 明日はJリーグ第7節。サンフレッチェは鹿島とのアウェイゲームを戦います。
 昨年、史上初のリーグ3連覇を果たした鹿島は、今年も盤石の戦いを続けACLでは引き分けすら無く5連勝。リーグではやや失速気味ながら、3勝2分け1敗で上位をキープしています。ここまでの公式戦の戦績は次の通り。
ACL1 ○1-0 長春  【鹿】中田
SC ○1-1 G大阪(PK5-3)【鹿】マルキーニョス、【G】加地
1H ○2-0 浦和  【鹿】興梠、マルキーニョス
ACL2 ○2-1 全北  【鹿】中田、遠藤、【全】オリベイラ・ジュニオール
2A △1-1 京都  【鹿】野沢、【京】ディエゴ
3A ○1-0 大宮  【鹿】大迫
ALC3 ○5-0 ペルシプラ【鹿】新井場、マルキーニョス2、小笠原、大迫
4H ○3-1 山形  【鹿】イ・ジョンス、遠藤2、【山】田代
ACL4 ○3-1 ペルシプラ【鹿】遠藤、興梠、内田、【ペ】ユスティヌス・パエウ
5A ●1-2 仙台  【鹿】興梠、【仙】フェルナンジーニョ2
6A △1-1 FC東京 【鹿】興梠、【東】平山
ACL5 ○1-0 長春  【鹿】興梠
 鹿島がACLと並行して戦う過密日程をこなしながら安定した成績を残せているのは、「チームの成熟度」の高さのおかげでしょう。本山が怪我で離脱中で、遠藤やイ・ジョンス等今年から活躍している選手も多いのですが、戦いのスタイルは全くぶれることなく1点差、2点差で競り勝つ試合を続けています。明日はマルキーニョスが出場停止となりますが、そんなことで戦力が落ちるようなチームではありません。今季はホームの4試合は全て勝っているだけに、明日も当然勝つつもりで広島を待ち受けているに違いありません。
 対するサンフレッチェは火曜日に山東に勝ってACLでは連勝しましたが、しかしJリーグは現在2連敗中。この後中2日で第4節を戦わなければならないことも考えると、明日は多少主力を休ませつつ勝ち点を拾うような戦略を考えるべきかも知れません。ただ、携帯サイトによるとペトロヴィッチ監督は「誰が先発で誰がベンチかは関係ない...途中から入ってくる選手たちも、先発と同じくらい大切」と語っているので、メンバーの入れ替えは無さそうな気もします。と言うことで、先発予想は山東戦と同じにしておきます。
        西川

   森脇   中島   槙野

      横竹  森崎浩

山岸              服部

    高柳      山崎

        佐藤寿


SUB:中林、森崎和、石川、桑田、清水、大崎、李
 ペトロヴィッチ監督は「森崎浩司は確かに疲れていると思う。私は毎日、彼と話をしているし、そこで状況を見極めているつもりだ。ただ、今の彼は身体の疲れはあるだろうけれど、気持ちはポジティブだ」と語っています。紫熊倶楽部によると一昨年は無理して試合に出て症状を悪化させたようですが、監督がきっちりと見ていて出すのであれば問題は無いはず。明日はリーグ戦での「復活ゴール」を見せて欲しいと思います。
<10.4.16> 先週末に行われたプリンスリーグの第1節は米子北に1-3で敗れ、黒星スタートとなりました。ゴリ日記によると、前半16分にアンラッキーな形で先制点を許し、直後に浅香がクリーンなシュートを決めたものの、いったんゴールの合図をした主審の判定が覆りノーゴールになってしまったそうです。その後宗近のヘディングで追いついたもののこぼれ球を詰められて勝ち越しを許し、追いつこうとパワープレーを仕掛けたものの逆に3点目を奪われて敗れた、とのこと。新チームにとっては苦い結果になってしまいました。なお、第1節の全結果は次の通り。
米子北  3-1 広島ユース
広島観音 2-0 立正大淞南
瀬戸内  0-0 広島皆実
玉野光南 0-0 高川学園

<10.4.16> 先週発売の「紫熊倶楽部」5月号(Vol. 147)の表紙は森崎浩司選手と西川周作選手で、記事もこの2人のインタビューがメインです。そして、特に森崎浩の記事は全10ページにわたる「紫熊倶楽部史上最長となるインタビュー」となっています。昨年、オーバートレーニング症候群のためわずかな出場にとどまった彼ですが、その予兆は既に2年前からあったそうです。その後回復した時期もあったものの、徐々に症状は悪化し不安も募るばかり。病院に通い薬を処方してもらっても好転せず、昨年のキャンプ前にとうとう休むことを決断します。周囲の心遣いや家族の励ましを受けて何とか復帰の道を探るものの焦りがかえって悪かったのか、ついには「地獄」とも言える状況にまで落ちて行ってしまったそうです。「死にたい」と連呼し、喜怒哀楽もなくなり、最愛の娘とも接することのできない程の苦しさ。しかし、それでも妻の支えとドクターへの信頼、そして「サッカーをしたい」と言う思いが症状を好転させ、復帰にまで至ることができたそうです。森崎浩司選手の知られざる戦いを描いた渾身の2万字は、ファン・サポーターならずとも必見の記事だと思います。
 「Match Report」は浦項戦、神戸戦、湘南戦、山形戦とアデレードとの2試合。下部組織の記事は今回は半ページずつで、それぞれ今季のスタートについて書いています。「SIGMA REPORT」は今季から導入されたワンタッチパスシステム導入の舞台裏を紹介しています。
 「紫熊短信」「READER'S AREA」「私たちは、サンフレッチェのサポーターです」を挟んで、後ろのインタビュー記事は西川選手。「笑顔の向こう」と言うタイトルで、新守護神のこれまでの「サッカー史」を綴っています。また今季序盤の試合を振り返りながら、今後の抱負を語っています。
  サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。ホームゲーム会場とV-POINTの他に、広島県内大手書店、広島ゆめてらす、ジュンク堂池袋店などで発売中です。また通販のお申し込みはe-VPOINTでどうぞ。
<10.4.16> プレスリリースによると、昨日青山が左膝内側半月板断裂の手術を受け、復帰まで2ヶ月と発表されました。昨年10月に同じ箇所を傷めて半年間リハビリしていましたが、それに比べると軽傷だった模様で良かったのですが、ただ半月板は縫合してもくっつかないままの状態がほとんどだ、とのこと。復帰を焦るとまた同じことになってしまうので、徐々に治して行くしかありません。従って早ければW杯の中断が明ける7月中旬には復帰できますが、無理だけはしないようにして欲しい、と思います。
<10.4.15> 一昨日の山東戦ですが、携帯サイトによると現地は「異様」とも言える雰囲気だったそうです。まず入場ゲートには金属探知器が置いてあり、警官が身体をチェック。スタジアムは1000人を越える警官や軍人が警備して、試合前から「まるで戦場に向かわんばかりの気合いの入れ方」だったそうです。またメインスタンドからは広島に向かって侮辱的な言葉が浴びせられ、試合後には持ち込みを禁止されているはずのペットボトルが次々と投げ込まれていたとのこと。そんな、まさに「アウェイ」と言う状況の中で、サンフレッチェの選手たちは素晴らしい戦いを見せました。その中で、特に輝きを見せたのは若い選手たち。例えば森崎和の代役として出場した横竹は、森崎浩よりも高い位置を取りながら攻守に積極性を見せました。プロ入りしてからは守備的なポジションで起用されることの多かった彼ですが、ユース時代のポジションはFW。GK以外はどこでもプレーできる、と言うポリバレントな能力の一端を見せたと言えるでしょう。また2得点を挙げてヒーローとなった李忠成は、まさに「ようやく」と言う感じ。これまでチャンスに絡むことはあってもなかなかゴールを決めることができませんでしたが、このような厳しい試合で結果を出したことは彼自身の未来にとって非常に重要な意味を持つに違いありません。更に、途中出場して積極的なプレーを見せた石川と大崎。特に石川はプロとしてのデビュー戦で決勝点を導くアシストを記録しました。ストヤノフ、森崎和、青山、ミキッチ、高萩、盛田と主力に欠場者が続出する中で、チームに最も必要とされていたのは若い力。残念ながらACLはグループリーグでの敗退が決まってしまいましたが、チームはその結果以上にかけがえのないものを手にした、と言えるでしょう。
 もちろん、この試合の勝利は若手の力だけで得たものではありません。ここまでチームを引っ張ってきた選手たちの頑張りがあったからこそ、若手が輝くことができたのです。とりわけ嬉しいのは、森崎浩司選手の復帰後初ゴールでしょう。昨年、オーバートレーニング症候群を発症し、一時は引退どころか死を考えたこともあった、と言う彼がプロ選手として復活したこと自体驚きなのですが、それ以上に凄いのは全く衰えていないそのプレーの質だと言えます。ストヤノフ、森崎和が不在の中で、チームを後ろから俯瞰して長距離パスを出せるのは彼だけでしたし、ここぞという場面では身体を張って相手の攻撃を阻止しました。そして疲れているはずの後半の時間帯に、するするとDFラインの裏に抜け出して決めたゴールは間違いなくチームを生き返らせました。その上終了のホイッスルが鳴るまでピッチに立って、チームを鼓舞し続けました。まだまだ体調が完全に戻ったわけではないらしく、試合後にはコメントもできないほど疲労困憊していたようですが、そんな中でもこれだけのパフォーマンスを見せることができるのは、彼の天性の素質と努力の成果だと思います。広島にとっての「誇り」であり「宝」でもある彼がここまで戻ってこれたことは、サポーターとして本当に嬉しいことだと思います。
 ACLでの敗退が決まったことは、確かに残念なことです。特に経験を積むに従って内容も結果も良くなってきただけに、ここで「アジアの旅」が終わるのはもったいない事のようにも思います。しかし、監督が常に言っているように本当の戦いの場はJリーグです。このリベンジを果たすためには3位以内になってACL出場権を獲得しなければならないし、もちろんこのまま順位を落として残留争いに巻き込まれるようなことになってはいけません。そのために重要なのは、ここから中断までの戦いです。まずは鹿島、名古屋と続く連戦で勝ち点を1でも2でも積み上げて連敗から抜け出すこと。それと同時に主力を疲れと怪我から回復させ、戦力を整備することが必要でしょう。そして新潟、FC東京、磐田と続くGW期間中の連戦に全力で臨み、ライバルを蹴落としつつ順位を上げて行って欲しいと思います。
<10.4.14> 昨日中国・済南で行われたACLグループステージ第5節山東魯能戦は、サンフレッチェが勝って勝ち点を6に伸ばしましたが、浦項×アデレードが引き分けたためラウンド16進出を逃しました。
 ペトロヴィッチ監督は疲れのたまっている森崎和を温存して横竹を先発起用し、次のメンバーで戦いました。
        西川

   森脇   中島   槙野

      横竹  森崎浩

山岸              服部
(→石川72分)
    高柳      山崎(→大崎86分)
    (→李74分)
        佐藤寿


SUB:中林、森崎和、清水、丸谷
 対する山東は、GK:ヤン・チェン、DF:カルロス・サントス、ラダノビッチ、ユアン・ウェイウェイ、アンタル、MF:クイ・ペン、リュウ・ジンドン、チョウ・ハイピン、ベンソン、FW:ハン・ペン、ルー・チェン、と言うメンバーでした。ACLでは最後のホームゲームだと言うことで積極的に前に出てきた山東でしたが、広島は得意のパス回しでかわしてチャンスを作ります。3分には服部のパスで佐藤寿が抜け出しましたがオフサイド。4分には高柳のクロスを佐藤寿がフリーでシュートしたものの、GKのスーパーセーブでチャンスをものにできません。19分にも山崎のスルーパスで佐藤寿が抜け出しましたが、微妙な判定でオフサイドを取られます。更に25分には槙野のロングボールで山崎が抜け出してGKと1対1になりましたが、軸足が滑って空振りしてチャンスを逸します。逆に山東は足を狙ったかのような激しい守備でボールを奪い、シンプルに両サイドのスペースを突いて攻撃を仕掛けてきます。前半の後半は疲れからか足が止まってミスが増え、中盤でボールを奪われて攻め込まれるシーンが増えます。そして前半のロスタイム、スローインから放り込まれたボールをいったんはクリアしたものの、シュートのこぼれをハン・ペンに決められ1点のリードを許してしまいました。
 後半に入ると落ち着いて試合をコントロールしようとする山東に対し、広島は後ろから積極的に攻撃参加してチャンスを作ります。12分には敵陣深く入り込んだ槙野のクロスを佐藤寿が難しい体勢からシュート。19分にはパスを何本も繋いでチャンスをうかがい、最後は槙野がミドルを放ったもののGKがキャッチします。そして27分、佐藤寿のスルーパスで抜け出した森崎浩がGKの動きを見ながら見事なシュートを決めて同点。彼の復帰後初ゴールは、チームに勇気を与えるものとなりました。
 この後は両チームともフレッシュな選手を入れて、勝ち越しを狙って攻め合います。そして33分、左からのクロスのこぼれを拾った山崎のパスを李が豪快に決めて、広島が逆転に成功しました。しかし39分、ベンソンのFKが誰も触らないままにゴールネットへ。またもやつまらない失点で、勝敗の行方は終盤の戦いに持ち込まれることになりました。
 43分にはラダノビッチが退場となり、45分には山東のシュートを西川が横っ飛びでクリアするなどその後は激しい展開となりましたが、その流れに決着をつけたのは広島の若い2人でした。後半46分、中島のスルーパスで抜け出した石川がマイナスのパス。ここに走り込んだ李が左足でニアサイドを打ち抜いて、この日2点目を決めます。そしてその後山東が再び攻め込んできたものの全員で守りきり、ACLでのアウェイ初勝利の凱歌をあげることができました。

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中国新聞戦評 中国新聞記事1 中国新聞記事2 中国新聞記事3
J's GOALゲームサマリー
AFCサイト戦評1 AFCサイト戦評2 公式記録

<10.4.13> 中国新聞によると、今日の山東戦のメンバーは川崎F戦と同様になると予想されています。ただ、携帯サイトによるとペトロヴィッチ監督は主力選手たちに「コンディションがきついのであれば、正直に言って欲しい。無理ならこの試合を休んで、できる選手で戦うしかない」と語っているそうなので、選手たちの状況を見ながら起用して行くことになりそうです。
 今日の試合会場は中国・済南の山東省体育中心体育場で、午後7時半(日本時間8時半)キックオフ。テレビはBS朝日が生で、テレ朝チャンネル(スカパーch617(HD画質)とch717(SD画質)、スカパーe2がch303)が11時半からの録画で中継します。今日もブログでの速報をやりますので、現地に行けない&テレビを見れない方はそちらをどうぞ。
<10.4.13> 川崎F戦の終了後に膝の痛みを訴えていた青山は昨日広島市内の病院で検査を受け、「左膝内側半月板損傷」と診断されました。15日に手術する予定で、全治期間が分かるのはその後となりますが、再び長期離脱は避けられない状況となってしまいました。川崎戦は、勝ち点を失った以上に大切なものを失ってしまったことになりました。
<10.4.12> 明日はACLのグループリーグ第5節。サンフレッチェはアウェイで山東魯能と対戦します。
 初戦に広島に勝って好スタートを切った山東魯能ですが、その後はホームでもアウェイでも勝てずに3連敗。広島同様に崖っぷちに追い込まれています。
1A ○1-0 広島    【山】ハン・ペン
2H ●0-2 アデレード 【ア】セルジーニョ、レッキー
3A ●0-1 浦項    【浦】ノ・ビョンジュン
4H ●1-2 浦項    【山】リ・ジンユ、【浦】キム・ジェソン、キム・テス
 前節も一度は追いついたものの、終了間際の失点で突き放されて「球迷」たちをがっかりさせました。ただ、3月末にスタートした中国スーパーリーグではここまで2勝1分けで首位に立つなど調子を上げて来ている様子。明日はACLの最後のホームゲームだと言うことで、当然勝利を狙ってくるに違いありません。
 対するサンフレッチェは前節ACL初勝利を挙げて、グループリーグ突破に向けて希望を繋ぎました。次節に可能性を残すためには明日は勝利が絶対条件なのですが、ただ怪我人続出でメンバー的に厳しいのは相変わらず。今後も連戦が続くことを考えると、少々先発を入れ替えて戦った方が良いかも知れません。メンバーですが、予想と言うよりは希望を込めて次のように考えます。
        西川

   森脇   中島   槙野

     横竹   森崎和

山岸              服部

    高柳      山崎

         李


SUB:中林、森崎浩、大崎、石川、清水、丸谷、佐藤寿
 携帯サイトによると、膝の痛みが出た青山の検査結果はまだはっきりしていないらしく、週明け早々に再検査する予定だとのこと。代わって大崎が遠征メンバーに入ったそうです。明日はもちろん勝ち点3が取れたら良いのですが、むしろこれ以上怪我人が出ないことと、若手から1人でも2人でもブレイクする選手が出ることに期待したいと思います。
<10.4.11>  昨日のJリーグ第6節川崎F戦は0-3で敗れ、連敗を喫してしまいました。
 ストヤノフがふくらはぎの違和感で大事を取ったものの青山が今季初めてベンチ入りして、次の布陣で戦いました。
        西川

   森脇   中島   槙野
   (→李62分)
     森崎浩  森崎和

山岸              服部

    高柳      山崎
    (→青山55分)
        佐藤寿


SUB:中林、横竹、石川、清水、丸谷
 対する川崎Fのメンバーは、GK:川島、DF:森、井川、寺田、小宮山、MF:稲本(→横山76分)、谷口、田坂(→登里82分)、FW:黒津(→ヴィトール・ジュニオール76分)、レナチーニョ、鄭、でした。立ち上がりは川崎Fが前からボールを奪いに来て、広島に落ち着いてボールを回すことができません。4分には高柳が良いチャレンジを見せたものの、6分、左サイドの低い位置で服部がボールを奪われ、フリーで抜け出した鄭がマイナスのパス。ここに走り込んだレナチーニョがダイレクトで叩き込んで、あっさりと先制点を許してしまいました。
 その後は後ろにブロックを作ってカウンター狙いのフロンターレ。広島は何とかこじ開けようとパスを繋いでペナルティエリアに潜り込もうとします。13分には服部のクロスに山崎が頭を当てましたが、強く叩けず枠外。15分にはクロスのこぼれに山岸が右足を振り抜いたものの、シュートは精度を欠いて上に外れます。22分には森崎浩が中盤でボールを奪ってそのまま攻め上がり、山崎とのワンツーでフリーになってシュートしたものの、川島が横っ飛びで抑えます。逆に川崎はカウンターから攻め込み、31分にはレナチーニョがフリーになりかかりましたが西川が大きく飛び出してクリアします。前半は広島がボールを支配して攻め続けたものの川崎の守備を崩すには至らず、1点リードされたままで折り返しました。
 後半もボールを支配する広島vsカウンター狙いの川崎、と言う構図は変わらず広島がいつ同点に追いつくか、と言う感じだったのですが、しかし4分に一瞬の隙を突かれます。川崎がFKのボールを右に開いた黒津に出すと、黒津は中央に持ち込んで左足で強烈なシュート。これがニアサイドを破って痛い追加点を奪われてしまいました。
 逆襲を狙って、怪我から復帰したばかりの青山を投入するペトロヴィッチ監督。そして10分には青山が強烈なミドルを打ったものの惜しくも外に外れます。13分にはカウンターからレナチーニョがシュートしましたが、西川が素晴らしい反応で弾きます。ペトロヴィッチ監督はDFラインを1枚減らし、李を投入してツートップで攻めを加速させます。17分にはその李が胸トラップからシュート。19分にも山岸のクロスに李が頭で合わせましたが、川島の素早い反応に防がれます。25分には佐藤寿、27分には山崎がシュートし、28分には青山が強烈なミドルを打ちましたがこれも川島にセーブされてしまいます。逆に33分、自陣でボールを奪ったヴィトール・ジュニオールがそのまま持ち上がってシュート。これが西川の脇を破って、決定的な3点目を奪われてしまいました。そしてその後も広島は何とか点を取ろうと前に、前にとボールを動かしたものの川崎がゴール前に築いた人垣を崩すことはできず、2試合連続無得点で終了のホイッスルを聞くことになりました。
 ペトロヴィッチ監督は試合後に「決定的でない場面で失点すれば(試合は)難しくなる。運動量以前の問題だ」と語っていたそうですが、まさにその通り。守ってカウンターを狙っていた川崎に早い時間帯に先制点をプレゼントすれば、このようになってしまうのは当然のことでしょう。他の失点シーンも特に崩されたということはなく、相手の「個の力」を止められなかっただけ。もともと組織で戦うのが広島のやり方なのに、そこが乱れてしまえばこのような結果になってしまうのも当然だ、と言えるでしょう。連戦の疲れが身体を重くして判断も遅くなり、思うようなサッカーができなくなるのは分かります。また主力に次々と怪我人が出る状況も厳しさに輪をかけていると言えます。しかし、だからと言って試合は待ってくれないし、相手が手を抜いてくれるわけでも無いわけです。苦しい状況を切り抜けるには、自分たちが頑張るしかないのです。この試合で復帰した青山はまた膝の痛みが出たそうで、もしかしたらまた離脱となるかも知れない。ストヤノフだってどうなるか分からないし、ミキッチも高萩も盛田も復帰はまだ先です。これから続く週2試合の過密日程を乗り切るためには、ここまで出場機会が少なかった若手が奮起するしかないのです。

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