5/2〜5/8のSANFRECCE Diary


<10.5.8> サンフレッチェは昨日徳山大と練習試合を行い、9-1で勝ちました。メンバーは、GK:中林(→下田46分)、DF:岡本、ストヤノフ、丸谷、MF:石川、桑田、森崎和(→柳川46分)、清水、大崎、高萩(→早瀬59分)、FW:李(→脇本68分)。得点は前半6分に大崎、21分と25分に李、29分に大崎、36分に李。後半は7分に清水、9分に桑田、34分に大崎、42分に丸谷でした。
 この試合の注目は、何と言ってもストヤノフと高萩の復帰。中国新聞によるとストヤノフは「予定通りのフルタイム出場」だったそうで、「パスだけでなくドリブルで積極的に攻め上がり、好機をつくった」そうです。また高萩は前半25分の李のゴールをアシストしたとのこと。また携帯サイトによると、磐田戦で戻ってきた森崎和も「周囲の特徴を引き出して試合を創る能力」を見せていたそうです。更に発熱のため磐田遠征に参加できなかった大崎もハットトリックの活躍を見せ、桑田も「足にもう不安はない。今日は久しぶりにやっていて楽しかった」と笑顔だったとのこと。ペトロヴィッチ監督は「長く実戦から離れた選手が1試合で本調子を取り戻すものではない」と慎重な姿勢を見せているようですが、高柳が怪我で、山岸が疲労で別メニューになるなど過密日程の影響が出ているチームにとっては、貴重な戦力が戻ってきたと言えそうです。
<10.5.7> 磐田戦ですが、記録によるとシュート数は広島の7に対して磐田は22。得点シーン以外の決定機は広島にもありましたが(槙野のバー直撃弾や佐藤寿のシュート)磐田はその倍以上の決定機を作っているわけで、1-2と言う得点は正当なものだと言えます。J's GOALのレポートには「磐田にとっては良いこと尽くめのゲーム。子どもの日に観戦に訪れた子どもたちにも、良いプレゼントとなる観て楽しいサッカーを見せた」と書いてありますが、まさにその通り。広島としては「完敗」としか言いようの無い試合でした。
 ただ、このような結果になったのは4/10の川崎戦からの26日間で8試合(更に言えば、シーズン開幕から2ヶ月で15試合)と言う過密日程、しかも怪我人続出でメンバーを入れ替える余裕がなかった、と言うことによる疲労の蓄積が理由だと言うのは間違いありません。試合後のスタッツを見るとボール支配率は広島が55%。ボールを持っている時間は長かったのにも関わらず攻められっぱなしだったように見えたのは、こちらが攻めに出たタイミングでボールを奪われて素早い攻撃を仕掛けられたから。普通はDFや中盤からのボールが前線に入ったところで攻撃のスイッチが入るのですが、そこでパスの出し手と受け手のタイミングが合わずにカットされ、逆襲されると言うパターンが多かったからでしょう。いつものタイミングからほんのわずかに遅れたことで相手に先に触られる。あるいは走り込んでいるはずのスペースに行けずにそのままボールが流れてしまう。その上、疲れは判断の狂いやパスの軌道の乱れにも繋がって、なかなか思うようなサッカーができませんでした。日程がこうだということは分かっていたのだから言い訳不要、と言われれば返す言葉は無いのですが、それにしても体力的な困難を精神力で乗り越えるのにも限界があります。点差が1点だったことを考えれば何とか勝点1でも取れれば良かったのですが、それも終わったから言えること。むしろこんな状況でも試合を壊さずに最後まで戦ったことを評価すべきだと思います。
 そしてそれ以上に収穫だった事の一つは、J1のリーグ戦では3年ぶりとなる森崎浩司選手の得点でしょう。J2での1年と闘病生活の1年を経て、決して完治したわけでは無い自分の身体と相談しながらの復帰だったにも関わらず、そのプレーの質は全盛期以上とも言えるもの。ストヤノフ、森崎和、青山とキープレーヤーが揃って不在の中で、中盤の支配者として君臨してきました。このゴールシーンも広島らしい流れるようなパス交換から、後ろから走り込んで得意の左足で叩き込んだもの。彼の復活をJリーグに強く印象づける、素晴らしいゴールだったと思います。またその他にもこの試合では、森崎和幸選手が久々に復帰しましたし、西川や槙野の奮闘もありました。更に致命的なミスを犯した丸谷も、その後は気持ちを落とさず必死でリカバーしていました。この試合で下位チームにむざむざ勝点3を渡してしまったのは悔しいのですが、それでも収穫のあった試合だったと言って良いのではないでしょうか?次節は7月に予定されているためW杯の中断前の試合は大宮戦だけ。そこまで久々に9日間空くので、そこでしっかり休養を取って良い準備をして臨んで欲しいと思います。
<10.5.6>  昨日、アウェイで行われたJリーグ第10節は、森崎浩のゴールで先制したものの1-2で磐田に逆転負けしてしまいました。
 森崎和が久々の先発したものの森脇はやはり出場できず、次のメンバーで戦いました。
 
        西川
 
   横竹   中島   槙野
 
     森崎浩  森崎和(→丸谷53分)
 
山岸              服部
 
    高柳      山崎(→清水69分)
    (→李43分)
        佐藤寿
 
 
SUB:中林、石川、岡本、桑田
 対する磐田は、GK:八田、DF:駒野、加賀、イ・ガンジン、パク・チュホ、MF:那須、上田、成岡(→山本康58分)、船谷(→金沢66分)、FW:前田、イ・グノ(→荒田90+2分)、と言うメンバーでした。試合は前半4分にいきなり動きます。右サイドへの展開のボールを山岸が繋ぎ、佐藤寿がマイナスのパス。ここに走り込んだ森崎浩が強烈な弾道のシュートを叩き込み、広島があっという間に先制点を奪いました。
 この後も広島は10分の佐藤寿のシュート等でチャンスを作ったものの、全体的に運動量が上がらずなかなか攻めの形を作れません。逆に磐田は7分の船谷のシュートを皮切りに、何度もゴール前に迫ります。そして18分、船谷の突破からのシュートとイ・グノのシュートは何とか防いだものの、こぼれを前田に頭で押し込まれて同点に追いつかれてしまいました。
 これで勢いに乗った磐田は、その後もどんどん攻め込んできます。19分にはパク・チュホの突破から前田。20分にはイ・グノのクロスを那須。23分にもイ・グノのシュートが広島ゴールを襲います。広島は29分、槙野の強烈なミドルがバーを叩きましたが、八田の背中に当たったボールは枠の外に転がります。ペトロヴィッチ監督はハーフタイムの前に李を投入し、運動量を上げて打開を図ります。しかし後半になっても流れは変わらず、ボールを支配されて耐える展開が続きます。そして後半9分、左サイドから持ち上がろうとした丸谷があっさりとボールを奪われます。イ・グノはボールを持ち出すと鋭いクロス。これを前田に決められて、とうとうリードを許してしまいました。
 何とか追いつきたい広島ですが、しかし運動量が上がらずスペースを与えて何度もピンチを招きます。20分にはイ・グノのシュートがポストを叩き、33分にもイ・グノの決定的なヘッドを打たれましたが、西川が弾いてこぼれ球もしっかりと抑えます。更に39分にも金沢のシュートがポスト直撃。広島は27分に服部のクロスに佐藤寿が飛び込みましたが、他にチャンスらしいチャンスは作れません。ペトロヴィッチ監督は清水を投入して打開を図るものの有効な攻撃には繋がらず、そのまま終了のホイッスルを聞くことになりました。

速報ブログ 前半 後半
日刊スポーツスコア速報
中国新聞戦評 コーナーフラッグ 中国新聞記事1 中国新聞記事2
J's GOALゲームサマリー
Jリーグプレビュー&レポート

<10.5.5> 中国新聞などによると、4/13の山東魯能戦以来疲労のため戦列を離れていた森崎和幸選手が、久々にメンバー入りしそうです。ペトロヴィッチ監督から「メンバーに入るか」と問われて「行きたい」と即答したとのこと。ペトロヴィッチ監督は「スタートから使う可能性もゼロではない」と先発起用の可能性も示唆したそうで、久々に「ドクトル・カズ」の勇姿を見ることができそうです。
 今日の試合会場はヤマハスタジアムで、午後4時キックオフ。アウェイ席のチケットは900枚の当日販売があるようです。テレビ放送はスカパーch180(SD画質)とch190(HD画質)、スカパーe2のch800(HD画質)で予定されています。今日はブログでの速報を行いますので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方はそちらをどうぞ。
<10.5.4> 明日はJリーグ第10節。サンフレッチェは磐田とのアウェイゲームを戦います。
 ベテラン勢を放出して世代交代を進める磐田は前田、駒野らの流出を防ぎ、パク・チュホや荒田らを補強して今シーズンを迎えました。しかし序盤はなかなか勝てず、第4節終了時点では最下位に沈んでいました。しかし第5節に激戦の末G大阪を下して初勝利を挙げると、その後は勝点を積み重ねて13位まで上がっています。ここまでの公式戦の戦績は次の通り。
 
1H ●0-1 仙台  【仙】梁
2A △1-1 新潟  【磐】那須、【新】大島
3A ●0-2 名古屋 【名】ブルザノビッチ、ケネディ
4H ●2-3 京都  【磐】イ・グノ、【京】ディエゴ、柳沢、中山
N1A △1-1 浦和  【磐】成岡、【浦】ポンテ
5H ○4-3 G大阪 【磐】前田2、パク・チュホ2、【G】橋本、平井2
6A △0-0 湘南
N2H ○2-1 横浜FM 【磐】荒田、パク・チュホ、【横】山瀬
7H △1-1 大宮  【磐】前田、【宮】石原
8A ○1-0 浦和  【磐】西
9A ●0-1 横浜FM 【横】天野
 ポゼッションにこだわらず、堅い守備からのカウンターに活路を見い出しつつある磐田ですが、前節は横浜FMの執拗な攻撃に我慢しきれず、天野にリーグ戦初ゴールを許して敗れています。明日はホームと言うことで、勝利に対する執着心はいつも以上に強いはず。前田、イ・グノを初めとする能力の高い選手が多いだけに、十分に注意して戦う必要がありそうです。
 対するサンフレッチェは主力が7人欠場中。高萩、森崎和は練習には戻っているそうですが、本格復帰にはほど遠く試合出場の目処は立っていません。明日は森脇が戻ってくる可能性もありますが、ここでは前節と同じメンバーを予想しておきます。
 
        西川
 
   横竹   中島   槙野
 
     森崎浩  丸谷
 
山岸              服部
 
    高柳      山崎
 
        佐藤寿
 
 
SUB:中林、岡本、桑田、石川、清水、大崎、李
 週2試合の日程がここまで4週続いていますが、明日の試合を終えれば次は5/16。ACLのラウンド16が無くなったおかげでようやく過密日程から解放されます。明日は身体のエネルギーを振り絞って、最後まで集中して走りきって欲しいと思います。
<10.5.3> 一昨日、プリンスリーグの第4節が行われ、サンフレッチェユースは広島皆実と引き分けて勝点の上積みは1にとどまりました。この日の結果は次の通り。
 
【第4節】
広島ユース 1-1 広島皆実
広島観音  2-0 玉野光南
米子北   2-1 高川学園
立正大淞南 5-1 瀬戸内
 サンフレッチェユースのメンバーは、GK:大野、DF:越智、宗近、脇本、MF:砂川、野口、甲元、浅香、野津田、岡本、FW:井波。FKから失点したものの岡本が決めて同点に追いつき、その後も攻めたものの勝ち越せなかった、と言う試合だった模様です。
<10.5.2>  ビッグアーチに今季最多の19,549人を集めて行われた第9節FC東京戦は、山岸、山崎のゴールで2-1で下し、6位をキープしました。
 前節怪我をした森脇が欠場し、丸谷をリーグ戦初先発で起用して次の布陣で戦いました。
 
        西川
 
   横竹   中島   槙野
 
     森崎浩  丸谷
     (→桑田77分)
山岸              服部
 
    高柳      山崎
    (→李62分)
        佐藤寿(→大崎86分)
 
 
SUB:中林、岡本、石川、清水
 対するFC東京は、GK:権田、DF:椋原、森重、今野、長友、MF:徳永、梶山(→キム・ヨングン70分)、石川、羽生、FW:平山(→赤嶺28分)、リカルジーニョ(→重松62分)、と言うメンバーでした。前から積極的にプレスをかけてくるFC東京に対して、広島はいつものようにGKも含めたパスワークでかわそうとします。しかし疲れのためかミスが目立ち、パスを奪われて逆襲を食らうシーンが頻発します。5分には羽生のクロスに平山が頭で合わせたものの枠外。5分にも決定的なクロスを入れられますが、西川が対応します。また16分には石川が切れ込んで強烈なシュートを放ちましたが、ボールはバーが弾きます。広島も時折素晴らしいパスワークからチャンスを作り、8分には森崎浩のスルーパスから服部が右足で狙ったものの枠を捉えず、13分には高柳が強引に突破してシュートを狙ったものの権田が抑えます。運動量に勝るFC東京に押されるシーンが長かったのですが、しかし先制点を奪ったのは広島でした。西川からの低い弾道のパスからスタートして山岸がサイドチェンジ。これを受けた服部のクロスを佐藤寿がヒールで流すと、ぎりぎりのタイミングで抜け出した山岸が右から切れ込んでシュート。これが見事にゴールネットを揺らしました。
 思わぬビハインドを背負ったFC東京は、更に攻めの圧力を強めます。城福監督は前半27分に早くも1枚目のカードを切り、何とか流れを変えようとします。31分にはパスミスを奪われ赤嶺がフリーになりましたがシュートミス。32分には石川のループシュートが枠外に外れ、39分の石川のミドルも枠を外れます。サンフも山崎が何度かチャンスに絡むものの、シュートはブロックされスルーパスは味方に合わず、両チームともチャンスは作ったものの広島が1点取っただけで前半を終了しました。
 攻める東京、守る広島と言う図式は後半も変わらず。サンフはセカンドボールを拾えず波状攻撃を受けます。2分には羽生、6分には徳永、8分には赤嶺。東京のシュートを耐える展開が続きます。しかし後半10分、何度目かのCKから森重に頭で決められて、ついに同点に追いつかれてしまいました。
 その後もリカルジーニョのシュートや重松のFKで広島ゴールを脅かす東京。21分には左からのクロスで決定的な場面を作られますが、西川が好セーブで凌ぎます。そして22分、広島らしいショートパスのつなぎで相手DFを揺さぶると、右サイドの深い位置に侵入した山岸がグラウンダーのクロス。これを中央で待ちかまえた山崎が押し込んで、待望の勝ち越し点を奪いました。
 点を取るしかない東京は、それまで以上に攻めの圧力を強めます。これに対して守備の選手のいない広島は、中盤にフレッシュな選手を入れて押し返します。ロスタイムには大崎が抜け出してGKと1対1になりましたが、「頭が真っ白になった」と言う大崎のシュートはGK正面。逆に東京の攻撃には西川が立ちはだかります。結局その後スコアは動かず、広島が2-1で逃げ切って勝点を15に伸ばしました。
 この日のサンフレッチェの出来は、決して良くなかったと思います。特にDFラインからのパス回しが不安定で、前半から何度もパスミスから決定的な場面を作られていました。また運動量が今一つで中盤の出足も遅く、セカンドボールを拾われて波状攻撃を受ける時間帯が続きました。失点したシーンはまさにそんな流れからのもの。相手の攻撃を何度もはね返しているうちに判断にぶれが出て、マークと飛び出しのタイミングがずれた、と言う感じに見えました。浦項戦でレギュラーの半分以上を休ませることが出来た、とは言え過密日程が続いた後で、少々休んだからといってすぐに疲れが取れるわけではなく、そんなコンディションの状態が現れたゲームだったと言えるでしょう。
 ところがそれでも勝利できた要因の一つは「攻撃のクォリティ」に尽きると思います。例えば先制点のシーンのスタートは、こぼれ球を拾った森崎浩が横竹にパスを出したところから。そこから無理をせずパスを繋ぎ、相手が食いついてきたところで一気にスピードアップしてゴールを陥れました。その間、繋いだパスは22本。関与したのはピッチ上の全選手で、緩急のリズムと縦横のパスで相手の隙をうかがい、ここぞと言う場面では一気に連動してゴール前に殺到する、と言う広島らしい攻撃でした。また2点目もパスの本数こそ少なかったものの、やはり広島らしさを見せたもの。GKからスタートして、前線に預けても無理せずリベロまで戻す、と言うパス交換を繰り返しながら徐々に相手陣内に選手を送り込み、中島の縦パスを受けた李が反転したところでスイッチが入ります。そして李のドリブル突破こそブロックされたものの、「積極性がそう言うシーンを生んだ」(携帯サイトの李のコメント)ことによりボールが山岸の足下に入り、DFラインの裏まで突破して入れたクロスがドンピシャで山崎の飛び込みに合って2点目をゲットしました。この時にはFC東京は人数が足りていなかったのに対して李も佐藤寿も丸谷も飛び込んでいたわけで、多少の幸運に助けられたとは言え「得点は必然」とも言えるものでした。この日、FC東京が23本ものシュートを放ったのに対して広島は8本しか打っていませんでしたが、相手の守備を崩したシーンの数で言えば同じぐらいか広島の方が上。ボールを支配しながらもなかなか連動した動きが作れず、結局は個人頼みだった東京とのサッカーの完成度の違いが、この結果になったと言って良いでしょう。
 昨年、特異なサッカーでJリーグに旋風を巻き起こしたサンフレッチェ。今年は(も)怪我人続出と過密日程に苦しんでいますが、しかしその中でもきっちりと結果を出しているのはチームの成長のお陰でしょう。「移籍組」の西川、山岸、山崎がチームにフィットし、昨年は病気でずっと苦しんでいた森崎浩が全体を引き締め、若手の横竹、丸谷が伸び伸びとプレーしてチームの質を落とさない。レギュラー級の選手が7人も欠けているとはとても思えないような結果を出せていると言うことは、本当に誇って良い事だと思います。W杯によるリーグ戦の中断まで残り2試合。ここをチーム全員の力で乗り切って、来年度のACL出場権獲得へ、そしてタイトル獲得へ前進して欲しいと思います。

フォトレポート
日刊スポーツスコア速報
中国新聞戦評 コーナーフラッグ 中国新聞記事1 中国新聞記事2
J's GOALゲームサマリー
Jリーグプレビュー&レポート

SANFRECCE Diaryトップページに戻る