6/27〜7/3のSANFRECCE Diary


<10.7.2> オフィシャルホームページによると、7/7(水)の午後6時からファジアーノ岡山とトレーニングマッチを行うことが明らかになりました。これは「プレシーズンマッチ」と銘打ってはいないものの、リーグ再開の1週間前であること、また会場が広島ビッグアーチであることを考えると、限りなく「本番」に近い形での試合になると思われます。岡山と広島はお互いに隣の県のクラブでありながらあまり交流はありませんでしたが、今後は中国地方を引っ張るJリーグクラブとして切磋琢磨する関係になっていくはず。練習試合とは言え、お互いに負けられない試合と言うことになりそうです。
<10.7.1> 一昨日サンフレッチェはオーストラリアキャンプ最後の試合をバニーク・オストラバと戦い、5-2で勝ちました。前半のメンバーは、GK:西川、DF:森脇、ストヤノフ、槙野、MF:山岸、青山、中島、服部、山崎、高萩、FW:佐藤寿。携帯サイトによると、サンフレッチェは最初から一方的にボールを支配。ワンタッチ、ツータッチでボールを回す広島の攻撃に、相手はなすすべが無かったそうです。そして7分、青山がゲットしたFKのチャンスで、ボールを蹴ったのは槙野。右足から放たれた強烈な弾道は途中でぐいと軌道を上げて、30m先のゴールネットに突き刺さったそうです。その5分後には高萩が2人を引きつけてスペースを作り、完璧なスルーパスで抜け出した山崎の横パスを佐藤寿が押し込んでリードを2点に広げました。
 完璧にやられた怒りからか、相手はイライラを募らせラフプレーや審判への抗議が増えたとのこと。28分には監督が退席処分となり、33分には森脇に危険なタックルをした選手が退場。あまりに危険を感じた主審は、一時は試合を没収しかねないような怒りようだったそうです。しかしサンフレッチェの選手はそのような雰囲気の中でも集中を切らさず、オストラバの唯一の決定機もライン際でクリア。そして43分、山岸が危険なタックルを受けながらも繋いだボールを青山がサイドチェンジし、服部の低いクロスに飛び込んだ佐藤寿が決めて3-0で前半を折り返しました。
 後半からペトロヴィッチ監督は全選手を入れ替え、しかも相手に合わせて10人を送り出しました。(GK:中林、DF:石川、岡本、横竹、清水、MF:丸谷、桑田、高柳、FW:井波(→大崎78分)、李)「最初は少し相手を怖れていた」と言うことで立ち上がりは攻勢を受け、後半3分と15分に失点を喫しましたが、しかしその後は立て直して自分たちのサッカーを始めると、完全に支配したとのこと。17分には井波のスルーパスで飛び出した高柳が寄せてきた相手をものともせずに突破し、素晴らしいゴールを決めます。更にその3分後には高柳のパスを李が持ち込み、清水のクロスを桑田が叩き込んでリードを3点に広げました。そしてその後は相手の攻撃を身体を張って耐えて、そのまま逃げ切りました。
 試合後にペトロヴィッチ監督が「最後になってもっとも素晴らしい試合ができた」と語っていたとのこと。オーストリアキャンプで得た成果を、2週間後のJリーグ再開にぶつけて欲しいと思います。
<10.6.30> 昨日、W杯南アフリカ大会のラウンド16の最後の2試合が行われ、日本代表はPK戦の末パラグアイに敗れ、ベスト8進出を逃しました。
 日本代表の先発はグループリーグの3試合と同じで、GK:川島、DF:駒野、闘莉王、長友、中澤、MF:阿部(→中村憲81分)、遠藤、松井(→岡崎65分)、長谷部、本田、FW:大久保(→玉田91分)。対するパラグアイは、GK:ビジャール、DF:モレル、ダ・シルバ、アルカラス、MF:ボネ、ベラ、リベロス、オルティゴサ(→バレット75分)、FW:サンタ・クルス(→カルドゾ94分)、ベニテス(→バルデス60分)、バリオス、と言うメンバーでした。開始1分に大久保、3分に駒野がシュートするなど立ち上がりは日本が攻めたものの、その後はパラグアイがボールを支配します。しかし日本はしっかり守ってはね返すと、21分には松井のミドルシュートがバーを直撃。40分にも本田がシュートしましたがわずかに枠を外します。後半も流れはパラグアイで、特に日本代表が疲れからかパスミスが目立つようになります。しかし日本代表の集中は切れず、ぎりぎりのところで身体を張ってシュートをブロック。また川島も落ち着いてシュートに反応して得点を許しません。日本代表は後半から中村憲を投入して攻めの姿勢を強め、何度かチャンスを作りますが決めきれません。消耗戦となった延長は両チームともオープンな攻め合いを続けたもののどちらも得点を奪えず、大会初のPK戦に持ち込まれました。そして先に蹴ったパラグアイが次々と決めたのに対して、日本は3人目の駒野がバーに当て、日本代表のW杯はプレトリアで幕を閉じました。
 この試合の前半の日本代表は、ほとんど完璧だったと言って良いのではないでしょうか。ピッチ上の11人の守備意識は非常に高く、ピッチ上のあらゆるところでボールホルダーにプレッシャーをかけました。そしてDFラインとボランチはゴール前にしっかりとブロックを作り、相手にほとんどチャンスを作らせませんでした。そして決定的だった松井と本田のシュート。このどちらかが決まっていれば、最後に笑っていたのは日本代表だったのではないか、と思います。
 しかし後半は一転、我慢の展開を強いられました。ビルドアップの段階でのパスミスが多く、逆襲を食らって自陣に戻る、と言う事が繰り返されて体力を消耗して行ったわけですが、そもそもパスミスが続いた事自体思うように動けていなかった証拠。ここまで全試合で先発メンバーを固定していたため、疲れが蓄積していたのが原因だったのではないかと思われます。開幕前の4連敗を受けて戦術を変更して臨んだ日本代表。それがうまくいったのは良かったのですが、しかし急造だったがために「誰が出ても同じサッカーができる」ところまでは行っていなかったのは確かでしょう。昨日は後半途中から中村憲を投入し、これまで作り上げてきたサッカーで点を取りに行ったものの時既に遅し。中村憲がいくら良いパスを出しても、周りの選手が動けなければどうしようもありませんでした。日本代表はこの試合、できる限りのことはしたと思いますし、勝っても不思議ではない戦いができていたとは思います。しかし実際のところこれがほぼ限界で、敗戦もまたやむを得なかったとも思います。
 ところで1人PKを外してしまって試合後に涙にくれていた駒野ですが、敗戦の責任を背負う必要は全く無いと思います。大会前までは両サイドの控えの扱いだったにも関わらず、始まってみれば4試合にフル出場。読みの鋭さと粘りの守備、そして豊富な運動量はチームを大いに助けました。また機を見たオーバーラップや突破からのシュートなど、積極性も見せました。戸惑っている様子も見られたドイツW杯に比較して、今大会は伸び伸びとプレーできていたのは、単に2回目だからと言うだけではないでしょう。この4年間に様々な体験をして、成長したからではないでしょうか。サンフレッチェユースが作った最高傑作・駒野友一。日本には胸を張って帰ってきて欲しい、と思います。
<10.6.29> オフィシャルホームページと携帯サイトによると、キャンプ11日目の昨日の午前中はウォームアップの後にハーフコートでの4対4や5対5が行われました。また午後の練習では4/5コートを使った11対12での後方からの組み立てのトレーニング。プレーの途中で監督が止めて説明するシーンも多かったそうで、運動量だけでなく頭も使う練習だったそうです。その中で一番のトピックスはミキッチ選手に関して。6/20のカプフェンベルグ戦で左大腿部を痛めて以来別メニューが続いていましたが、昨日から全体練習に復帰しフルメニューをこなしたそうです。一方、下腹部の違和感を訴えて室内で別メニュー調整を続けていた森崎浩司選手も、昨日は久々にピッチに姿を見せてランニングを行っていたとのこと。表情も明るく、症状は重くない様子だったようです。
<10.6.28> すっかり遅くなってしまいましたが、「紫熊倶楽部」7月号(Vol. 149)を紹介します。トップページのインタビューは佐藤寿人選手で、タイトルは「今日まで、そして明日から」。今季前半の戦い、特にACLの戦いの日々を振り返っています。続いてJリーグについては、疲労の蓄積の中で何とか勝点を拾って来たものの、それでも勝たなければならない試合で勝てなかったことを反省しています。また新潟戦の最後に相手のカウンターにゴール前まで戻ってシュートブロックしたシーンについて解説しています。ワールドカップと日本代表についての思い。そして髪形を変えたこと等、いろいろな思いを語っています。
 続くインタビューは、石川大徳選手。サッカーを始めた幼稚園時代の話から、流通経済大で学んだこと、天皇杯でのG大阪との戦い、そして広島からのオファー。プロ入り後はほとんどリハビリで過ごして悔しい思いをしたものの、山東戦でデビューしてリーグ戦も含めて3試合に出場しました。悔しさと手応えと、両方を感じながらのプロ生活と今後の抱負を話しています。
 中野編集長のコラムは、前半戦の回顧とオーストリアキャンプに向けて。「スタッフたちの『ガンバロウゼ』」では、クラブ史上初のACLを体験した運営担当の常森大和さんを紹介しています。ユースレポートは、森山監督のインタビュー。ジュニアユースは沢田監督のインタビューとなっています。ジュニアレポートは「ともに戦った仲間への想いを胸に全国への挑戦は続く」と言う記事。スクールレポートは「ワンコイン8人制フットボール」と言う記事です。
 「紫熊短信」と「READER'S AREA」を挟んで、マッチレポートは大宮戦。そして後ろのカラーページは、6/5に行われたファン感謝デーのフォトレポートとなっています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。ホームゲーム会場とV-POINTの他に、広島県内大手書店、広島ゆめてらす、ジュンク堂池袋店、神田神保町の書泉ブックマートなどで発売中です。また通販のお申し込みはe-VPOINTでどうぞ。
<10.6.27> ウィーン旅行のオフ日と練習日を経て、オーストリアキャンプ9日目の昨日はオーストリア・ブンデスリーガ3位のSKラピッド・ウィーンとトレーニングマッチを行い、2-3で敗れました。サンフレッチェのメンバーは、GK:西川、DF:森脇、ストヤノフ(→横竹74分)、槙野、MF:山岸(→石川64分)、青山(→丸谷53分)、中島、服部、山崎、高萩(→清水62分)、FW:佐藤寿。対するウィーンは、GK:ヘドル(→パイヤー46分)、ドーバー(→ザウラー67分)、ゾネライトナー(→エデル67分)、カイハン(→クロヴィッツ67分)、ホフマン、ヘルキネン、ペーリヴァン(→ヒナム60分)、カフラック(→ドラザン60分)、サリハイ(→ヌヒウ60分)、イェラヴィッチ(→ガルトラー60分)。携帯サイトによると、前半4分にペーリヴァンがミドルシュートを決めてウィーンが先制したものの、その後はサンフレッチェがボールを支配。12分に山岸のサイドチェンジのボールを受けた服部が完璧なクロスを入れて、これを佐藤寿が叩き込んで同点に追いつきました。その後30分過ぎぐらいから運動量が落ち、ウィーンに主導権を握られたもののDFが集中して守り、前半を1-1で折り返しました。後半は立ち上がりから広島ペースで、特に山崎が山岸や森脇との連係から良い形を作ったそうです。しかし後半14分、中盤でのパスをカットされて広島の左サイドを破られ、角度のないところからカフラックに決められてしまいました。その後、交代で出た清水、丸谷、石川がチームを活性化し、後半28分に中島のパスを受けた清水がドリブルで持ち上がってスルーパス。飛び出した中島がGKを引きつけ、横パスを佐藤寿が押し込んで同点に追いつきます。その後も広島がボールを支配したものの、ウィーンの「ウルトラ」たちが醸し出す異様な雰囲気に審判も引きずられたか判定に恵まれず、なかなかゴールできなかったとのこと。逆に後半42分に微妙なPKを取られ、これをホフマンに決められ勝ち越しを許します。その直後に横竹の縦パスで抜け出した山崎が、続いて清水がGKと1対1になったものの決めきれず、1点差で惜しい試合を落としました。ただ、敗れたとは言えアウェイゲームらしい雰囲気は素晴らしかったとのこと。また青山が53分間プレーして存在感を発揮し、途中出場した若手たちも活躍するなど収穫は多かったようです。

J's GOALフォトニュース(この写真から15枚がサンフレッチェ関係です)
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