8/28〜9/2のSANFRECCE Diary


<10.9.4> サンフレッチェは明日、福山でデッツォーラ島根と天皇杯の2回戦を戦います。
 デッツォーラ島根は元々は「FCセントラル中国」で、事務所や練習場が広島県にありながら登録は島根県と言う少々変わった背景を持っているチームです。2001年に設立されてから浜田社会人リーグからスタートすると、2003年に島根県リーグ2部、2004年に島根県リーグ1部、2006年に中国リーグへ昇格し、2008年から現在のチーム名に改称して今に至っています。今年は8月末時点で暫定5位と中国リーグでは苦しんでいますが、天皇杯では島根県予選決勝でValador松江、昨日の1回戦では佐川急便中国と中国リーグ上位チームを下して勝ち上がってきています。明日は彼らにとっては初めてのJリーグクラブとの対戦と言うことで、一泡吹かせようと向かってくるに違いありません。
 対するサンフレッチェですが、天皇杯は3大タイトルの一つと言うことで全力で勝ちに行きたいところですが、しかし2日後のG大阪戦を考えると疲れのたまっている選手への休養も与えたいところ。とすると、例えば次のような布陣で戦う可能性もあるのではないかと思われます。
 
        西川
 
   森脇   中島   横竹

     岡本    丸谷

ミキッチ            清水

    桑田      大崎

         李
 
 
SUB:中林、青山、服部、森崎浩、高萩、山崎、佐藤寿
 明日は暑い中での連戦で体力的に厳しいのは確かですが、相手はアマチュアでかつ中1日での試合だと言うことを考えると走り負けるわけにはいきません。誰が出場することになっても広島らしいサッカーをして、プロのプライドを見せて欲しいと思います。
<10.9.2> 昨日ビッグアーチで行われたナビスコカップ準々決勝1st legは、ミスが響いて0-1で敗れました。
 代表選出のストヤノフを欠いて中島がリベロに入り、森崎浩がボランチに下がって以下の布陣で戦いました。
 
        西川
 
   横竹   中島   槙野

     青山   森崎浩(→丸谷58分)

森脇              服部(→ミキッチ69分)

    高萩      山崎(→桑田61分)

        佐藤寿
 
 
SUB:中林、岡本、大崎、李
 対するG大阪は、GK:藤ヶ谷、DF:加地、中澤、高木、安田理、MF:明神、武井、二川(→山口88分)、橋本、FW:宇佐美(→佐々木82分)、ルーカス(→平井72分)、と言うメンバーでした。立ち上がりにいきなりチャンスを作ったのは広島で、森崎浩からのロングパスをDFラインの裏で受けた佐藤寿がボレーで狙いましたが藤ヶ谷に阻まれます。またその後も佐藤寿、山崎が狙ったものの点を奪えず、19分の森脇のシュートもわずかに枠を外します。更に35分にもロングパスでDFラインの裏に抜けた高萩がフリーでヘディングシュートを放ったものの枠外。逆にガンバは遠藤の欠場の影響かパスの散らしに難があったものの、明神、橋本が中盤を作り武井や宇佐美が積極的に狙って来ます。結局前半の前半は広島、前半の後半はG大阪のペースながらどちらも決定力に欠いてハーフタイムを迎えました。
 後半立ち上がりはガンバのペースで、何度もゴール前に攻め込まれます。広島は疲れのためか運動量が落ちて相手のボールを奪えず、またビルドアップでのミスが目立つようになります。ペトロヴィッチ監督は丸谷、桑田を投入して流れを変えようとしますが、逆に後半20分にパスミスからの逆襲を受け、バイタルエリアからルーカスにミドルシュートを許して先制点を奪われてしまいました。
 これで落ち着いたガンバは無理をして攻めてこなくなります。広島はミキッチを右サイドに投入し、左に回った森脇とともにサイドからの崩しを狙います。そして佐藤寿が何度もDFラインの裏への抜け出しを試み、槙野がFKからゴールを狙います。そして後半ロスタイムにはCKから森脇が至近距離からのシュートを打ちましたが惜しくも枠外に外れ、1点が遠いままで惜しい試合を落としました。
 広島はストヤノフ、G大阪は遠藤とそれぞれの主力を欠いて行われた試合でしたが、広島は広島らしい、ガンバはガンバらしいサッカーで見ごたえはあったと思います。サンフレッチェにも勝つチャンスはあったとは思うのですが、しかしそれにしてもミスが多すぎたのは残念でした。特に後半の立ち上がりからしばらくは攻撃面でも守備面でもミスが多く、それがリズムを崩して失点してしまった原因だったと思います。主力に疲れがたまっていたのは確かだと思いますが、しかしチームを引っ張るべき選手がミスを繰り返すようではさすがにチームはうまく回らなかったと言うことだと思います。それに対してガンバもそれなりにミスは多かったのですが、しかし違ったのは明神や橋本らベテラン選手がしっかりと抑えていたことだと思います。特にこの日の明神はトルシエ監督が「明神が10人いれば勝てる」と言った頃を彷彿とさせるような出来でした。極端なことを言えば広島には「明神」が居なかったことが、敗戦の原因だったと言えるかも知れません。
 貴重なホームゲームに負けてしまったサンフレッチェですが、しかし2nd legを考えると失点1だったことはまずまずだった、と言えます。例えば次の試合、90分間で1-0で勝っていれば延長ですし、2点以上取って勝てば1点差であろうが広島の勝ち抜きが決まります。つまり、次の試合は勝てばいい、ということ。引き分けや点差などややこしいことを考えることなくシンプルに「勝つ」ことだけを考えれば良いわけです。次は天皇杯を挟んでまた中2日の試合になりますが、今度こそガンバに勝って、広島としては初めての準決勝進出を決めて欲しいと思います。

日刊スポーツスコア速報
中国新聞戦評 コーナーフラッグ 中国新聞記事1 中国新聞記事2 
J's GOALゲームサマリー
Jリーグプレビュー&レポート

<10.9.1> 中国新聞によると、今日は森崎浩をボランチに下げて横竹をストッパーとして起用することになる模様です。森脇、横竹のコンビが相手の左サイドとどのような攻防をするかが、ゲームのポイントになるのではないでしょうか?
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで、午後7時キックオフ。試合前イベントとしては「ナビスコキッズイレブン」が4時半から。「フェイスペイント」「メッセージ記入コーナー」が4時から行われます。会員限定プレゼントは桑田選手のプレミアム選手カードで、先着3,000名様にプレゼントされます。
 テレビはフジテレビNEXT(スカパー!ch704がSD画質、ch613がHD画質)で生放送、フジテレビTWO(スカパー!ch721がSD画質、ch615がHD画質)とテレビ新広島で録画放送が予定されています。今日はブログでの速報は行いませんので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方は携帯サイトの速報をどうぞ。
<10.8.31> 明日はナビスコ杯の準々決勝。ACL出場のため予選リーグを免除されたサンフレッチェは、同様の立場のG大阪とホーム&アウェイで戦います。
 怪我人続出もあってなかなか調子が上がらなかったG大阪でしたが、中断明け以降は6勝2分け2敗と勝点を積み上げて6位にまで上がってきています。前回の対戦以降の成績は次の通り。
17A ○2-0 広島  【G】橋本、OG
18A ○3-1 仙台  【G】中澤、橋本、平井、【仙】菅井
19H △1-1 鹿島  【G】橋本、【鹿】大迫
20A ●1-3 名古屋 【G】橋本、【名】中村、ダニルソン、ケネディ
21H ○2-0 磐田  【G】二川、高木
 首位の名古屋には競り負けたものの、その試合も含めて全てのゲームでガンバらしいパスサッカーを展開して来ています。特に鹿島戦では相手の退場もあって一方的に攻め込んで、後半終了間際の橋本のゴールで追いついています。先発を外されることもあった二川も戻ってきて、今のG大阪は打ち破るのが最も難しいチームの一つ、と言えるのでは無いでしょうか?
 対するサンフレッチェですが、ブルガリア代表に選出されたストヤノフが欠場するので次のようなメンバーになるものと思われます。
 
        西川
 
   森脇   中島   槙野

     青山    横竹

ミキッチ            服部

    高萩     森崎浩

        佐藤寿
 
 
SUB:中林、岡本、丸谷、大崎、桑田、山崎、李
 前回の対戦では試合全体としては広島が支配してチャンスも量産していましたが、前半の2失点が響いての敗戦となりました。残暑の厳しい中での戦いと言うことでこの試合も先制点が重要ですが、ただ今回のホームゲームは全体で180分のうちの前半戦、と考えることもできます。仮に先に点を失っても集中を切らさず、来週に希望が繋がるような結果を残して欲しいと思います。
<10.8.30> プレスリリースによると、ストヤノフが欧州選手権予選に臨むブルガリア代表に選出され、昨日日本を発ちました。次回の欧州選手権はウクライナとポーランドの共催で、ブルガリアはイングランド、スイス、ウェールズ、モンテネグロと同じグループGで出場権を争います。9/3のイングランドとのアウェイ戦、9/7のモンテネグロとのホーム戦で、EURO2012への出場を目指してスタートを切ることになります。ストヤノフは9/9に再来日の予定で、体調に問題が無ければ9/11のC大阪戦から出場することになりそうです。
<10.8.29> 夏休み最後の試合となった昨日の第21節山形戦は、森崎浩とミキッチのゴールで勝って勝点を32に伸ばしました。
 久々に復帰したミキッチは先発ではなくベンチに置いて、ペトロヴィッチ監督はFC東京戦と同じ布陣で臨みました。
 
        西川
 
   横竹  ストヤノフ  槙野
       (→山崎63分)
     中島    青山(→丸谷68分)

森脇(→ミキッチ62分)     服部

    高萩     森崎浩

        佐藤寿
 
 
SUB:中林、桑田、大崎、李
 対する山形は、GK:植草、DF:宮本(→小林26分)、園田、石井、石川、MF:秋葉(→古橋45分)、佐藤健、増田、FW:北村、田代、宮沢(→長谷川75分)、と言うメンバーでした。オープニングシュートは山形でしたが、序盤は圧倒的な広島ペース。パスを繋ぎ、どんどん人が動いて攻め込みます。2分には佐藤寿が倒されて得たFKを森崎浩が直接狙い、4分には右から森脇が切れ込んでシュート。6分にはロングフィードに森崎浩が走り込みましたがわずかに及びません。山形はその後反撃してきて、10分には波状攻撃から増田がフリーでシュートするなど広島ゴールを脅かします。13分には森崎浩がゴール前で反転して惜しいシュート。16分にも高萩が至近距離からシュートしましたが、ヒットせずにGKに抑えられます。山形は27分には秋葉、40分には北村が決定的なシュートを放ちますが西川が落ち着いて抑えます。前半は広島のシュートは4本だったのに対して山形は5本。山形は早い時間に2人が交代するアクシデントがあったにも関わらず守備と組織的な攻撃は崩れず、スコアレスでハーフタイムを迎えました。
 後半に入ると最初にペースを握ったのは広島で、高萩のパスや青山のミドル等でチャンスを作ります。そして6分、ワンタッチパスが繋がって抜け出した佐藤寿が、ペナルティエリア内で園田に引っかけられてPKを獲得。これを森崎浩が慎重に決めて、広島が待望の先制点を挙げました。
 しかしこれでやや安心したのか、その後相手にスペースを与えて攻め込まれます。9分の増田のクロスは森脇がクリアし、その後のゴール前のシーンはDFが力を合わせてはね返しましたが、13分に小林のクロスに古橋が触ってファーサイドへ。ここでフリーになっていた増田に決められて、同点に追いつかれてしまいました。
 ペトロヴィッチ監督は何とか点を取るために、ミキッチに続いて山崎、丸谷を次々と投入してチーム全体を活性化させます。そして後半26分には波状攻撃から高萩、槙野がゴールを狙います。後半27分、右サイドを上がって行ったミキッチが中に切れ込んだところでパスの出しどころを探します。しかしそこでDFが詰めてこないと見るや中に動かして左足でシュート。これが見事にファーサイドのネットに突き刺さって、広島が貴重な追加点を奪いました。
 攻めるしか無くなった山形は、長谷川を投入し「ツインタワー」にして攻め込んできます。34分にはアーリークロスに北村が合わせ、41分には北村のクロスから混戦になりましたが、中島が相手とぶつかりながらも頭でクリアします。その後も山形は次々とロングボールを放り込んで田代が、長谷川がゴールを狙いますが、西川とDFが集中力を切らさず対応します。広島は攻撃陣も高い位置でボールキープして時間を稼ぎ、ロスタイムの3分も無事に終わって勝利のホイッスルを聞くことができました。
 ペトロヴィッチ監督は試合前にこの山形戦を「戦争」と表現しましたが、実際にとても難しい試合だったと思います。山形は確かに守備を固めて来ましたが、決してそれだけではありませんでした。自陣での人数をかけたプレッシャーで相手ボールを奪うと、しっかりとボールを繋いで攻撃を構築して来ました。そしてちょっとでも隙を見せれば厳しいところにクロスを入れて、ゴールを狙ってきました。また「高さを生かす」と言うオプションもちゃんと持っていて、終盤にはツインタワーを目がけてボールを放り込んで来て危険なシーンを作りました。ここまで4試合連続無失点で勝点10を取ってきた山形ですが、それは決してフロックではなく実力だった、ということが良く分かる試合だったと言えるでしょう。
 それに対するサンフレッチェは、本当によく我慢したと思います。序盤の攻勢の時間帯に得点を奪えず、その後は逆襲を食らったもののしっかりと耐えて失点を防ぐ。そして後半になって再びギアをアップして、良い時間帯に先制点を奪いました。その後同点に追いつかれたものの選手交代により流れを変え、チャンスを生かして勝ち越し。その後も単に守りを固めるだけでなく攻撃の姿勢を見せる事により相手の重心を下げて、最少失点差でしっかりと逃げ切りました。夏の連戦で運動量が上がらない中、難しい相手にどのように勝つかと言う「勝利の方程式」どおりの結果を出したことは、チームとしての成長を表していると言って良いと思います。
 C大阪への大敗から始まり、4試合負けなしの好調から3連敗に突き落とされ、その後2連勝と起伏の大きい戦いを続ける中断明けのサンフレッチェですが、しかしこれは決してチームの不安定さを表すものではないと思います。体力的に厳しい中、怪我人続出で難しい戦いを強いられる中でどのように戦えば良いかを試行錯誤した結果だ、と思います。この苦しさを凌ぐことができたのは、まずは出場できている主力の粘り強い戦いがあったから。そして主力欠場を補った若手の頑張りがあったからだと言えるでしょう。ミキッチの復活と来日初ゴールは彼にとってもチームにとっても大きなことなのですが、しかし彼1人の力で奪ったゴールでも勝利ではありません。ここまでの厳しい戦いを支えてきた選手たち全員の頑張りが、この1点に結実したのだと思います。これから1試合ごとの結果の意味も大きくなるリーグ終盤。この間の苦しい状況をはね返した経験は、今後に生きてくるに違いありません。

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