12/18〜12/24のSANFRECCE Diary


<11.12.24> 昨日行われたJユースカップの準決勝で、サンフレッチェユースは名古屋U18に2-3で敗れ二冠を逃しました。広島のメンバーは、GK:有賀、DF:脇本、柳川、MF:平田、森保、末廣、野津田、野口、川辺、FW:藤井、越智。(たぶん藤井は左ストッパー。)試合は前半6分にいきなり動き、名古屋に左サイドからパスを繋がれて45度の角度から強烈なミドルを決められてしまいました。続いて24分にはクロスを有賀が抑えたもののこぼれを押し込まれて2点目。更に32分にはワンツーで右サイドを崩されて決められてしまいます。広島も何度か決定的なシーンを作ったものの決めきれず、3点のリードを許して前半を折り返すことになりました。
 思わぬ苦しい展開となった広島でしたが後半は逆襲し、19分には脇本のロングパスから藤井がドリブルからシュートを決めてまず1点。その後もカウンターの脅威に晒されながらも攻め続け、37分には森保のクロスのこぼれを脇本が決めて1点差に詰め寄ります。更に39分にはFKから決定的な場面を作り、ロスタイムにも川辺のミドルや石坂のフリーのシュートなど惜しい場面を作りましたが決めきれず。サンフレッチェユースは最後まで攻め続けたものの追いつくことはできず、残念な敗戦となってしまいました。

J's GOALゲームサマリー
<11.12.23> サンフレッチェは昨日、松本良一氏がフィジカルコーチに就任する、と発表しました。松本氏は福岡県出身で、中京大学在学中には新人王、得点王等に輝いた、と言う経歴を持っています。そして大学卒業後に名古屋や立正大学サッカー部でスタッフを務め、2002年に市原のフィジカルコーチに就任。イビチャ・オシム監督にコーチとしてのノウハウを伝授されるとともに徹底的に鍛えられたそうです。そして2010年からアビスパ福岡のトップチームコーチに就くと、久々のJ1昇格に貢献しました。スポナビの記事によると「常に体を動かしながら、同時に頭をフル回転させることを求めたトレーニング」が抜群の効果を上げたそうで、「後半に運動量とスピードで相手を圧倒する」と言うパターンで勝利を重ねる事ができた、とのこと。運動量が落ちると思うようなサッカーができなくなる、と言うことを繰り返してきたサンフレッチェにとっては、まさにぴったりの人材を獲得できた、と言えるのではないでしょうか?
<11.12.23> 中国新聞によると、サンフレッチェは一昨日取締役会を開き、無償減資をした上で第三者割当増資する方針を決めた、とのことです。サンフレッチェは累積損失が20億円を越えており、資本金の21億円に迫り債務超過に陥る寸前。今季も震災の影響でナビスコ杯のホームゲームが減り、リーグ戦の水曜日開催も増えた影響で赤字が見込まれています。一方Jリーグはクラブライセンス制度を導入することを決めており、来年6月には1回目の審査を控えているとのこと。この審査に落ちるとJリーグクラブのライセンスを失いJFL以下に落ちてしまうことになるので、経営改善は待ったなしの状況となっています。減資によっていったんは累積損失が無くなりますが、これは言わば出資者に損失を負ってもらって借金を返す、と言うこと。信用を失うことを覚悟しつつ新たに集める2億円で再出発を図る、と言うことで、株式会社としては最終手段に近いものとなります。本谷祐一社長は「来年はクラブ創設20年の節目でもあり、財務基盤を強化し、安定経営していく決意の表れ。今後も丁寧に説明し、協力をお願いしたい」と話していますが、新たな出資者やスポンサーが現れない限りは、選手の放出などが必要になるかも知れません。
<11.12.22> サンフレッチェは昨日、大宮から石原直樹選手を獲得した、と発表しました。石原は群馬県出身で、高崎経済大学付属高から2003年に湘南入り。開幕戦でデビューを飾ると、その年は17試合に出場し2得点を挙げるなどポテンシャルの高さを見せました。そして2006年シーズン途中の監督交代をきっかけにレギュラーに定着。裏に抜けるスピードを武器に、2008年には41試合に出場して18ゴールを決めチームの昇格争いに貢献しました。その後2009年に大宮に完全移籍し、FWのポジションを確保して3年間で20ゴールを挙げました。ただ今季は途中出場が多く先発はわずかに4試合。スーパーサブとして重宝されたものの、不完全燃焼に終わったと言う感じだったのではないでしょうか。中国新聞によると2年契約で年俸は推定で3,000万円。織田強化部長は「DFの裏に抜けるスピードがあり、カウンターの時に生きる選手」と期待の言葉を述べています。年齢も27歳と脂の乗っている時なので、良い補強だと言えるのではないでしょうか?
<11.12.21> 中国新聞によると、東京Vに期限付き移籍していた平繁龍一選手の復帰が決まった、とのことです。平繁とは昨年2年契約を結んでいたそうで、昨日の話し合いで復帰が決まった、とのこと。2年間他のクラブで修業してきた成果を、見せて欲しいと思います。
<11.12.21> プレスリリースによると、トミッチ選手の愛媛への完全移籍が決まりました。今季のトミッチは怪我もあってリーグ戦9試合、天皇は2試合の出場にとどまりましたが、大宮戦ではゴールも決めて勝利に貢献するなどポテンシャルの高さを見せました。真面目な性格で日本向きだということなので、慣れてくればきっと活躍できるはず。新天地でのブレイクに期待したいと思います。
<11.12.20> Jリーグは昨日、来季の年間日程を発表しました。それによるとリーグ開幕は3/10(土)で最終節は12/1(土)。またナビスコカップはここ数年と同じ形式で、ACL出場チームを除く14チームが2つに別れて1回戦総当たりのリーグ戦を行い、その後ACL出場チームを含めたトーナメントで優勝を争います。予選リーグは3/20に第1節を行い、第7節は6/27(水)となっています。そして決勝トーナメントは7/25, 8/8, 9/5, 10/13で、決勝は11/3(土)に予定されています。一方J2は3/11(日)に開幕し最終節は11/11(日)で、その後J1昇格を賭けたプレーオフが行われます。このプレーオフは年間順位3〜6位の4クラブですが、J1のライセンスの有無で参加資格が決まるとのこと。試合数は参加資格を持つクラブの数で決まりますが、基本は一発勝負の厳しいものとなっています。来季のJ2はチーム数の上限とされた22チームが参加するため、JFLからの昇格クラブがある場合は降格もあり得るわけで、これまでになく厳しいリーグ戦が展開されることになりそうです。
<11.12.18> 昨日埼玉スタジアム2002で高円宮杯U-18サッカーリーグチャンピオンシップが行われ、サンフレッチェユースが3-1で札幌U-18を下してクラブユース勢としては初の連覇を果たしました。サンフレッチェユースのメンバーは、GK:有賀、DF:柳川、脇本、藤井、MF:森保、川辺、野口、平田、末廣、野津田、FW:越智。対する札幌は、GK:阿波加、DF:小山内、奈良、永井、堀米、MF:前、荒野、中原、FW:近藤、榊、下田、と言うメンバーでした。一発勝負の決勝、しかも3週間前に対戦したばかりと言うことで、前半はお互いに相手の持ち味を消す戦い、と言う感じ。広島は6分に野口のクロスに野津田が飛び込んで決定的なヘッドを放ち、13分の川辺の飛び出しや15分の野津田のシュートなど良い形を作るものの、なかなか崩しきれません。逆に札幌もカウンターから、あるいはパス交換からチャンスを作り、24分には決定的な場面を作られたものの柳川がブロック。35分には右サイドを崩され中央で混戦となりましたが何とかクリアします。広島は43分に森保のクロスに合わせた川辺のシュートはバーを直撃。ロスタイムには森保のスーパーなFKが相手ゴールを襲い、GK正面だったにも取れずに危うく弾く、と言うシーンを作ります。前半はどちらかと言えば広島ペースだったものの両者とも堅い戦いで、スコアレスでハーフタイムを迎えました。
 後半に入って先にペースを握ったのは広島。1分の末廣のシュートはクリアされたものの、4分に突破を図った野津田がペナルティエリア内で倒されてPKを得ます。これを自ら蹴った野津田がしっかりと沈めて、サポーターの前でフィールドプレーヤー全員で弓矢ポーズを決めました。更に後半6分、右サイドからのCKのボールを野津田が蹴ると、逆サイドで藤井がしっかりと決めて、リードを2点に広げました。
 これで完全に流れを掴んだ広島は、高い位置でのプレスでボールを奪うと何度も相手ゴールを脅かします。そして後半19分、野津田のドリブルからのパスは相手に引っかかったものの、ここに走り込んでいた末廣がしっかりと前に持ちだしてそのままシュート。ボールは見事にネットに突き刺さって、リードは3点に広がりました。その後両チームとも次々とポジションを入れ替え、また広島の運動量が落ちたこともあって終盤攻め込まれ1点を失ったもののそのまま逃げ切り、終了のホイッスルと共に広島ユースのメンバー全員がピッチになだれ込んで勝利の凱歌を上げました。
 3週間前の対戦ではカウンターから何度も決定的な場面を作られた札幌に対し、森山監督は「切り替えを究極なまでに速く」することで対抗しました。ボールを失った瞬間、周囲の選手たちが連動して一気にプレスをかけて相手の攻撃を遅らせる、と言う守備。そして平田をDFラインの前に配置し、両サイドも低めの位置をキープし、攻撃的な姿勢が持ち味の左ストッパー藤井も自重して相手の攻撃に備えました。それに対して札幌も「広島にボールを持たれ過ぎて疲労した」ことを教訓に、ボールを奪った後も闇雲に前に出さずにボールをポゼッションし、落ち着いて進めようとしました。そのような「対策」がガチンコでぶつかった結果が、前半の0-0だったのだろうと思います。しかし後半は広島が立ち上がりから圧力を強め、あっという間の2得点。これで精神的に優位に立って、その後は広島らしい楽しいサッカーを展開しました。終盤こそボールを支配され、失点以外にも何度か危ないシーンを作られましたが、しかし全体的に言えば広島の完勝だったと言って良いでしょう。ベンチ外のメンバーも含めたチーム全員で勝ち取った素晴らしい優勝だと思います。
 なお、この試合の直前に行われた「プレミアリーグ参入戦」に中国地域代表で出場した作陽高校は済美高校を5-1で下し、来季のプレミアリーグ昇格を決めました。

フォトレポート
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