9/18〜9/24のSANFRECCE Diary


<11.9.24> Jリーグ第27節はこの3連休にまたがって開催されますが、サンフレッチェは明日、アウェイでアビスパ福岡と対戦します。
 開幕から13試合勝ち無しだった福岡は、7月に勝点を5取るなど上向きの時期もありました。しかし劇的な改善が必要と見たか、第19節の後に篠田監督を解任。後を継いだ浅野監督の元で川崎Fに逆転勝ちし、神戸には2点差を追いつくなど結果を出しかけたものの、その後は再びトンネルに入ってしまっています。前回の対戦以降の戦績は次の通り。
5A △0-0 広島
6H ●0-2 山形  【山】秋葉、長谷川
N1A ●0-3 磐田  【磐】加賀、ジウシーニョ、荒田
19H ●0-3 名古屋 【名】玉田、藤本、ケネディ
20A ●0-2 G大阪 【G】ラフィーニャ、OG
21H ○2-1 川崎F 【福】城後2、【川】小林
22A ●2-3 柏   【福】岡本、城後、【柏】レアンドロ・ドミンゲス、工藤、林
23H △2-2 神戸  【福】松浦、重松、【神】ポポ、吉田
24A ●0-6 鹿島  【鹿】田代2、遠藤2、岩政、中田
25H ●0-1 横浜FM 【横】長谷川
26A ●1-2 甲府  【福】岡本、【甲】ハーフナー、パウリーニョ
 前節は前半に2点のリードを許しながら、後半早々に1点差に迫るとその後も攻め続けました。守りに入った甲府を崩しきれずに今季20敗目を喫してしまった福岡でしたが、しかしポテンシャルがあるところは見せています。苦しい、とは言えここから全勝すれば勝点は36まで伸びる訳で、J1残留を諦めるのはまだ早い、と思っているはず。明日はいつも以上に「必勝」を期して、アウェイチームを待ちかまえているのではないでしょうか?
 対するサンフレッチェですが、明日は累積警告で青山が出場停止。また前節負傷したミキッチも昨日から練習には戻ってきたものの、監督は「様子を見る」と慎重です。更に森脇はまだ別メニューが続いていて、明日も出場は難しそう。ただ携帯サイトのレポートによるとサテライト組が元気で、それをレギュラー組がしっかりと受け止めるなど良い練習ができている、とのこと。前節「微修正」がうまく行ったことを考えると、明日は次のような布陣もあるかも知れません。
       西川

   森崎和 中島 水本

     丸谷 森崎浩

石川            山岸

    李     高萩

       佐藤

SUB:中林、盛田、横竹、ミキッチ、服部、ムジリ、大崎
 わずかに残った優勝とACL出場権獲得のためには、ここからの試合は全勝したいサンフレッチェ。そのために必要なことは、磐田戦のようなアグレッシブなサッカーを続けることだと思います。明日は誰が出場するにしても広島らしい攻撃サッカーを展開して、勝点3をお土産に帰ってきて欲しい、と思います。
<11.9.22> 磐田戦勝利の要因は、単純に言えば先制点の後にすぐに2点目を取り、1点差に追いつかれた後に突き放したことだと思いますが、それを導いたのは微妙なシステム変更だったと言うことが、携帯サイトのインタビューから見て取れます。試合後の監督の「囲み取材」によると、サイドの戦いを有利に運ぶために「自分たちがボールを持っている時、ボランチが最終ラインに下がらないように指示を出し、その上でストッパーを開かないようにさせた」のだそうです。すると「2枚のボランチを見るために、相手の両サイドのMFが中に絞らざるを得ない。それによって両サイドが1対1の形になる状況が鮮明になった」のだそうで、これによって山岸が駒野を抑え、ミキッチが那須の裏を狙うと言う形がはまったことになります。サンフレッチェの攻撃時の特徴は、ボランチの1人が最終ラインに下りてリベロと並び、両ストッパーがワイドに開いて両WBを前に押し出すこと。これはストヤノフへのプレスをかわすために森崎和がボランチから下りてサポートして自然にできた形だったわけですが、それが広島のパスサッカーに見事にはまって現在の戦術を作り上げてきました。Jリーグでは他に同じ戦術を取っているチームはなく、従って相手チームもこの形に対する「広島対策」を練ってくるのが常識で、先日の磐田も当然そうだったと思います。しかしこちらがやや形を変えて臨んだことで、相当戸惑っていたのではないでしょうか。今後も相手によって、あるいは試合展開によっては同じような「微調整」が効くこともあるはず。この勝利によって、チームはオプションを1つ手に入れた、と言って良いように思います。
 ただこのような変更が可能だったのは、森崎和幸選手がストッパーだった、と言うことも大きいのではないでしょうか?実際、今日の携帯サイトの「サンフレレポート」によると、森崎和幸選手自身が「ストッパーの試合感覚が重要」と述べています。「ボランチが下りてこないのにサイドに開くと、相手がリベロにプレスをかけてきた時に苦しくなる...選手間のコミュニケーションが重要になる」のだそうで、要は最終ラインに下がるボランチの役割をストッパーが果たす、と言うことなのではないか、と思います。つまり森崎和幸選手がストッパーだったからこそ、この「微調整」が成立したと言えるのではないでしょうか。たぶん、森脇が戻ってくればまた前と同じ布陣に戻るのだと思いますが、ただ相手の出方や試合の流れによっては、森崎和がストッパーの位置に入る事もあるはず。そう言う時には、きっと磐田戦の経験が生きるのではないでしょうか?
<11.9.21> 日曜日に行われた高円宮杯PLの富山第一高戦はユースが5-1で勝ち、勝点を33に伸ばしました。サンフレッチェユースのメンバーは、GK:有賀、DF:脇本、柳川(→宮原66分)、MF:平田(→末廣66分)、森保、亀島、野津田、野口(→重行76分)、川辺(→大谷真86分)、FW:石坂、藤井。先制点は広島で、前半22分に石坂がPKを決めました。その後前半26分に森保、35分に野津田が追加点。後半も19分に野津田がこの日2点目を決め、37分に末廣がゲットしましたが後半終了間際にセットプレーから1点を失って試合を終えました。第12節の全結果と順位表は次の通り。
【第12節】
広島ユース 5-1 富山第一高
愛媛ユース 3-0 立正大淞南高
広島観音高 1-0 福岡U-18
京都U-18  3-3 東福岡高
C大阪U-18 4-0 名古屋U18

順位      勝 分 負 勝点 得失差
1 広島ユース 11   0   1    33   +32
2 京都U-18   7   4   1    25   +12
3 C大阪U-18  7   2   3    23   +13
4 名古屋U18   6   2   4    20    +5
5 福岡U-18   4   3   5    15    -3
6 愛媛ユース  4   3   5    15    -7
7 東福岡高   3   4   5    13    -5
8 広島観音高  3   2   7    11   -11
9 富山第一高  3   1   8    10   -14
10 立正大淞南  1   1  10     4   -22
 後半戦で最も重要な戦いとなる京都U-18との対戦は、明後日の11時から。場所は東城陽グラウンドです。
<11.9.20> 先々週発売の紫熊倶楽部10月号(Vol. 164)を紹介します。表紙はヘッドギアを付けた水本選手で、記事もまずは水本選手関係が2本。最初は中野編集長によるコラムで、タイトルは「生死の境から奇跡的なカムバックを果たした 水本裕貴は本物だった」となっています。またこれに続くのは水本選手のインタビュー。甲府戦の負傷したプレーからその後交代するまでの48分間。ドレッシングルームに戻ってからの異常と、病院に搬送されて手術までの時間。そしてリハビリから奇跡の復帰を遂げるまでを描いています。
 マッチレポートは、第21節〜第24節の名古屋戦、鹿島戦、浦和戦、新潟戦。「若者たちの今」では、今季はなかなか出番が来ない大崎選手が、「マジでサッカーを辞めようと思った」と言うキャンプの頃から、森山監督や両親に叱られたことから気持ちを切り替えた事など、今の気持ちを吐露しています。また、その後には横竹選手と丸谷選手が取り上げられていて、それぞれもどかしい現状を綴っています。
 ユースレポートは、再開した高円宮杯プレミアリーグの初戦を快勝した広島観音高戦。READER'S AREAを挟んで、後ろのカラーページでは盛田選手がインタビューに答えています。「骨が折れる予兆があった」と言う昨年3月の骨折から、手術して復帰したにも関わらず再手術になってしまったこと。その後は焦らずリハビリに専念し、5月にようやく復帰したこと。横浜FM戦では久々の試合出場だったにも関わらず「ぶっつけでも準備はできて」いて、きっちりと勝利に貢献しました。いつものラーメンの話ではなく、地方のスーパーマーケットの楽しさを語る盛田選手。彼の人柄が良く分かるインタビューとなっています。
 「THE SCEAN OF SANFRECCE」では新潟戦を取り上げ、「東北人魂広島プロジェクト」と森崎和を中心とした守備陣について書いています。そして最終ページで書かれているのは、東日本大震災の傷跡がいまだに残るカシマスタジアムについて。震災直後には「今季中の開催は無理」と言われながら、緊急補修を行った「Jリーグ開催への執念」について書いています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。ホームゲーム会場とV-POINTの他、広島県内主要書店と東京・池袋のジュンク堂と書泉ブックマートでも販売中です。また通信販売はe-VPOINTでどうぞ。
<11.9.19> サンフレッチェは昨日、関西学院大学と練習試合を行い6-3で勝ちました。サンフレッチェのメンバーは、GK:中林(→原59分)、DF:横竹、西岡、盛田(→重行79分)、MF:石川(→末廣72分)、丸谷、鮫島、服部、高柳(→津川87分)、ムジリ(→清水HT)、FW:大崎。関学大は、GK:一森(→上田79分)、DF:山内(→津田HT)、高橋、福森、高松(→熊木78分)、MF:小幡(→浦島56分)、関(→桑野73分)、井林、卯田(→原口62分)、FW:三ノ宮(→中村56分)、阿部。得点は前半8分に阿部、29分に高柳、32分にムジリ。後半は5分に大崎、18分に中村、23分に大崎、25分に清水、29分に大崎、35分に中村。因みに関学大は9/23から後期のリーグ戦が始まるため、この日が最後の調整試合だったとのことです。
<11.9.18> 昨日ホームで行われた第26節磐田戦は、李の2ゴールと寿人のゴールで3-1で勝ちました。
 森崎浩が戻ってきたものの森脇が欠場して、久々に森崎和がストッパーに入って以下の布陣で戦いました。
       西川

   森崎和 中島 水本

     青山 森崎浩
     (→盛田87分)
ミキッチ          山岸
(→石川60分)
    李     高萩
    (→ムジリ90+1分)
       佐藤

SUB:中林、横竹、服部、大崎
 対する磐田は、GK:川口、DF:駒野、加賀、古賀(→菅沼70分)、那須、MF:ロドリゴ・ソウト、小林、西(→荒田76分)、山田、FW:ジウシーニョ(→山本脩54分)、前田、と言うメンバーでした。広島のキックオフで始まった前半は磐田が前からプレスをかけてきましたが、2分にロングパスでミキッチが抜け出すと低いクロス。これは寿人に合わずにクリアされましたが、そのボールを李がダイレクトで叩くと良いコースに決まって、あっという間に広島が先制点を奪いました。
 この後は磐田が前からプレスをかけ、サイド攻撃からゴール前に迫ってくるのに対して、広島がパスワークとロングボールで打開する、と言う流れとなります。11分の寿人のシュートは川口に抑えられ、13分の駒野のシュートは西川の正面を付きます。そして19分、森崎和のロングパスで抜け出したミキッチがペナルティエリアの中で那須に倒されます。主審の笛は当然PK、そして那須にはイエロー。寿人の蹴ったボールは川口の読み通りでしたがボールの勢いとコースが良く、早い時間帯で広島が2点のリードとなりました。ところがその4分後、左サイドを抜け出した山田がマイナスのパス。これがフリーの前田に綺麗に決められ、リードが1点に縮まってしまいました。
 前節の大逆転負けが頭をよぎる展開でしたが、しかし広島はむしろその後ペースを上げます。磐田のプレスが弱まってきた事もあってボールを回せるようになり、34分には李の粘りから高萩が低いミドルを打ちましたが川口がセーブ。39分にはミキッチのドリブル突破からのクロスに李がフリーで合わせましたがシュートは上に外れます。この流れは後半も続いて、パス回しと運動量で磐田を圧倒。9分には寿人、10分にはCKから中島が狙います。そして11分、左からの森崎浩のCKに李がDF2人と競り合いながら頭で合わせ、リードは再び2点に広がりました。
 この後も広島の攻勢は続き、後半17分には波状攻撃から寿人、中島、森崎浩、李が続けざまにシュートしましたが全てDFに当たってしまいます。磐田もボールを繋いで攻め込んできますが、最後のアイディアに乏しく広島守備陣がはね返します。37分には素早いリスタートから菅沼が飛び出しましたが、西川がきっちりと反応。こぼれを荒田に打たれたものの、最後はポストが弾きます。ロスタイムには中島のパスミスから荒田に打たれましたがこれもしっかりクリアして、そのまま終了のホイッスルを聞きました。
 衝撃的な逆転負けを喫したC大阪戦。「あの状況から1週間で立て直すのは難しかった」(寿人)と言うサンフレッチェでしたが、しかし「より攻撃的に」と意思統一したことによりチームが蘇りました。前半は磐田が前からプレスをかけてきたのに対して、しっかりと裏を狙って攻撃を構築。特にミキッチのスピードとキレは素晴らしく、那須の裏を突いて何度もチャンスを作りました。また相手が疲れてプレスが弱まってくると自在にパスを回し、最後は運動量で上回ってビッグチャンスを量産しました。逆に守備は「天敵・前田」にやられはしたものの、それ以外はほぼ問題なし。駒野に何本もクロスを入れられたもののその都度はね返して、危ないシーンは作られませんでした。試合には運・不運もあって内容が良くても勝てるとは限らないものですが、少なくともこれだけのサッカーができるならばそう悪い結果にはならないはず。そう言う、自分たちのサッカーに対する自信を取り戻すことのできる内容と結果だった、と言えるのでは無いでしょうか?

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