4/29〜5/5のSANFRECCE Diary


<12.5.5> サンフレッチェのゴールデンウィーク最後の試合は明日、日立台で柏レイソルと戦います。
 昨年「昇格直後のJ1リーグ優勝」と言う快挙を成し遂げた柏は、今季はリーグとACLとの2冠を目指してシーズンに臨みました。そしてゼロックススーパーカップを制したもののその後は調子は今一つ。リーグは消化試合が1試合少ないとは言え勝点8で15位で、ACLもグループリーグ敗退の危機に瀕しています。ここまでの公式戦の戦績は次の通り。
SC ○2-1 FC東京 【柏】ジョルジ・ワグネル、レアンドロ・ドミンゲス、【東】長谷川
ACL1 ●2-3 ブリーラム【柏】田中、酒井、【ブ】マッカロム2、ジャディゲロフ
1H △3-3 横浜FM 【柏】酒井、田中、レアンドロ・ドミンゲス、【横】大黒、齋藤、谷口
2A ●0-1 浦和  【浦】デスポトビッチ
ACL2 ○5-1 全北  【柏】那須、レアンドロ・ドミンゲス2、田中、茨田、【全】ボーウェン
3H ○2-1 清水  【柏】増嶋2、【清】岩下
4A ●0-1 磐田  【磐】前田
ACL3 △0-0 広州
5A ○2-0 札幌  【柏】工藤、近藤
6H ●2-3 仙台  【柏】レアンドロ・ドミンゲス2、【仙】菅井、関口、赤嶺
ACL4 ●1-3 広州  【柏】酒井、【広】コンカ、ムリキ2
7A ●1-3 神戸  【柏】澤、【神】野沢、小川、田代
8H △1-1 鳥栖  【柏】北嶋、【鳥】小林
ACL5 ○1-0 ブリーラム【柏】レアンドロ・ドミンゲス
 昨シーズンは前半をリードで終えた試合は15戦全勝だった柏でしたが、鳥栖戦では前半終了間際の得点でリードを奪ったものの、後半の鳥栖の力づくとも言える攻撃を耐えきれずに失点し引き分けに持ち込まれました。また火曜日に行われたACLの第5節ではレアンドロ・ドミンゲスの個人技で先制点を奪いその後相手に退場者も出たものの、なかなか追加点を奪えず何とか逃げ切った、と試合でした。リーグとACLを平行して戦うことによる肉体的・精神的な疲れ、あるいは昨年に比べて格段にマークが厳しくなったことなどが調子の上がらない原因だと思われますが、ただ本来は力のあるチームなので必ずいずれは上がってくるはず。特にこのゴールデンウィーク中はアウェイ遠征がなく、しかも明日は前の試合から中4日での試合となります。従って明日は休養十分・準備万端で迎えることになるわけで、中2日でアウェイゲームを戦う広島にとって厳しい試合になるのは間違いありません。
 対するサンフレッチェは、前節出場停止だった森崎和が戻ってきます。また疲れを考慮してメンバーを入れ替える可能性もありますが、良く分からないので私のメンバー予想は次の通り。
       西川

   森脇  千葉  水本

     青山 森崎和

ミキッチ          山岸

    石原    高萩

       佐藤

SUB:増田、ファン、中島、石川、清水、森崎浩、平繁
 明日は新潟戦とは違って相手にボールを持たれる時間の長い試合となることが予想されますが、そう言う時こそ「我慢」が重要。苦しい時間帯を凌ぎここぞというところで全力で攻めて、ぜひとも勝点3を取って欲しいと思います。
<12.5.4> ゴールデンウィーク中唯一のホームゲームとなった昨日の第9節新潟戦は、堅い守りを崩すことができず今季初めてホームゲームを落としました。
 出場停止の森崎和に代わって中島を起用し、その他は前節と同じ。またベンチに野津田を入れて以下の布陣で戦いました。。
       西川

   森脇  千葉  水本

     青山  中島(→森崎浩69分)

ミキッチ          山岸
(→ファン57分)
    石原    高萩
    (→平繁87分)
       佐藤

SUB:増田、石川、清水、野津田
 対する新潟は、GK:東口、DF:内田(→村上82分)、鈴木大、石川、金、MF:菊地、本間、小谷野、田中(→平井57分)、FW:ミシェウ(→三門69分)、矢野、と言うメンバーでした。立ち上がりは新潟が前から来るそぶりを見せたものの、その後は引いてブロックを作りカウンターを狙ってきます。1分には石原が高い位置で相手ボールを奪ってドリブルで攻め上がると、高萩の戻しを青山が打ちましたが惜しくも外れます。13分には千葉からボールを奪った矢野が突破し水本もかわしたものの矢野、小谷野のシュートは何とか戻った千葉がブロック。22分には高萩が強烈なミドルを放ったもののボールはGKの正面を突き、27分の高萩のシュートも東口がキャッチします。30分には高萩のFKを水本が頭で狙いましたが、東口が素晴らしい反応で弾きます。逆に42分には内田のクロスに田中が合わせ、西川も反応できませんでしたがボールは右に外れて助かります。前半はどちらもチャンスは作ったものの決めきれず、むしろ先に失点しないように気をつけたと言う感じでスコアレスで折り返しました。
 先に点を取りたい広島は、後半立ち上がりから積極的に攻め込みます。1分には相手のクリアを拾った水本が切れ込んで打ったものの枠外。2分には青山がミドルを狙いましたが枠を捉えることができず、4分にはミキッチのクロスを寿人がダイレクトで打ちましたが、右足からのシュートは力なくGKの胸に収まります。後半11分に広島はファンを、新潟は平井を投入します。広島はミキッチの連戦によるガス欠を気にして、新潟は前線でキープ力と突破力を上げるための交代でしたが、これが好結果に繋がったのは新潟でした。14分には平井が後半初めてのシュートを打って広島ゴールを脅かすと、17分にはアーリークロスが広島ゴールに向かって飛びます。これは森脇が必死で足を伸ばしてクリアしたものの、そのボールは待ち構えていた菊地の足元へ。狙いすまして打ったシュートがゴールネットに突き刺さり、新潟に先制点を許してしまいました。
 これで安心した新潟は、全員が自陣に引いてブロックを作ります。何とか崩したい広島は、何度も両サイドから攻め込みます。21分にはファンのクロスを水本が折り返したものの惜しくも寿人に合わず、30分には青山の強烈なミドルが枠を捉えましたが東口が横っ飛びでクリアします。37分には森崎浩のクロスに高萩が飛び込みましたが東口のスーパーセーブに防がれ、40分には森崎浩のスルーパスをペナルティエリア内で受けた山岸が決定的なシュートを放ったものの東口がキャッチ。更に41分にも青山の強烈なミドルを東口が弾き、これが寿人にこぼれたものの体勢が悪くボールは浮いてしまいます。その後も広島は何度もペナルティエリアの中に侵入してゴールをこじ開けようとしたもののオレンジの壁を崩すことができず、そのまま敗戦のホイッスルが鳴りました。
 守りの堅い相手に先制点を許し、攻めても攻めても点が取れず敗れる。パターンとしては鳥栖戦と全く同じで、サンフレッチェが負けるパターンとしては典型的なものになりつつある、と言う気がします。サンフレッチェは、相手に守りを固められながらも丹念にボールを回し、何とか突き崩そうと攻撃を続け、実際に4回は決定的なシーンを作りました。圧倒的な高さとか技術とか、そのような「個の力」に頼ることができない以上は粘り強く戦い続けるしかないわけで、ゴールが奪えるか奪えないかは「結果」でしかありません。これで敗れたからと言って何かを変える必要はなく、これまでの戦い方を継続するしかないのだろうと思います。
 ただ、その一方で敗戦から学ぶ必要もあるのではないか、とも思います。例えばこの試合、新潟は序盤から寿人とトップ下2枚に厳しいマークを付けて、自由にボールを受けさせてくれませんでした。それゆえDFラインから、あるいボランチからのパスがうまく前線に入らず、カットされて逆襲を食らうシーンが見受けられました。ゴールを奪う「終着点」としての寿人の役割が大きいのは確かですが、彼を抑えられると点が取れない、と言うのでは困ります。寿人がDFを引きつけ空いたスペースを2列目が使う、等のパターンを沢山作って、DFの裏をかくようなプレーをもっともっとして行く必要があるのでしょう。また、ホームだったにも関わらず運動量で相手を上回れなかった、と言うのも問題です。レギュラー選手が連戦で苦しかったのは分かるのですが、だったらなぜここでチャンスを掴んだ選手が試合をリードできなかったのか、あるいは流れを変えることができなかったのか。そのへんも含めて、チーム全体でのレベルアップが必要なのではないか、と思います。次節はこちらが中2日のアウェイゲームなのに対して、相手はホーム3連戦でしかも中4日。明らかに不利な日程の試合をどのように乗り越えるのか。森保サンフレッチェにとっては正念場の一つが、やって来ることになりそうです。

ブログ速報 前半 後半
日刊スポーツスコア速報
J's GOALゲームサマリー
Jリーグプレビュー&レポート

<12.5.3> 「ホットニュース」によると森保監督は新潟に対して「今は下位に沈んでいるが、そこが反対に危険だと思う」と警戒を露にしています。今日は森崎和が出場停止ですがその分を全員でカバーして、森保監督と千葉選手の「古巣」に勝って欲しいと思います。
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで、午後4時キックオフ。試合前イベントとしては、11時から「サンフレッチェカップ」のU-11とU-12、11時半からU-10、午後2時15分ごろから「フォリアチャレンジ」を行います。ファンクラブサロン前では「ゲーフラを作ろう」を12時から、「キックターゲット&スピード」を2時から開催。おまつり広場では12時から「Love PC, Love HP」トレーラーが来場するほか、「どこでもJリーグライブ」ブースや「フェイスペイント」「バルーンアート」を行います。
 試合会場限定グルメは、東広島市の名物料理「美酒鍋」を新潟産の日本酒で作って500円で320食提供。5月の「選手コラボメニュー」は森崎和幸選手の「チャンジャ巻き」を2本400円、大崎淳矢選手の「味噌ホルモン丼」を700円で販売します。先着プレゼントは「HP×SANFRECCEオリジナルうちわ」を先着25,000名様に、「名探偵コナン JリーグオリジナルA5クリアファイル」先着15,000名様に差し上げます。またサンフレッチェクラブ会員限定で、千葉選手のプレミアムカードをプレゼントします。広島市内ではフラワーフェスティバルが開催されるなどイベントも多いため、周辺道路や高速道路の混雑が予想されます。従ってなるべくアストラムラインや横川駅からのシャトルバス等公共交通機関の利用をお勧めします。
 テレビ放送はNHK広島放送局とNHK新潟放送局、スカパー!のch285(SD画質)とch607(HD画質)、及びスカパー!e2のch250で予定されています。今日はブログでの速報を行いますので、スタジアムに行けない&TVを見れない方はそちらをどうぞ。
<12.5.2> GW後半初日の明日はJ1の第9節。サンフレッチェはホームでアルビレックス新潟と対戦します。
 攻撃強化を目的に平井、アラン・ミネイロを補強し矢野が復帰した新潟ですが、ここまでのリーグ戦の得点はわずかに4。1試合平均0.5点では勝点を積み上げるのは難しく、ここまで1勝2分け5敗で17位に低迷しています。ここまでの公式戦の戦績は次の通り。
1A ●0-1 川崎F 【川】實藤
2H ●1-2 大宮  【新】ブルーノ・ロペス、【宮】菊地、ラファエル
N1A ○1-0 札幌  【新】アラン・ミネイロ
3A ●1-2 名古屋 【新】ブルーノ・ロペス、【名】金崎、ケネディ
4H △1-1 G大阪 【新】アラン・ミネイロ、【G】ラフィーニャ
N2A ●0-1 清水  【清】小林
5H △0-0 横浜FM
6A ○1-0 C大阪 【新】矢野
7A ●0-1 鳥栖  【鳥】トジン
8H ●0-1 仙台  【仙】ウィルソン
 前節は首位・仙台相手に粘り強い守備で頑張ったものの、終了間際に怪しげな判定でPKを与えて敗戦を喫しました。ただ、この試合は微妙なオフサイドの判定でゴールを取り消されるなど運にも恵まれなかったのも確か。思い返せば2年前も同様に得点力不足で4月中はリーグ戦未勝利でしたが、5月以降は4連勝を含む9試合負けなしで息を吹き返しています。東口の復帰後は少なくとも失点は減っているだけに、今年もこれからの逆襲を狙っているのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェですが、ここまでの快進撃を支えてきた森崎和が累積警告で出場停止です。また次節は中2日のアウェイ戦なので他のメンバーも入れ替えてくる可能性もありますが、良く分からないので中島以外は前節と同じメンバーを予想しておきます。
       西川

   森脇  千葉  水本

     青山  中島

ミキッチ          山岸

    石原    高萩

       佐藤

SUB:増田、ファン、森崎浩、石川、清水、大崎、平繁
 前節の勝利で2位に浮上したサンフですが、仙台との勝点差は6。逆に下を見るならば、勝点6の中には12位の川崎Fまでが含まれます。従ってここで歩調を緩めればすぐに落ちてしまうのは確実。明日はしっかりと勝点3を確保して、上位に食らいついて行って欲しいと思います。
<12.5.1> スロバキアカップに出場していたU-18日本代表は、グループリーグを3位で終えて5/6位決定戦に回りました。そしてその試合に敗れて6位に終わったものの、フェアプレー賞を受賞しました。
【グループリーグ】
U-18日本代表 1-1 U-18ノルウェー代表 【日】諸石
U-18日本代表 0-1 U-18チェコ代表
U-18日本代表 1-0 U-18ポーランド代表 【日】内田

【5/6位決定戦】
U-18日本代表 2-4 U-18ウクライナ代表 【日】中山2
 サンフレッチェユースから選ばれていた平田は、ノルウェー戦は51分から途中出場。チェコ戦は先発出場したものの66分に途中交代し、ポーランド戦とウクライナ戦はは先発フル出場しました。
<12.4.30> サンフレッチェは昨日、四国社会人リーグ所属のFC今治(昨年までの「愛媛FCしまなみ」が名称変更)と練習試合を行い、7-1で勝ちました。メンバーは不明ですが、得点者(前半15分、38分、後半34分に井波、前半33分に中島、40分に清水、後半19分に丸谷、31分に平繁)を見ると、川崎F戦の途中出場の選手も含めてメンバーを組んだのではないかと思われます。
<12.4.30> サンフレッチェユースは土曜日に高円宮杯プレミアリーグU-18の第3節を戦い、神戸U-18を4-3で下して首位に浮上しました。メンバーは、GK:有賀、DF:大谷尚、MF:浅野間、末廣(→中原71分)、野津田、宮原、中野(→伊藤64分)、野口、川辺(→藤村90+3分)、FW:大谷真(→上村90+4分)、越智。得点経過ですが、前半は両チームとも無得点。後半7分に末廣のゴールで広島が先制したものの、12分に松村、19分に内田に決められて神戸にリードを許します。23分に川辺が決めて追いついたものの26分に鶴崎のゴールで再び勝ち越されました。しかしその1分後に大谷尚のゴールで追いすがり、後半37分に神戸の守りの要である岩波が退場。そして終了間際の大谷真のゴールで突き放しました。第3節の全試合の結果と順位表は次の通り。
【第2節】
富山第一高 2-0 福岡U-18
広島ユース 4-3 神戸U-18
岡山作陽高 2-1 京都U-18
東福岡高  1-0 愛媛ユース
C大阪U-18 3-1 名古屋U18

       勝点 勝 分 負 得失差
1広島ユース    9   3   0   0    +8
2神戸U-18     6   2   0   1    +8
3京都U-18     6   2   0   1    +3
4C大阪U-18    6   2   0   1    +2
5東福岡高     4   1   1   1    -1
6福岡U-18     3   1   0   1    -1
7岡山作陽高    3   1   0   2    -5
8富山第一高    3   1   0   2    -5
9名古屋U18     1   0   1   1    -2
10愛媛ユース    0   0   0   3    -7

<12.4.29> 昨日等々力で行われたJ1リーグ第8節川崎F戦は、一時は追いつかれたものの突き放して4-1で快勝。2000年3月に勝って以来11年間勝てなかった等々力での「暗黒の歴史」に終止符を打ちました。

 広島の先発は前節と同じ。森崎浩の代わりにサブに石川を入れて、次の布陣で戦いました。
       西川

   森脇  千葉  水本

     青山 森崎和

ミキッチ          山岸(→清水87分)
(→ファン75分)
    石原    高萩

       佐藤(→大崎79分)

SUB:増田、中島、石川、平繁
 対する川崎Fは稲本をCBに据えた新布陣で、GK:西部、DF:伊藤(→小松70分)、稲本、森下、田中雄、MF:田中裕、中村、山瀬(→田坂58分)、FW:楠神(→レナト76分)、矢島、小林、と言うメンバーでした。新監督になってどういう戦い方をしてくるか分からない、と言うことで、広島は慎重な立ち上がり。川崎Fがラインを高くして前から奪いに来たため序盤はやや押し込まれましたが、その後徐々にリズムをつかみます。8分には水本がミドルシュートで相手ゴールを脅かすと、14分には石原が右サイドを突破しますがクロスは森下にクリアされます。しかし15分、千葉の縦パスでスイッチを入れ、高い位置でパス交換すると寿人のパスがフリーの山岸へ。山岸がGKを良く見ながら左足でシュートを放つとボールはカーブしながらポストに当たってゴールに飛び込み、広島が先制点を奪いました。
 この後もしばらくは広島のペースで、16分には波状攻撃で相手をゴール前に釘付けにし、21分には青山が強烈なミドルを放ったものの稲本にブロックされます。川崎Fもその後逆襲を試み、26分には山瀬がミドルシュートを放ったものの西川がキャッチ。30分には小林が右から突破を図りますが、水本が対応します。しかし32分、伊藤が右から斜めにペナルティエリアに走り込むと中村からのパスがピタリと合い、そのまま西川の横を抜かれて同点に追いつかれてしまいました。
 これに対して広島はその後反撃。38分にバイタルエリアでフリーでボールを受けた高萩が前を向くとすかさずスルーパスを出すと、飛び出した石原が相手に倒されながらも執念で押し込み、広島が再びリードを奪います。そしてその後は川崎Fの攻撃を受けたもののはね返して、1点リードで前半を折り返しました。
 前半はややてこずった感があった広島でしたが、後半に入ると完全にペースを握って圧倒します。まず2分には千葉のロングパスが右サイドのスペースに抜けて、走り込んだミキッチがGKとDFラインの間にクロス。ここに走り込んだ寿人が左足で合わせて3点目を奪います。また3分には寿人のボールを山岸がクロス。クリアミスがゴールの方向に飛んでバーに当たり、こぼれを拾ったミキッチがシュートを放ちましたが枠を外します。7分にはミキッチのクロスに森脇が合わせたもののしっかりと狙うことができずに上に大きく外れ、10分には高萩のループシュートバーに当たってこぼれを寿人が狙ったもののブロックされます。更に18分にも山岸の横パスを石原がスルーし、寿人がシュートしましたがまたもやポストに弾かれ、19分にはミキッチのクロスを石原が打ちましたがまたまたバーに阻まれます。流れを変えたい川崎Fは、伊藤に代えて小松を投入し、田中裕を右SBへ、田坂を中盤に回します。そして24分には田坂のFKを矢島に頭で狙われますが、西川が左手1本で弾きます。28分には山岸のスルーパスで抜け出した寿人がゴールネットを揺らしたもののオフサイド。29分にはミキッチのサイドチェンジを受けた山岸が切れ込んでシュートを打ちましたが、これも枠を捉えることができません。決定機を何度も迎えながらもなかなか決めきれなかったサンフですが、33分に青山のサイドチェンジを受けた森脇が中に切れ込みながら右サイドのスペースにパス。飛び出したファンが鋭いクロスを入れるとこれを寿人がしっかりと押し込んで、ようやく4点目を決めることができました。
 その後川崎Fは、レナトを起点に何とかゴールをこじ開けようとします。しかし広島守備陣は落ち着いて対応し、決定的なシーンを作らせません。逆に広島は大崎や清水のスピードを生かして川崎Fのゴールに迫りましたがその後はどちらにもゴールはなく、広島側のゴール裏は勝利の歓喜に沸きました。
 監督が代わったばかりで「メディアからの情報しかない」川崎Fに対して、序盤はやややりにくそうだったサンフレッチェでしたが、しかしある程度やり方に慣れるとあとはやりたい放題、と言う感じでした。「100%ポゼッションを目指す」と言う風間監督は今季はこれまでベンチ入りの機会もなかった田中雄大を左SBに配置して戦いましたが、まさにその部分が穴だった、と言う感じ。ミキッチはもちろんのこと他の選手の侵入も易々と許して、奪った4点のうち3点がこちらのサイドから生まれました。またCBとして出場した稲本は鋭い読みとラインコントロールで守備を構築しようとしていましたが、うまく行っているように見えたのは前半だけ。後半は広島がバイタルエリアを自由に使い、何度も裏に抜け出してビッグチャンスを作っていました。バーやポストに嫌われたシーンが後半だけで3,4回ありましたが、それ以外にもミキッチや山岸が決定的なシュートを放っていますし、4点どころか6,7点取っていても不思議ではない試合でした。広島はペトロヴィッチ監督が6年半かけて作ってきたチームをベースに、森保監督が「組織的な守備」と言うプラスアルファを付け加えて(しかも1ヶ月半のキャンプを経て)来ているわけで、4日間しか新戦術を練習していないチームに熟成度の違いを見せつけたのは当然、と言えます。広島はボールを支配しつつ点を取るサッカーの「先輩」としての貫録を見せつけた、と言って良いのではないでしょうか。
 ただその一方で、川崎Fも確かに一瞬の光を見せたのではないかとも思います。特に前半32分の失点シーンは、最終ラインにいるはずだった伊藤がダイアゴナルな動きで広島の守備網を引き裂いて、ゴール前に飛び出して決めたもの。これまでほとんど崩されての失点が無かった広島にとっては、結構ショッキングな点の取られ方だったように思います。風間監督の戦術の浸透にはまだまだ時間がかかると思われますが、このような成功体験を積み重ねれば案外早い段階でチームが形になってくるかも。次の川崎Fとの対戦は7/14に予定されていますが、その時にはもっともっと手強い相手と戦うことになる、と覚悟しておいた方が良いかも知れません。

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