12/22〜12/31のSANFRECCE Diary


<13.12.31> 明日はいよいよ、現在の国立競技場で行われる最後の天皇杯決勝戦。サンフレッチェは「二冠」を賭けて、横浜Fマリノスと戦います。
 リーグ戦では残り2試合で1勝すれば優勝、と言う絶対的に有利な状況から2連敗した横浜Fマリノスは、優勝を逃したショックが大きかったようで天皇杯準々決勝では大分相手に難しい戦いを強いられました。しかしその試合を粘り強く延長まで戦って勝ち抜くと、その後はチームの雰囲気も上がってもう一つのタイトル獲得に向けて再スタートしています。前回の対戦以降の公式戦の戦績は次の通り。
29H ○1-0 広島  【横】齋藤
30A ○1-0 大分  【横】中村
31H ●2-1 名古屋 【横】兵藤、【名】ケネディ、藤本
天4 ○2-1 長野  【横】佐藤、藤田、【長】宇野沢
32A ○1-0 磐田  【横】中澤
33H ●0-2 新潟  【新】川又、鈴木
34A ●0-1 川崎F 【川】レナト
天QF ○1-2 大分  【横】栗原、富澤、【分】森島
天SF ○2-0 鳥栖  【横】兵藤、中村
 準決勝の鳥栖戦ではロングボールやロングスローからの攻撃に苦しみ後半終了間際まで無得点で進みましたが、後半41分に奈良輪の縦パスを藤田が落として兵藤が決めて先制点。後半ロスタイムにはカウンターから中村が美しいゴールを決めて、1ヶ月ぶりの無失点勝利を収めました。明日は契約の関係でマルキーニョスがいないのに加えて藤田も出場停止ですが、チームとしての戦い方は確立されており大きな影響は無いはず。明日はリーグ戦で取り損なったタイトルを獲得すべく、高いモティベーションで試合に挑むに違いありません。
 対するサンフレッチェですが、準決勝の後は広島には戻らず東京で練習と調整を行っています。2試合連続で延長・PKを戦った影響は少なくないはずなのでコンディション次第ではメンバーを入れ替える可能性もありますが、基本的には準決勝と同じメンバーで戦うのではないでしょうか。
       西川

   塩谷  千葉  水本

     青山 森崎和

ミキッチ          ファン

    石原    高萩

       佐藤

SUB:増田、パク、中島、岡本、清水、野津田、浅野
 Jリーグ開幕後5回目の天皇杯決勝進出となるサンフレッチェ。過去の4回はいずれも相手に圧倒され、1点も取れずに準優勝に終わっています。しかし森崎和幸選手も言っているように「過去の決勝の時は勢いだけだったけれど、今はチームとして実力がついている。」120分+α戦った準決勝から中2日と言うことで体力的に厳しく、2試合連続のアウェイゲームで精神的にもきつい、と言う状況。その上横浜FMとの相性も悪いと言うことで不利は否めないのですが、しかし今年、どんな困難に直面しても1試合1試合を大事に戦って来た蓄積は大きいと思います。明日もこれまで通りに自分たちのサッカーを貫けば、きっと結果は付いてくるはず。これまで通りの「一丸」の力で、史上3クラブ目の二冠を達成して欲しいと思います。
<13.12.30> 昨日国立競技場で行われた天皇杯準決勝で、サンフレッチェはPK戦の末FC東京を下して6年ぶりの決勝進出を決めました。
 ファン・ソッコが出場停止から戻ってきて、サンフレッチェは以下のメンバーで戦いました。
       西川

   塩谷  千葉  水本

     青山 森崎和

ミキッチ          ファン(→清水110分)

    石原    高萩(→浅野107分)

       佐藤(→野津田86分)

SUB:増田、パク、中島、岡本
 対するFC東京は、GK:塩田、DF:徳永、森重、加賀、太田、MF:高橋(→三田112分)、チャン、米本、長谷川、東(→林93分)、FW:渡邉(→石川89分)、と言うメンバーでした。「広島対策」としてFC東京はDFラインに加賀、チャン、森重を並べ、ボランチ2枚とで挟み込んで寿人とトップ下の2人を封じ込める作戦で来ます。これに対して広島はDFラインから丁寧に繋いで相手陣内に攻め込み、5分には寿人の落としを石原がシュートしましたが枠外。8分には森崎和がミドルを放ちましたが枠外に外れます。FC東京も時折カウンターからチャンスを作り、12分にはクロスに東が頭で合わせ、20分にはカウンターから渡邉がミドルを打ってきますが西川が落ち着いてキャッチします。30分には高萩がドリブルで攻め上がってミドルシュートを放ちましたが惜しくも左に外れ、37分にはファンがペナルティエリア内でシュートしましたがDFに当たります。前半はそれなりにチャンスは作ったもののFC東京の守りに手を焼いて、スコアレスで折り返しました。
 後半も攻める広島、守る東京。3分には青山のミドルは上に外れ、9分には高萩のループパスで森崎和が飛び出したものの加賀がカバーします。続く13分には高萩のFKがゴールの左上隅に飛んだものの塩田に弾き出され、直後のCKから水本が、千葉が高萩がシュートしましたがぎりぎりでクリアされてしまいます。逆に19分には渡邉に突破を許してフリーで打たれたものの西川が顔面でセーブ。39分にはペナルティエリア内でボールを処理しようとした塩田に寿人がプレスをかけてボールを奪い、ミキッチがシュートしましたが力なく塩田にキャッチされます。終盤は両チームとも攻撃的な選手を投入して1点を取りに行きましたが守備は崩れず、両チームとも準々決勝に続いての延長戦突入となりました。
 延長に入ると両チームとも死力を尽くして攻め合います。延長後半1分には東京が決定機を作り、5分にはカウンターから攻め込まれましたが千葉がスーパーなカット。広島は森崎和がドリブルで攻め上がり、14分には右からのクロスに清水が飛び込んで決定的なシーンを作りましたが、その直後にはスルーパスで抜け出した石川に危険なシュートを放ちましたが西川が好反応で防ぎます。結局両チームともに最後までゴールを割ることができずに、PK戦で決着を付けることになりました。
 FC東京のサポーターの目の前で行われたPK戦では、東京は最初の3人が決めたのに対して広島は1人目の青山が止められ3人目の千葉が上にふかしてしまいます。これで決められれば東京の勝利、と言う4人目で東京はルーキーの三田が蹴りましたがこれを西川がセーブ。そして西川はそのままペナルティスポットにボールをセットして、4人目のキッカーとしてど真ん中に蹴り込みます。西川はその勢いのままに長谷川のシュートを読み切ってストップ。広島は5人目の塩谷がきっちりと決めて、PK戦はサドンデスにもつれ込みます。6人目として蹴った米本と浅野は決めたものの、東京7人目の石川を西川が再びストップ。逆に広島は野津田がきっちり決めて、大逆転でPK戦を制して広島が決勝への切符をつかみました。
 この試合は、まさに西川のための試合だった、と言えます。西川は試合後のインタビューで「PK戦は自分の見せ場。ご褒美だと思っていた」「FC東京の応援をバックにPK戦ができたことは良い経験になった。すべては代表でゴールマウスを守ることにもつながって行く」と語っていますが、誰でもプレッシャーを感じるところでそれを楽しむ余裕があったことがまず勝因だったと言えます。3人ずつ蹴って1-3と言う絶体絶命のピンチになっても動揺せず、むしろアジアカップの川口選手をイメージして守ったこと。4人目のキッカーに立候補してきっちりと決めたこと。そして試合中にも渡邉や石川の決定的なシュートを止めるなど、120分を通じて安定した守備を構築して無失点に抑えたことも含めて、西川がいたからこそできた決勝進出だったと言えるでしょう。今年はFC東京のように「ミラーゲーム」を仕掛けてきたチームに苦戦しましたが、それでも先に失点しなければ負けることはないわけです。内容よりも結果が必要なカップ戦。優勝を勝ち取るためには、西川のより一層の奮闘がカギになりそうです。

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公式記録

<13.12.29> 中国新聞によると終盤に来てチーム状態は「さらに上向いている」そうで、昨日の紅白戦でも「流れるような連係から次々にゴールが決まった」そうです。森保監督就任後のFC東京とのリーグ戦成績は2勝2敗ですが、勝ったのはいずれもアウェイゲーム。今日はFC東京のホームのような雰囲気になりそうなので、その分勝利の確率は高いかも知れません。
 今日の試合会場は国立霞ケ丘競技場で、午後3時キックオフ。テレビ放送はNHK総合テレビで生放送が、またスカパー!ではch580とCS800で午後9時から録画放送が予定されています。今日は現地観戦の予定なのでブログでの速報はありません。スタジアムに行けない&テレビを見れない方は、携帯サイトの速報などをご覧下さい。
<13.12.28> 3クラブ目の「二冠」達成まであと2勝。サンフレッチェは明日、天皇杯準決勝をFC東京と戦います。
 今季のFC東京はリーグ後半に広島、浦和等に4連勝するなど上位進出を窺っていた時期もありました。しかし勝負どころでことごとく勝点を落として、ACL出場はもちろん賞金圏内にも入れず8位でフィニッシュ。2年間クラブを率いたポポヴィッチ監督の退任が決まり、ルーカスも引退することになりました。前回の対戦以降の公式戦の戦績は次の通り。
24A ○2-1 広島  【東】渡邉、米本、【広】佐藤
天2 ○1-0 横河武蔵野【東】平山
25H ○3-2 浦和  【東】チャン、森重、平山、【浦】槙野、那須
26A ○2-0 名古屋 【東】長谷川、ヴィチチェヴィッチ
27A ○5-2 大宮  【東】ルーカス3、三田、平山、【宮】渡邉、ノヴァコヴィッチ
28H ●1-4 鹿島  【東】平山、【鹿】ダヴィ、遠藤、小笠原、大迫
天3 ○1-1(PK6-5)千葉【東】ルーカス、【千】深井
29H ○2-0 新潟  【東】太田、ルーカス
30A △1-1 甲府  【東】徳永、【甲】平本
31H ●1-2 C大阪 【東】長谷川、【C】南野、柿谷
天4 ○3-0 大宮  【東】三田、渡邉、太田
32H ○2-1 湘南  【東】チャン、ヴィチチェヴィッチ、【湘】高山
33A ●1-4 柏   【東】石川、【柏】田中3、工藤
34H ○2-0 仙台  【東】ルーカス、平山
天QF ○2-1 仙台  【東】太田、林、【仙】ウイルソン
 準々決勝では開始早々に失点して90分過ぎまでリードを許してしまいましたが、アディショナルタイムに太田が直接FKを決めて延長に持ち込むと、延長後半終了間際に石川のクロスに林が合わせて決勝点をゲット。FC東京が劇的な2ゴールで準決勝のチケットを手にしました。退団するポポヴィッチ監督とルーカスのために、そして来季のACL出場権獲得のためにと言うことで、チームのムードは最高潮に盛り上がっているはず。広島が苦手とする「ミラーゲーム」に持ち込むために高橋をリベロに下げる3バックを練習している、との情報もあるので、明日はこれまで以上に厳しい戦いが待っているのは間違いないと思われます。
 対するサンフレッチェですが、出場停止で準々決勝を欠場したファンが復帰します。一方山岸は別メニューが続いているとのことなので、メンバーは次のようになるものと思われます。
       西川

   塩谷  千葉  水本

     青山 森崎和

ミキッチ          ファン

    石原    高萩

       佐藤

SUB:増田、パク、中島、岡本、清水、野津田、浅野
 今季のFC東京との対戦は1勝1敗でしたが、2試合ともどちらに転んでもおかしくない接戦でした。実力伯仲の両チームの対戦で、どちらがより勝ちたい気持ちが強いか、が勝敗を分けるキーになるはず。明日もまたこれまでと同様にチーム一丸で戦って、最後の国立競技場での「元日決戦」の切符を手にして欲しいと思います。
<13.12.28> プレスリリースによると、U-18日本代表に選ばれていた宮原選手は体調不良のため遠征参加を辞退しました。
<13.12.27> 紫熊倶楽部編集長の中野和也さんの著書「サンフレッチェ情熱史」を紹介します。「Jリーグブーム」の終焉とともに、坂道を転げ落ちるように観客が減少したサンフレッチェ。経営危機に陥り日本代表クラスの主力選手を放出し、その後も2度にわたるJ2降格を経験したサンフレッチェがどのように戦い、そしてJ1制覇にまでたどり着いたのか。1999年4月10日のC大阪戦からすべての公式戦を取材してきた著者が、その取材経験から得た様々なエピソードを折り込みながら、サンフレッチェの歴史を綴った渾身の一作となっています。300ページ以上にも及ぶ分厚い本ですが価格は税込み1,680円。amazon等で販売中です。
 ところでこの本の刊行を記念して、中野和也さんと久保竜彦さんがサンフレッチェについて語り尽くすトークショーが今日の18時から行われます。会場は福屋広島駅前店6Fの「マルチの広場」で午後6時から。トークショーの終了後には、購入者を対象にサイン会も実施します。ご予約不要で入場無料ですが、混雑が予想されますのでお早めにどうぞ。
<13.12.26> サンフレッチェと愛媛FCは昨日、西岡大輝選手が愛媛に完全移籍する、と発表しました。
<13.12.26> 日本サッカー協会は昨日ロシア遠征するU-18日本代表を発表し、広島からは宮原が選ばれました。今回選出されたのは次の18人。
【GK】吉丸(神戸U-18)、林(G大阪ユース)
【DF】宮原(広島ユース)、三竿(東京Vユース)、山口(神戸U-18)、
    進藤(札幌U-18)、茂木(浦和ユース)、坂井(大分U-18)
【MF】瓜生(筑陽学園高)、杉本(帝京大可児高)、中野(東京Vユース)、
    宮本(清水ユース)、渡辺、鈴木(前橋育英高)
【FW】奥川(京都U-18)、北川(清水ユース)、松原(浜松開誠館高)、
    高木(G大阪ユース)
 U-17W杯のメンバーからは白岡(広島ユース)、阿部(新潟ユース)、石田(磐田U-18)、佐々木(FC東京U-18)、水谷(清水ユース)、仲村(千葉U-18)、会津(柏U-18)、斎藤、小川(浦和ユース)、三好(川崎FU-18)、永島(京都U-18)、杉森(名古屋U18)が外れ、林、山口、進藤、中野、宮本、奥川、北川、松原、高木が新たに選ばれています。このU-18代表は1/4から始まる「第26回馬簾ティン・グラナトキン国際フットボールトーナメント」に参加してチェコ、ギリシア、アゼルバイジャンとグループリーグを戦い、その後の順位戦に臨みます。
<13.12.25> スポニチなどの報道によると、甲府のMF柏好文が広島に移籍する可能性が高まった、とのことです。柏には昨年オフにも名古屋、清水などから好条件のオファーがあったそうですが「甲府でもう一度J1を戦いたかった」と残留を決断。今季は豊富な運動量を生かしてチームの中心として全試合に出場してチームのJ1残留に貢献しています。契約が切れる今シーズンオフには川崎FやC大阪など複数クラブからのオファーがあり、また甲府も「甲府としては最大限の条件」を提示して慰留に努めたそうですが、更なる成長を求めて広島入りを決断した、とのことです。スポーツ新聞の報道には「飛ばし」も多く信頼性に欠けることもあるものですが、今回は山梨県内の地元紙である山梨日日新聞でも報道されておりかなり確度は高そうです。
<13.12.24> 昨日Jユースカップの決勝を戦ったサンフレッチェユースは、0-2から追いついてPK戦まで持ち込んだものの6人目の宮原が止められて準優勝に終わりました。サンフレッチェユースのメンバーは、GK:中村、DF:宮内、宮原、伊藤、MF:椿本(→渡辺88分)、野口、山副、中野、川辺、FW:諸岡、加藤。開始15秒に左サイドを破られ逆サイドからの折り返しを藤本に決められて先制点を許し、19分には表原の個人技で追加点を奪われ苦しい展開となりました。しかし「逆転の広島ユース」の本領発揮はそこから。前半30分には野口の展開のパスを受けた椿本のクロスを川辺が決めて1点差に迫ると、後半は圧倒的に攻め込んで33分に諸岡がボレーシュートを決めて延長に持ち込みます。そして延長も攻める広島。後半4分には諸岡のシュートがバーに弾かれる、と言う惜しいシーンもあったものの勝ち越し点は奪えず、PK戦となりました。そして5人ずつ決めた後に蹴った宮原が止められた一方で神戸6人目の松井に決められ、高円宮杯プレミアリーグウエストに続いて神戸に優勝を許しました。試合後に望月監督は涙を流しながら「選手たちを誇りに思う」と語っていたとのこと。今季から指揮を執った望月監督は結局タイトルを取らせることができずに終わりましたが、きっと来年に繋がる敗戦だったに違いありません。

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<13.12.24> プレスリリースによると、天皇杯準決勝のクラブ取り扱い分チケットの販売が昨日から開始されました。V-POINTとサンフレッチェの事務所でとり扱いするのはアウェイ側自由席のみで、一般2,000円、高校生1,500円、小中学生1,000円。またチケットぴあの特別受付からも購入可能です。なお他の席種はチケットJFAの一般販売からどうぞ。
<13.12.23> 昨日エディオンスタジアム広島に11,181人を集めて行われた天皇杯準々決勝で、サンフレッチェはPK戦の末甲府を破ってベスト4に進出しました。
 ファン・ソッコが出場停止。また山岸がベンチにも入らず、清水が久々に先発して以下の布陣で戦いました。
       西川

   塩谷  千葉  水本
       (→浅野108分)
    青山敏  森崎和

ミキッチ           清水(→パク87分)

    石原直   高萩

       佐藤(→野津田74分)

SUB:増田、中島、岡本、井波
 対する甲府は、GK:岡、DF:佐々木、崔(→三幸96分)、青山直、MF:福田、マルキーニョス・パラナ、新井、柏、FW:石原克(→水野87分)、ジウシーニョ、河本(→パトリック70分)、と言うメンバーでした。開始早々にチャンスを作ったのは広島で、清水のクロスに寿人が飛び込みましたがわずかに届きません。その後はコンパクトなブロックを作る甲府の守備ブロックを崩せず、なかなかシュートを打てない時間帯が続きます。しかし前半22分、水本のパスを寿人がヒールで浮かしてDFラインの裏に抜け出し右足でシュート。寿人らしいスーパーゴールが見事に決まって、広島が先制点を奪いました。
 その直後にも森崎和のミドルがバーに当たり、こぼれに詰めた石原直のシュートがポストに弾かれる、と言うビッグチャンスを作ります。しかしその後は甲府の堅い守備にシュートも打てない時間帯が続き、チャンスらしいチャンスは41分の塩谷のシュートぐらい。逆に前半44分、崔のクロスに競り合った千葉は頭に当てたものの後ろに飛んでしまいオウンゴールとなり、同点に追いつかれてハーフタイムを迎えました。
 後半もボールポゼッションは広島でしたが、甲府もカウンターから、あるいは丁寧にボールを繋いで攻め込んできます。後半23分には森崎和が相手ボールを奪い、石原から寿人に渡ってシュートしましたがGKがクリア。逆に24分にはパスをカットされ河本のシュートがバーを叩きましたが事無きを得ます。28分には塩谷がドリブルからシュートしましたがこれもバー直撃。40分には中央でボールを持った柏が反転してシュートしましたが西川が素晴らしい反応で弾き出します。後半は両チームとも持ち味を出したものの決定機をものにできず、試合は延長に突入しました。
 延長に入るとどちらも疲労から運動量が落ちましたが、力を振り絞って戦います。森保監督は浅野を投入して、4-4-2に代えて点を取りに行きます。城福監督もDFに代えて中盤を投入して攻撃的な布陣に変更します。延長後半7分には野津田からのパスを受けた浅野がシュートしましたがGK。9分には高萩がミドルを放ったものの枠外に外れます。両チームとも最後まで守備の集中力は切れずに、ついにPK戦に突入しました。
 PK戦は広島側のゴールで行われることになって、紫のサポーターはゴール裏に大移動して甲府にプレッシャーをかけます。そしてそれが功を奏したか、甲府2人目の福田のキックはポストが弾き、4人目の水野のシュートも枠を外れます。広島は青山敏、水本、パクが決めた後の4人目のミキッチが外してしまいましたが、甲府5人目のマルキーニョス・パラナのシュートは西川がストップ。これは先に動いてしまったと言うことでやり直しを取られましたが、マルキーニョス・パラナの2本目のボールは枠を捉えることなく外に転がり、広島の全選手がピッチになだれ込んでスタンドとともに歓喜に沸きました。
 森保監督は試合終了後に「先週はトレーニング量も決して多くはなかった。フィジカル的にも厳しい。祝賀ムードで覆われた中で、優勝後のメンタル面での切り替えも難しい」と語っていますが、優勝決定から2週間空いたとは言え達成感のある中でチームを次の目標に向かわせる、と言うのは難しかったのだろうと思います。甲府が守備を固めてくることは予想通りだったのですが、しかしサンフレッチェはなかなかそれを上回るクオリティを出すことができませんでした。寿人のゴールは彼らしいスーパーなものでしたし、その直後の森崎和と石原のシュートも「1点もの」でしたが、しかし本当に決定的なチャンスはそれぐらい。他の時間帯は甲府の守備ブロックの前でボールを回すだけで、なかなか打開策が見えませんでした。
 ただ、そう言う時に焦れずに続けることができるのが今のサンフレッチェ。強引に攻めて逆襲を食らう、と言うことのないようにしっかりとリスクマネージメントをして戦えたことが、最後に勝利できた一番の要因だと思います。またどちらに転んでもおかしくはないPK戦で勝てたのは、守護神として立ちはだかった西川選手と後ろから相手にプレッシャーをかけたサポーターの力でしょう。PK戦の前に高萩選手がスタンドに向かって移動するように訴えていた、と言う記事を見ましたが、選手、サポーターも含めたクラブ全体の力で勝ち取った勝利、と言って良いのではないでしょうか。準決勝は国立競技場で相手はFC東京と言うことで今度は「アウェイ」と言うことになりますが、次も多くのサポーターの力を結集して、チームの決勝進出を勝ち取りたいものです。

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<13.12.22> 中国新聞によると森崎和幸選手は「過去の栄光に浸っていたら成長はない。天皇杯も貪欲に狙う」と決意表明していたそうです。また森保監督は「先週は余韻に浸る時間で今週はタイトルに向かう時間。切り替えはできている」と語っていたとのこと。8月のリーグ戦ではセットプレーから失点して試合を難しくしただけに、今日はまずは先制点を奪われないことが重要だと言えます。延長まで戦うつもりで粘り強く戦えば、勝機は自然に見えてくるのではないでしょうか。
 今日の試合会場はエディオンスタジアム広島で、午後1時キックオフ。開門時刻は午前11時、また当日券発売は9時半からとなっています。SS席、S席、SA席のチケットは正面側のみでの販売で、バックスタンド側は自由席のみの販売となりますのでご注意下さい。また駐車場ですが、天皇杯は広島県サッカー協会が主管のため臨時駐車場はありません。従って駐車場は混雑が予想されますので、公共の交通機関(横川駅からの臨時シャトルバスかアストラムライン、またはバスセンターからの路線バス)をご利用下さい。
 テレビ放送ですが、NHK-BS1で生放送が予定されています。またスカパー!は明日の9時半からの録画放送が予定されています。今日はブログでの速報は行わない予定ですので、スタジアムに行けない&テレビを見れない方は携帯サイトの速報をどうぞ。
<13.12.22> 昨日行われたJユースカップ準決勝で、サンフレッチェユースは延長の末川崎フロンターレU-18を下して決勝に進出しました。メンバーは、GK:中村、DF:宮内、宮原、伊藤、MF:横山、野口、山副、中野(→椿本90+1分)、川辺、FW:諸岡(→渡辺101分)、加藤(→長沼83分)。前半は川崎ペースで、前半11分に中央でボールを奪われるとショートカウンターから先制ゴールを許します。また40分にはショートコーナーから危ないシーンを作られるなど、なかなかリズムが作れませんでした。ハーフタイムに望月監督からの檄を受けて広島が攻勢に出ましたが、しかし後半6分には直接FKを決められ2点差となりました。ところがそこからが「逆転の広島ユース」の真骨頂。後半9分に野口のスルーパスで抜け出した諸岡が右足でゲット。13分には野口がロングパスを繰り出すと、加藤が決めて同点に追いつきます。更に15分には伊藤のフィードから左サイドを攻めて、諸岡のクロスを再び加藤が決めて、6分間で逆転しました。その後後半29分に同点に追いつかれて延長に持ち込まれましたが、延長前半ロスタイムに相手パスを野口がカットし相手を引きつけてラストパス。フリーで受けた諸岡がGKの頭上をループで破って熱戦に決着をつけました。
 決勝は明日の午後1時からで会場は大阪長居スタジアム。スカパー!のch185とch585、およびBS241で生中継が予定されています。また関西ローカルですが、朝日放送でも12/23の深夜1時38分から録画放送の予定です。

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