7/20〜7/26のSANFRECCE Diary


<14.7.26> 明日は「真夏の5連戦」の最後となるJ1リーグ戦第17節。サンフレッチェはホームにヴァンフォーレ甲府を迎えます。
 昨年はぎりぎりまで残留争いに巻き込まれながら堅い守備を武器にJ1に踏みとどまった甲府は、今季も1試合平均失点は1.0と守備陣は頑張っているものの、総得点はリーグで2番目に少ない11。「再雇用」した盛田をFWで起用するなど苦しい戦いを続けて現在降格圏の16位にいます。ここまでのリーグ戦の戦績は次の通り。
1H ●0-4 鹿島  【鹿】ダヴィ2、遠藤、昌子
2A △1-1 FC東京 【甲】クリスティアーノ、【東】エドゥー
3H △1-1 新潟  【甲】盛田、【新】川又
4H ○1-0 横浜FM 【甲】石原
5A △1-1 仙台  【甲】青山、【仙】角田
6H ●0-1 清水  【清】長沢
7A ●0-2 鳥栖  【鳥】池田、豊田
8H ○2-0 名古屋 【甲】佐々木、石原
9A ○2-0 大宮  【甲】佐々木、盛田
10H ●0-1 徳島  【徳】橋内
11A ●0-2 川崎F 【川】森谷、OG
12H △0-0 浦和
13A ●0-1 神戸  【神】ペドロ・ジュニオール
14H ○3-0 柏   【甲】盛田、クリスティアーノ、水野
15A ●0-2 G大阪 【G】宇佐美、倉田
16H △0-0 C大阪
 前節は技術で上回るC大阪に対して運動量を武器に対抗し、終盤はバー直撃のシュートやペナルティエリア内からのシュートなどで決定機を作ったものの得点は奪えず、スコアレスドローに終わっています。明日はアウェイゲームではあるものの、勝ち点3を取って少しでも順位を上げたいと言う気持ちは強いはず。明日は堅い守備で広島の攻撃を抑えつつ、少ないチャンスを狙うと言う戦いをしてくるのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェですが、前節柏レイソル戦では苦しい戦いを制してそれまでの2試合の悪いイメージを払拭する勝利を収めています。「ウィニングチーム・ネバーチェンジ」の法則に従えばメンバーはそのままの可能性もありますが、真夏の連戦だと言うことを考えると多少はメンバーを入れ替えて来るのではないでしょうか。と言うことで、私の予想は次の通り。
        林

   ファン 塩谷 水本

     柴崎 森崎和

柏             山岸

    高萩    石原

       佐藤

SUB:増田、千葉、茶島、清水、野津田、森崎浩、皆川
 昨年も第21節から5試合で1勝もできない、と言う苦しい時期がありましたが、どのチームでも1度はそういう時期があるもの。今季は第11節神戸戦から5試合勝てなかったわけですが、前節の勝利でトンネルを抜けたと思いたいところです。首位・浦和との勝ち点差は9に広がっていますが、粘り強く戦っていればいずれは射程圏内に入ってくるはず。明日もしっかりと勝ち点3をゲットして、上位を追撃して欲しいと思います。
<14.7.25> 遅くなりましたが、「紫熊倶楽部」の8月号(Vol. 198)を紹介します。表紙は森崎浩司選手、インタビューは柏好文、皆川佑介両選手と言うことで、奇しくもレイソル戦でゴールを決めた3人が取り上げられています。
 最初はワールドカップに代表として参加した青山選手の記事で、サッカージャーナリストの原山裕平さんと河治良幸さんが現地取材を元に書いています。また中野編集長は「まだ、誰もが夢の途中にある」と言うタイトルで、青山とファン・ソッコを含めたアジア勢へのエールを送っています。
 表紙にもなっている森崎浩司選手を取り上げた記事は「そんな自分も好きになる」と言うタイトルで、約1年前に離脱してから病気と闘い、復活に至るまでのドキュメント。「引退」の文字もちらつく中で、監督や周囲にも助けながら自分と戦い、ピッチに戻ってくるまでを追っています。
 続いて取り上げられているのは、中央大から今季加入した皆川佑介選手。3人兄弟の真ん中として育ち、前橋育英高から中央大に加入し3年で本格的なレギュラーになったものの、9月に前十字靭帯断裂と半月板損傷でリタイア。しかしその経験を生かしつつプロ入りし、その後も着々と成長してきている姿を追っています。またその次の記事では、室蘭キャンプで台頭してきた若手選手たちについて書いています。
 「READERS AREA」を挟んで後ろのカラーページで取り上げられているのは柏好文選手。山梨で育った少年時代から国士舘大での経験、甲府から始まったプロ生活、広島への移籍の決断。そしていきなりの怪我で始まったキャンプから広島でのデビュー、そしてその後のプレーなどをコンパクトにまとめています。また続く記事では森保監督の欧州のスタジアム視察の内容を取り上げるとともに、広島へのサッカー専用スタジアム建設を訴えています。
 高萩理奈さんによる「心とからだに笑顔のレシピ♪」の第3回は「夏場を乗り切るためのアスリート食」。最後は「SIGMA CALENDER」と「SIGMA SHORT NEWS」、そして「過酷な真夏の大連戦。サポーターと共に乗り切り、さあ3連覇へ!!」と言う記事が続いています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価360円。V-POINTとホームゲーム会場、広島県内の大手書店のほか、e-VPOINTなどでご購入下さい。 
<14.7.24> 昨日ホームで行われたJリーグ第16節柏戦は前半早々に先制点を許したものの、その後得点を積み重ねて今季最多の5得点で勝利し、順位も5位に浮上しました。
 
        林

   ファン 塩谷 水本

     柴崎 森崎和

清水             柏(→パク90+3分)

    高萩    石原
    (→森崎浩85分)
       佐藤(→皆川65分)

SUB:増田、千葉、茶島、野津田
 対する柏レイソルは、GK:菅野、DF:鈴木、増嶋、渡部、橋本、MF:キム(→高山74分)、茨田(→ハン79分)、大谷、狩野(→木村74分)、FW:工藤、レアンドロ、と言うメンバーでした。立ち上がりからプレッシャーをかけてきたレイソルに対して、広島は押し込まれながらも鋭い攻撃でチャンスを作ります。3分には柏の右足のクロスに寿人が合わせましたが菅野がスーパーセーブ。また4分にも左サイドをコンビネーションで崩してチャンスを作ります。しかし先制点はレイソルで、レアンドロが左から仕掛けるとボールは橋本を経由して工藤へ。水本をかわして放ったシュートはポストが弾いたものの、正面に跳ねたボールを工藤が難なく押し込み先制点を奪われてしまいました。
 その後もレイソルの攻勢が続き、12分には大谷が、13分と14分にはレアンドロが危ういシュートを放ちます。しかし広島はここを全員で耐えると21分、塩谷が決意を込めてドリブルで攻め上がって寿人に預けます。寿人はこれをヒールパスで石原に渡すとリターンを受けてシュート。これが菅野の左を破って、広島が同点に追いつきました。更に30分には左サイドからのFKを高萩が蹴ると、飛び込んだ石原もDFも触れずにそのまま逆サイドへ。これが菅野の読みの逆を突いて広島が勝ち越します。その後レイソルに攻め込まれて危ないシーンもあったものの何とか凌いで、1点リードでハーフタイムを迎えました。
 後半も攻勢に出たのはレイソルで、1分にはレアンドロのポストから工藤がシュート。9分には狩野の短いFKで工藤がフリーで打ちましたが上に外れて助かります。しかし9分、レアンドロの突破は何とか抑えたもののこぼれ球をゴールライン際から大谷がクロス。これを逆サイドで待ち構えていた狩野に押し込まれて、再び同点に追いつかれてしまいました。
 2試合連続で「勝ちパターン」をモノにできなかった記憶が蘇りましたが、しかし選手たちはしたたかでした。13分には右サイドの低い位置からプレッシャーに負けずに繋いで、突破したファンがシュートしたものの枠外。15分には同じように低い位置で相手ボールを奪うと高萩がスペースにボールを出します。するとこれを拾った柏が単独突破して、フェイントでスペースを作って右足でシュート。これが綺麗な弾道で逆サイドのネットに収まって、再び広島が勝ち越しました。
 その直後に前節に続いて皆川が投入されると、ルーキーがその期待に応えます。25分にはループパスで抜け出してGKと1対1になりながら決めることができませんでしたが、しかしその直後に柏が突破してクロスを入れると石原が落として皆川へ。これをジャンピングボレーで決めて、嬉しいプロ入り初ゴールでリードを2点に広げます。更に後半44分には柴崎の浮き球のパスを皆川がDFと競り合いながら落とし、これを拾った森崎浩が抜け出して左足でゴールネットに突き刺します。終盤にはレイソルに危ないシーンを作られることも多かったものの林が最後の砦となって立ちはだかって、広島が4/29以来のリーグ戦勝利を収めることができました。
 この試合、結果的には大勝しましたが、内容的にはあまり良くなかったと思います。失点シーンはいずれも完璧に崩されていて言い訳のきかないもの。その他にもレイソルに自在なパス回しを許し、何度も決定的なシーンを作られています。スタッツを見るとサンフのシュートが9本だけだったのに対してレイソルは15本。またボール支配率もサンフが38%、レイソルが62%となっていますが、これは内容を反映していると言って良いでしょう。モバイルサイトによると森崎和幸選手は試合後に「逆の結果になっていた可能性もある」と語っていますが、少なくとも内容的にはレイソルの方が上だった、と言わざるを得ません。
 しかしそれでも勝てたのは、選手たちの頑張りに尽きると思います。試合後に森保監督が「タフにしぶとく、ひたむきに頑張ってくれた」と語っていますが、先制されても下を向かずに戦って点を取りに行き、押し込まれてもしっかりと我慢してここぞと言うところで鋭いカウンターでしっかりと点を奪いました。もちろん、ここぞと言うところで得点できたのはゴールに向かう迫力とシュートの質の高さがあったからこそ、ではあるのですが、それ以前に選手全員が心を一つにして勝利を目指したからこそ得られた勝利だったと言えるでしょう。
 またこの試合の収穫の一つは、これまで主に控え組で頑張ってきた皆川と森崎浩にゴールが生まれたことだと思います。室蘭キャンプでは毎試合のようにゴールを決めていた皆川選手ですが、昨日は彼の登り龍のような勢いが随所に表れていたと思います。高さ、強さだけでなく足元の柔らかさを持つ彼の存在は、今後のサンフにとって大きな武器になるに違いありません。また昨年の開幕戦以来のゴールを決めた森崎浩司選手ですが、彼が病気と闘ってきたことはサンフレッチェのファン・サポーターなら誰でも知っていること。その復活のゴールを、いかにも彼らしい鋭い抜け出しと左足の強烈なシュートで決めたこと、しかもホームのサポーターの前で決めたことは、本当に大きな喜びです。大宮戦から2試合連続で先発フル出場した清水を含めてこれまで主に「控え組」だった選手の活躍は、チームにとって大きな刺激になるはず。この勝利は今後の真夏の戦いに向けて、勇気を与えるものになったと言えるのではないでしょうか。

ブログ速報 前半 後半
ゲキサカ 戦評
日刊スポーツ スコア速報 戦評
Yahooスポーツテキスト速報
J's GOALゲームサマリー
Jリーグ公式サイト試合総括

<14.7.23> 中国新聞によると天皇杯2回戦からずっと出場しているDFラインの疲労を考慮して、昨日の練習ではファンが右サイドに入っていたそうです。いつも「我慢比べ」になる柏との対戦は、守備の集中が何よりも重要です。チーム全員が心を合わせて、この苦境を乗り越えて欲しいと思います。
 今日の試合会場はエディオンスタジアム広島で、午後7時キックオフ。試合前イベントとしては「サンフレッチェカップ」のU-15が午前11時から、U-10とU-12が午後2時から行われます。メインスタンド前のおまつり広場では、午後3時から「オタフクソース スポンサーブース」で「ピクルスの酢500mL&ホルモン旨塩炒めの素」を先着1,200名様に差し上げます。また「ガラスの里イベント」では「ハンドグラヴィールでMyジョッキを作ろう♪」と「サンフレッチェ広島カラーのビーズブレスレットを作ろう!」を開催。「サンフレッチェ応援ミニ動物園」や「バンジートランポリン」、汁なしタンタンメンを500円で提供する「沼田町商工会ブース」のほか、4時から「フェイスペイント」5時から「バルーンアート」を行います。
 サンフレッチェクラブ会員限定プレゼントは、佐藤寿人選手のプレミアムカードを3,000名様に。試合会場限定グルメは「千葉県産落花生使用ピーナッツ唐揚げ」を500円で限定400食提供します。7月の選手コラボメニューは水本選手の「冷やしうどん」と塩谷選手の「冷やし中華」を各650円で販売。また、横浜FM戦に続いて「ブラジルフェスタ」と「生ビールセット券」販売も行います。今日も平日ナイトゲームだと言うことで、キックオフ30分後以降当日券が全席種半額となる「駆けつけ割!」を実施しますので、学校やお仕事が終わってからでもぜひご来場下さい。
 テレビ放送はNHK-BS1とスカパー!のch583とCS805で生中継が予定されています。今日はブログでの速報を行いますので、スタジアムに行けない&TVを見れない方はそちらをどうぞ。
<14.7.22> 真夏の連戦は明日が4試合目。サンフレッチェはJ1リーグ第16節を柏レイソルと戦います。
 シーズン当初は勝ちに恵まれず中位以下を彷徨っていた柏でしたが、第9節からの3連勝で一気に勝ち点を積み上げて第13節以降は広島よりも1つ上の順位にいます。これまでのリーグ戦の戦績は次の通り。
1H △1-1 FC東京 【柏】工藤、【東】三田
2A △1-1 神戸  【柏】橋本、【神】ペドロ・ジュニオール
3H ●0-1 名古屋 【名】ケネディ
4A ○2-0 徳島  【柏】橋本、レアンドロ
5H △2-2 大宮  【柏】橋本、工藤、【宮】高橋2
6H ○2-1 C大阪 【柏】田中、レアンドロ、【C】丸橋
7A △1-1 川崎F 【柏】レアンドロ、【川】山本
8H △0-0 横浜FM
9H ○3-2 浦和  【柏】茨田、田中2、【浦】原口、阿部
10A ○2-1 G大阪 【柏】田中2、【G】リンス
11H ○1-0 鹿島  【柏】工藤
12A ●0-1 鳥栖  【鳥】早坂
13H ○1-0 新潟  【柏】鈴木
14A ●0-3 甲府  【甲】盛田、クリスティアーノ、水野
15H △0-0 仙台
 中断前までの14試合の総得点は16とリーグで6番目に少なかった柏ですが、チーム得点王だった田中順也がポルトガルに移籍したにも関わらず新たな補強はなく、得点力不足の解消が課題となっています。そして天皇杯2回戦では岡山ネクストに格の違いを見せつけて4点差で勝利したものの、前節仙台戦ではボールを保持しながらも崩す形を作れずスコアレスドローに終わっています。中断期間中に攻撃力アップを図ってトレーニングを積んできた、とは言えそう簡単に結果が出るはずもなく、頼りはリーグで4番目に少ない失点を誇る堅い守備。従って明日の試合はまずは守備を固めて「我慢比べ」に持ち込んで来る可能性が高そうです。
 対するサンフレッチェですが、中国新聞によると前節腰を痛めて開始早々に退場した青山はヘルニアのため長期離脱の可能性があるとのこと。また他の選手もほとんどが連戦3試合目と言うことを考えると、多少メンバーを変えてくるのではないかと思われます。誰を起用するかはコンディション次第で予想は難しいので、こんな可能性もあるのではないか、と言うメンバーを並べておきます。
        林

    塩谷 千葉 水本

     柴崎  丸谷

柏            ファン

    高萩   森崎浩

       石原

SUB:増田、パク、森崎和、清水、野津田、皆川、佐藤
 2試合連続で痛い勝ち点を失ったサンフレッチェですが、サッカーそのものが崩れているわけではない、と信じたいところ。それを証明するためには、自分たち自身で勝利を引き寄せるしかありません。体力的・精神的にきつい夏場の連戦ではありますが、今こそ「勝者のメンタリティー」を発揮して、上位追撃の烽火を上げて欲しいと思います。
<14.7.21> 昨日高円宮杯プレミアリーグウエストの第9節が行われ、サンフレッチェユースは連敗で首位との勝ち点差が6に広がりました。サンフレッチェユースのメンバーは、GK:白岡、DF:荒木、石津、川越(→加藤80分)、MF:田中、柄脇、岡村、渡辺、阿部(→中川84分)、佐藤、津留。前半はスコアレスで折り返し、後半21分に川越のクロスを阿部が頭で押し込んで広島が先制しました。しかし後半35分にPKを与えて同点に追いつかれると、後半アディショナルタイムに勝ち越しゴールを許して1-2で痛い敗戦となりました。第9節の全結果と順位表は次の通り。
【第9節】
東福岡高  0-2 京都U-18
名古屋U18  2-1 広島ユース
東山高   1-3 C大阪U-18
富山第一高 1-2 G大阪ユース
京都橘高  0-1 神戸U-18

         勝点 勝 分 負 得失差
1 名古屋U18    22    7   1   1   +12
2 C大阪U-18   21    7   0   2    +8
3 G大阪ユース  19    6   1   2   +14
4 広島ユース   16    5   1   3    +6
5 東福岡高    15    5   0   4    +8
6 神戸U-18    14    4   2   3    +3
7 京都U-18    13    4   1   4    -2
8 富山第一高    5    1   2   6   -13
9 東山高      5    1   2   6   -18
10 京都橘高     0    0   0   9   -18

<14.7.20> 昨日アウェイで行われた第15節大宮戦は、前半25分までに3点を奪ってリードしたものの後半に入って追いつかれ、またもや勝ち点を取り逃しました。
 青山がW杯後初めて先発。また右サイドには清水を起用して、以下の布陣で戦いました。
        林

    塩谷 千葉 水本

     青山 森崎和
     (→柴崎6分)
清水            山岸

    高萩    石原
    (→皆川88分)
       佐藤(→森崎浩68分)

SUB:増田、ファン、柏、野津田、皆川
 対する大宮は、GK:江角、DF:渡部、菊地、今井、高橋、MF:橋本(→カルリーニョス82分)、和田、渡邉、富山(→ムルジャHT)、FW:家長、ズラタン(→増田90分)、と言うメンバーでした。横浜FM戦の反省を生かしたか広島は立ち上がりから積極的で、コンビネーションが確立していない大宮守備陣の隙を突きます。2分に寿人が抜け出してシュートしたシーンはDFがわずかに触ってCKに逃げられたものの、4分には塩谷が高い位置で家長からボールを奪うと右サイドのスペースにスルーパス。石原がペナルティエリア内にドリブルで侵入してマイナスのパスを送るとこれを寿人が決めて、ようやく奪ったJ1通算139ゴールをカズダンスで祝いました。
 この直後に青山が腰を痛めて座り込んでしまう、と言うアクシデントがあったものの、交代で入った柴崎が流れを切らさずに広島が攻め続けます。7分にはこぼれ球を寿人が狙い、9分には高萩がミドルを放ちましたが枠外。10分にはCKから水本がボレーで狙いましたがヒットせず、その後も広島が攻め続けます。そして21分、清水がフリーでクロスを送るとニアサイドに高く飛んだ寿人が頭で流し込み、通算ゴール数で三浦知良選手を抜き去りました。更にその4分後には再び清水のクロスを寿人がスルーし、その先に走り込んだ石原が押し込みリードを3点に広げました。この後攻め込まれるシーンもあったものの前半の大宮のシュートは2本。逆に広島は5本のシュートのうち3本を決める効率の良さで、良い流れのままでハーフタイムを迎えました。
 後半に入ると大宮は獲得したばかりのムルジャを投入するとともに、布陣を広島に合わせてマークをはっきりさせて逆襲を開始します。そして5分のムルジャのシュートは林が抑えたものの、その直後に水本がするすると攻め上がって打ったシュートが外れるとその後は大宮にやられっぱなしになります。まず7分には左サイドでボールをキープしたズラタンが3人のマークをものともせずにシュートするとこれが右ポストを叩いてゴール。その2分後には高橋のクロスを中央で待ち構えていたムルジャが頭で合わせて1点差に迫ります。11分のムルジャ、13分のズラタンのシュートは林が何とかセーブし、14分のCKからの高橋のシュートは枠を外れましたが、26分に縦パスを受けたムルジャが塩谷を背負いながら反転してシュート。これがゴールネットを揺らして、ついに前半のリードを吐き出してしまいました。
 まるで2011年第25節のC大阪戦のような展開に誰しも逆転負けを覚悟したのではないかと思いますが、しかしサンフレッチェの選手たちはここから逆襲を開始します。28分には清水のシュート性のクロスがGKのファインセーブに阻まれると、30分には清水のクロスから高萩がシュート。また31分には森崎和が遠目から狙うなど、パスを繋いで積極的に相手ゴールに迫ります。40分にはワンツーで抜け出した山岸のクロスに石原が飛び込んで決定的なシーンを作り、アディショナルタイムには森崎和のクサビのパスから森崎浩が左足で狙いましたがDFが身体を投げ出して止めます。結局その後は両チームとも得点を奪うことはなく、どちらも満足感の無い勝ち点1ずつに終わりました。
 試合後に石原選手は「後半、もう1点取りに行くのか曖昧になってしまった」と語っていますが、確かに引いて守るのか前から奪いに行くのかが意思統一されていなかったような感じはしました。後半の大宮は前半とは違って中盤より後ろで自由にパスを回せていて、前線の外国人選手にボールを預けて彼らの卓越した技術でゴールを奪おうと言う意図がはっきりしていました。それに対して広島は強引に攻め込んでボールを奪われ、カウンターを防ぐのが精いっぱいと言う感じ。リードしている利点を生かしてボールを回しながら相手の体力消耗を待つ、と言う戦い方ができませんでした。横浜FM戦のショッキングな逆転負けの結果を引きずっているのかどうかは分からないのですが、少なくともリーグを2連覇したチームらしい落ち着きは見られず、まるで降格に脅えながら戦っていた頃のような姿だったように思います。メンタルを立て直す、と言うのは「言うは易し行うは難し」ですが、サンフレッチェと言うチームが負のサイクルにはまりこんでしまっているのは間違いないところ。2試合で勝ち点5を失ったと言う現実から、どう立ち直るかが課題だと言えます。
 ただ、前節の反省から立ち上がりから積極的に攻めて3点を取ったことと共に、同点に追いつかれた後にもう一度ギアを入れ直して攻めの姿勢を見せたところには希望の光を見出すことができる、と思います。カウンター狙いが明確だった大宮に対して勇気を持って攻め込んでチャンスを作り、相手の速攻に対してはしっかりと身体を寄せてシュートを打たせない。それによって3年前は後半の5失点で勝ち点ゼロに終わったのと比較して、多少なりともましな結果で終わることができました。メンタル的に厳しい状況に陥っていたにも関わらずそこから立て直すことができたのは、まだまだチームとして死んでいないと言うことを示していると思います。次節は対策を練り直す間もなく4日後にやって来ますが、後半28分以降の気持ちを忘れずに戦えば、次こそ勝利の凱歌を挙げることができると期待したい。それが唯一、チャンピオンとしての誇りを取り戻す方法なのではないでしょうか。

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