4/24〜4/30のSANFRECCE Diary


<16.4.30> 昨日アウェイで行われたJ1リーグ1st stage第9節磐田戦は、攻守に精彩を欠いて開幕戦以来の零封負けで、首位との勝点差は8に広がりました。
 出場停止の千葉の代役は吉野。また前節欠場した青山は今節もベンチスタートで、以下の布陣で戦いました。
        林

    塩谷 吉野 水本
       (→青山69分)
     丸谷 森崎和
     (→佐藤81分)
ミキッチ           柏

   茶島      柴崎
   (→宮吉69分)
       ウタカ

SUB:増田、清水、高橋、皆川
 対する磐田はジェイと森島が出場できないということもあって、GK:カミンスキー、DF:藤田、大井、森下(→櫻内81分)、小川、中村太、MF:山本、宮崎、太田、小林(→齊藤79分)、アダイウトン(→松井90+4分)、と言うことでFW登録がいない「0トップ」(実質は5-3-1か3-6-1)で戦いました。広島は新しいメンバーの組み合わせになったと言うことでやや慎重な立ち上がりだったのに対して、磐田はいきなり柏のボールをうばったところから速攻で小林がファーストシュート。6分にはカウンターからアダイウトンにペナルティエリアまで持ち込まれ、14分には小林がFKを直接狙い、27分には太田が右サイドを抜け出してクロスを入れましたが林が弾きます。広島は12分に丸谷がシュートした以外はなかなか引き気味に布陣する磐田の守備を崩せませんでしたが、ようやくビッグチャンスを作ったのは33分。茶島のドリブルからのシュートはDFに当たってコースが変わりましたが、カミンスキーが反応良くキャッチします。また41分には森崎和と塩谷が遠目から狙ったものの効果は低く、結局前半の広島のシュートは4本だったのに対して磐田は6本。全体的に低調ながらどちらかと言うと磐田のペースで、スコアレスで前半を折り返しました。
 後半も最初にチャンスを作ったのは磐田で、4分には中村のクロスを太田にフリーで打たれましたが枠外に外れて助かります。逆に8分、ショートコーナーから柴崎が切れ込んで打ったシュートは惜しくもバーに弾かれ、その直後にはロングパスを頭で落として抜け出そうとした藤田が後ろから引き倒しましたがイエローに留まります。そして後半19分、右からの小林のアーリークロスを受けた中村太がワントラップからシュート。吉野が一瞬オフサイドかと反応が遅れたことも災いして、先制点を奪われてしまいました。
 これで勢いがついた磐田は、20分にもアダイウトンと宮崎のコンビで決定的なシーンを作ります。追いつきたい森保監督は丸谷を最終ラインに下げて青山と宮吉を投入。35分には寿人を入れて4-4-2で攻めの圧力を強めようとしますがなかなか流れが変わりません。39分にはロングフィードを宮吉がDFラインの裏で受けましたが、カミンスキーの果敢な飛び出しにシュートは打てず。ミキッチが、ウタカが鋭いクロスを入れますがなかなか中に合いません。結局後半のシュートはわずか1本に終わり、そのまま終了のホイッスルとなりました。
 佐々木、浅野ら怪我人続出に加えて千葉が出場停止。代役として期待された宮原も欠場と言うことで、吉野がJ1初先発したサンフレッチェ。その吉野は後半19分のシーンでは「オフサイドかどうか副審を見てしまった」と言うことで失点に絡んだ形になってしまいましたが、しかし敗因はそこでは無かったと思います。むしろ磐田の度重なるカウンターを受けながらも良く1点で凌いだ、と言う感じで、守備は悪くなかったと思います。
 では敗因はどこかと言えば、前後半を通じてシュートを5本しか打てなかった攻撃陣にあったと言わざるをえないでしょう。これは一つには磐田の守備戦術がはまったからで、自らの本来の形を崩して「ミラーゲーム」に持ち込み広島の攻撃を抑える、と言う良く見る「広島対策」を徹底されたからだ、と言わざるをえません。特に広島の武器である両サイドは、ボールを持つとすかさずサイドハーフにセンターの選手がサポートに入り、1対1にさらされないよう気をつけていましたし、クロスを入れられる前に中央の陣形を作る時間を確保してほとんど決定的な形を作らせませんでした。またウタカに対しても1人、2人と素早く身体を寄せて他の選手との関係性を分断。ゴールから遠い位置に追い出してシュートを打たせませんでした。千葉と青山の欠場によって後方からのゲームメイクがうまく行かなかったこと、そして何よりチーム全体に渡って身体のキレが無く、相手の予想の上を行くプレーで組織を崩すことができなかったことが、敗因だったと言わざるをえないと思います。
 この試合の結果、9試合を終えてサンフレッチェの勝点は14のままで、磐田と横浜FMに抜かれて暫定で6位に後退しました。やはり昨年のシーズン終了から今季開幕までの期間が短かったことと、ACLと平行しての連戦で選手の疲れが溜まり怪我も増えてきているのが響いているように思います。これまでの森保監督の下でのサンフレッチェには同じような苦しい時期がありましたが、そのようなときには抜擢された若手が活躍してチームを救ってきた、と言うことが多かったように思います。次のFCソウル戦は「消化試合」となってしまったため若手が多く起用される可能性が高いのですが、そこで1人でも2人でも目立つ活躍をする選手が出てきて欲しいもの。復帰まで秒読みになった浅野と合わせて、若い力この苦境を乗り越えて欲しいと思います。

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サッカーダイジェストWeb  採点&寸評  マッチレポート  吉野の新たなる野望

<16.4.29> 中国新聞とSoccer Kingの記事によると、千葉の代役として期待されていた宮原が右膝の違和感を訴えて遠征には不参加だとのこと。昨日の練習では吉野がリベロに入っていたそうで、移籍2年目にしてJ1初出場のチャンスが巡ってきそうです。また前節体調不良で欠場した青山は遠征に参加しているそうですが、コンディションはまだまだと言うことでベンチスタートが濃厚。今日は慣れない組み合わせで戦うことになりそうですが、こう言うときこそチーム全員で助け合ってチームを勝利に導いて欲しいと思います。
 今日の試合会場はヤマハスタジアムで、午後2時キックオフ。チケットは前売で完売していますので、当日券はありません。テレビはスカパー!のch582とCS802で生放送が予定されています。今日はブログでの速報を行いますので、スタジアムに行けない&TVを見れない方はそちらをどうぞ。
<16.4.28> ACL組が絡むJ1リーグ戦1st stage第9節は明日開催。サンフレッチェはアウェイでジュビロ磐田と戦います。
 昨年はJ2を2位でフィニッシュして3年ぶりのJ1に臨む磐田は、ここまで横浜FM戦以外は全て1点差勝負に持ち込んで現在勝点12。順位は9位ながら広島との勝点差はわずかに2となっています。今季の公式戦の戦績は次の通り。
1H ●0-1 名古屋 【名】シモビッチ
2A ○2-1 浦和  【磐】太田、ジェイ、【浦】柏木
3A △2-2 柏   【磐】ジェイ、櫻内、【柏】秋野、田中
4H △2-2 福岡  【磐】ジェイ2、【福】ウェリントン、城後
N1H ●1-2 神戸  【磐】齊藤、【神】ペドロ・ジュニオール、レアンドロ
5A △1-1 大宮  【磐】小林、【宮】ムルジャ
N3H ○1-0 甲府  【磐】松井
6A ○2-1 新潟  【磐】ジェイ2、【新】ラファエル・シルバ
7H ●1-5 横浜FM 【磐】アダイウトン、【横】ファビオ、中澤、カイケ、齋藤、喜田
N4A △0-0 湘南
8A ○1-0 鳥栖  【磐】大井
 前節は鳥栖に攻め込まれながらも得点を許さず終盤勝負に持ち込み、後半終了間際に逆サイドまで流れてきたシュートを大井が押し込んで幸運な形で勝ち点3を拾っています。今季はこれまでリーグ戦では3勝しているものの全部アウェイゲームだったと言うことで、そろそろホーム初勝利が欲しいところ。明日は守備重視で戦って勝利した浦和戦を参考に、勝ち点3を狙って広島を迎え撃とうとしているのではないでしょうか。
 対する広島は千葉が出場停止。中国新聞によると火曜日の練習では吉野と宮原をリベロに入れた布陣を試していたそうですが、昨年何度かあった塩谷を中央に入れる布陣にする可能性もありそう。また前節体調不良で欠場した青山ですが、その後の情報は無いので出場するのではないかと思います。一方中国新聞とBLOGOLAによると浅野が全体練習に復帰していますが、遠征に参加する予定は無さそうなので次のようなメンバーを予想しておきます。
        林

    宮原 塩谷 水本

     青山 森崎和

ミキッチ           柏

   茶島      柴崎

       ウタカ

SUB:増田、吉野、丸谷、清水、宮吉、佐藤、皆川
 横浜FM戦後に久々に広島に戻ってリラックスできたサンフレッチェのメンバーですが、アウェイ連戦と言うことで体力的・精神的に厳しい戦いになります。そのような時に重要なのは、ゲームの流れを読みながらしたたかに戦うことでしょう。横浜FM戦と同じようにチーム全体で力を合わせて、勝ち点3を広島に持ち帰って欲しいと思います。
<16.4.27> サンフレッチェは25日、広島市内のホテルで株主総会を開き、当期利益1億5千万円で4期連続の黒字を発表しました。また売上高は過去最高の36億1千万円でした。Jリーグクラブの経営状況はJリーグの公式サイトに「Jクラブ個別経営情報開示資料」として公開されていますが、2014年度の資料によると1期前は営業収益が31億5千万円、純利益は1億2千万円だったので、どちらも前年度を上回ったことになります。これは当然2年ぶりのリーグ優勝とクラブワールドカップ出場の効果だと思いますが、賞金の6割は選手・スタッフに還元するなど支出も増えていることを考えれば「堅実な経営を続けている」と言って良いと思います。今シーズンは海外遠征が3回あった上にホームゲームの金曜開催が多く営業面での苦戦も続いていますが、今後の「観客動員、広告収入、グッズ販売に力を入れ」て「経営基盤を確固たるものに」(織田社長)して欲しいもの。サッカー専用スタジアムの旧広島市民球場跡地での建設提案とともに、これまで以上に「攻めの経営」が必要になるのではないでしょうか。
<16.4.26> またまた遅くなってしまいましたが、「紫熊倶楽部」5月号を紹介します。
 表紙とトップ記事で取り上げられているのは青山敏弘選手。常に「相手は関係ない。自分たちのサッカーがどれくらいうまくいくかどうか」と言い続ける彼の言葉をマクラに、サンフレッチェがチームとして何をすべきなのか、を明らかにしようとしています。続いて取り上げられているのはピーター・ウタカ選手。ACLの北京国安戦での出会いから昨年の清水でのプレーを振り返るとともに、ウタカと言う選手を生み出した文化的な背景も含めて描いています。そして「広島からのオファーを待っていた」と言う彼の今季に賭ける決意とともに「日本でずっとプレーしたい」と言う思いを書いています。
 「アウェイ見聞録」は、ACLのブリーラム戦で訪れた「微笑みの国」タイの旅行記。続く記事ではサンフレッチェが提案する「HIROSHIMA PEACE MEMORIAL STADIUM」について、3/3の発表から3/29の久保会長のコメントまでをまとめています。
 「READER'S AREA」を挟んで、「今月のPICK UP MATCH」は今季リーグ戦初勝利を挙げた第4節大宮戦。「MATCH REPORT」は湘南戦、ブリーラム戦、大宮戦、仙台戦となっています。「紫熊戦士たちの物語」は、佐藤寿人、森崎和幸、森崎浩司、佐々木翔の4選手をピックアップ。「僕の好きな○○を、話しましょう」では茶島選手が家で見ているテレビ番組について語っています。そして最後は「SIGMA CALENDER」と「紫熊短信」となっています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン紫熊倶楽部は定価360円。ホームゲーム会場とV-POINTの他、広島県内の大手書店で発売中です。また通販はリニューアルされたe-VPOINTからどうぞ。
<16.4.25> 昨日日産スタジアムで行われたJ1リーグ1st stage第8節横浜FM戦は、ウタカの2ゴールで競り勝って4位に浮上しました。
 青山が体調不良のためベンチにも入らず、宮原が2試合ぶりに先発して以下の布陣で戦いました。
        林

    塩谷 千葉 水本

     宮原 森崎和
     (→丸谷63分)
ミキッチ           柏
(→清水84分)
   茶島      柴崎
   (→宮吉76分)
       ウタカ

SUB:増田、吉野、佐藤、皆川
 対する横浜FMは、GK:飯倉、DF:小林、中澤、ファビオ、下平(→伊藤83分)、MF:喜田、中町、マルティノス(→遠藤HT)、中村、齋藤、FW:カイケ(→富樫64分)、と言うメンバーでした。中国遠征から帰国後、広島には戻らず横浜周辺で調整してきたサンフレッチェのメンバーは、疲労を考慮して抑え目のペースで試合を進めます。対する横浜FMも慎重な立ち上がりで、序盤は両チームともDFラインでパスを繋ぐもののなかなかゴール前には迫れない、と言う時間帯が続きます。そんな中で最初にチャンスを作ったのは広島で、ウタカとのワンツーで飛び出した茶島がドリブルからシュートしましたが飯倉がキャッチ。続いて15分、ロングパスで柏が抜け出すとドリブルから横パス。このボールは相手に引っかかってゴール方向に飛びましたが飛び出した飯倉が抑えられず、詰めていたウタカがそのまま蹴り込んで幸運な形で先制点を奪うことができました。そして前半はその後も両チームとも運動量が上がらずチャンスも少なく、31分に中町のヘッドが上に外れる、と言うシーンだけで、広島の1点リードでハーフタイムを迎えました。
 後半からユースから昇格したばかりの遠藤を投入して攻勢を強める横浜。4分には遠藤のパスを受けた中村が左足で狙い、5分には遠藤と齋藤、6分には中村と立て続けにシュートされましたが林が落ち着いて処理します。広島は8分にミキッチのドリブルからのクロスにウタカが右足を合わせましたが中澤が鋭く反応してクリア。10分には齋藤の胸トラップからのシュートが広島ゴールを襲いますが林が防ぎます。しかし後半23分、小林のクロスに中村が頭で合わせるとこれが高く上げた千葉の手に当たってしまってPKを与えます。中村のPKは林がコースを読んで飛んだものの及ばず、同点に追いつかれてしまいました。
 悪い流れから失点した広島でしたが、しかしすぐに反撃します。後半26分、塩谷のフィードをDFラインの裏で受けたミキッチがDFとの競り合いを制してペナルティエリア内からクロス。これをウタカが落ち着いて決めて勝ち越しました。その後横浜の反撃を受けましたが広島守備陣は集中を切らさず守り、逆に42分には丸谷のボール奪取から清水がシュート。また44分には柏がゴール前までドリブルで攻め入るなど横浜を押し返しつつそのまま逃げ切りました。
 この試合は、サッカーそのものの面白さ、と言う意味ではそれほどポイントの高いものではなかったかも知れません。広島も横浜も最終ラインからボールを回してパスワークで崩そうとする、と言う点では似たようなスタイル。また相手ボールになればリトリートしてブロックを作り、隙を見せずに守り切ろうとすると言う点でも同じなので、言わば将棋の「千日手」のような退屈な試合展開だったのではないかと思います。それにより前半は飯倉の凡ミスのお陰で広島が1点を先制したものの、それ以外の時間帯はお互い決定的な手が打てずにほとんどの時間をパス回しだけで過ごしました。また後半は横浜が積極的に来て押し込まれたものの、守備の集中は高くここぞと言うところで横浜のミスを誘い、流れの中からの得点を許しませんでした。また攻撃面では選手たちが元気なときほどのカウンターの切れ味は無かったものの、それでも何度も速攻からチャンスを作っています。ACLの敗退が決まったことによるモティベーションの低下、長距離遠征から帰ってきて自宅にも帰れずそのままアウェイで調整してきたことによる精神的な疲労、そして移動と連戦による肉体的な疲労。そのような様々なネガティブ要因を考えれば、ローペースの試合に持ち込んだこと自体が広島の戦略勝ちだった、と言えるかも。いろいろと苦しい状況だった広島でしたが、そのような中でもしたたかに勝ち点3を取ったことが、このチームの本当の強さを表していると言って良いかも知れません。
 この勝利の結果、8試合消化時点での勝点は14。首位に立った浦和との勝点差は5になりました。これは昨年よりはやや悪い成績なのですが、しかし2度目の優勝を果たした2013年の第8節終了時点での勝点と同じなので、むしろ順調に勝点を積み重ねていると言って良いと思います。今後も29日の磐田戦、5/4のFCソウル戦、そして5/8の鳥栖戦と連戦が続きますが、この日の試合のように苦しくても身体を張って、優勝争いから引き離されないよう付いて行って欲しいと思います。

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<16.4.24> 中国新聞によると青山が体調不良を訴えているそうで、今日の横浜FM戦を欠場するとのこと。昨日の練習では宮原と森崎和がボランチに入っていたとのことなので、今日はその2人が先発することになりそうです。
 今日の試合会場は日産スタジアムで、午後2時キックオフ。テレビはスカパー!ch606(J SPORTS 3)とBS244で生放送が予定されています。今日は現地観戦予定なのでブログ速報はありませんので、スタジアムに行けない&TVを見れない方はJリーグ公式サイトTSSサンフレッチェ広島などをご覧下さい。
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