6/10〜6/16のSANFRECCE Diary


<18.6.16> サンフレッチェの選手たちは8日間のオフを終えて、昨日から練習を再開しました。中国新聞によると今後のテーマは「体力強化と攻撃力アップ」。城福監督は「他のチームは広島を倒そうと知恵を絞ってくる。2ランク上がるチーム作りをしたい」と更なるレベルアップを目指すそうです。
 サンフレッチェはここまで15試合で勝ち点37を取りました。これはJ1残留の目安となる勝ち点40には至らなかったのですが、しかしそろそろ目標を「3年ぶりの優勝」に切り替えても問題ないと思います。ただ、2位との勝点差は9と圧倒的に有利な状況にあるものの、残り19試合もあることを考えると安全圏どころではなく、ちょっとでも調子を落とせばすぐに追いつかれてしまう差でしかありません。優勝のための勝ち点の目安は試合数の2倍の68と言われていますが、しかしサンフレッチェの過去3回の優勝時の勝ち点がそれぞれ64, 63, 74だったことを考えると「これだけ取れば優勝」と言うラインはありません。従ってチームとしては、とにかく目の前の試合に集中して勝ち点を積み上げて行くしか無い、と言えるでしょう。
 その中でサンフレッチェの課題として挙げるとすれば、「もう一人のFW」と「若手の台頭」でしょう。ここまで15試合のリーグ戦のツートップを見ると、パトリックが先発しなかったのは第7節の横浜FM戦(ティーラシンと渡)のみ。他はパトリック+ティーラシンが5回、パトリック+工藤or渡がそれぞれ4回ずつとなっています。つまりパトリックが軸なのは間違いないものの、もう一人のFWが固定できずにここまで来ていた、と言うことになります。この3人の中で得点ではティーラシンが他の2人よりも多いものの、それだけの役割ではないのがサンフレッチェのFW。いろいろなミッションを果たしながらゴールを奪えるもう一人のFWが確立すれば、サンフレッチェのサッカーがもう一段レベルアップするのは間違いありません。
 そしてもう一つの課題は、若手がどれだけレギュラーを取れるか、と言うことだと思います。城福監督はこれまで「ベテランだから」「若手だから」と言う色分けをせずに、練習や試合でのパフォーマンス優先で選手を起用してきました。その結果、レギュラーを取ったのは27歳以上の選手ばかり。経験豊富な選手がチームを引っ張るのが悪い、と言うわけではないのですが、しかし若い世代からの突き上げが無ければチーム全体の底上げにはなりません。継続的に起用されてきた渡、吉野、川辺だけでなく、高橋や森島、松本らの中から1人でも2人でも実力でベテランに取って代わる選手が出てくるかどうかが、サンフレッチェの未来を決めることになると思います。ここから再開までの1ヶ月の間にチームとしても故人としてもレベルアップして、優勝目指して突き進んで欲しいと思います。
<18.6.15> ポルトガル遠征中のU-18日本代表は一昨日リスボン国際トーナメントの初戦をチェコと戦い、1-0で勝ちました。今回選ばれたメンバーは次の20人。
【GK】石井(浦和ユース)、梅田(清水ユース)
【DF】吉永(大宮ユース)、三國(青森山田高)、中村桐(札幌U-18)、東(広島ユース)、
    吉村(大津高)、中村拓(東福岡高)
【MF】平川(FC東京)、鈴木(長崎総科大附高)、椿(横浜FMユース)、水野(大津高)、
    アペルカムプ(デュッセルドルフU-19)、上月(京都U-18)、山本(東京Vユース)
【FW】山田(C大阪)、宮代(川崎FU-18)、櫻川(市原千葉U-18)、齊藤(横浜FCユース)
 JFAのサイトによるとチェコ戦のメンバーは、GK:石井、DF:吉永(→中村拓90分)、三國、吉村(→中村桐61分)、東、MF:水野、喜田、アペルカムプ(→平川61分)、椿(→鈴木70分)、FW:山田(→櫻川HT)、齊藤。立ち上がりはチェコの厳しいプレスに苦しんだそうですが、前半22分にアペルカムプが相手ボールを奪うと水野のシュートのこぼれを山田が流し込んで先制点を奪いました。その後はなかなか追加点を奪えないままに推移し、後半には何度かピンチに陥ったものの守備が頑張ってそのまま逃げ切りました。
<18.6.14> 報道によると昨シーズン限りでレンタル先のFC東京を退団し、サンフレッチェとの契約更新も無かったピーター・ウタカ選手が、徳島に加入することになったそうです。ウタカは今季デンマーク1部のヴェイレBKでプレーしていたものの、5月に退団が発表されていたとのこと。日本でのプレーを希望していたウタカは複数クラブと交渉していたそうで、得点力不足に悩んでいた徳島に加入が決まった模様です。
 なお、今年1月にアル・アインからトルコのアランヤスポルに移籍していたドウグラスにはFC東京が獲得に乗り出しているそうですが、ドウグラスの第一希望は広島に戻ることだ、とのこと。広島の外国人枠は空いている(ティーラシンは提携国枠)上にFWが4人と言うのは少ないので、獲得する可能性がない、とは言えない気がします。
<18.6.14> 日本サッカー協会は先日U-19日本代表を発表し、広島から大迫と川井が選ばれました。今回選ばれたのは次の23人。
【GK】大迫(広島)、若原(京都)、谷(G大阪)
【DF】橋岡、荻原(浦和)、川井(広島)、宮本(柏)、
    阿部(岡山)、谷口(国士舘大)、菅原(名古屋U-18)、
    小林(神戸U-18)
【MF】齊藤(湘南)、安部(鹿島)、堀、山田康(横浜FM)、
    伊藤(磐田)、郷家(神戸)、藤本(東京V)、滝(清水)
【FW】田川(鳥栖)、原、久保(FC東京)、安藤(C大阪)
 先月の合宿のメンバーから茂木、中島、山田寛(C大阪)、猿田(柏)、渡邊(新潟)、松田、中村(G大阪)、杉山(千葉)、中川(柏)、生駒(横浜FM)、横山(東洋大)、品田、平川(FC東京)、福岡、上月(京都U-18)、喜田(C大阪U-18)、福元(岡山)、佐々木(神戸)、飯島(法政大)が外れ、橋岡、荻原、谷口、菅原、小林、齊藤、安部、山田康、郷家、藤本、田川、久保が選ばれています。このメンバーは日本代表のオーストリアとロシアでの合宿に帯同して練習サポートを行うとともに、現地クラブとの親善試合やコロンビア戦とセネガル戦を観戦するとのこと。大迫と川井には良い経験をしてきて欲しい、と思います。
<18.6.13> 昨日日本代表はパラグアイとの親善試合を行い、4-2で勝ちました。日本代表のメンバーはスイス戦から先発10人を入れ替えて、GK:東口(→中村HT)、DF:遠藤(→酒井宏HT)、植田、昌子、酒井高、MF:柴崎、山口、香川、乾(→宇佐美79分)、FW:岡崎(→原口74分)、武藤(→大迫63分)。動きが鈍いパラグアイに対して、日本は柴崎を起点にボールを支配して攻め込んだもののフィニッシュの精度がなく、逆に前半32分に先制点を許してしまいました。しかし後半6分に乾がカットインからシュートを決めて同点に追いつくと、後半18分には再び乾がミドルを決めて逆転に成功。続いて32分には柴崎のCKを相手DFが自陣に蹴り込んでしまい点差を2点に広げました。そして後半45分にはバイタルエリアからの強烈なロングを決められたものの、後半アディショナルタイムに香川が軽やかなステップで相手陣に切り込んでシュートを決めて、試合を締めました。
 W杯本番前の最後の試合で、2連敗中だった「西野ジャパン」としては初めて勝ったこと自体は良かったと思います。特に中盤の3人が攻守に活躍し、全体的に引き締まった試合ができたこと、そして何よりも4点を奪って勝てたと言うことで、間違いなくチームとそれを取り巻く雰囲気は良くなったと思います。ただ、そもそもスイスとパラグアイではチームとしてのレベルもモティベーションも大きな違いがあったわけで、結果だけを見てどうこう言っても意味がないのも確か。初戦のコロンビア戦まで1週間。西野監督がどのようにチームを仕上げて行くのか見ものです。
<18.6.12> 日本サッカー協会は昨日、天皇杯2回戦の名古屋グランパス×奈良クラブのPK戦で競技規則の適用ミスがあったとして、PK戦のやり直しを決定しました。この試合は前半に名古屋、後半に奈良が1点ずつ取りあって延長戦にもつれ込んだものの決着がつかず、PK戦で奈良が勝っていました。ゲキサカの記事によると、このPK戦で奈良の4人目のキッカーだった金久保が蹴る前に動きを入れた行為を主審がフェイントと判断して蹴り直しを命じたそうですが、本来であればここで金久保に警告を与え、キックを失敗としなければならなかったとのこと。とすると、そこまで4人全員がPKを決めていた名古屋に対して奈良は2人が失敗したことになり、その時点で名古屋の勝利が決まっていたことになります。その後金久保の蹴り直しが決まって奈良が逆転勝利を収めましたが、三級審判員を持つ一般人からの問い合わせからルールの適用ミスが判明し、日本サッカー協会が国際サッカー評議会との確認作業を行った上で「PK戦やり直し」との決定に至ったとのことです。
 サッカーに限らずどんなスポーツにおいても誤審はあるもので、仮に誤審があったとしても試合が成立してしまえば結果は覆らないのが普通ですが、今回は「誤審」ではなくあくまで「競技規則の適用ミス」。しかもPK戦は試合の一部ではなく、3回戦に進むチームを決めるために行われるものだとのことから、「PK戦そのものが成立していないと見なす」と判断したそうです。結果が確定したはずの試合のPK戦だけをやり直す、と言うのは前代未聞のことですが、しかしこのフェイントの規則が17-18シーズンから追記された項目で、それまでは「PKの蹴り直し」自体は正しい判断だったとのことなので、この「適用ミス」は起きても不思議ではないこと。そこで天皇杯実施委員会で議論を重ね、「1名古屋の勝利、2PK戦やり直し、3奈良の勝利」の3つの選択肢の中から委員の多数決で決定した、と言うプロセスに問題はない、と思います。ルールを正しく適用するのはスポーツにおいての基本。様々な影響や反響が予想されたにも関わらずこのような判断を下したことは、評価すべきなのではないかと思います。
 なお、この試合の勝者は3回戦でサンフレッチェと戦うことになりますが、その試合会場はエディオンスタジアム広島で、7/11(水)の午後7時キックオフ。チケット販売に関する情報は後日発表されることになるそうです。
<18.6.11> 土曜日に行われた「第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会」の中国地域予選決勝リーグで、サンフレッチェユースは岡山U-18に2-0で勝って2連勝で首位に立ちました。第1節と第2節の結果及び順位表は以下の通り。
【第1節】
山口U-18  0-2 広島ユース 【広】棚田、土肥
岡山U-18  1-3 鳥取U-18

【第2節】
広島ユース 2-0 岡山U-18  【広】大堀2
鳥取U-18  0-1 山口U-18  【山】七木田

    勝点 勝 分 負 得失差
1広島   6    2   0   0    +4
2鳥取    3    1   0   1    +1
3山口    3    1   0   1    -1
4岡山    0    0   0   2    -4
 第3戦の鳥取戦は6/16(土)の午後1時からで、場所は吉田サッカー公園。中国地域の本大会出場枠は2なので、引き分け以上で(あるいは負けても大敗しなければ)勝ち抜きが決まります。
<18.6.10> 日本代表は一昨日(日本時間昨日早朝)スイスとの親善試合を行い、0-2で敗れました。西野監督はガーナ戦で結果が出なかった3バックから4バックに変更して、GK:川島、DF:酒井高(→酒井宏56分)、吉田、槙野、長友、MF:長谷部、大島(→柴崎70分)、原口、宇佐美(→乾56分)、本田(→香川76分)、FW:大迫(→武藤40分)、と言うメンバーで臨みました。日本は前半6分に長友のクロスのこぼれを原口がシュートするなど入り方は悪くなかったそうですが、前半40分に大迫が腰を押さえて座り込んでしまってピッチを離れると、その3分後に酒井高をかわしたエンボロがペナルティエリアに侵入するところを吉田がたまらずファウル。PKをリカルド・ロドリゲスに決められて先制点を与えてしまいました。その後日本は選手を入れ替えることで何とか反撃を試みたものの、前線でのパス交換の息が合わないシーンが続出。逆に後半37分にスイスのロングカウンターから2点目を決められ、いいところ無く敗れました。
 相手は世界ランク6位のスイスで、こちらは世界ランク60位と遥かに格下。しかもスイスは本大会に向けて十分な準備を重ねてきたのに対して、日本代表は監督交代から2試合目と言うことで結果自体に驚きはありません。むしろこの状態で好ゲームができたらそちらの方が吃驚、と言う感じなので、この結果云々よりもどんな課題を抽出して本番に備えるかが問われる、と言えます。西野監督が「決定力不足」を言い訳にしているのとは裏腹に決定機自体が作れていない現状を考えれば、「自分たちのサッカー」などと寝言を言っている暇があったら勝ち点1でも取れるような戦い方を考えるしかないのでは。大迫の怪我の状態にもよりますが、いっそのこと浅野をメンバーに入れて、守備に人数をかけてひたすら守ってカウンターに賭ける、と言う戦い方をしてはいかが?
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