8/12〜8/18のSANFRECCE Diary


<18.8.18> 明日はJ1リーグ戦第23節。サンフレッチェはホームに川崎Fを迎えます。
 昨年悲願の初優勝を遂げた川崎Fは、ACLは1勝もできずにグループステージで敗退してしまったもののリーグ戦では着実に勝点を積み重ねて、1試合消化が少ないながら2位に上がってきています。前回の対戦以降のリーグ戦の戦績は次の通り。
5H ●0-1 広島  【広】パトリック
6A △1-1 横浜FM 【川】家長、【横】中澤
7H ●1-2 C大阪 【川】知念、【C】丸橋、福満
8A △0-0 仙台
9H ○4-1 鹿島  【川】OG、エドゥアルド・ネット、中村、大久保嘉、【鹿】永木
10A ○2-0 鳥栖  【川】阿部、小林
11A ○2-1 神戸  【川】谷口、小林、【神】三田
12H ●0-2 浦和  【浦】興梠2
13H ●0-2 FC東京 【東】橋本、森重
14A ○2-1 柏   【川】小林、鈴木、【柏】伊東
15H ○3-0 清水  【川】中村2、阿部
16A ○2-1 札幌  【川】エウシーニョ、小林、【札】都倉
17H ○1-0 長崎  【川】小林
19A ●0-2 浦和  【浦】興梠、ファブリシオ
20H ○2-0 横浜FM 【川】小林2
21A ○2-1 清水  【川】小林、大島、【清】ドウグラス
22H △0-0 鳥栖
 前節は鳥栖相手にボール支配率66:34、シュート数25:2と終始圧倒しながら相手GKのビッグセーブ連発もあって決めきれず、スコアレスドローに終わっています。試合後の選手たちは一様に「自分が決めていれば...」と悔しげな表情だったそうですが、しかしそこはもう気持ちも切り替えているはず。昨季も首位・鹿島と最大8差離されていたにも関わらず逆転優勝した再現を狙って、必勝を期して広島に乗り組んでくるのは間違いありません。
 対するサンフレッチェですが、前節足を痛めて途中退場した水本の状態が気になるところ。また中3日の連戦も3試合目となることを考えると、先発メンバーの多少の入れ替えの可能性もありそうです。と言うことで、私の予想は次の通り。
       林

和田  野上  千葉 佐々木

   青山    稲垣

 柴崎         柏

    パト   渡

SUB:中林、吉野、松本、フェリペ・シウバ、川辺、ティーラシン、工藤
 2位川崎Fとの勝点差は9あるものの、ここで負けると6に縮まると言う大事な「首位決戦」となりますが、しかしだからと言って特別な戦い方が必要か、と言うとそんなことはないでしょう。これまで続けてきたことを信じて、チーム全員がやるべきことをやり抜けば、きっと結果は付いてくるはず。明日もこれまで通りにサポーターも含めてチーム一丸となって戦って欲しいと思います。
<18.8.17> 昨日行われたアジア大会のグループリーグ第2節で、U-21日本代表はパキスタンに4-0で快勝してノックアウトラウンド進出を確定しました。先発はネパール戦から8人を入れ替えて、GK:小島(→オビ78分)、DF:岡崎、板倉、大南、MF:長沼、遠藤(→初瀬81分)、岩崎、松本、神谷(→原72分)、前田、FW:旗手、と言うメンバーでした。試合が動いたのは立ち上がり2分で、岡崎のロングボールを受けた岩崎が胸トラップでDFラインの裏に抜け出すと、ペナルティエリア内にループシュートを放って先制点を奪いました。続いて9分には大南の浮き球を受けた旗手が胸トラップで相手をかわすと中央からゲット。続いて10分にはこぼれ球を拾った前田が旗手を使って中央を抜け出し、右足で決めて点差を広げます。そしてその後は18分の岩崎や28分の遠藤など決定的なシーンを作りつつ試合を進めると、前半35分に遠藤のグラウンダーのボールを旗手が繋ぎ、岩崎が相手をかわしてシュートを決めて点差を広げました。後半はパキスタンが引いて守備を固めてきたこともあり、またミスも目立つようになって単発的な攻撃に終始。また小島が怪我で退場になると言うアクシデントもあったものの相手に得点は許さず、点差は動かないままに試合を終えました。
 このグループのライバルとなるベトナムもネパールに2-0で勝って2連勝し、日本と勝点、得失点、総得点で並んで首位を分けあう形となっています。明後日予定されているベトナム戦はグループ首位を賭けた戦いとなりますが、ノックアウトラウンドでD組1位はBEF組3位との対戦になるのに対して、D組2位は韓国のいるE組1位との対戦になります。従って森保監督には、選手の消耗を避けつつ勝ちに行く采配が求められることになります。

スポナビ  試合経過
ゲキサカ  森保監督  岩崎
サッカーダイジェスト  パキスタンを下して2連勝

<18.8.16>  昨日アウェイで行われたJ1リーグ戦第22節神戸戦は、イニエスタに同点ゴールを許したもののその後は譲らず勝ち点1ずつを分け合いました。
 先発は連戦を考慮してか前節から3人入れ替えて、以下の布陣で戦いました。
       林

和田  野上  水本 佐々木
        (→千葉73分)
   青山    稲垣

 川辺         柏(→柴崎81分)

    パト  工藤(→ムイ56分)

SUB:中林、吉野、フェリペ・シウバ、渡
 対する神戸は、GK:キム・スンギュ、DF:三原、大崎、渡部、ティーラトン、MF:藤田、郷家(→大槻85分)、イニエスタ、FW:ポドルスキ(→田中89分)、古橋(→三田74分)、ウェリントン、と言うメンバーでした。最初にペースを握ったのは広島で、ラインを高くして前からプレッシャーをかけて、速攻からの得点を狙います。そして前半14分にカウンターからパトリックが攻め上がったシーンは対応されてしまったものの、前半15分に青山がセンターサークル付近からロングパスを送るとこれに反応したのはパトリック。いったんはDFにクリアされたものの足下に落ちたところをパトリックが流し込んで、広島が先制点を奪いました。しかしその2分後には今度はイニエスタ。バイタルでパスを受けたイニエスタが中に持ち込むと、対応に出た野上を振り切って右足でミドルシュート。これがゴール左上隅に突き刺さって、同点に追いつかれてしまいました。
 その後は神戸がボールを回してチャンスをうかがうものの、シュートまで持ち込むシーンが多かったのは広島。19分にはパトリックが頭で狙ったもののGKにキャッチされ、33分にはCKのクリアを稲垣が狙ったものの枠外。36分には工藤の落としを川辺が狙いましたがわずかに外れ、37分には工藤が狙いましたがGKの好セーブに阻まれます。更に44分には柏のロングフィードで抜け出したパトリックがGKと1対1になりましたが決めることができません。前半は広島が決定機の数で上回りながらも得点は1点ずつでハーフタイムを迎えました。
 後半に入ると蒸し暑さを少しでも解消しようとスタジアムの屋根を開けて、細かい雨が降る中での試合となります。しかしピッチ上の蒸し暑さは変わらず両者とも体力と気力を振り絞っての戦いとなります。後半11分にはパトリックが柏とのワンツーで抜け出しましたがシュートミス。17分にはカウンターからティーラシンがシュートしましたがブロックされます。また23分には高い位置でのボールカットから川辺がドリブルで持ち上がってティーラシンへ。そしてリターンパスを川辺が狙いましたが決定的なシュートは上に外れてしまいます。その後は両者とも運動量が落ちてオープンな展開となり、30分には郷家に危ないシュートを打たれましたが枠外。33分にはパトリックのミドルが外れ、CKから野上が頭で狙いましたがGKに抑えられます。終盤は神戸に攻め込まれて何度もゴール前のシーンを作られ、後半アディショナルタイムにはウェリントンに決定的なシュートを打たれましたが林が反応します。両者とも最後まで勝ち越しを狙って攻め合ったものの得点は生まれず、勝ち点1ずつを分け合うことになりました。
 試合後に城福監督は「いくつか取れた、取れるはずのシーンがあった」と言って勝ち切れなかったことを残念がっていた一方で、「選手はこれ以上点を取られないと後ろで締めながら、最後までよく勝点にこだわって戦ってくれた」と勝点1を持ち帰ることができたことを評価しました。また相手方の吉田監督も「この引き分けはポジティブに捉えたい」と語っています。前節から中3日で迎えた試合で、しかも前半は屋根を閉めていたこともあって湿気が高くじっとしていても汗が出てくるようなコンディション。その上、両チームのストロングポイントはちょっとでも気を抜くとやられてしまうような類いのもので、体力的にも精神的にも厳しい試合だったと思います。そんな中で両チームともに集中を切らさず、前半17分以降は失点を防ぎつつ戦い抜いたことは評価すべきでしょう。特に大型補強で調子に乗りつつある4位・神戸相手にアウェイで勝点1を取ったことは、重要な結果だったと言えると思います。
 それにしてもこの試合のハイライトは、何と言ってもイニエスタでした。広島が狙い通りに先制点を奪ったすぐ後に同点弾だったと言うことで価値の高い得点でしたが、それにしてもあの距離であのコースにシュートを決める、と言うのはまさにワールドクラス。広島サポーターを含めた多くの「イニエスタ目当て」の観客の期待通りのハイレベルのプレーでした。またその他の時間帯にも柔らかなボールタッチによるパス回しやDFラインの裏への抜け出し等何度か「らしい」プレーを見せましたが、ただそれに対するサンフレッチェの守備陣も良く守っていた、と言えると思います。城福監督は「開幕から1試合1試合積み上げてきたチーム...今日の試合もその延長線上にあったと言うこと。相手にそんなに左右されることはない」と語っていますが、メンバーが変わった中でも、また相手に強力な「個」がいても、これまで通りのサッカーができたことが勝点1に繋がった、と言えるのではないでしょうか。
 今節はFC東京が敗れたため、2位との勝点差が9に広がりました。ただ、次節はFC東京に代わって2位に上がってきた川崎Fとの「首位攻防戦」。負ければ勝点差が6に縮まるだけでなく、未消化試合がある川崎Fに勝点3差まで迫るチャンスを与えることになります。城福監督も選手もいつものように「目の前の試合を1試合ずつ戦うだけ」と言うに違いないのですが、しかし客観的に見れば次がシーズンの行方を決める大事な試合であることは間違いないところ。選手たちには十分にコンディションを整えて、最高の状態で次節を迎えて欲しいと思います。

広島公式サイト  神戸公式サイト
Jリーグ公式サイト試合データ
ゲキサカ  戦評  イニエスタ1  イニエスタ2  イニエスタ3
日刊スポーツ  スコア速報  戦評
サッカーダイジェストWeb  採点&寸評  イニエスタ「勝ち点3が取れなかった」と落胆  イニエスタが2戦連続弾を自賛  広島のロッカールームで話題になったのは  スーパーゴラッソを欧州メディアが絶賛
<18.8.15> 「ホットニュース」によると城福監督は連戦による疲労について「何よりも結果が疲労回復に大きく影響する。そういう意味では今回はあまり心配していない」と語っているので、前節と同様のメンバーで戦う可能性が高そう。一方の神戸も、イニエスタとポドルスキは2人とも先発しそうだとのこと。今日はこの2人の良さをいかに出させないかと言う点で、サンフレッチェがチームとしてこれまでに積み上げたものを出すことができるかどうか、が勝敗を分けることになりそうです。
 今日の試合会場はノエビアスタジアム神戸で午後7時キックオフ。チケットは前売りで完売していますので当日券の発売はありません。また試合中継はDAZNのみとなっています。今日も現地観戦の予定なので、ブログでの速報はありません。スタジアムに行けない&DAZNを見れない方は、tssサンフレッチェ広島の速報などをどうぞ。
<18.8.15> 昨日「第18回アジア競技大会」のグループリーグ初戦を戦ったU-21日本代表は、行徳監督率いるネパールを1-0で下しました。メンバーは、GK:小島、DF:杉岡、原、立田、MF:長沼、初瀬(→板倉65分)、三苫、三好(→岩崎90+4分)、松本、渡辺、FW:上田(→前田73分)。先制点は前半7分。右サイドを突破した長沼がペナルティエリア内で粘ってクロスを送ると、三苫が押し込みました。そしてその後も日本がボールを支配してチャンスを量産したものの引いて守るネパールの守備陣を崩せず、最少得点差での勝利となりました。

ゲキサカ  テキスト速報  戦評
フットボールチャンネル  採点
<18.8.14> 明日はJ1リーグ戦第22節。サンフレッチェはアウェイでヴィッセル神戸と対戦します。
 中断期間中にイニエスタを獲得して全サッカーファンに衝撃を与えた神戸。そしてその効果は絶大で、再開後の5試合のうちイニエスタが先発した2試合では勝利したのに対してその他の3試合は1分け2敗の成績となっています。前回の対戦以降の公式戦の戦績は次の通り。
13A ●0-2 広島  【広】青山、パトリック
L5H ●3-4 湘南  【神】OG、レアンドロ、増山、【湘】アンドレ・バイア、表原、野田、梅崎
14H ○2-0 磐田  【神】渡邉、ウェリントン
L6H △1-1 鳥栖  【神】ハーフナー、【鳥】安在
15A ○4-0 札幌  【神】ウェリントン2、渡邉2
LPO1 ●2-4 横浜FM 【神】ウェリントン、渡邉、【横】大津、仲川、天野、ウーゴ・ヴィエイラ
天2 ○3-0 福岡大 【神】三田、三原、ウェリントン
LPO2 △1-1 横浜FM 【神】藤田、【横】ウーゴ・ヴィエイラ
天3 ○6-1 千葉  【神】安井、ウェリントン2、三田2、大槻、【千】指宿
16A ○1-0 長崎  【神】ウェリントン
17H ●0-3 湘南  【湘】坂、齊藤、菊地
18H ○1-0 柏   【神】増山
19A △1-1 C大阪 【神】OG、【C】OG
20A ●0-1 FC東京 【東】リンス
21H ○2-1 磐田  【神】イニエスタ、古橋、【磐】川又
 イニエスタとポドルスキの初競演となった前節は、イニエスタが前半15分にポドルスキのスルーパスを反転して受けて抜け出すとGKをかわしてゴール。そしてその後もこの2人が神戸の攻撃のタクトを振るいながらチームを勝利に導いています。明日はホームでの連戦と言うこともあって、磐田戦以上にコンビネーションを高めて首位を迎え撃って、そして少しでも勝点差を縮めたいと思っているのではないでしょうか。
 対するサンフレッチェですが、チームの調子を考えるとメンバーを変えずに臨む可能性が高いものと思われます。ただ連戦のことも考えて、1人か2人入れ替える可能性もあるかも。と言うことで、予想メンバーは希望も込めて次のようにしておきます。
       林

和田  千葉  水本 佐々木

   青山    稲垣

 川辺         柏

    パト  ムイ

SUB:中林、野上、吉野、フェリペ・シウバ、柴崎、渡、工藤
 神戸が「Jリーグ最強の個の力」を持つチームなら、今のサンフレッチェは「Jリーグ最強の組織力」のチーム。従って明日の試合は「個の力」と「組織力」のどちらが勝つか、が問われる試合になるのではないでしょうか。サンフレッチェとしてはこれまで通りチーム一丸となって、勝ち点3を取りに行くのみです。
<18.8.13> 恒例の「Balcom BMW CUP 平和祈念 広島国際ユースサッカー2018」が先週末に行われ、サンフレッチェユースが3連覇を果たしました。今回参加したのはサンフレッチェ広島ユースと広島県高校選抜U18の他に、U18ライト・トゥ・ドリーム(ガーナ)とCDグアダラハラU18(メキシコ)で、試合の結果は以下の通り。
【第1日】
広島県高校選抜U18    0-0 広島ユース
ライト・トゥ・ドリーム 1-1 CDグアダラハラ

【第2日】
広島県高校選抜U18    1-4 CDグアダラハラ
広島ユース       1-0 ライト・トゥ・ドリーム

【第3日】
広島県高校選抜U18    0-7 ライト・トゥ・ドリーム
広島ユース       3-1 CDグアダラハラ
 この結果2勝1分けで勝ち点7を取ったサンフレッチェ広島ユースが優勝。1勝1分け1敗で勝ち点4で並んだライト・トゥ・ドリームとCDグアダラハラでしたが得失点差で前者が2位、後者が3位となり、広島県高校選抜U18は最下位に終わりました。
<18.8.12>  昨日今季最多の20,285人を迎えて行われた「ピースマッチ」長崎戦は、柴崎の「人生初」の直接FKのゴールとティーラシンの今季5点目で2-0で勝ちました。
 先発メンバーは前節と同じ。また野上が5試合ぶり、また工藤が4試合ぶりにベンチ入りして、以下の布陣で戦いました。
       林

和田  千葉  水本 佐々木

   青山    稲垣

 柴崎         柏(→野上90分)
 (→川辺86分)
    パト   渡(→ティーラシン61分)

SUB:中林、吉野、フェリペ・シウバ、工藤
 対する長崎は、GK:徳重、DF:徳永、バイス、田上、MF:磯村(→前田86分)、島田、飯尾(→中村75分)、翁長、鈴木、澤田(→米田67分)、FW:ファンマ、と言うメンバーでした。立ち上がりはやや堅さが見られた広島に対して、最初にビッグチャンスを作ったのは長崎。1分には左サイドを崩され低いクロスにファンマが合わせましたが林がファインセーブで救います。また6分には澤田がDFラインの裏に抜け出して飯尾に渡しましたが、飯尾のクロスは林がキャッチ。22分には遠目から磯村に狙われましたが鈴木の顔面を直撃して外れます。序盤はなかなかシュートまで行けなかった広島でしたが、33分にはCKのこぼれを稲垣が狙ったものの枠外。36分にはパトリックが右のスペースに抜け出してフリーでシュートを放ちましたがわずかに左に外れます。続いて41分には渡のクロスにパトリックが頭で合わせ、43分には渡の落としを稲垣が狙いましたがわずかに枠を外れます。そして前半アディショナルタイムにゴール前正面で得たFKで、柴崎がGKの指先をかすめる軌道でゴール左上に突き刺し広島の1点リードで前半を折り返しました。
 後半も立ち上がりにペースをつかんだのは長崎で、4分には島田が左足で狙いましたがわずかに枠を逸れて助かります。対する広島も後半9分、スルーパスに反応した渡がGKと1対1になりましたがシュートはGK正面。続いて10分には千葉のクロスにパトリックが頭を当てましたがこれもGKの正面を突きます。追いつきたい長崎は丁寧なパス回しからサイドを突破してクロス、と言う形で得点を狙いますが、広島の守備陣の集中は崩れません。後半20分には柏が右足で狙ったもののGKがファインセーブ。30分にもカウンターからパトリックが抜け出してフリーでシュートしましたがこれもGKに止められます。更に34分にも青山のクロスをパトリックがヘッドで狙いましたが枠外。逆に40分にはパトリックがボールを奪われると、速攻から中村にシュートを許しましたが枠を外れて助かります。そして後半43分、カウンターから右サイドを駆け上がった川辺がティーラシンに絶妙なスルーパスを送ると、飛び出してきたGKの位置を良く見てループシュート。これがしっかりとゴール枠を捉えて決定的な2点目。その後城福監督は野上を投入して5バックにして守備を固め、後半アディショナルタイムの米田のシュートも人垣ではじき返して2点差を守って逃げ切りました。
 「One Ball. One World. スポーツができる平和に感謝」と言うキャッチコピーの下、世界で2つだけの被爆都市である広島と長崎を結ぶ「ピースマッチ」として行われたこの試合は、両市の市長や高校生のメッセージ、両チームサポーターのエールの交換、そして聖火台に向かって黙祷を捧げるなど、いつもとは違った雰囲気で行われました。そのためか序盤は広島の選手に慎重さが目立ったのに対して長崎は思い切ったプレーを展開して、流れは長崎にあったように思います。しかしそこで生きたのが、前節の教訓。ピッチの中の選手全員が「今何をすべきか」を共有して失点を防ぐとともに、徐々にペースをつかんで流れを引き寄せました。前半終了間際の柴崎の直接FKからのゴールは「プロ入りして初めて、と言うよりも人生初めて」だと言うものだったそうですが、しかしこれも練習の賜物。チームがここまで積み上げてきたものが得点と言う形で結実した、と言って良いでしょう。また後半終了間際の追加点はティーラシンによる「技あり」のゴールでしたが、これもそれまで渡やパトリックがGKとの1対1を決められなかったことから学んだものだった、と言えるかも。内容的には五分五分の試合だったにも関わらず広島の完勝とも言える結果に終わったのは、ここまでチームとして積み上げてきたものの差が出たからなのかも知れません。
 この試合の結果、広島と2位FC東京の勝点差は8に広がりました。ただその一方でこれまで下位に沈んでいた鳥栖、G大阪、名古屋が揃って勝利するなど、「戦国J1」はますます混迷の度合いを強くして来ています。その中で広島が上位で戦い続けるためには、これまで通り一つ一つの試合に学びながら成長し続けることが最も重要なのではないでしょうか。

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