9/1〜9/7のSANFRECCE Diary


<19.9.7> 明日はYBCルヴァンカップ準々決勝2nd leg。サンフレッチェはコンサドーレ札幌をホームに迎えます。
 1st legではリーグ戦のメンバーからク・ソンユン、菅、チャナティップ、鈴木、ジェイに代わって菅野、中野、ルーカス・フェルナンデス、アンデルソン・ロペス、岩崎を起用したペトロヴィッチ監督。後半からジェイを投入することによって流れをつかみ、逆転勝利を収めています。前線の外国人選手3人の力で勝った、と言う感じの試合だっただけに、おそらくは明日も同様の戦い方をしてくるはず。1st legと同様に攻撃的なサッカーで点を取って、引き分け以上で勝ち抜くつもりで来るに違いありません。
 対するサンフレッチェですが、荒木が出場停止になるためメンバーの入れ替えが必要。また、中3日の試合でほぼ45分間にわたって数的不利で戦ったフィールドプレーヤーの消耗も気になるところです。特に怪我から復帰したばかりの青山のリバウンドが心配なので、他のメンバーの入れ替えもあるかも知れません。と言うことで、私のメンバー予想は次の通り。
        林

   野上  井林 佐々木

     川辺  稲垣

ハイネル           柏

    柴崎     東

      ペレイラ

SUB:廣永、吉野、清水、サロモンソン、青山、野津田、渡
 悔しい逆転負けを喫した1st legですが、1点差に抑えたのはポジティブ。またアウェイゴールを2点取っていることから、1-0か2-1なら勝ち抜ける、と言うのも重要です。明日もいつも通りのサンフレッチェのサッカーを貫いて、勝って勝ち抜きを決めて欲しいと思います。
<19.9.6> 昨日行われた「キリンチャレンジカップ」で日本代表は2-0でパラグアイを下しました。日本代表のメンバーは、GK:権田、DF:長友(→安西67分)、冨安、酒井宏(→植田HT)、吉田、MF:柴崎(→板倉76分)、南野、中島(→原口HT)、橋本、堂安(→久保HT)、FW:大迫勇(→永井67分)。前半の日本は堂安と中島が中央に絞って大外を空け、酒井宏と長友が前線に進出すると言う形で何度もチャンスを作ります。前半23分、堂安からのパスを受けた長友がクロスを送ると大迫勇が左足を合わせて先制点。30分には右サイドのスペースに抜け出した酒井宏がダイレクトでクロスを送ると、これを南野が流し込んでリードを2点に広げます。その後はパラグアイに攻め込まれるシーンもあったものの権田の好守備で得点を許さず、2点リードでハーフタイムを迎えました。久保、原口らを投入した後半は、久保のドリブルなどでチャンスを作ったもののバーに嫌われるなどがあって追加点は奪えず。また終盤はパスミスからピンチになったシーンもあったものの守備陣が冷静に対応して、2点差を守って試合を締めました。
 この試合、私は事情で切れ切れにしか見れなかったのですが、ベストメンバーを組んだ日本代表はさすがに強いな、と言う印象を受けました。パラグアイが長旅で疲れていたのは確かだと思いますが、それでもコパ・アメリカでベスト8に入った強豪相手に完勝とも言える内容は、森保監督のチーム作りが順調な証拠でしょう。次は「格下」ミャンマーが相手とは言え、何が起こるか分からないのがW杯予選。この勢いを保って、アウェイの地で勝点3をとってきて欲しいと思います。
<19.9.5> 昨日アウェイで行われたルヴァンカップ準々決勝1st legは、荒木の退場もあって逆転負け。6/17のACL鹿島戦以来の公式戦での敗戦となりました。
 青山が今季初先発。また林が先発した以外は磐田戦と同じで、以下の布陣で戦いました。
        林

   野上  荒木 佐々木
       (退場48分)
     青山  稲垣

ハイネル           柏

    川辺     東(→井林50分)
    (→柴崎90+2分)
      ペレイラ

SUB:廣永、清水、サロモンソン、野津田、渡
 対する札幌は、GK:菅野、DF:進藤、キム・ミンテ、福森、MF:白井、深井、荒野(→宮澤78分)、中野、ルーカス・フェルナンデス、岩崎(→ジェイHT)、FW:アンデルソン・ロペス(→金子83分)、と言うメンバーでした。開始早々に試合を動かしたのは広島。前半2分、DFラインから流れるようなパスワークで速攻を仕掛け、東のパスからレアンドロ・ペレイラがシュートを決めて先制点を奪いました。
 これでペースをつかんだ広島。7分にも稲垣が決定的なシュートを放つなど主導権を握ります。しかし札幌も反撃し、福森のパスや岩崎の仕掛けなどで広島ゴールに迫ります。そして前半18分、ルーカス・フェルナンデスの意表を突いたパスが前線へ。これをアンデルソン・ロペスがDFと入れ替わるように受けて飛び出すと、林との1対1を制して同点に追いつかれてしまいました。
 この直後にもルーカス・フェルナンデスのクロスからアンデルソン・ロペスにシュートを打たれます。しかし広島は20分、またもや東のパスで抜け出したレアンドロ・ペレイラが右からのシュートを突き刺して、再び広島がリードしました。そしてこの後は札幌にボールを回されるもののブロックを作って対抗。時折流れるようなパスを繋ぎ、あるいはカウンターから逆襲を図ります。前半45分には岩崎に危ういシュートを打たれたものの枠外に外れて、前半は広島の1点リードで折り返しました。
 後半開始からジェイを入れて攻勢に出ようとする札幌。そしてそのジェイに向かって蹴られたボールが試合の流れを変えます。バウンドしたボールが競り合いに行った荒木の手に当たってコースを変えます。これを見た西村主審はハンドの反則を取って躊躇なく荒木にイエローカード。2度目の警告と言うことで、荒木は退場となってしまいます。更にこのFKを蹴った福森が蹴ったボールは林の逆を突いてポストに当たってゴール。広島は数的不利になった上に同点に追いつかれてしまいました。
 勢いに乗った札幌は、その後はほぼ一方的に攻めます。広島は何とか押し返そうとするものの、仕掛けのパスが引っかかってなかなかシュートまで持ち込めません。20分にはCKからルーカス・フェルナンデスがヘディングシュートしましたがポスト。23分のルーカス・フェルナンデスのシュートも林が弾きます。攻め込まれ、シュートを打たれながらも耐えていた広島でしたが、後半35分、ジェイのパスで抜け出した白井が倒れてPKが与えられます。これをセットしたアンデルソン・ロペスが林の読みとは逆方向に蹴り込んで、ついに勝ち越しを許します。しかしその後は粘り強い守備で追加点は許さず、1点差で札幌が1st legを制しました。
 ホーム&アウェイで戦うカップ戦の準々決勝。アウェイの1st legを勝つか引き分ければ良かったのはもちろんですが、しかし負けてもアウェイゴールを2点も取ったのは重要です。サンフは勝ち抜きのためには2nd legに勝たなければならないのですが、1-0か2-1の勝利ならばOKです。ACLの鹿島戦ではアウェイの1st legで0-1で負けたために2点差以上の勝利が必要な状況になったことを考えると、ずっと良い形でホームゲームを迎えることができる、と言えるでしょう。逆に札幌にしてみれば守って引き分けに持ち込むか、あるいは点を取って勝ちを狙うか判断しなければならなくわけで、広島よりも難しい戦いになる、と言えるかも知れません。
 ところで2つのイエローで退場となった荒木ですが、私が思うに2つのイエローはいずれも正当では無かったように思います。まず1枚目のイエローは中盤での競り合いでハンドを取られたものですが、当たった位置は肩のすぐ下の部分でハンドと言えるかどうか微妙。少なくとも荒木自身は胸トラップしたつもりだったはずで、意図的に手でコントロールしようとしたとは言えないと思います。FIFAが定めた新しいハンドの基準では「手または腕が身体の近くにあり、不自然に身体を大きく見せていない」ものは反則にならないことになっていますが、荒木の1枚目のイエローの場合はまさにこれに当てはまります。主審の西村さんがちゃんと見ていたのかどうかは分かりませんが、もしビデオで見直せばハンドとジャッジしてはいけないシーンだった、と言えるのではないでしょうか。そしてそれ以上に微妙だったのは2つ目のイエローのシーン。この場面では荒木にはそもそもボールは見えていなくて、たまたま不規則になったバウンドがバランスを取ろうとして伸ばした手に当たったように見えます。新しい競技規則では守備側がハンドの反則を取られるのは「手または腕をボールに向かって動かすなど、手または腕で意図的にボールに触れる」「競技者の身体を不自然に大きく見せている手または腕にボールが触れる」「肩よりも上にある手または腕にボールが触れる」の場合ですが、そのどれも当てはまらないのは明らかです。もし荒木の手にボールが当たらなければジェイが決定的なシーンを迎えた可能性は高いとは思いますが、そもそもファウルだとは言えないような場面でイエローまで出すのは明らかに行き過ぎ。このイエローカードは、西村主審のミスジャッジだと言っても良いのではないでしょうか。
 試合後にロッカールームで涙を流す荒木に対して選手は口々にポジティブな言葉をかけたそうですが、選手たちもきっと「荒木の責任ではない」と言うことが分かっていたのだと思います。むしろ数的不利になっても、また直後の直接FKを決められても集中を切らさずその後の失点を1点に抑えることができたのは、チーム全体が一丸となって戦っていたからだ、と言えるでしょう。次はより厳しい戦いになることは間違いないところですが、きっと勝利してルヴァンカップを勝ち上がってくれるのではないでしょうか。

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<19.9.4> 中国新聞によると、昨日の練習では青山と稲垣がボランチで組み、川辺がトップ下に入っていたとのこと。青山はこれまで天皇杯2試合、リーグ戦5試合に途中出場してきましたが、いよいよ今季初めて先発することになりそうです。
 今日の試合会場は札幌厚別公園競技場で、午後7時キックオフ。テレビ放送はスカチャン1(スカパー!ch581とCS801)及びスカパー!サッカーオンデマンドで生放送が予定されています。今日もブログでの速報を予定していますので、スタジアムに行けない&TVを見れない方はそちらをどうぞ。
<19.9.3> 明日はYBCルヴァンカップの準々決勝。サンフレッチェは札幌との1st legをアウェイで戦います。
 前回の広島との対戦ではコンディションの差を活かして内容的に圧倒した札幌でしたが、稲垣の一発に屈して敗戦しています。しかしその後のリーグ戦4試合は着実な戦いで負けなしで来ていて、勝点を39まで伸ばしてきています。前回の対戦以降の戦績は次の通り。
21A ●0-1 広島  【広】稲垣
22H △1-1 浦和  【札】鈴木、【浦】エヴェルトン
23A ○8-0 清水  【札】チャナティップ2、ジェイ3、進藤、鈴木、福森
24H △1-1 FC東京 【札】ジェイ、【東】渡辺
25A ○3-2 神戸  【札】鈴木、ジェイ、宮澤、【神】田中2
 前節神戸戦は微妙なジャッジに助けられた面はあったものの、激しい点の取り合いを制して勝利しています。明日は鈴木、ク・ソンユン、チャナティップ、菅が代表招集で不在ですが、ルヴァンカップでは選手を入れ替えながら戦って首位通過を果たしているだけに、ペトロヴィッチ監督は自信を持って代わりの選手を送り出してくるに違いありません。
 対するサンフレッチェも大迫と松本泰がU-22代表のため不在。また前節怪我で途中退場した森島も出場できそうにありません。ただ中国新聞によると城福監督は「中3日だし、4、5連戦するわけではない」と言うことで大幅なメンバーの入れ替えは考えていない様子なので、私は以下のようにメンバーを予想します。
        林

   野上  荒木 佐々木

     川辺  稲垣

エミル            柏

   野津田     東

      ペレイラ

SUB:林、井林、吉野、清水、ハイネル、青山、渡
 ホーム&アウェイで行われる試合のアウェイゲームは、負けないこととアウェイゴールを取ることが重要。まずはこれまでリーグ最少失点の守備力を活かして相手をゼロに抑えるとともに、できれば得点を取って帰ってきて欲しいものです。
<19.9.2> プレスリリースによると、金曜日の練習で負傷したドウグラス・ヴィエイラ選手が右膝内側側副靭帯損傷で全治6週間と診断されました。
<19.9.2> サンフレッチェは昨日、ユースの土肥航大選手と鮎川駿選手とプロ契約を締結した、と発表しました。堺市出身の土肥は180cmの大型ボランチで、高い技術で攻撃を組み立てるのを得意としています。今季はU-18代表に初招集され、ACLのメルボルン戦では途中出場するなど伸び盛りの選手だ、と言えるでしょう。一方の鮎川は春日井市出身で、身長164cmの小柄なアタッカー。スピードを活かした鋭い突破と高い決定力を持ち味としています。年代別代表にもU-17から選ばれるなど定着しつつあり、11月に行われるAFC U-19選手権2020予選での活躍も期待されます。
<19.9.2> 日本サッカー協会は8/27にスペイン遠征に参加するU-18日本代表を発表し、広島からは鮎川が選ばれました。今回招集されたのは次の23人。
【GK】小久保(ベンフィカ)、小畑(仙台)
【DF】西尾、林田(C大阪U-18)、池田(横浜FMユース)、三原(愛媛U-18)、
    加藤(JFAアカデミー福島U18)、馬場(東京Vユース)、石田(名古屋U-18)
    木村(FC東京U-18)
【MF】中山(甲府)、岩本(筑波大)、柴田(湘南)、松岡(鳥栖)、
    小田(神戸U-18)、松本(C大阪U-18)、石浦(東京Vユース)、
    鮎川(広島ユース)
【FW】大森(順天堂大)、藤尾(C大阪U-18)、晴山(帝京長岡高)、
    櫻川(千葉U-18)、植中(JFAアカデミー福島U18)
 SBSカップのメンバーから板橋(鳥栖U-18)、井出(柏U-18)、中村(相模原ユース)、武田(青森山田高)が外れ、小久保、林田、池田、柴田、松岡、大森、植中が選ばれました。このメンバーは今日集合してスペイン・ムルシアに移動して、スコットランド、スペイン等と対戦します。
<19.9.2> 先週末に行われた高円宮杯プレミアリーグウェストの第12節で、サンフレッチェ広島ユースは名古屋U-18に0-1で敗れ、6位に後退しました。この日のメンバーは、GK:平野、DF:佐藤、松本太、伊藤、MF:西川、細谷(→末次67分)、FW:影山、棚田颯(→城水62分)、鮎川、竹内、福崎。名古屋の得点は後半40分に武内でした。第12節の全結果と順位表は次の通り。
【第12節】
広島ユース 0-1 名古屋U-18
C大阪U-18 0-1 京都U-18
神戸U-18  1-2 大津高
愛媛U-18  1-2 東福岡高
福岡U-18  1-8 G大阪ユース

         勝点 試合 勝 分 敗 得失差
1 G大阪ユース  25    12    8   1   3   +23
2 京都U-18    25    12    8   1   3   +15
3 名古屋U-18   23    11    7   2   2   +16
4 大津高     23    12    7   2   3    +1
5 東福岡高    18    12    6   0   6    -8
6 広島ユース   16    12    5   1   6    +5
7 神戸U-18    15    12    5   0   7    -4
8 C大阪U-18   12    11    4   0   7    -6
9 福岡U-18    12    12    3   3   6   -10
10 愛媛U-18     3    12    1   0  11   -26

<19.9.1> 昨日アウェイで行われたJ1リーグ戦第25節は、レアンドロ・ペレイラと柏のゴールで2-0で磐田を下し、暫定4位に上がりました。
 ドウグラス・ヴィエイラが欠場したためレアンドロ・ペレイラが移籍後初先発して、以下のメンバーで戦いました。
       大迫

   野上  荒木隼 佐々木

     川辺  稲垣

ハイネル           柏
(→エミル69分)
    東     森島(→青山45+3分)
    (→渡84分)
      ペレイラ

SUB:林、井林、松本泰、野津田
 対する磐田は、GK:カミンスキー、DF:小川、大南、ファビオ(→藤田72分)、MF:ムサエフ、宮崎、アダイウトン、大久保(→中山77分)、荒木大(→松本昌77分)、針谷、FW:ルキアン、と言うメンバーでした。ファーストシュートは広島で、前半5分に柏のクロスからハイネルが打ちましたがブロックされます。その後はJ1残留のためには勝利が必要な磐田のペース。高い位置のプレスと外国人3人の力を活かした攻撃で広島陣内に迫ります。そして8分には中盤で奪われて磐田の速攻を受けると、荒木大のシュートは大迫が弾いたもののポストを叩きます。また19分にはムサエフの突破から荒木大の折り返しにムサエフが飛び込みましたがカット。26分には針谷が打ってきましたが大迫が弾きます。更に29分にも荒木大のクロスに大久保が頭を当てましたが野上が身体を寄せて自由にさせません。広島は34分にようやくレアンドロ・ペレイラがヘッドで狙いましたが、前半のシュートらしいシュートはこれだけ。前半終了間際には森島が担架で運ばれ、青山が入った直後にホイッスルが吹かれて両者無得点でハーフタイムを迎えました。
 後半から青山がボランチに入り川辺がシャドウに上がりましたが、これがすぐに功を奏します。後半1分、青山が浮き球のパスをレアンドロ・ペレイラに出すと前に走る川辺に縦パス。川辺はDFに挟まれながら出したボールを東はDFに寄せられながらもキープして置くようなパスを出します。ここに走り込んでいたレアンドロ・ペレイラがダイレクトに右足でゴールネットに突き刺さって、広島が先制点を奪いました。
 この後は広島がペースを握り、7分には東のCKに詰めたハイネルがシュートしましたが惜しくも枠外に外れます。磐田も8分にムサエフ、9分にルキアンが狙いましたが枠を外れて助かります。磐田は前半と同様にパスを回してシュート圏内に持ち込もうとするものの、広島がタイトな守備で奪って逆襲を狙います。そして後半23分、小川のトラップが大きくなったところに反応した柏がドリブルで持ち上がると、ペナルティエリア外からミドルシュート。カミンスキーが反応したものの及ばず、柏が自身の記録を更新する今季8ゴール目でリードを2点に広げました。
 何とか追いつきたい磐田は選手交代で活性化させると、31分にはアダイウトンがフリーでシュートしましたが大迫がスーパーセーブ。またこぼれを針谷に狙われましたが枠を大きく外れて助かります。その後も磐田がパスを回して攻めを構築しようとするものの前半のような迫力はなく、広島は落ち着いて跳ね返します。磐田は40分のアダイウトンのヘッドや47分の中山のミドルなどでゴールを狙ってきたものの可能性は低く、逆に広島はボールを回しながら時間を使ってそのまま逃げ切りました。
 試合後に城福監督は「前半は少し相手にポジションチェンジも含めて戸惑いましたし、ルキアンの背負うプレーに手を焼きました」と語っていますが、前半は勝点奪取に燃える磐田のペースでした。ルキアンの強靭なポストプレーを軸にアダイウトンとムサエフが自在に動き、ボールの取りどころが見つからずに苦戦。また荒木大のサイド攻撃にも手を焼いて、何度も危ないシーンを作られました。フベロ監督が「前半自分たちは、10個以上のチャンスを作り出しました」言うほどピンチが多かったとは思えないものの、そこで1点でも許していれば磐田のゲームプラン通りになっていた、と思います。
 しかしそのような場合でも焦れずに戦えるのが今の広島。前半にどれだけ振り回されてもいずれはペースが落ちてくる、と言うことを全員が理解して、我慢できるようになっています。8分の荒木大のシュートはDFがシュートコースを限定しているからこそ大迫が弾くことができたわけですし、19分のムサエフの飛び込みも29分の大久保のヘッドもDFがしっかりと身体を寄せていました。J1リーグ最少失点の守備力は伊達ではない、と言うことを、この試合でも示すことができました。
 一方の攻撃は、青山の投入により川辺を一枚上げる采配がまたもや結果を出しました。先制点のシーンはFC東京戦と同様に川辺の「裏狙い」の走りによってDFラインに隙を作らせる、と言うもので、練習通りの形だったのではないでしょうか。1列下がってボールを受けて、パスを出してシュートコースに顔を出したレアンドロ・ペレイラのプレーも含めて、素晴らしいゴールだったと言えるでしょう。また追加点は終盤になっても運動量も集中力も落ちない柏の真骨頂、と言う感じのゴールでした。
 今節はFC東京も勝ったため、首位との勝点差は9のまま変わらず、と言うことになりました。残り9試合で勝点差9、と言うのは追いつけるかどうかのギリギリのところ、ということになりますが、過去のリーグ戦を振り返ると2014年に大逆転で優勝したG大阪の第25節終了時の首位・浦和との勝点差は10。またやはり逆転優勝を飾った2007年の鹿島と首位・浦和との勝点差も10ありました。2014年のG大阪はこの後浦和が2勝3分け4敗と失速したのに助けられた感もありましたが、2007年は浦和が4勝3分け2敗とまずまずの戦績だったにも関わらず、鹿島が怒濤の9連勝で最終節にひっくり返しています。昨年は早々に川崎Fの優勝を許して「最も祝福されない2位」だった広島としては、今年は何としても名誉挽回したいところ。城福監督が言うように「最終節で何かを起こす」ためには、これからも勝ち続けるしかありません。

 前半  後半
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