12/20〜12/26のSANFRECCE Diary


<20.12.26> サンフレッチェは昨日、山口にレンタル中だった川井歩選手が完全移籍する、と発表しました。山口県出身の川井はサンフレッチェ広島ジュニアユースからユースを経て2018年にトップ昇格。ルヴァンカップではグループステージの5試合に先発出場して試合経験を積みました。しかし翌年はリーグ戦、ACLともにベンチ入りもなく4月に山口に育成型期限付き移籍。夏頃からはレギュラーポジションを確保して24試合に出場して1ゴールを挙げ、今季も27試合に出場するなど貴重な戦力になっていました。今季のU-23代表招集は無かったものの、昨年のトゥーロン国際大会では2試合に出場してアシストを決めるなどポテンシャルの高さは見せているだけに、東京五輪のメンバー入りを目指して山口で頑張って欲しいと思います。
<20.12.26> 昨日行われたクラセンU-18の1回戦で、サンフレッチェ広島ユースはカターレ富山U-18に2-0で勝ち、2回戦に進みました。先発メンバーは、GK:平野、DF:松本、伊藤、光廣、MF:城水、竹内、西村、関、池田、FW:菅野、森夲。前半23分に池田のクロスを逆サイドに走り込んだ城水が蹴り込んで先制点を奪い、後半37分にFKのこぼれを菅野が押し込みました。2回戦は今日の10時からで、アスルクラロ沼津をPK戦で下して勝ち上がった讃岐U-18との対戦です。

結果速報
<20.12.26> サンフレッチェは昨日、来季からスタートする女子プロチームにオルカ鴨川から近賀ゆかり選手と中嶋淑乃選手が、INAC神戸レオネッサから増矢理花選手と島袋奈美恵選手が、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースから木稲瑠那選手がいずれも完全移籍で加入した、と発表しました。
 近賀選手はなでしこジャパンの右サイドバックとして通算100試合に出場した日本を代表する選手の一人で、イングランドやオーストラリア、中国のチームを経て今季の途中からオルカ鴨川でプレーしていました。中嶋選手は熊本県出身の21歳で、今季はリーグ戦全試合に出場して11ゴールを挙げて得点王に輝いています。増矢選手はJFAアカデミー福島からINAC神戸でプレーする25歳のFWで、日本代表としても27試合に出場して6得点を挙げていますが、今季はチーム内のポジション争いの激化により15試合の出場のうち10試合が途中出場で無得点に終わりました。島袋選手もスピードのあるアタッカーでU-18日本代表候補に選出された経験がありますが、度重なる怪我に悩まされて今季は2試合の出場にとどまっていました。そして木稲選手は20歳のGKで、リーグ戦後半はベンチ入りしていたものの出場機会はなしで終わりました。ゼロからのスタートとなるサンフレッチェ広島の女子プロチームですが、徐々にチームの骨格が見えてくることになりそうです。
<20.12.26> 11/20に開始されたクラウドファンディング「サンフレッチェ広島『俺たちの円陣』プロジェクト」は昨日終了しましたが、目標額だった8,000万円を1割以上越えた88,453,880万円が集まりプロジェクト成立となりました。私がこのプロジェクトを取り上げたのは開始から2週間が過ぎた12/4で、この時の達成度はおよそ42%。その後なかなか増えず、残り5日の時点でも5,000万円弱の達成度でしたが、終盤に一気に増えて超過達成となりました。
<20.12.25> 中国新聞によると、愛媛に期限付き移籍していた長沼洋一選手が広島に復帰することが分かった、とのことです。広島ユースから2016年にトップ昇格した長沼は、1年目の試合出場はなかったものの2年目にはナビスコカップで起用されてプロ初得点も決めました。そして8月から山形に育成型期限付き移籍して3試合に出場すると、翌年は岐阜に期限付き移籍。昨年からは愛媛でプレーして、レギュラーとして起用されて2年間で72試合に出場しました。クラブはサイドアタッカーとして成長していることを評価して、復帰を要請していたとのこと。来季は藤井も正式加入するので、サイドのポジション争いは一気に激しくなりそうです。
<20.12.25> 毎年夏の恒例行事だった「日本クラブユースサッカー選手権U-18」(通称クラセンU-18)はコロナ禍のため延期されていましたが、いよいよ今日から群馬県内で開催されます。例年は4チームによるグループステージの後にノックアウトラウンドとなりますが、今年は予選を勝ち抜いた32クラブが一発勝負のトーナメントで優勝を目指します。中国第一代表のサンフレッチェ広島ユースは1回戦で北信越第3代表のカターレ富山U-18と対戦。勝てば讃岐(四国1)×沼津(東海2)の勝者と2回戦を戦い、準々決勝はFC東京U-18、名古屋U-18などがいるブロックからの勝ち上がりチームが相手となります。今季は高円宮杯プレミアリーグが中止されて、ユースにとってはこれが全国の強豪と戦う唯一の機会。今季積み上げてきた力を思う存分発揮して、2004年以来の優勝を勝ち取って欲しいと思います。

日本クラブユースサッカー選手権U-18 2020
<20.12.24> サンフレッチェは昨日、女子プロチーム初代監督に就任した中村伸氏の就任会見を行いました。会見の冒頭でWEリーグ準備室長の久保雅義氏が挨拶し、強化担当の雨野裕介氏を紹介。サンフレッチェの強化担当だけでなく、他クラブの様々なセレクションに関わってきた経験を生かして担当することになった、と説明しました。続いて雨野氏は中村監督のプロフィールと就任の経緯を紹介。仙台での指導や森保監督、城福監督の下でのコーチなど、ジュニアユースからトップチームまで幅広い指導の経験があることが監督を依頼した理由だ、と述べました。そして中村監督は「選手としっかり向き合いながら、選手個々が成長するような形をとっていきたい」と抱負を述べました。ゼロからのチーム作りとなる女子プロチームですが、サンフレッチェの「育成」の理念は共通のもの。新しいスタッフでどのようなチームを作って行くのか、注目です。

サンフレッチェ広島公式サイト
<20.12.24> サンフレッチェは昨日、土肥航大選手とプロA契約を結んだ、と発表しました。昨年のACLメルボルン・ビクトリー戦でプロデビューした土肥は、今季はルヴァンカップの札幌戦で初先発。リーグ戦は第14節札幌戦での途中出場から徐々に起用が増え、6試合の先発を含む13試合に出場してA契約締結条件を満たしました。中国新聞によると、土肥は240万円増の600万円で来季の契約を更新したとのことです。
<20.12.23> サンフレッチェは昨日、来シーズンのユニフォームを発表しました。ユニフォームサプライヤーは11年連続でナイキで、スポンサーは今年と同様にエディオン、ハイセンス、マツダ、ひろぎん、イズミ、テラル。ホームキットのカラーも今年に引き続いて「広島バイオレット」を基調にして、縦長のブロックパターンをランダムに並べた「デジタルグラフィックを取り入れたデザイン」になっています。また稲妻のようなサイドテープはナイキフットボールが提供するユニフォームの世界共通のデザインだそうで、ここにクラブエンブレムに使われているゴールドを使っています。
 一方アウェイキットは、ナイキがユニフォームを提供し始めてから初めて襟つきのポロタイプを採用。ほぼ白一色で、サイドにのみバイオレットを配したデザインになっています。第一弾の予約販売は大人サイズの1stレプリカユニフォームのみ明日から開始しますが、まだ来季の陣容も背番号も決まっていないことから「12番」「77番森崎浩司アンバサダー」「320番サンチェ」「903番フレッチェ」「∞森崎和幸C.R.M.」のみとなっています。その他のユニフォームについては1月上旬に予約販売を開始する予定ですが、お届けは3月中旬になるとのこと。開幕戦に間に合わせたい方は、今回の予約販売でご購入下さい。その他デザインなどの詳細はサンフレッチェ広島オフィシャルサイトをご覧ください。
<20.12.22> 城福監督は一昨日、広島市内でシーズン総括会見を行いました。監督はまず新型コロナウイルスに影響を受けた今シーズンを振り返って、カップ戦のレギュレーションが変わって実戦の機会が激減したことによりチーム作りが難しくなった、と述べました。若い選手が自信を得る機会がなくなり「例年にないチーム作りをする必要があった」とのこと。また5人交代のルールに慣れるのに時間がかかり、チームマネージメントが難しかったと語りました。チーム戦術面では「自陣のペナルティエリアのところはよくやっている」と評価しつつも、「エマージェンシーケースになると、守備のラインが深くなってしまう」と言う守備面の課題とともに、「そしてもう1つは、アタッキングサードの部分です」と決定力の問題を挙げました。来季に向けてはこれらの課題を解決する必要がありますが、「改善するところは明確です。目指すサッカーは変わりませんが、方法論の部分でもっと刺激を与えていきたいと思っています」といろいろなアイディアを披露。選手補強やメンタルを含めたマンマネージメントの問題について、様々な観点からのチーム作りの方向性について語っています。新型コロナウイルスの感染収束が見えない中で来季もどうなるか分かりませんが、J1のチーム数が増えて試合数が増えること、東京オリンピックやワールドカップ予選による長期中断があることから、またもや過密日程を強いられるのは間違いないところ。これまで以上に城福監督のチームマネージメント力が問われる年になるのではないでしょうか?

城福監督2020年総括会見全文
<20.12.21> サンフレッチェは昨日、城福監督と来シーズンの契約を更新した、と発表しました。2018年にサンフレッチェ広島の監督に就任した城福監督は、前年度は残留争いに巻き込まれたチームを蘇らせ、開幕から独走体制を築いて第25節終了時点で2位に勝点差9をつけていました。ところが第26節以降は全く勝てなくなり川崎Fに逆転優勝を許すとともに、最終節に引き分けてようやく2位を確保すると言う竜頭蛇尾の結果に終わりました。また昨年はリーグ戦とACLをターンオーバーで戦って若手を成長させ、ACLではベスト16に進出するとともにリーグ戦も6位を確保すると言う成果を挙げました。そして今季は昨年途中から取り組んできたハイプレスの戦術を徹底させて、ルヴァンカップの横浜FC戦とリーグ開幕の鹿島戦に快勝してスタートダッシュに成功するか、に見えましたが、コロナ禍による長期中断とその後の過密日程もあって波に乗りきれないままに8位で終戦。特に最後の3試合は得点力不足に苦しみ3連敗で終わるなど、またもや竜頭蛇尾に終わった感はあります。ただ就任からの3年で、ベテランと若手のバランスを取りながらチームと選手を成長させてきた手腕は確か。限られた資金と「育成型チーム」のコンセプトに縛られながらチームの土台を作ってきた城福監督に、来季こそタイトルを獲得して欲しいと思います。
<20.12.20> 昨日豊田スタジアムで行われたJ1リーグ戦最終節の名古屋戦は、またもや得点が奪えず3試合連続の0-1でシーズンを終了しました。
 林、青山、ドウグラス・ヴィエイラが先発に復帰。また井林が4試合ぶりに先発して、以下の布陣で戦いました。
        林

   井林  荒木 佐々木(→野上56分)

     青山  川辺
     (→土肥90+2分)
茶島             東(→藤井88分)
(→柏88分)
    浅野    森島(→松本大90+2分)

       ドグ

SUB:大迫、柴崎
 対する名古屋は、GK:ランゲラック、DF:オ・ジェソク、中谷、丸山、吉田、MF:マテウス(→成瀬88分)、稲垣、米本(→シミッチ63分)、相馬、FW:山崎、阿部(→前田56分)、と言うメンバーでした。立ち上がりからボールを支配したのは広島でしたが、しかし序盤にシュートチャンスを作ったのは名古屋。5分にCKから中谷が狙い、14分には相馬に抜け出されてシュートを許します。広島も19分にCKのボールに荒木が合わせ、続いて波状攻撃を仕掛けましたが名古屋の堅い守備は崩せません。広島の最初の決定機は前半31分で、CKのボールを荒木がヘッドで狙いましたがクロスバーを直撃。39分にはショートカウンターから川辺が打ちましたがランゲラックに弾かれます。前半は両チームとも守備が堅く、スコアレスでハーフタイムを迎えました。
 後半の最初の決定機は名古屋で、相馬の突破から稲垣が強烈なシュートを放ちましたがバーを直撃します。逆に広島もそこからの逆襲からドウグラス・ヴィエイラが抜け出してシュートを放ちましたが枠外に外れます。4分には茶島のパスから川辺が打ちましたがDFがブロック。7分には井林が、佐々木が狙います。また広島は20分には川辺、30分には青山がミドルを狙いましたが枠を捉える事ができません。更に36分には右からのクロスに飛び込んだ東がヘッドで狙いましたがGKの正面を突きます。一進一退の攻防が続く中でスコアを動かしたのは名古屋。後半40分、吉田からのパスを山崎がDFを背負いながらキープするとマイナスのパス。ここに走り込んだ前田に豪快に決められ、先制点を許してしまいました。
 その後、藤井と柏、更に土肥と松本大を投入して攻勢を強める広島。しかし有効な攻撃には繋がらず、野上?井林?を前線に上げてパワープレーを仕掛けますがDFに跳ね返されます。最後は林まで相手ゴール前に上げてゴールを狙ったものの効果はなく、またもや1点差での敗戦となってしまいました。
 FC東京戦、柏戦と連敗でこの試合に臨んだ広島でしたが、またもやこれまでと同様の展開だった、と思います。パスを回して相手の守備のほころびをさがし、高い位置からのプレスでボールを奪って速い攻撃を狙ったものの、全て相手に読まれていた、と言う感じ。城福監督が作り上げてきたサッカーはチーム全体に浸透して、誰が出てもほぼ同じサッカーができるようにはなっていると思いますが、そこに対応されると手詰まりになることを露呈してしまいました。もちろん、レアンドロ・ペレイラの離脱やエゼキエウ、永井の怪我は大きかったとは思いますが、それ以上に組織力で相手を上回れなかったこと、個人の力でしかゴールできないことを改めて示した試合だったと言えるかも知れません。
 コロナ禍によってシーズンが4ヶ月も中断し、その後は過密日程が続くことになった今季のJリーグ。ルヴァンカップは2試合で終わり、天皇杯は出場もできず、練習試合もままならない中でのチーム作りは想像を絶する難しさだったと思います。その中で城福監督は交代枠を有効に使い、またリーグ戦でのターンオーバーを敢行するなどやり繰りしながら良いチームを作ってきたと思います。ただ終盤の3連敗は、それだけでは足りなかったと言うことを示した結果だったと言えるのかも。少なくとも来季に向けて何らかのプラスアルファが無ければ、上位どころか下位に沈む可能性もある、と思える結末だったように思います。来季は城福体制が継続し、目ぼしい戦力補強もないままに迎えることになると思いますが、だからこそ今季の課題に向き合って、よりレベルアップしたチームで来シーズンを迎えて欲しいと思います。

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<20.12.20> 千葉の佐藤寿人選手が昨日、今シーズン限りでの現役引退を発表しました。2000年に市原ユースからトップ昇格した佐藤寿人は、C大阪、仙台を経て2005年に広島入り。シーズン当初はなかなかゴールが生まれなかったものの、第9節新潟戦で待望の広島初ゴールをゲットすると、その後は2試合でハットトリックを決めるなどシーズン18得点。Jリーグベストイレブンに選出されるとともにA代表にも選出されました。また2度目のJ2降格となった2007年には入れ替え戦に敗れた直後にサポーターに向かって「絶対に1年で戻ろう」と事実上の残留宣言を行い、翌年の圧倒的な成績でのJ2優勝に貢献。その後も広島の絶対的なエースとして君臨して、チームを3度のリーグ優勝に導きました。しかし2016年にはウタカや浅野の起用が増えたことに伴い出場機会が減少して連続2桁得点も12年で途絶え、翌年には名古屋に移籍。更に昨年は古巣の千葉に復帰して、21試合に出場して2ゴールを挙げていました。そして今季も2試合目の先発出場となった第11節松本戦で先制ゴールを挙げて勝利に貢献したものの、先発出場はこれを含めてわずか4試合。途中出場を含めても9試合出場で2ゴールに終わったと言うことで、引退を決意したものと思われます。寿人はクラブを通じて発表したコメントの中で「12年間プレーしたサンフレッチェ広島。その長い年月だけではなく、共に喜び、共に苦しみ、ファン・サポーターと共闘していった先にたどり着いた2012年の初優勝。そしてユニホームに光り輝く3つの星。愛する広島の皆さまに、いつかただいまと言える日を楽しみにしています」と語っているので、きっと近いうちに広島に戻ってきて、何らかの形でサンフレッチェにも関わってくれるのではないでしょうか。
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