7/28〜8/3のSANFRECCE Diary


<24.8.3> サンフレッチェは昨日、スタンダール・リエージュ所属の川辺駿選手の獲得について、クラブ間での基本合意に達した、と発表しました。中国新聞によると、移籍金は2億円+出来高で、年俸は8,000万円だとのこと。近くメディカルチェック等を経て、正式契約が結ばれることになります。紫熊倶楽部WEBによると広島からの最初のオファーは6月下旬で、当初は「門前払い」だったものの、スタンダールの経営状態を見ながら粘り強く交渉を続けることにより合意に至った、とのことです。28歳、と脂の乗り切った年齢で、欧州での実績を引っさげて広島に帰還する川辺。今季3つのタイトルを狙うスキッベ広島にとって、この上ない補強となりました。
<24.8.2> 昨日エディオンピースウイング広島に20,026人を集めて行われた「J LEAGUE INTERNATIONAL SERIES 2024 powered by docomo」で、サンフレッチェは中島らのゴールで追いすがったものの終盤に突き放され、シュツットガルトに2-5で敗れました。
 荒木、東、松本大、小原が欠場した一方で新加入のトルガイ・アルスランが先発して、前半は以下の布陣で戦いました。
       大迫

  塩谷   中野  佐々木

    松本泰 アルスラン

新井            志知

   満田      加藤

     Dヴィエイラ
 対するシュツットガルトは京都戦から4人入れ替えて、、GK:ニューベル(→ブレットロウHT)、DF:クレツィヒ(→シセHT)、シュテンツェル(→オリヴィエHT)、シャボ(→チェイス・アンリ57分)、ルオー(→ヘンドリクス57分)、MF:シュティラー(→ベネディット57分)、カラゾル(→カイテルHT)、FW:デミロヴィッチ(→ヴォルトマデ57分)、ムヴンバ(→ベヤズ57分→ヘルヴェルト88分)、ディール(→チョン・ウヨンHT)、レヴェリング(→カスタナラス57分→コルクト88分)、と言うメンバーでした。日本国内では2試合目のシュツットガルトに対してオフ明けから3日の広島、と言うこともあってか、立ち上がりからペースを握ったのはシュツットガルト。流動的なポジションチェンジと正確なパス回しで広島陣内に攻め入ります。前半11分には左のディールがカットインからシュートを放ったものの枠外。12分にはシュテンツェルのパスを受けたムヴンバにシュートを打たれましたが大迫が抑えます。広島の最初のチャンスは前半16分で、中盤で前を向いたアルスランのDFの間を通すスルーパスで抜け出した志知がドウグラス・ヴィエイラを狙って横パスを入れましたが、GKが足に当ててCKに逃げます。そんな中の前半19分、こぼれ球を拾ったシュティラーのスルーパスで抜け出したレヴェリングがクロス。リフレクションに反応したシュティラーが左足で流し込んで、シュツットガルトに先制点を許してしまいました。
 その後もシュツットガルトの速いパス回しに広島のプレスが嵌まらず押し込まれ、前半23分にはカラゾルの縦パスからレヴェリングにシュートされましたが大迫がキャッチします。また28分には志知のクロスをきっかけにCKのチャンスを作ったものの逆襲を受けましたが、ドリブル突破を狙ったムヴンバはアルスランが戻ってカバーします。逆に30分にはバイタルエリアで前を向いたアルスランがシュートを放ちましたが、DFに当たってGKにキャッチされます。その後も広島は満田を起点に何度かシュツットガルト陣内に攻め込んだもののシュートまではいけず、逆に41分にはディールにシュートを打たれましたが枠外に外れて助かります。更にアディショナルタイムにもディール、クレツィヒとつないでレヴェリングに打たれましたが佐々木がブロックして、シュツットガルトの1点リードでハーフタイムを迎えました。
 サンフレッチェは後半から松本泰以外の全員を入れ替えて、以下の布陣で戦いました。
       川浪(→田中70分→薄井83分)

  越道   細谷  イヨハ

     青山  木吹

茶島             柏

   中島     松本泰(→マルコスJ70分)

       井上
 フレッシュなメンバーを投入した広島は、積極的な前からのプレスでリズムを作ろうとします。後半8分の越道の抜け出しからのクロスは相手にブロックされたものの、10分には越道の縦パスを受けた中島がドリブルで運び、井上から松本泰の折り返しをミドルで決めて同点に追いつきました。その後も広島は15分に越道の浮き球の中島が抜け出しを図るなど攻め込みますが、しかし後半18分にチョン・ウヨンのクロスをオリヴィエが落とすと、ベヤズが左足でシュートを決めてシュツットガルトが勝ち越し。続いて23分にはカウンターからヴォルトマデのパスでカスタナラスが抜け出し、飛び出した川浪もかわしてゴールに流し込んで点差を広げられてしまいました。
 飲水タイム後にマルコス・ジュニオールと田中を投入した広島。そしてそれが実ったのが後半31分で、中島が倒されて得たFKをマルコス・ジュニオールが見事なコントロールショットでゴール右上に決めて2点目を奪います。しかしシュツットガルトは34分にチョン・ウヨンのスルーパスで抜け出したヴォルトマデが左足で流し込んで再び点差を広げ、アディショナルタイムにはヘンドリクスの浮き球で抜け出したシセに決められて万事休すとなりました。
 試合後にスキッベ監督は「身体能力やスピードといったところの差は見せつけられた」と語っていますが確かにその通り。前半は広島がプレスに行ってもなかなか奪うことができませんでしたし、また速いパス回しと鋭いドリブルでチャンスを作られていました。また守備面でも球際の強さを発揮して、広島に決定的な形を作らせてくれませんでした。それに対して後半の立ち上がりは若手のアグレッシブなプレーが良かったのですが、しかしシュツットガルトの選手交代によって流れが変わり、スピードと突破力から次々と点を失いました。スキッベ監督は「ドイツの素晴らしいチームと対戦したことによって、いろいろな課題が見えて、自分たちがどのように改善していかなきゃいけないかも見えたような試合だった」と語っていますが、選手たちがこれから目指すべき方向性が見えた試合だった、と言って良いでしょう。
 そのような中で収穫は、と言えばアルスランと中島だった、と言えると思います。加入後初出場だったアルスランは随所に能力の高さを披露。特に前半16分に志知に出したスルーパスはDFの間の「針の穴」を通すような素晴らしいものでした。またボールを受けた後のキープ力と前を向く能力はさすがと唸らせるものでした。来日してまだ1週間で、練習も3日しかしていなかったと言うことで「まだまだ全然フィットしていない」と語っていますが、コンディションが整えば確実にチームをレベルアップさせる選手だ、と言うことが分かるプレーだったと思います。一方の中島ですが、まず「プロ初」となったゴールシーンはドリブルで前進しながら味方の上がりを待ち、井上のパスを出した後にポジションをずらしてフリーになってシュートを決めました。良い選手はピッチを俯瞰して見ることができる、と良く言いますが、中島は空間だけでなく時間も俯瞰して見ているのではないか、と思わせるようなゴールだったと思います。井上、木吹と合わせた「ユース3人組」はシュツットガルト相手でも思い切ったプレーを見せることができて、良い経験になったのではないかと思われます。

広島公式サイト
Jリーグ公式サイト試合データ
Sportsnavi
<24.8.1> 中国新聞によると、昨日スキッベ監督とVfBシュツットガルトのヘーネス監督がエディオンスタジアム広島で共同記者会見(サンフレッチェ広島公式サイト)を行い、今日の試合に臨む決意を語りました。この中でスキッベ監督は「ドイツの技術を感じる貴重な機会。前半と後半で全く異なるメンバーとなる」と、怪我で離脱中の選手以外の全員の起用を明言しました。一方のシュツットガルトですが、シーズン終了後に伊藤洋輝ら主力が相次いで移籍したとのことで、この日本ツアーを「戦術を高める一戦」と位置づけているとのこと。実際、日曜日に行われた京都戦では前半に2点、後半開始早々に1点を取られながらも、その後5点を奪って逆転勝利を収めています。今日はお互いにチームと選手を高める試合と位置づけて、見どころの多い試合を展開してくれそうです。
 今日の試合会場はエディオンピースウイング広島で、午後6時半キックオフ。当日券は場外バックスタンド側2Fチケットカウンターで4時から販売されます。また「粗挽きウィンナーレモン」や「カーリーブルスト」「アルピスバッハードゥンケル/ヴァイツェン」などドイツグルメの販売も予定されています。更にオフィシャルストアでは午前10時からピースマッチ、午後3時からシュツットガルト戦の記念グッズの販売も予定されています。試合中継はスカパー!サービスのCS800、スカパー!プレミアムサービスのch580と、スカパー!番組配信スポーツライブ+、スカパー!SOCCERアプリ、SPOOXなどで生放送/生配信が予定されています。今日は現地観戦の予定なのでブログでの速報はありません。スタジアムに行けない&スカパー!などを見れない方は、モバイルサイトの速報などをご覧ください。
<24.8.1> サンフレッチェは昨日、大橋祐紀選手がイングランド2部(EFLチャンピオンシップ)のブラックバーン・ローバーズに完全移籍する、と発表しました。千葉県出身の大橋は千葉のアカデミーに所属していたものの、インパクトのある活躍はできずに一般入試で八千代高から中央大学に進学。ここでも当初は目立った活躍はなかったものの、エースFWの怪我をきっかけにポジションをつかむと、4年生の時には関東2部で21得点を挙げてチームの優勝、1部復帰に貢献しました。そして2019年に湘南でプロとしてのキャリアをスタートして、第9節の鳥栖戦でプロ初ゴールも決めました。その後は度重なる怪我のためなかなか試合に出れない期間が長かったのですが、2021年からコンスタントに出場できるようになり昨年は23試合に出場して13ゴールを挙げてJ1残留に貢献。昨年末に争奪戦を経て広島に完全移籍して、ここまでリーグ戦22試合、ルヴァンカップ4試合、天皇杯1試合に出場して16ゴールを挙げたのみならず、守備やゲームメイクなども含めて獅子奮迅の活躍を見せていました。サンフレッチェとしてはリーグ戦、ルヴァンカップ、天皇杯の3つのコンペティションでタイトルの可能性があり、またACL2も始まることを考えるとここでエースを失うのは痛恨なのですが、しかしこれが「年齢的にも最後のチャンス」(広島公式サイト)と思いを込めた大橋の決意を止めるわけにはいきません。むしろわずか半年の所属期間に大活躍でチームを押し上げてくれたことに感謝して、広島から世界へ送り出したい、と思います。
<24.7.31> 中国新聞によると、サンフレッチェはスタンダール・リエージュの川辺駿選手に完全移籍での獲得をオファーし、交渉は大詰めに入っているとのことです。2021年夏に広島からグラスホッパー・チューリッヒに移籍した川辺は、翌年ウォルバーハンプトンと契約したもののそのままスイスでプレー。昨年スタンダールに完全移籍して、プレーオフを含めて36試合に出場して7ゴール9アシストを記録するなどチームの中心選手として活躍しました。一方、スタンダールは経営権をもつ会社が債務を抱えている上に選手たちの給料未払いも発生しているなど経営危機に陥っており、選手の売却で資金を捻出しようとしている、と言われていました。スタンダールは川辺を150万ユーロで獲得したのに対して移籍金として300万ユーロを提示している、と言う噂ですが、既にベルギーリーグは開幕していることを考えると売却を優先したい、と考えている可能性は高そう。広島側にもアルスランを獲得したばかり、と言う事情があるだけに、合意点を探るためにタフな交渉が行われているのは間違いありません。
<24.7.30> サンフレッチェは1週間のオフを経て昨日から練習を再開し、ボール回しやミニゲームなどで約1時間身体を動かしました。この中で注目は、やはり新加入のトルガイ・アルスラン。中国新聞によると実戦形式の練習では早速ボランチでプレーしたとのこと。また、蒸し暑い気候に関しても「オーストラリアの夏はもっと暑い。寒いより全然まし」と余裕の笑みを浮かべていたそうです。Aリーグは4月末にレギュラーシーズンを終了していることを考えるとコンディションを上げるのには時間がかかりそうですが、「木曜日に試合があるので、出られるよう準備したい」とシュツットガルト戦への出場の意欲を見せているそうで、生まれ育ったドイツのクラブとの対戦が広島でのデビュー戦になりそうです。
<24.7.29> Jリーグは7/19に9月以降の試合日程を発表しました。それによると、YBCルヴァンカップと天皇杯及びACL2を含めたサンフレッチェの今後の日程は次の通り。

開催日
kick off
対戦相手
競技場
備考
25
8/7(水)
19:00
東京ヴェルディ
味の素スタジアム
26
8/11(日)
18:30
セレッソ大阪
エディオンピースウイング広島
27
8/17(土)
19:00
名古屋グランパス
豊田スタジアム
天4
8/21(水)
19:00
愛媛FC
ニンジニアスタジアム
28
8/25(日)
18:30
柏レイソル
エディオンピースウイング広島
29
8/31(土)
18:30
FC東京
エディオンピースウイング広島
LQF1
9/4(水)
19:00
名古屋グランパス
豊田スタジアム
LQF2
9/8(日)
18:30
名古屋グランパス
エディオンピースウイング広島
30
9/14(土)
18:00
鹿島アントラーズ
カシマサッカースタジアム
ACL2-1
9/17-19
ACL2 MD1
天QF
9/18(水)
天皇杯準々決勝
31
9/21(土) or 9/22(日)
18:30
横浜F・マリノス
エディオンピースウイング広島
32
9/28(土)
19:00
FC町田ゼルビア
エディオンピースウイング広島
ACL2-2
10/1-3
ACL2 MD2
33
10/5(土) or 10/6(日)
16:00
ジュビロ磐田
ヤマハスタジアム
LFS1
10/9(水)
ルヴァン杯準決勝1st leg
LSF2
10/13(日)
ルヴァン杯準決勝2nd leg
34
10/19(土)
15:00
湘南ベルマーレ
レモンガススタジアム平塚
ACL2-3
10/22-24
ACL2 MD3
天SF
10/27(日)
天皇杯準決勝
35
11/1(金)or 11/3(日)
京都サンガ
エディオンピースウイング広島
LF
11/2(土)
13:05
ルヴァン杯決勝
国立競技場
ACL2-4
11/5-7
ACL2 MD4
36
11/9(土) or 11/10(日)
浦和レッズ
埼玉スタジアム2002
LF
11/23(土)
天皇杯決勝
国立競技場
ACL2-5
11/26-28
ACL2 MD5
37
11/30(土) or 12/1(日)
14:00
北海道コンサドーレ札幌
エディオンピースウイング広島
ACL2-6
12/3-5
ACL2 MD6
38
12/8(日)
14:00
ガンバ大阪
パナソニックスタジアム吹田

 広島が天皇杯準々決勝に進出した場合は、たぶん8/28に変更になるのではないかと思われます。またルヴァンカップ決勝に進出した場合は、第35節京都戦の日程が変更になるのは間違いありません。
<24.7.28> 昨日レジーナは奈良県成年女子選抜との練習試合を30分×2+25分で行い、10-0で勝ちました。得点は1本目の11分に中嶋、14分と21分に瀧澤、26分に髙橋、28分に小川。2本目の26分に早間、30分に吉野、30+2分に上野。3本目の7分に松本、19分に古賀でした。
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